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Omar Rodriguez Lopez:Telesterion「日本限定ソロ・ベスト・アルバム。メキシカンビョークあり、ATDI風味あり、お父さんの歌ありの濃すぎる25作品をぎゅうつめ!」

The Mars Voltaマーズ・ヴォルタ)の頭脳にしてバンマス、
音楽だけでなく映画制作や、その主演にも挑むという多才ぶり、
そして本作までにリリースしたソロアルバム全25作、曲数換算だと200曲超えという
超絶仕事人、いやワーカホリックの極み!1年に8作も作った年さえ(2010年)。
追いつけ追い越せフランク・ザッパ!?そのギターもどことなく彼のエッセンス漂う
現代の奇才、Omar Rodriguez Lopezオマー・ロドリゲス・ロペス)の
多作すぎるソロを、何と日本限定でコンパイルし、ベスト・アルバムをリリース!
その名も「Telesterionテレステリオン)」。

TELESTERION (テレステリオン)TELESTERION (テレステリオン)
(2011/03/09)
OMAR RODRIGUEZ LOPEZ (オマー・ロドリゲス・ロペス)

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オマーは日本大好きで、太宰治の小説にインスパイアされた曲を書いたり(②#12)、
どういたしまして(邦題じゃないんです、これが原題!)」や「MANTRA HIROSHIMA
といった日本をモチーフにしたアルバムを出したり、
果ては日本にてレコーディングを敢行したり(去年の出来事のようです)と
日本と縁の深いアーティスト。それがゆえに実現したアルバムです。
全25作を追いかけるって本当大変だから、他の国でもリリースしてあげて・・・

日本限定発売なので、日本版しか基本的にないはずですが、その帯に騙されないよう注意!
帯を勢いまかせでなんとなく見ていると、「親友ジョン・フルシアンテとの共作が結構あるよ、
他にもダモ鈴木(元CAN)、リディア・ランチ、ヘラとのコラボ曲も入っているよ」
という印象を
受けてしまうんですが、ジョン参加曲は僅か1曲きりのうえ、他のアーティストは登場せず!
よく読むと「本作に参加してます」でなくて、「オマーはこういう活動もしてます」なんですけど
この書き方ちょっとズルい。完全に期待して買っちゃったじゃないかーーー!
でも、聴いてみると、これがなかなかおもしろくて、「ちょっと高くついた買い物だったけど
(2枚組¥3,360)良かったじゃん」という感想をすぐに持ちました。

5thの記事で予告した「オマーとジョンの相互リンク」を予定通り、説明しよう!
この二人が親友で、かつギタースタイルが真逆であることは何度も書いてきましたが
二人は良くも悪くも互いにインスパイアされて、相手の真似っこをする傾向があります。
例えばジョンは、オマーの感情的なギターに触発され、「Stadium Arcadium」では
今までの抑制や計算はどこへやら、ほぼ全曲即興のギターソロを大爆発。
そしてオマーはジョンの理論的なギターに触発され、本作②#2などで、およそオマーとは
思えないような、一音一音丁寧で美しいギターを聴かせてくれます。
最近の曲になるほど、オマーのギターが心なしか滑らかになってきたような・・・?
密な相互リンクはこれで終わらず、本作の半分近くでヴォーカルをとる、メキシコ人歌手の
ヒメナ・サリニャーナはオマーの恋人(奥さん?)。
このようにパートナーで一丸となってソロ活動を展開するのは現在のジョンも同じで、
レッチリ脱退後の音楽活動は奥さんとのユニット(というか、奥さんのサポート)が中心。
おまえら・・・
オマーがジョンにまた触発されて「やりたい音楽はもうメジャーでやらない」とか言って
隠遁宣言しないか心配です。その逆でジョンがレッチリに今更戻るのも、何だかねぇ。
本作でジョンが参加している1曲というのは②#11で、ジョンのギターだとすぐに分かるはず。
共作「Omar Rodriguez Lopez & John Frusciante」や、マーズ・ヴォルタの1st#7の
ギターに通じるテイストです。


何と、マーズ・ヴォルタの1stと2ndの間くらいにはもう既に
ソロアルバムのリリースを始めていたオマー。
本作にまとめられている、オマーのソロのテイストは大きく分けて3つ。
①パートナー、ヒメナをフィーチャリングした、メキシカンビョークふうラテン風味
②セドリックが歌い、他のメンバーもほぼ一緒の、いわば裏マーズ・ヴォルタ
③その他


3rdの記事などに書きましたが、3rdのセールス不振などもあって、オマーのやりたい音楽は
本作に収録されているようなソロ作品へと次第に注がれていって、
マーズ・ヴォルタ初期の頃のような勢いあるインパクト勝負の楽曲や、
At The Drive-Inを彷彿とさせるセドリックのラップ調キレキレ歌唱が味わえる曲

宝物を宝箱に隠しておくかのように、本作をはじめとするソロ作品に詰まっています。
だから、ATDIや、初期マーズ・ヴォルタが恋しい人にはうってつけの作品ともいえます。

同じような曲でも、おなじみセドリックが歌うのと、ヒメナ姫が歌うのとで
大きく雰囲気が変わって、そこも大きな聴き所です。
セドリックが歌うと、切れ味鋭く、攻撃的な曲に。
そして、メキシコのサルサ歌手・ヒメナが歌うと、メキシカン独特のリズム感で
ラテン風味が強調され、更に曲がなんだかポップになります。

セドリックはちょっぴり繊細、ヒメナはどっしり構えていて包容力すら感じさせる、
といった双方のヴォーカルの持ち味・隠し味までわかってきて、なかなか興味深いです。
ヒメナの歌声は、セドリックと比べて音程が若干アバウトだけど、声量が凄くって、
はじめ「なんだこれ」と感じるも、聴き重ねているうちに段々クセになっていく
個性的な芸風は、「メキシカン・ビョーク」と例えられることも。
個人的には、母音なしの「ン」でよくこれだけ声が伸びるなぁと感心する限り。(①#9など)

セドリックが歌ってもヒメナが歌っても、
ベースのホアンと、実弟でシンセやパーカッションを担当するマルセルはほぼ出ずっぱり。
重宝されているのか、酷使されているのか・・・?
マルセルがドラムを担当することも多く、また、アルバムによっては、オマー&マルセルの
ロドリゲス兄弟ふたりだけで制作してしまうこともあります(本作では①#14)。

また、面白いところでは、サルサ歌手の、オマーのお父さんが歌っている曲も。(①#7)
ラジオから流れてくるようなレトロ加工がユニークな、サルサテイストが強い、楽しげな曲。
家族の繋がりがかなり強いお家のようですね。
そして、オマー自らがヴォーカルを担当している曲も結構あります。
実は、かつてオマーはバンドでヴォーカリストだった経験もあるそうです。
自分の声があまり好きじゃないのか、常にエフェクトガンガンかけまくりですが、
セドリックほどではないとはいえ、なかなかのハイキーを出しています。
ちょっと野太い歌声で、セドリックやヒメナとはまた違った味があります。

ヒメナヴォーカルで面白い曲は①#1の、オマーテイストとヒメナテイストのぶつかり合い、
②#10のPerfumeさえ彷彿させる可愛いエレクトロニカナンバーなど。
裏マーズ・ヴォルタで面白い曲は、①#8に4thの「Goliath」のスローテンポな原型が登場!
ドラマーは違うけど②#14はスピード感があってとっても格好良い。
また、「ヘラ」というバンドとのコラボレーションの①#10はATDI風味なシャープさ。
オマーヴォーカルで面白い曲は、なんといっても②#16の、オマー、ホアン、セオドアの
3ピースでの熱い未発表曲。ホアンのうねりまくりのベース!そしてセオドアのドラムが!
全てのパートに凄みがあって、たまりません。

①19+②18=全37曲、2時間半超えの超大作なので、聴き所は書ききれません。
CDの収録時間ギリギリまで詰め込まれているのに、ダレないのが驚き。
長時間収録CDなので、扱いには注意を。


奔放さとストイックさが奇妙に同居する不思議すぎる男、オマー・ロドリゲス・ロペス。
やりたいことは今すぐに実行する。創作のモチベーションが尽きない。
一貫してオマーのソロアルバムのジャケット写真を担当してきた、旧友サニー・ケイが
アルバムに寄稿している文章を見ると、彼は若い頃からこのような少年だったとか。
17歳にしてバンドを10以上経験し、一人でアメリカ中を旅してまわって。
そんな大胆不敵さと裏腹の、物静かで思慮深い誠実な素顔。
彼を読み解くのは、ときに理解するのも、いささか難解だけれど、
「こんなユニークな生き方、方法論があっても、いいじゃないか」
そう受け止めるのはいかがでしょう。
勇気とアイデアがありすぎる男の、自叙伝のようなCDアルバム。
アルバムの音を全部聴いて、サニーのオマー論を読んで、
「なんだ、私もこうしちゃいられねえ!」無性にそんな気がしたのを思い出します。
オマーのオリジナリティ溢れるスタイル、あなたには、どんなふうに響くのでしょうか。




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まとめteみた.【Omar Rodriguez Lopez:Telesterion「日本限定ソロ・ベスト・アルバム。メキシカンビョークあり、ATDI風味】

TheMarsVolta(マーズ・ヴォルタ)の頭脳にしてバンマス、音楽だけでなく映画制作や、その主演にも挑むという多才ぶり、そして本作までにリリースしたソロアルバム全25作、曲数換算だと2...

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