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相棒:その2「亀山に求められた役割、神戸に求められる役割。"相棒"の存在意義が希薄になる、スーパー右京体制をなんとかしてくれ」

ドラマ「相棒」の記事その1を書いたのは、もう昨年になるんですね。
弟が神戸というか及川氏をディスって、反論できなかった、って愚痴った回。
結局、あの記事は「今の相棒ちょっと不調。どうしたの?」という愚痴で終わり、
「亀山と神戸の比較」というか「弟への反論」はできずじまいでした。

それから、正月SPをはじめ、なかなか再放送してくれない過去のSPも
再放送で観られたり(相棒婚の回も!)、一人右京時代の再放送を
やってたので録画で観たりして、現行のシリーズも脱落せず毎週観てます。
前クールは「豪華ゲスト祭り」でしたが今クールは「懐かしのあの人祭り」ですね。
たまきさんの花の里も、ついてない女、月本幸子さんが引き継いで、
平和になったけど、右京さん的にはあれでいいんだろうか・・・笑
ともあれ、「まだまだ相棒は続くよ」と言ってもらえたような展開でひと安心です。

先日、友人2人(いずれも男性)とカラオケに行って、終盤はただダベっていたんですが
2人とも相棒オタであることが判明。S10が一番好きって言う奴もいたし、
弟のように「神戸相棒(及川氏)はあり得ん」と言う奴はいませんでした。
男性みんなが弟のような反応をするわけではないことを再認識できました(苦笑)


さて、過去の再放送を観たり、「かんぼうちょおおお!」をDVDで観たりするうちに、
「亀山と神戸のどっちが有益かを問うのは、ナンセンスではないか」という
見解に至りました。
なぜなら、2人に求められている(た)役割や、その時々の相棒は、全然別物だから。
今回は、亀山薫に求められた役割と、神戸尊に求められている役割の違い
比較して見ていきましょう。
そうしたら自ずと、ドラマ「相棒」の変遷を追うことにもなりましたが・・・(後述)。


個人的な見解かもしれませんが、2人がいた時期の相棒は、主にこんな感じ。
亀山時代の相棒:キャラクター消費、エンタメ消費
神戸時代の相棒:雰囲気消費、または謎解き消費(ブランド消費も?)



まずは亀山から。

○人物・・・漫画的キャラ。基本的に単純明快で、少年漫画の王道的主人公のよう。
シックスセンスや神の舌があるけど、大卒とは思えないような知識のなさで恥をかく。
正義感が強い。子ども好きで、懐かれやすい。肉体派で、大立ち回りもどんとこい。

○中の人の強み・・・三宅裕司さんの劇団で長いこと鍛えられてきた実力派
アクションがバリバリいけるのもその鍛錬の賜物。人気は相棒以降ついてきたか。
女性がキャーと騒ぐよりは、男性がうぉーかっこいいと惚れ込むタイプ。

○亀山と絡んで盛り上がる人物・・・伊丹(以下イタミン)、美和子、芹沢など
「特命係の亀山ァ!」で始まるイタミンとの子どもの喧嘩はデフォ、TPOを問わない(笑)。
肝心な所では必ず互いをかばったり、心配したりする、完全に「ツンデレ」なライバル関係。
・美和子が情報やアイデアをくれたり、諫めたり呆れたり面倒みたり、ちょっと離れたりも。
亀山と美和子の恋の進展も見所のひとつ。長い同棲期間を経て結婚、新天地にもついていく。
・元捜査一課のため、「後輩」の芹沢は結構素直に亀山をリスペクト、亀山も可愛がってる。
ただ、芹沢の軽口は右京さんや神戸など誰に対しても変わらず、毎回イタミンに殴られるw

○右京さんとの関係・・・互いを補い合う、友情のような信頼関係、あるいはパシリ?
頭脳担当の右京さんと肉体担当の亀山、という役割分担ができてましたね。
右京さんのことを、たまきさん以外で「右京さん」呼びする唯一の人物。
「右京レーダー」など、右京さんの奇特な言動も面白く捉える、よき理解者でもありました。

○当時の右京さん・・・コミュニケーション能力に難あり、「私としたことが!」と見落としも。
右京さんが不躾な態度をとると亀山がフォロー、見落とした点に亀山が偶然気づいて解決。
ひとりでは未完成で、亀山のアシストがあってこそ真価を発揮できたのが当時の右京さん。

○当時の相棒のスタンス・・・刑事ものだけど、特異な設定(2人しかいない窓際部署)や、
キャラ立ちしまくりの脇役たち、キャラ同士のコミカルなやりとりや人間臭い関係性で
「エンターテイメント性、人間ドラマ性の高い刑事ドラマ」になっていた。
警察組織や社会情勢への、問題提示や批判を織り込んでくるのは、昔も今も基本変わらず。

亀山はコミカルで、わかりやすく爽快。更に、美和子との恋、イタミンとのツンデレ(笑)、
新たな道へ進むための卒業・・・と、亀山の成長物語として亀山相棒を楽しむことも可能
右京さんがだんだんコミュ力をつけたのも、亀山と仲良くなった影響が結構あるのでは。


続いて神戸。

○人物・・・実写的キャラ。矛盾した面やムラっ気がみられる。清濁併せ呑み、葛藤も多い。
元は右京さん以上の地位にいたエリートで、基本的にデキル奴だが、同時にプライドも高い。
クールに振る舞っているが、意外と感情的で、癇癪を起こしたり、暴走したりすることもある。

○中の人の強み・・・元はシンガーソングライターだが、演劇をやっていた経験もあることから、
独自の雰囲気と器用さがハマって、ドラマや映画にも印象的な役柄でしばしば登場するように。
和風のイケメンで女性ファンが多く、「クール」「セクシー」と評される。意外におちゃめ。

○神戸と絡んで盛り上がる人物・・・大河内(ラムネ)、陣川など
・ラムネバリバリの強面ピルイーターの、数少ない(唯一の?)友人(元上司と部下)。
大河内はホモエピソードがあったため、アッー疑惑が囁かれ、映画で無駄なサービスショット
(2人して裸でシャワー)が入っているように、制作側にもネタにされている。
・陣川は亀山にも絡んでいたが、先輩面して「ソンくん」と絡むわ、空回りに巻き込むわの
いつもの大暴れの被害を被るのは、神戸のほうが多い。
また花の里ができてしまったので、陣川の絡み酒がそろそろ見られるかもしれない・・・!
※ちなみに、ヒマ課長(角田課長)と鑑識(米沢さん)は、亀山と神戸であまり態度の差はない。
鑑識は右京さんリスペクトで、趣味も合う。ヒマカは、特命部屋でのんびりしたいんでしょ(笑)
内村&中園コンビも、反特命、反右京さんで、亀山や神戸はあまり眼中になさげ。

○右京さんとの関係・・・先生と生徒、上司と部下。嫌味の応酬がトレードマーク。
ある程度の敬意は互いに払いつつ、深く干渉し合うことはないドライな関係。
たまに対立することもあるが、「あいつはああいう姿勢なんだな」ぐらいでセーブ。

○当時の右京さん・・・亀山時代後期から、右京さんのいわゆる「スーパー右京」化が進み、
人格面のアラなどが少なくなってきた。今週なんて「良いカウンセラー」ですってよ?
一人で難なく事件を解決できるようになって、「相棒」の必要性が薄くなっている。
神戸が頭脳派で物わかりがよいこともあり、右京さんが事件を解決していくのを、
サポートしたり、説明したり、別方面からのアプローチで貢献したりという、いわゆる
セカンド的な活躍にとどまり、キャラ面での弱さもあって「空気」化が進んでいる。

○当時の相棒のスタンス・・・神戸時代では、スタイリッシュ感を前面に押し出している。
劇場版Ⅱの宣伝文句にも「スタイリッシュ」という言葉が出ていたので余計に実感した。
神戸加入後はほぼ一貫して、オープニングのBGMがジャズ調、映像もクール系。
オープニングを観ていると、右京さんも精悍に見えて、画的にかっこいい。
加えて、神戸のキャラの弱さ(亀山ほどの漫画的インパクトに欠ける)もあって、
謎解きそのものにフィルターが当たりやすい。トリックやストーリーの巧拙について
ファンの間では、以前より大きく議論が交わされるようになってきた。
更に、一定の視聴率を獲れるコンテンツへと成長したため、「相棒」ブランド
できあがりつつあり、関連グッズなどが多く登場し、番組内でも宣伝されている。

神戸は「庁内S」という異色の設定で相棒に登場。元々一定の人気を博していた人を
抜擢したことで、今まで相棒を観ていなかった層を取り込めたかも。
しかし、庁内Sの設定が切れたS9以後はキャラ付けが弱く、突っかかることも減って
スーパー右京化した現状では、セカンド的活躍とムードメーカーに徹している。
スタイリッシュな演出には実写的キャラの方がリアリティが出る。よって、
スタイリッシュ感とリアリティの体現が神戸の主な役割。
さて、そこに、S10初回の「15年前の偽証」はどう絡むのか・・・?
初めのうちは何となく引きずっている雰囲気だったけど(青トーンの画面でもないし)
最近は偽証のぎの字もない感じだし、画面もまた青いし、なかったことになるの?
最終回辺りでそこんとこちゃんと決着つけてくれることを期待します。・・・こんな風に、
「これからどうなっちゃうの?!」というハラハラを持ち込む役回りも重要か。


・・・と、このように、亀山の頃の相棒と、神戸の頃の相棒では、相当事情が違うので、
単純に「どちらが良い、どちらが悪い」と評価をつけづらいんですよね。
今の相棒に亀山タイプのキャラを持ってきたら「今更感」「二番煎じ感」は否めないし、
昔の相棒が神戸タイプのキャラだったら他のキャラと合わず、破綻してしまうでしょう。
(最近の相棒は昔のキャラが次々出て、昔のノリに近くなり、神戸だけ浮いている印象を
しばしば受けてしまう)
「亀山の方がよかった」という意見は、「亀山時代の相棒がよかった」と言っているようなもので
キャラクター消費型の展開がマンネリズム化したために、相棒役を交代して
スタイリッシュムード+謎解き重視消費に切り替えたともとれる(S6以降を観ていると)。
よって、「それぞれの良さがある」と同時に、相棒役への評価は、そのまま
「相棒」というドラマ自体の姿勢への評価にも繋がっている
、というのが私の結論です。

最近に関して要望をいうと、神戸というか、「相棒」がいる意義を感じられない
展開が多くてなぁ。亀山時代を再放送で観てから今シーズンを観ると、
そこがやはり物足りなく感じられるのは否めない。
だから、亀山時代のファンが神戸を否定するのも、分からなくもない。
捜一も内村中園も丸くなって、かんぼうちょおおもおらず、鑑識やヒマカはテンプレと化し、
右京さまを礼賛するための「相棒」になってる現状は、ちょっと物足りないなぁ。
また何か、ハラハラするようなスパイス設定・展開の投入を期待します。


blogを書くようになってから、2chをほとんど見なくなっているんですが、
以前は、「相棒」に限らず何か番組を観たらすぐ該当スレを見ていました。
色々な人の見解が見られたり、フリークな人から知識を得られるのはいいけれど、
「自分の意見は筋違いではないか」「人に言ったら物笑いになるのではないか」
他人の目線にどこか怯えていたように思います。
2chでは、弟のような「亀山相棒第一。神戸はこれだからつまらない」派が多く
「神戸って言われるほど悪いか・・・?」という自分の感想に自信を持てなくなっていました。
でも、ドラマぐらい、いや他のどんなエンタメだって、自分の感想で観て、聴いて
いいんじゃないんでしょうか?右ならえで同じような感想を持たなくたっていいでしょ?
好きなものを自分で選んで、好きなように感じて、何が悪い?

社会に属している以上、オンタイムでは自分勝手にしているわけにいかないんだから
好きなものに接している時ぐらいは、自由に観て、聴いていきたい。
今回の記事を書いて、blog開設時からの思いが改めて強くなりました。
自分の感じたこと、考えたこと、良いと思ったものを、これからも大事に取りあげていきます。
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