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レッド・ツェッペリン:その2 伝説のライヴ「CDを再生するなり、動けなくなったり号泣したりしたのは初めてだ!鬼神のようなライヴアルバム」

ライヴに行って、号泣したことは何度もあります。
しかし、「開演してすぐ」は、ほぼ一度もない。
なのに、ただの音だけで、再生ボタン一つ押しただけで、
立ちすくみ、そのまましばらく動けなくなって、
このままじゃいけないと我にかえって座るも、今度は号泣してしまう。

こんな経験はもう最初で最後なんじゃないかと思うんです。

何を聴いて、そんなことになったのかって?
一昨年くらいに、レッド・ツェッペリンLed Zeppelin、以下前回同様Zep)の
How The West Was Won(邦題:伝説のライヴ)」を聴いたせいですよ!
(「伝説のライヴ」と、「狂熱のライブ」があって、ややこしいですよね)

伝説のライヴ -How The West Was Won-伝説のライヴ -How The West Was Won-
(2003/06/11)
レッド・ツェッペリン

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しかし、本当の「初め」に聴いたときは、全然こんな反応にはならなかったんですよね。
何がそんなにいいのかさっぱりわからなくて。

大学時代、軽音楽サークルに居た時、ドラマーの後輩が
「これイイっすよ!」と、なかば強引に貸してくれたというか、布教させられたのが
本作との出会いでした。
でもそれは今から10年近く前の話。「ツェッペリンw」「HR/HMw」って
完全なる食わず嫌い、偏見、カッコつけが頭にあったし、サークルの毛色もそういう風だし
当時はオールドな音楽を全然聴いていなかったし(ビートルズだって赤盤青盤でおしまい)。
そんな遍歴でZepが分かるはずもなく、何年もCD棚の「押し入れ」欄に入れっぱなしで
しまいには「聴かないCDは処分しよう」と捨ててしまいました。

時を経て、70年代前後の音楽にもどんどん触れるようになり、ようやく再聴を。
オリジナルアルバムを集め、最後に「ライヴCDもいっとけ、好評らしいし」って。
そして冒頭の反応・・・
「あの時、捨てずに大切にとっておけば」
どれだけ悔やんだか知れません、CDにとっても後輩にとっても、色んな意味で・・・!


当時、私はバンドのヴォーカリストを務めていました。大層へたくそだったけど。
そして、一番長く在籍していたバンドは、楽器隊の皆さんが、暇さえあれば
インプロヴィゼーション(即興演奏)を始めちゃうような、セッション馬鹿の集まりで。
メンバー達は実に多様な音楽を聴いていて、ドラマーはやはり?ボンゾ信者でした。
(ちなみにギタリストはジミヘン等が好き、ベーシストはやはり?レッチリのフリー信者)
自由奔放に音が鳴るわけですが、必ずしも歌がのりやすいようなセッションとは限らず、
楽器を持たないヴォーカリストとしては、毎回毎回大変。音楽の引き出しが全然足りないし、
インプロに乗っかって楽器を奏でるかのように、即興でメロディを紡ぎ出していくのって
かなり難易度が高いんですよ。自分で曲を作って持ってったほうが何倍も楽だった。
だから、「なぜあの時、Zepから学ばなかったのか、プラントから学ばなかったのか」
悔やんでも悔やみきれなくなります。だいいち、もうバンドやっていないのだから・・・


Zepのような、即興性が高いライヴをするバンドの場合、オリジナル曲が
どんなふうにアレンジされるのか、各メンバーが自らのフレーズをどういじくるか、
それらがどんなインプロに繋がるのか、といった楽しみ方ができますね。
私はかなり最近になってレッチリ(ジョン在籍時のライヴ)経由でそれを学びましたが
それだって、どうしてあの時やっておかなかったのか、どうしてアンソニーから(略)

CDの特に2~3枚目なんて、殆ど原型とどめてませんもんね。
1曲がプログレ並に長い(笑)
今「Dazed And Confused」聴きながらこれ書いているんですが、
ペイジ恒例の「弓弾き」を披露しているとおぼしきアドリブ場面に、
プラントが伸びやかで奔放なメロをつけて、高らかに即興で歌っています。
で、今は、ペイジがいろいろいじくってる。あ、今度はベースとドラムも加わった(笑)
この曲は、1枚目からの曲だから、ある程度アレンジ慣れがあるかもしれませんが
展開が読めず、知っていてもその変化の著しさが、聴いててエキサイティングですよね。
全然違う曲なんかが混じってきたりして。
そういう意味では、Zepってプログレ的な魅力もあるバンドかも。
まぁ、オリジナルの時点で、「Whole Lotta Love」とかプログレ展開だし。

Zepの「セッション的ライヴ」で面白いのは、ペイジが色んな音を繰り出して、
あらゆる角度からアプローチしてきて、それにプラントが上手く味付けして、
ジョーンジーとボンゾが流れを読んで追撃してくる
ところでしょうか。
そうしてボンゾが時々暴走して、超人的なドラムソロをかます、と。

今「Moby Dick」です、ドラムソロ大爆発。
激しいだけではなくて、こちらからあちらから幅広いアプローチを繰り広げます。
ドラムしか鳴ってないんですよ?高速連打をかましているわけでもない(それも凄いけど)。
なのにこんなに「面白い」なんて!

歌声も、ギターリフも、ベースの援護もなしに、これほどの「楽曲」が成り立ってしまう。
こりゃ、あらゆる方面のドラマーから、リスペクトされるわけですわ。



そして再び冒頭に戻って「なぜポカーンとしたり、号泣したりするほど
感極まったのか、音だけで?」の疑問が沸くのです。
インプロの面白さは、どっちかというと「感心」の類ですから。
衝撃を受けたのはなぜ?

それは、「Immigrant Song」に代表されるような、
爆撃のようなジョーンジー&ボンゾのリズム隊に、打ちのめされてしまったから
だと
言い切ってしまっても過言ではないです。
そこに伸びやかで完璧な響きの「アアア~ア~」、そしてペイジのあのリフが
合わさって、大カタルシスになっちゃった、と。

「地鳴りか!」と突っ込みたくなるほどのド迫力ですよ、あいつらどうかしてます。
攻撃的な曲ほど、その爆撃の威力が増します。
ボンゾはインプロ的なアレンジの時より、こうした攻撃的な曲を普通に演る時のほうが
爆発してる、すげえ、やべええええ、と感じます。単純明快なファイターなんでしょうね。
そしてジョーンジーは見事な二重人格。完全に暴力的なベーシストと化してる。
特筆すべきはやはり「Immigrant Song」のあの部分(on we sweep with~のくだり)。
何度聴いても(コピーバンドの演奏を聴いている時でさえ)耳があのベースラインにくぎづけ。
もう、初めから終わりまで、まるで暴風雨でも降ってるのかと思うような激しさ。
そうしてまた、プラントとペイジが歌もギターも完璧にキメるんだもん。
主に「Immigrant song」のせいでポカーンになって泣かされた、といっていいかも。


Zepの全員が一番美味しい時期の、美味しい曲だらけのライヴCD。
全体を聴いて思うに、大きく分けてZepのライヴの(耳で聴いた)魅力はふたつ。

勢いのある曲に顕著な、爆撃のような図抜けた迫力
ハッとさせられるギターリフや伸びやかな高音といった、オリジナルの良さを
オリジナル以上に攻撃性を増したリズム隊が援護射撃しまくりで、威力十倍増し。

曲の原型をとどめないほど、自由奔放で先が読めないインプロ
あの手この手を繰り出してくるペイジと、それにスイッとメロをのせるプラントの
引き出しの多さと柔軟さがあるからこそなせる業。リズム隊は出過ぎず、巧みなサポート。


改めて何度か聴いて、Zep好きがときにオリジナルアルバム以上に、本作を推すのも
無理ないか
、と。だってオリジナル以上にスリリングで大迫力なんだもの!
それに、演ってるのはオリジナルの曲で、オリジナルのイイ所もより良く再現されてるし。
オリジナルも一通り再聴してみて、「やはりベストだけじゃなくアルバム単位で
聴きたいものですね」と感じたのですが(よく、Zepはベストだけあればいいって
言う人がいるでしょ。自分も正直、そういうフシがあった・・・)、
「How The West Was Won」は本当すごいや。そりゃ「伝説のライヴ」にもなるわけだ。
これより聴き応えがあるライヴアルバムに、この先どれだけ出会えるだろうか?
大概は、オリジナルか、ライヴならDVDの方が良い、と言われるはず(私も基本そういう派)。
「一発の」「音だけで」ここまで感動させてくれるライヴアルバム、さぁ出てこい!
今まで軽視してきた各アーティストのライヴ「アルバム」、これから色々試してみましょうか。
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テーマ:'70年から'80年の洋楽 - ジャンル:音楽

コメント

目に浮かんでくるようです。

ワタシはツェッペリンも好きです。

子どものときから…。


このブログに書かれている文章は、本当に良く書かれていて、目に浮かんでくるようです。


夢で見れるかな?

もの書き冥利に尽きるでございます・・・!

一応色々手を尽くして毎回綴っているつもりですが、こうして具体的に褒めていただけると
努力が報われたような気がして、「頑張って書いてよかったぁぁぁ」なんて
ヘナヘナと力が抜けていくようです。
光栄です!

さて、子どものときからZepが好きだということは、ある程度、
mikaさんの年齢に察しがつくような・・・
私は彼らが解散した少し後で産まれた年代なので、若干、先輩さんということに
なるのでしょーか?
blogでのRock以外の音楽記事はクラシック系統が多いですし、
mikaさんは「粋なお姉様v-344」だと想像しながら、また伺いますね。

ZEPの魅力

自分、レッド・ツェッペリンが大好きでして、ZEPの魅力はその時々で聴きたくなるアルバムが違う事ですかね。

どのアルバムも魅力的で、良い意味で非常に悩ませてくれるアーティストです。

こんなバンドもう現れないじゃないかとも思ってます。



フレッシュな時期も良いし、熟成している時期も良いし・・・

マグかつさん、こんばんは。
昔の記事にありがとうございます♪
そろそろアーティスト、abc順で揃えた方がいいかも・・・今のままだとちょっと不親切ですよね。
そのうちします(笑)

あのアーティストもこのシンガーも初めはZEPだと知って驚かされることがあります。
最近書いた記事だと、NADEAHというフランス人シャンソン系シンガーも、
90年代に「天使の声」と呼ばれた天才シンガーソングライターのジェフ・バックリィも。
未だに雑誌のZEP特集なんかじゃ、好きなアルバム論争なんてやって盛り上がっているし。
ある種、Zepに憧れて音楽を志したバンドみんなで、跡を継いでいるのかも(笑)

好きなアルバムを一つあげようとすると私も結構苦労しそうですね。やっぱりその時々や、
その時期触れた人物なんかによって変わります。
一般的なブレイク時期(1st~4th)に限らないのがこのバンドの本当に恐ろしいところ!

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