2012-08

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キュルキュルキュルと鳴くCDMDプレイヤー

ここ1週間くらい、CDMDプレイヤーがご機嫌斜めです。
以前から微妙にその兆候はあったのですが、この数日で一気に酷くなりました。
MDは大丈夫なんですが、CDがもう綱渡り状態。
最近の音楽で、意図的に音源をぶつ切りにして繋いだり、エラーのような音をわざと
入れたりしているものって多いですよね(自分はそういう類の音楽ばかり好きだから
余計そう感じてしまいます)。
「CDプレイヤーが壊れた?!」ように聞こえて壊れているのは音源のほう、の現象。
今回は「壊れた加工の音源?」と聞いていたら壊れているのはプレイヤーのほう、と
衝撃的な「勘違い」に出会う羽目になってしまいましたとさ。

<その1>
一番酷い1週間前はこんな具合でした。
①CDを入れる
②キュルキュルキュルと回りながら、何かずーっと考えてる
③表示「DISC CHECK(=読めね)」
と、まずCD自体が認識されなくて、
運良く認識されて、数曲再生できても、その途中から
キュルキュルキュル」とおかしな音がして、曲順もメチャクチャに再生されて
「ストップ!ストップ!」という惨劇に。
この時期は数曲再生できるだけでも感謝という具合でした。
もはやOPPな人のお腹の具合と同じくらいヒヤヒヤ、ギリギリ、アウトの世界です。
CDはひたすらPCのitunesで聴いて、でも2つ以上の作業を同時にやるのが
キャパシティーオーバーなPC
なので例えばblog書きながら音楽とか聴けなくて、
記事は書いておいたメモと頭の中のハードディスクをたぐり寄せて書いて、
音楽を聴きたい時はPCはジュークボックス専用。
最カオスな時期、これは修理以外の道がないように感じられました。

<その2>
CDMDプレイヤーを買ったヨドバシカメラ某店に別の買い物で立ち寄ると、
CD・DVDクリーナーが「エラーやノイズ、音飛びがしたら」との宣伝文句で売られていて
家にあるクリーナーを思い出しました。
勘違いで「湿式は録音・再生機能に使うもの」と思いこんでいたらそうではなくて
家にあるものも乾式/湿式は用途の違いだったことが判明し、CDMDプレイヤーの説明書に
「市販のクリーナーは故障のもとになるので利用しないで下さい」
とあるのを薄氷を踏む思いで無視し、湿式クリーナーを2回ほど使用。
その日には余り効果はあるようなないようなふうでしたが、
次の日、CD2枚分くらい、支障なく再生成功!
「クリーナーが効いたかも!使ってよかった!治った!?」
おっかなびっくりの救世主誕生の瞬間です。

<その3>
しかし事態は一進一退を繰り返し・・・
次の日はMD音源しか聴かなかったので特に何事もなかったのですが、
その次の日、またしても音源が途中ストップ。
そのたびに湿式クリーナーをかけて、その次の日くらいに回復し、
その次の日にまたエラー・・・の無限ループ。←いまここ


PCをジュークボックスにして音楽かけてると熱く→暑くなるんですよ。
しかも、他の作業のスピードが半分以下に落ちるし。
それに調子が良くなることもあるし、MDは問題なく再生できる。
ヨドバシで買ったし、保証期間も5年分延長しているから無料だし、
ヨドバシに修理に出したいようにも思うんですが、ヨドバシは正確には
「業者に修理を取り次いでくれる」のみで、修理そのものは行っておらず、
業者に出すということは相当時間がかかる
のでは・・・・・・
以前、今使っているPCを操作不能にしてしまったときも時間はそれなりに
かかったはず。

修理に出した場合、音楽ライフは、<その1>の最カオスな時期と同様に
CDはPCで、音楽の記事は頭の中のハードディスクと記事メモで、
そしてMDにダビングした音楽を聴きたくなったときはポータブルMDプレーヤーに・・・。
記事に書いている音楽でもMD音源から引っ張り出しているものは少なくなく、
MDを気軽に聴けないのはかなりの痛手。
因みに、いざという時のためにCDMDプレイヤーを買い換えることはできるのか
ヨドバシ店内を廻って見てみましたが、殆どがもうMDなし。寧ろUSBメモリとかの方が
録音ツールになっているんですね。ポータブルMDプレーヤーも殆どありませんでした。
家にたくさんあるMDの音源。これらが全部聴けなくなってしまうのは・・・痛手すぎる!
だからせめて直して、使えるところまで使いたいですけどね。

現状だと(現存のものも含め)CDを傷めたりしていないか・・・?との不安も
常に付きまとう、氷の上に立つようなCDMDプレイヤーとの日々。
「だったらはやく修理に出せ」というところですがそれを躊躇ってしまうのが
「調子良いときもある」こと、「MDは聴ける」こと、そして
「修理に出したら時間がかかる」こと。
何をそんなに急いでいるのかというと、9月12日には、私が待ち望んでいた
ジョン・フルシアンテの新譜がリリースされるんですよ!
流石に発売当日ゲットじゃなくてもいいですが、1ヶ月も2ヶ月もPCの悪い音質で
買ったばかりのCDを聴き続けるのは苦行だァ・・・・・・・・・・・・



あああああもうどうすれば?!
ただでさえ忙しいのにまた考える事が増えてもう大変です。
暑いから困っていると段々イライラしちゃって更に大変です。
どうしようどうしようどうしようどうしよう????
これまでのCDMDプレイヤーではエラーなんて起きなかったから更にパニックになります。
音楽記事乗り気な時に限ってこんなことが起きる。
一寸先は闇。まさかこんなに早くイカれてしまうなんて思わなかった。
ジョージ・ハリスンの言葉を借りれば(from「For You Blue」@Let It Be)、
これがぼくのブルース」。
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テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽

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The Beatles:Let It Be…Naked「独断と偏見から聴かず嫌いしてきたけれど・・・もやが晴れて、驚くほど若々しいアルバムに」

The Beatlesビートルズ)の作品に対して長らくあったもやもや、
Let It Beって何でイマイチなの?Abbey Roadホワイト・アルバムは良いのに」。
そういう時期だから、そういう作品だから仕方がないものだと思っていたところ、
2003年、リミックス+曲順調整を施した、本来の意図に沿った新たな「レット・イット・ビー」、
Let It Be…Naked」があったことに気づき、手にとってみました。

レット・イット・ビー・ネイキッドレット・イット・ビー・ネイキッド
(2010/11/03)
ザ・ビートルズ

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ビートルズのCDを集めていく過程で、この作品に気づかなかった訳ではありません。
オリジナルアルバム(含む赤盤・青盤・Past Masters)を集める以外の興味が
無かったというだけ。他にも例えばアンソロジーとか、LOVEなんかは未チェックです。
でも無意識の意図はもうひとつ。
「ポール爺のわがまま?」
「反対しそうな面子(=ジョン、ジョージ)が居なくなったから?」
「便乗商売?」
といった偏見です。最後のはともかく、最初のふたつは、アルバムのブックレットを読んで
全然間違いだということがようやくわかりました。
当初こそフィル・スペクターのミックスを気に入っていたジョンとジョージでしたが、
ジョンは「ロックン・ロール」の制作中に大揉めしてスペクターがマスター・テープを
持ってトンズラした時点でアウト、
ジョージは「オール・シングス・マスト・パス」を2000年代にリマスターする際、
いちはやくスペクターのエコー処理をカット、「もやが晴れたようだ」と。
そこに2003年、スペクターの殺人容疑逮捕劇も重なり、リンゴまで脱スペクター化宣言。

今年のロンドン五輪の開会式でも大活躍したポール・マッカートニー卿は、
「レット・イット・ビー」を楽器パート別に録音されているマルチトラックテープそのものから
トラック・ダウンし直し、映画の中で聴ける形に限りなく近くなるようにリミックスで再リリース
するという計画をメンバー(ジョン・レノンはもういないので代理でヨーコ)に打診、
リンゴ・スターオノ・ヨーコ、そしてジョージ・ハリスンも2001年の死の前に、
無事全員の同意を得て決行したということで、サー・ポール、申し訳ございませんでした。
但しミキシングの方針はほとんどアビー・ロード・スタジオのエンジニア達によって決定され、
最先端のテクノロジーが駆使されて作られたそうです。
今風のイコライジングで音のメリハリを加え、曲によっては別テイクから同じパートを抜き出して
巧妙な継ぎ接ぎをして、「ルーフトップ・コンサート」の音源では異なる二つのテイクを合成して。
「オーヴァーダビングを極力排除してライヴ録音する」という当初のコンセプトに沿って、
「プリーズ・プリーズ・ミーの頃のように、原点にゲット・バック」したアルバムがここに。
オリジナル・アルバムから2曲を削ぐかわりにシングル「Don't Let Me Down」を収録、
曲順も変えて、「ライヴ・アルバム」「ラスト・アルバム」感を出すことに成功。
最先端のテクノロジーを駆使しつつも、アナログな質感、あたたかみがとても大事にされていて、
ビートルズ4人とアビー・ロード・スタジオのスタッフの温もりが今にも伝わってきそうです。

Let It Be Naked

何となく手に取ったこのアルバムがけっこうクセになっています。
聴き慣れている曲たちのはずが、瑞々しく、ダイナミックに聴こえるのです。
Two Of Us」、「One After 909」、「I've Got A Feeling」などのジョン曲・ポール曲で
レノン=マッカートニーのハモりの美しさに舌鼓を打ち、
「Yer Blues」を思わせる退廃的でタイトな格好良さの「I Me Mine」に痺れ、
大好きな曲「Don't Let Me Down」はポールやジョージのコーラス付きで更に大満足。
Across The Universe」はあの内世界へ広がる歌詞やメロディをもっと広げるものに。
そしてジョンの「Don't Let Me Down」、ポールの「I've Got A Feeling」での、
情熱ほとばしる双方の熱い歌声に心を大きく揺さぶられます。
何より一番変わったのは、「The Long And Winding Road」や「Let It Be」といった
ポールの代表曲の「仰々しさ」が取り除かれ、
ポールというアーティスト自体への少々悪いイメージが払拭されたこと。
2曲に込められたポールの想いはオリジナル・アルバムからもとてもよく伝わるのですが、
スペクターのミックスでいささかトゥー・マッチなものに。
そこから、過剰だったものを取り除くと、残るのは4人のバンド・サウンドやコーラスと
ビリー・プレストンのオルガンだけ。
息ができるようになって、聴き手が感情移入する余地が生まれたとき、沁みこんでくるのは
楽曲の美しさ、ポールの歌声の深み、よりクリアに浮かび上がる熱く哀しい想いのたけ。

ブックレットでの解説で「タイトで『うまい』脂の乗った演奏。若返った感」、また
「ビートルズの勢いのある演奏をよみがえらせた」とありますが、まさにそんな風情。
何だかじめっとしていて冴えない印象のアルバムが、ここまで変わるものかと
明るいタイトル曲「Get Back」で始まって厳粛なバラード「Let It Be」で締めくくられる
(しかもラスト直前は「Across The Universe」ときている)と、改められた曲の流れでも
胸がいっぱいになってしまいます。

Beatles-rooftop

4人が「レット・イット・ビー」で本当にやりたかった音との、時を超えた出逢い。
長いあいだ聴かず嫌いしてきた1枚でしたが、出逢って本当に良かったです。
ビートルズは割と好きだけど本作はまだ聴いていないという人がもしいたら、
騙されたと思って聴かず嫌いを忘れ、是非とも聴いていただきたいです。
きっと驚くはずだから。

テーマ:心に沁みる曲 - ジャンル:音楽

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A Perfect Circle:Mer de Noms & eMOTIVe「たった3作だけでお開きでは惜しい!品格がワンランク違うヘヴィ・ロック」

スマパン解散後のジェームス・イハの軌跡のひとつとしてその名を知り、
「イハはどこぞや」と聴いてみたら、音源では殆ど参加していなかったという・・・
(2ndアルバム完成後、ツアー・メンバーとして加入。3rdにクレジットされているが
ライナーノーツには「実際には参加していないらしい」とあった。
加入時、僅か2週間で楽曲を全て完全マスターしてしまったのはなかなかの武勇伝)
当初の目的からすれば完全な誤算ですが、音楽そのものが予想以上におもしろく
「運命の悪戯(というか単なるケアレスミス)」も中々面白いことをしてくれるものだなと
いうわけで、A Perfect Circleア・パーフェクト・サークル、以下APC)の記事を
書いてみることにしました。
今回聴いてみたのは1stと3rd。ただ、聴くほど「2ndも聴いてみたい」という気にさせられて
今更悔しい感じですが。

米を中心に熱狂的な人気を誇るロックバンド、Toolトゥール)のカリスマヴォーカリスト
Maynard James Keenanメイナード・ジェームス・キーナン)が
フィッシュボーンのギターテックだったBilly Howerdelビリー・ハワーデル)と出会い、
ビリーの作った曲を聴いたメイナードが「その曲に歌詞をつけてもいいかい」と切り出して
バンドの骨格が完成。バンドの殆どの曲をビリーが作曲し、レコーディングでも殆どのパートを
手がけていて、骨組みだけ見るとビリーとメイナードのユニット~プロジェクトといえそう。
但し、メイナードはトゥールのヴォーカリストとして有名すぎたため、メイナードの
サイドプロジェクトと勘違いする向きも当初はかなりあったそう。
ほかのメンバーは変動が結構あり、今書いたように実質ツアー・メンバーなのかもしれませんが
ドラムのJosh Freeseジョシュ・フリース)はほぼ初期から今にわたり在籍。
大きく分けると、NIN/マンソン人脈とスマパン人脈とに分かれる感じで、
●NIN/マンソン人脈:ダニー・ロナー(2ndまで、3rdにも参加。NINの元メンバー)、
ジョーディ・ホワイト(2nd途中から3rdまで。マリリン・マンソンのベーシスト)、
ジョシュ(NINで叩いた経歴あり。但し、他にもあらゆるバンドに参加している)
●スマパン人脈:イハ、パズ・レンチャンティン(1stまで、3rdにも参加。
APC活動休止時、Zwanのベーシストを務めるため脱退)
現在のベーシスト、マット・マックジャンキンスは「その他」かと。
1stのミックスを、NINやスマパンなどを手がけたアラン・モウルダーが担当しており、
こういった布陣になるのは必然だったのかも。

「活動休止」「現在の」と書いたように、2000年デビューも2004年には一時解散、
2008年に再結成表明、2010年に本格的再始動と、ややこしい(苦笑)。
流石にこうも途切れ途切れだと、サイドプロジェクトと言いたくもなりそう?

参加メンバーを書いているだけでこんなに尺を食ってしまうほどのカオティックなバンドですが
とにかく、アルバム感想に入りましょう。

1stアルバム「Mer de Noms」。

ア・パーフェクト・サークルア・パーフェクト・サークル
(2000/05/24)
パーフェクト・サークル、ア・パーフェクト・サークル 他

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デビュー・アルバム。因みに2ndは2003年リリースで、ここでメンバーチェンジが大量発生。
1stの頃のAPCはこんな感じ。
APC1
前面にいる可愛いのがパズちゃん。彼女がヴォーカルのバンドみたいに見えますね。
実際、APC構想当初はパズをヴォーカリストとして想定していたのだとか。

このようなポップにも見える写真に反して、音はへヴィでエモーショナル、そして呪術的。
「パーフェクト・サークル」の名前よろしく、ぐるぐると全てのパートが渦巻き、うねり、
その完璧なうねりの輪に、聴いている側は巻き込まれ、圧倒される、台風のような音楽。

ヘヴィ・ロック的な音を聴き慣れない私は最初こそ戸惑いを覚えましたが、聴くほどに
中毒の如くクセになっていく。すっかり彼らの轟音と重低音に引き込まれてしまいました。
メイナードのヴォーカルに顕著な、東洋~中近東テイストが混じった無国籍な風情もいい。
そして、確かに轟音で物凄い音圧ではあるけれど、それぞれの音にどこか透明感があって、
ただやかましいだけの音楽にならず、そこらのバンドより数段上の品格を感じます。
だからこそ、日頃ヘヴィ・ロックを聴かない私でも、苦にせず楽しんで聴けるのでしょう。

他のパートの演奏、楽曲の世界観、どれも素晴らしいですが、やはり突出して魅了されたのが
メイナードのヴォーカル。火になり、刃になり、水になり、楽曲によって自在に形をかえて、
「火のように熱く、刃のように鋭く、水のように滑らか」と全てを一つにすることもできる。

これでこそカリスマ。「トゥール聴いてみようかな」という気になりました。
・・・で、いざよそで動画を観たら、APCどころではない「強烈な捻れ、よじれ、カオス」。
どうしてもメイナードがいるのでAPCとトゥールは引き合いに出されるけれど
(ライナーノーツでさえ「APCにハマったらトゥールも聴いてみて!」なんて書いてある)
そこにかこつけて表現するなら、APCってキャッチーなトゥールなのかもわかりません。
APC2
パズたんエロ格好良すぎます。ヴィジュアル的には、是非留まって欲しかったところ。

因みに2ndはこんな感じ。黄色い物体の正体は?何か意味合いがあるのか?

サーティーンス・ステップ(CCCD)サーティーンス・ステップ(CCCD)
(2003/09/18)
ア・パーフェクト・サークル

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2ndを出して少し休むつもりだったのが、メイナードたちが世界情勢に触発されて
どうしても作らずにいられなかったという3rdは、新曲が2曲あるものの、
基本カヴァーアルバム。しかも、プロテスト・ソング(反体制歌)という縛りつき。
リリースは2004年、舞台はアメリカ。そうすると自ずと背景は浮かんでくるというもの。

イモーティヴ (CCCD)イモーティヴ (CCCD)
(2004/12/08)
ア・パーフェクト・サークル

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3rdアルバム「eMOTIVe」。
しかしムカつきますよねえ、このCCCDってパッケージは本当にもう(苦笑)
本作リリースの後には映像作品「aMOTION」がリリースされ、
こちらはイハもリミキサーとして参加。
で、2nd~3rdのラインナップと思しき画像がこちら。
APC3
メイナードの両隣の黒髪二人、この画像だとバランス良く分かれているので良いんですが、
しばしば隣り合って映っていたり、似たような格好をしたりしていて、見分けに苦労が・・・
顔立ちが見えれば簡単なんですが、二人して下を向いていると本気で見間違えてしまいます。

日本ではあんまり馴染みのない「プロテスト・ソング(反体制歌)」ですが、
本作に収められている曲を見るだけでも英米にはこんなにたくさん。
ジョン・レノン「Imagine」、マーヴィン・ゲイ「What's Going On」、
デペッシュ・モード「People Are People」、フィアー「Let's Have A War」、
レッド・ツェッペリン「When The Levee Breaks」(これ自体カヴァーだけれど)、
ジョニ・ミッチェル「Fiddle And The Drum」などなど。
バンドの方向性やメンバーの世代からか、80年代の音楽(ハードコア・パンクから
エレクトロ・ポップまで)がやや多めにチョイスされています。

言われないと原曲が何なのか分からないほど原形を留めず、APC色に染まったナンバーが
勢揃い。「カヴァー」というより「リミックス」といったほうが納得のような。
こういったカヴァー集は原曲を知るきっかけとしてよく楽しむことが多いのですが、
本作においてはそういう楽しみ方はまず無理。原曲を知っている人の反応が心配になる
曲もあるのですが、そういう人は恐らくこのアルバムを手に取らない層かと。
よそで動画を観てぶっ飛んだのがあの「Imagine」。原形は留めているほうなのですが
メジャーコードの原曲がマイナーコードに、そしてどっぷり重く、暗い・・・
しかし、その動画はPVで、そこには世界中で起こっている凄惨な「いま」が
主に報道映像をつないで、ドキュメンタリーのように次々と提示されていました。
ジョン・レノンは、空に虹色の夢を描くようなタッチで「Imagine」と語りかけましたが
APCのヴァージョンは、今まさに目の前にある現実と対峙する思考法、方法論として
「想像すること」を突きつけてくる感じで、これはこれでかなり考えさせられたし、
彼ららしいとも感じます。

浮遊感が漂うナンバーが多いのも怒りが浮かび上がってくるようでうすら怖く、
それだけにメイナードが怒りを込めてシャウトすると真に迫るのですが、
本作ではビリーがハイトーンなヴォーカルを披露する場面も登場します。
鋭角的なメイナードと柔和な響きのビリー、二人のコントラストも聴き所です。
そして、「2ndの流れを汲んだ音作り」とされるオリジナル曲「Passive」と
本作の多くの曲、更に1stでは全く作風が異なり、このバンドがとても多くの顔を
持ち合わせていることを見せつけられます。
APC4
重めの作風の割にこんな軽いノリの画像がちょくちょくあるのが興味深いところ。
眼鏡、三つ編み、シノラーみたいな短パン、一つ前の画像では帽子、1stの画像では長髪
(三つ編みと長髪はウィッグ)・・・個性的すぎる格好のメイナード。
よそで聞いたところによると、トゥールのライヴパフォーマンスはもっと個性的すぎるらしく、
ステージ演出もなかなかにグロテスクだとか・・・
かなり好きずきが分かれそうですね。


トゥールの入門編?トゥールが駄目ならこちらがオススメ?
どちらも的を射ていないような気がします。
比べるまでもなく、個性的で深み・凄みがあって面白い音楽だとそのままキャッチして
再び動き出した彼らの新譜でも出ないかなぁと、駄目元覚悟で期待してみるのも
楽しみ方としてはアリなのではないでしょうか。
勿論、APCをきっかけにトゥールに踏み出したり、その逆をしたりするのもまた乙かと。
実質5年くらいの活動でリリース活動はオシマイの現状が惜しいと感じてなりません。



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Deep Purple&Rainbow「友情パワー!?普段全く聴いてこなかった、HR/HMの元祖のことを、ちょっとは分かってみるぞ!」

友人が参加しているHR/HMコピーバンドのライヴに通うようになって2~3年。
気づけば、その元ネタ、Deep Purpleディープ・パープル)とRainbowレインボー
について殆ど何も知らないし聴いたこともないままでした。
このままではいけない。友人に申し訳なさすぎる・・・!
そんなわけで初めて聴いてみる本家本元のディープ・パープル、レインボー。
今まで「付き合い」感覚で誘いにのってきて、段々慣れてきたとはいえまだまだ未知の音楽。
これで友人達のバンドの音楽にも興味がもてるかな・・・?

ディープ・パープルとレインボー、ふたつのバンドを繋ぐ一人の人物が重要な鍵。
その男の名はRitchie Blackmoreリッチー・ブラックモア)、
HR/HMファンなら言わずと知れた存在であろう、シーンの代表的ギタリストです。
友人のバンドのメンバー達はこの人のことが好きなんでしょうな。
ritchie1
ギターをぐるぐる回して、破壊よーい!のリッチー。ハンマー投げならぬギター投げ状態です。
「ギター投げ」「ギター壊し」、オリンピック種目にあったらリッチー優勝できるかも?
そうそう、ギタリストの方が、こういう衣装着て(胸毛付き)、こういう髪型のウィッグつけて、
「専用」のストラト振り回して、こんな具合にぶん回して、毎回ステージ上で破壊してますよ。
ライヴの最後を飾る、お決まりのハイライト場面になってます(笑)
画像をぐぐってみて激しく納得。
ギター本体だけでなく、アンプを破壊し、燃え出したアンプを客席に投げつけたことまで
あったというのだから笑ってしまいました。
このパフォーマンスもいつか是非カヴァー・・・したらバンドが出入り禁止になるから駄目か。

バンド編成も両バンドを踏襲した構成になっていますね。メンバーに女性がいるので
必ずしも「全踏襲」ではないものの、ステージ映えの面では正解の改変。
・・・そう、キーボードがいる5人編成ということで、両バンドは構成が同じなんですね。
そんなことに改めて気づかされ。


さてさて、畏れ多くもとにかく聴いてみましょう!初心者だからベスト・アルバムで。
まずはディープ・パープルから。

ヴェリー・ベスト・オブ・ディープ・パープルヴェリー・ベスト・オブ・ディープ・パープル
(2000/07/26)
ディープ・パープル

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アルバムを追う毎に音楽性をどんどん変えていったという彼ら。
音楽性が変わっていくにも関わらず、それぞれの時期に、「あっ聴いたことがある!」
というヒット曲があるのは凄い所。
「ブラック・ナイト」「ハイウェイ・スター」「スモーク・オン・ザ・ウォーター」「バーン」
など、聞き覚えのあるリフが流れてきて思わず「あっ」と言ってしまいました。
ブラック・ナイト」は珈琲のCM。「ハイウェイ・スター」は「俺の車にゃ誰も乗らな~」
と日本語で直訳した「王様」のカヴァーが思い出されます。これはディープ・パープルの
ハード系のヒット曲や有名代表曲のほとんどがメドレー形式で網羅されている作品で、
95年、第37回日本レコード大賞・企画賞を受賞しているシロモノ。懐かしいですね。
バーン」はよくTVの効果音で聴くような。CMソングにも度々なっているのに加え、
何と、あのHR/HM専門誌「BURRN!」及び編集社である「バーン・コーポレーション」の
名前の元ともなっているというのだから驚き。いかにこのバンドがシーンに、とりわけ日本の
HR/HM界に大きな影響を与えたかが窺い知れます。
そして「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は、エレキギターをやろうと志したことのある人は
教則本などに必ずといっていいほど載っていたり、楽器屋で試奏しているのが聞こえてきたりと
意識・無意識とに関わらず一度は通っている道。リフですぐにわかる、一番の有名曲では。
と、こんな具合に、「バンドを知らなくても、曲(の一部)なら知っている」人が
きっと沢山いるのではないかと思います。

ビートルズやクリーム、ジミヘンなどの影響を強く受けた初期のアート・ロック時代を経て、
我々がディープ・パープルと聞いてイメージする、商業的成功も著しいハードロック路線へ。
そこにクラシック音楽の導入が加わって、他にない個性が楽曲に出ています。
後半に入るにつれ、ブルースロック、ファンクロックなど、少し違ったテイストも。
解散して、再結成して、再々結成して・・・と、歴史の長いバンドならではのスッタモンダを
繰り返しながら現在まで存続している様子。

聴いてみると想像していたよりもへヴィメタル然とはしておらず、「ハードロック」という
印象の方が強いです。60年代後半~70年代の時代の香りがそう感じさせるのでしょうか。
クラシック音楽の要素が楽曲に取り入れられていることで、ただうるさいだけにならない
品格を感じさせるのかも(但し音量はギネス・ブックに載るほどラウドだったそう)。
また、リッチー・ブラックモアのギターリフやフレーズは勿論、かなり強烈に聞こえるのが
今は亡きジョン・ロードが奏でるキーボード(ハモンド・オルガン)。
バンド・サウンドのなかでキーボードの存在感をここまで強く意識するのは、YesやEL&P
以来のことです。ギターと、ベースと、時には単独でリフを奏でてしまう。
友人のバンド、キーボーディストはさぞやり甲斐満点かつプレッシャーなんでしょうな。
そして、音楽を聴くのにはまず歌が大事な私にとって重要なポイント、ヴォーカルですが
全盛期から今に至るイアン・ギラン、彼の一時脱退時に在籍したデイヴィッド・カヴァデール
共に好きな感じ。自分にとって重要なポイントを押さえられているかが、繰り返し聴きたい、
もっと詳しく聴いていきたい、と思えるか否かを左右する決め手ですよね。

ハードなだけではなく、どことなく渋みがある彼らの音楽は、もっと深く踏み込んでみたい
という興味を十二分そそるものになりました。
但し聴いていて、友人のいるバンドでは、ディープ・パープルの曲は1~2曲しか
カヴァーしていないのでは?ということにも気がつきました。


続いてレインボー。

ヴェリー・ベスト・オブ・レインボーヴェリー・ベスト・オブ・レインボー
(2002/06/21)
レインボー

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「リッチーの、リッチーによる、リッチーのためのバンド」に見えてしまうジャケット(笑)。
デビュー時のバンド名とアルバム・タイトルにリッチー・ブラックモアの名前を冠したことから、
周囲の人間や多くのファンはリッチー中心のソロ・プロジェクトとして捉えたとのことで、
ベストアルバムのジャケットもこのようなものに。
更に、バンドの音楽性もリッチーの嗜好の変遷と共に方向を変え、
そうした中でメンバーは次々と交代を繰り返していったため、メンバーの入れ替わり立ち替わりが
ディープ・パープル以上にややこしい(苦笑)。
中心人物のリッチーや、後に加入するベースのロジャー・グローヴァーといった
ディープ・パープルに在籍したメンバーが居るために、
「パープル・ファミリー」とも呼ばれるそうで。

友人達のバンドで多くカヴァーしているのは主にレインボーのようですね。
ライヴで聴いたことがある曲がたくさんで、イントロだけ聴いていると、カヴァーバンドで
脳内再生されてしまいます(笑)。歌が始まると流石に本家の再生に戻りますが。

全体的に、ディープ・パープルに比べるとキャッチーで、直球のHR/HMの印象。
ただこれも時期によりけりで、初期は美しくクラシカルな楽曲が多く、
その後、クラシカルなメロディとヘヴィなサウンドからなる様式美的ハードロックで
スタイルと人気を確立したかと思いきや、アメリカ市場での売上やラジオ放送を意識して
ストレートで現代的なハードロック路線に方向転換、アルバムを追うごとに
リッチーの速弾きや特徴的なクラシカルなリフといったギタープレイは控えめに。

ディープ・パープルと似ているようでどこか違うこのバンドの最大のポイントは
中世様式美系ハードロックというキーワード。
こうした理想の音楽をやりたいために、ディープ・パープルのメンバーと音楽性で対立して
脱退し、レインボーを結成するまでに至ったリッチーですが、
個人的に「どうもレインボーの音楽はわかるようでよくわからない」と感じた要因は
こんなところにありそうです。
私としてはディープ・パープルの方が好みですね、今のところ。
「友人のライヴの元ネタ」という本分に貢献しそうなのはレインボーですが。


ディープ・パープル再結成のために活動停止→メンバーを変えて「再結成」→事実上の解散
の後は、アコースティック主体のブラックモアズ・ナイトを結成、特にルネッサンス期の
フォークソングや民謡にインスパイアされた音楽を演奏し、衣装も中世ふう。
2008年、このバンド(というより「デュオ」「ユニット」といった方が近い)のヴォーカリストの
キャンディス・ナイトと4度目の、26歳もの年の差婚!
ritchie2
画像をクリックしていただくと大きな画像が出てきますが、60代なのに若い若い(笑)
しかも娘さんまで「2010年」に誕生したってんだから・・・ホントとんでもない。

そういえば友人のバンドでリッチー役を務めているギタリストもそのくらいのお年で、
ウィッグを外すとすっかりおじいさんで、お孫さんもいらっしゃる。
リッチーを愛すると魂がStay Youngでいられるのでしょうか・・・?


一生懸命(?)ディープ・パープルとレインボーのお勉強、してみました。
今度友人のライヴに行ったらその成果を感じることは出来るでしょうか?
友人は喜んでくれるでしょうか・・・??
とはいえ気がつけば、「友人のための友情パワーによるお勉強」だったのが、
音楽嗜好の新しい一面へと変わりつつあるので、自分の為にも有意義な体験になりました。
友人&友情パワー、恐るべし!
彼らの次のライヴが楽しみです。社会人バンドなので、はたして、いつになるやら。

テーマ:ヘヴィメタル - ジャンル:音楽

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山下和美音楽短編集-コンチェルト&ノクターン- ~「不思議な少年」&「天才 柳沢教授の生活」より

青年誌や少女誌で活躍する人気漫画家にして無類の音楽好き、山下和美さんの
音楽をモチーフやオチにした短編~中編を集めた短編集、
山下和美音楽短編集」。「コンチェルト」と「ノクターン」の二本立てです。

コンチェルト」とはいわばオーケストラナンバー。収録されている作品も、
やや賑やかな短編3つに中編(短編の前後編)と、壮大なスケールの中編(短編の前後編)。
もう一方の「ノクターン」とは夜想曲やピアノ小曲。全編が短編で、
ささやかだけれどちょっといい話が多めに収められています。
作品の数えも「コンチェルト」から数えて、全て「opus」で統一されていて
こだわりと格調を感じる二冊です。

書き下ろしの「Bonus track」によると、山下さんはお父さんがクラシック好き、
(このお父さんが「天才 柳沢教授の生活」の主人公、柳沢教授のモデルとなっている)
お母さんは女学校でバイオリンとピアノを学んでいたという、筋金入りのクラシック家系。
4人姉妹の末っ子で、自身も上のお姉さん達もそれぞれピアノに挑戦し、挫折・・・。
ビートルズファンクラブ「小樽支部」副会長を務め、のちに欧米のペンフレンド達から
日本盤が出る前の海外ミュージシャンを発掘し続け、渋谷陽一氏にパンクについての
情報提供をしたりしていたというとんでもないお姉さん(次女)をもち、
中学生のときにリッチー・ブラックモアの虜に!ということで、家庭の音楽環境からは
想像できない、ディープ・パープルやレインボーといったHR/HMにのめり込んだそうで。
そんなわけで、漫画に登場する「音楽」は、クラシック方面からロックまで、
はては分類不能な古代の「おんがく」まで、ジャンルを問わないものになっています。

山下さんの代表作として名高い二作「天才 柳沢教授の生活」「不思議な少年」を中心に
以前に刊行した短編集からも1編、セレクトされています。
さて、どんな物語が繰り広げられるのか?あっさりと各短編のあらすじをご紹介。


<コンチェルト>

山下和美音楽短編集 コンチェルト (モーニングKC)山下和美音楽短編集 コンチェルト (モーニングKC)
(2011/09/23)
山下 和美

商品詳細を見る

・opus 1 ROCKS:垂水君は、1ヶ月前会社をリストラされたハゲでデブな父親と同年代の
カリスマロッカー・アキラに魅了されている。しかしアキラは、垂水君の父親と因縁の仲で・・・

・opus 2&3 こころ前後編:柳沢教授の大学時代の同期である西園寺は、当時の大蔵省の
事務次官の直前までいったが、突然辞めてしまい、同窓会の面々もその行方を知らない。
目撃情報を耳にした柳沢教授が尋ねていくと、西園寺は昔と変わらないマイペースで気まぐれな
生活を送っていたが、柳沢教授の奥さんと競演した際に、抱いた淡い恋慕の記憶を忘れられず・・・

・opus 4 メロディー:バンドの中心人物エディを20年前に亡くした、人気HR/HMバンド
「レッド・スタリオン」が再結成。年齢の限界、エディへの負い目を抱えるジョニーの顛末は・・・

・opus 5&6 ベラとカリバリ前後編:迫害を受け続け、遂にルキア国に根絶やしにされたロム族。
ひとり捕虜となって死を待つばかりの青年・ベラの前に、不思議な少年が現れ、少年はベラに
知識や言語を叩き込む。2年後、ベラは死刑執行の日に脱出に成功、ルキア国の王・カリバリへの
復讐のために突き進み、戦に勝ち、国王となる。いつしか少年は女性の姿になり、彼を愛し始め・・・

<ノクターン>

山下和美音楽短編集 ノクターン (モーニングKC)山下和美音楽短編集 ノクターン (モーニングKC)
(2011/09/23)
山下 和美

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・opus 7 THE MAN:原始の世界、人間で初めて歌を生みだした男がいた。その瞬間を追って
不思議な少年は彼をつける。争いを嫌う男だが、故郷は戦の渦中。妹を追って故郷に来ると・・・

・opus 8 夫婦の音色:柳沢家の、チューニングを40年していないピアノ。調律師に「そのまま
使い続けるか、新しいものを買うか」と言われてしまう。新しいピアノを買いに来た柳沢夫妻だが・・・

・opus 9 マリー・ロンドン:かつてミュージカル女優として栄華を誇ったマリー・ロンドンは
今では義理の娘に辛くあたり、昔の映像を観るだけの日々。不思議な少年は彼女のファンで・・・

・opus 10 女王の帰還:大昔に破産した事業家の豪邸が図書館になることに。柳沢教授は、
事業家の令嬢で同級生だった豪徳寺頼子との、生意気ながら微笑ましい記憶を辿り・・・

・opus 11 左手の贈り物:ドイツ人ピアニスト・ヘルマンは、来日公演に来ていた洋子に
一目惚れ、国際結婚し親日家に。40年後、倒れたヘルマンは日本語や洋子の記憶を失い・・・

・opus 12 鉄雄:戦後の焼け野原で、不思議な少年が、稀に見る優れた歌うたいだと見初めた
少年、鉄雄。しかし彼を待ち受ける運命は酷なものだった。報われない人生を送る鉄雄の元に・・・


感想の前に、セレクト元の2作、「不思議な少年」と「天才 柳沢教授の生活」の紹介を。

不思議な少年(1) (モーニングKC (772))不思議な少年(1) (モーニングKC (772))
(2001/10/23)
山下 和美

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「不思議な少年」はコミックスが8巻まで出たところで、終わるでもなく続くでもなく未完状態
と思しき漫画(コミックス派なので、誌上でどうなっているかわからない。Wikipediaにも
情報なし)。続きが待ち遠しいところ。マーク・トウェインの同名小説から着想を得たそうです。
基本的に一話完結(たまに前後編もある)で、天使のようで悪魔のようでどちらでもなく、
人間でもなく、性別もない、とても愛らしくてとても狡猾な「不思議な少年」が、
時代や国籍を超越して人間を見つめ、ときに手を貸し、ときに陥れ、ときにただ俯瞰する。
これでもかとばかりに人間の業がえぐり出されていて、大変読み応えのある、考えさせられる
作品集です。blog開設当初から、書きたい記事リストにあった漫画でもありました。
一冊が分厚く、ちょっとグロテスクな描写も登場しますが、一読を強くオススメします。


天才柳沢教授の生活(9) (講談社漫画文庫)天才柳沢教授の生活(9) (講談社漫画文庫)
(2004/09/10)
山下 和美

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「天才 柳沢教授の生活」は、今回とりあげた短編では「柳沢教授と周りの人のちょっといい話」
という印象ですが、連載が始まった頃は、柳沢教授の「きっちり」過ぎる(毎日5時半起床9時就寝、
世のルールを遵守する、一つ一つの事象を教授のやり方であまりに論理的に考察していく、など)
言動をユーモラスに描いたものが多数で、こうした教授のキャラは以後も引き継がれているそう。
現在までにコミックスが32巻、講談社漫画文庫が12巻(ここでは、本短編集の元ネタが多かった
9巻の画像を掲載)、セレクションものもたくさん刊行されています。
2002年に松本幸四郎さん主演でドラマ化もされていたようです。
派生したものでは、「天才柳沢教授の冒険」というコミックスが1巻あり、
柳沢教授が夜9時に寝て見た夢の中で繰り広げられるコメディなのだそうです。
また、『朝日新聞』東京本社版夕刊に「天才柳沢教授 孫・華子との生活 Special Short Short」
という、柳沢教授の次女の娘=孫で、柳沢教授と同じように振る舞いたいと奮闘する華子の物語
が2012年1月11日より毎週水曜日に連載中らしく、東京の皆様がとってもうらやましい限りで。


2冊を読み終えて。
それぞれの作品の真骨頂を味わいながら、様々なジャンルの「おんがく」の楽しさ、喜びを
改めて思い出させられる、気づかされる。

短編が6編×2冊と、気軽に手に取りやすいのもいいところです。
また、初めから「不思議な少年」や「天才 柳沢教授の生活」を読んでいなくても、なんとなく
どんな話で、少年や柳沢教授がどんなキャラ設定なのかもうかがえるので、両シリーズの入門編
としても使えそうです。私は「柳沢教授」のシリーズを読んだことがなく、それでも楽しめて、
2003年に講談社漫画賞一般部門を受賞したという、このシリーズをもっと読みたくなりました。
ヒューマンドラマが好きな人、読み応えのある漫画を読みたいと思っている人、
クラシックが好きな人、ロックが好きな人、他全ての漫画好き&音楽好きの人に
自信をもって勧められる短編集
です。



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Takk・・・blog振り返りと好評だった記事を、感謝の気持ちを込めて(2012/4/18~2012/8/17)

「Takk」とは、アイスランド語で「ありがとう」。
このblogを見てくださった方々、拍手やコメントやトラックバックをくださった方々に
感謝の気持ちを伝え、かつこれまでの歩みを振り返り、好評を博した記事を紹介していく
不定期シリーズです。
前回のblogまとめが2012/4/17までの4ヶ月だったのに倣い、
今回は、2012/4/18~2012/8/17までを総括します。
文中で「検索結果」と言及しているのは、FC2のアクセス解析に拠るものです。


この4ヶ月で、本blogにも様々な変化がありました。
まずリンク先が大幅に増加、コメントを頂ける方も増えてきました。
こちらから申請したケースも、リンク先さんからお声かけいただいたケースもありました。
音楽blogから読書blog、映画含めたよろずblogまで、幅広く繋がりができて、
感謝と同時に、それらのblogから学ばせていただきたいことも山盛りで、勉強になります。

次に記事のジャンルも、blog開設当初の構想に従って&自分の興味の広がりにあわせて、
映画や書籍などの分野を中心に、これまで以上に幅広く扱うようにしていきました。
できるだけ自分の気持ちや生活に沿ったものにして、継続しやすくすること、
常に楽しんで書けるようにすることが狙いです。
ひとつのジャンルに絞ったほうが、blogとしてわかりやすく、アクセス数も増えるでしょうが、
続けていくこと、楽しんで書いているのがちゃんと伝わることを現時点では重視しました。
今後の展開は、興味次第、繁忙次第、あとは好不評も多少様子を見つつ、になるでしょう。
新しい取り組みも増えるかもしれません。

アクセス数は月によってかなり上下があります。先月は絶好調で今月はやや不調など。
FC2のアクセス解析を見ると、1ヶ月のアクセス数最高月は7月の1,787。
今月は現時点で607アクセスをいただいています。
なぜか1~3月分の記録が消えてしまっているのですが、参考までに4月から現在までの合計は
5,380。これが多いのか少ないのか分かりませんが、いずれにせよ一つひとつを、とても
ありがたいものとして受け止めています。
因みに、日によっても随分波があり、滞在時間も含まれると思いますが、
FC2のランキング(最新ランクがblog右側にも表示)の最高リザルトは
日記 1584位 (昨日:2290位) / 781771人中
その他 512位 (昨日:725位) / 101335人中
更新日時:2012/07/26 08:29
です。とりあげた題材やキーワードにかなり左右されるので、記事の質の充実とは
必ずしも結びついていない可能性がありますが、順位の良い時期は確かに、
記事を書き終えた後で手応えがあり、良いリザルトを見るとやる気が出ます。
これも大変ありがたいことで、やる気のバロメーターになっています。

更に、少しサービスを増やしました。
まずblog右側のリンクサイトの一番上に設置したFC2アクセスランキングの結果表示。
アクセスが多い記事、アクセスしてこられることが多いサイトなどが表示されます。
気になる記事を探す参考にしていただければと設置しました。

次にFC2拍手。本来、普通の拍手の代わりにと設置したつもりが、どうもうまくできず、
(普通の拍手とFC2拍手が、どうやっても両方出来てしまったり、変な位置に出来る)
とりあえず記事の上部に表示される現状で・・・
拍手をいただいた時にお礼画像やメッセージを設定したり、メッセージなども書きやすく
充実しているのですが、ふたつの拍手が共存している状況は、
ちょっと訪問される方を戸惑わせる結果になっているような。
こちらにも沢山拍手をいただいていることもあり、どうしようか検討中のまま
4ヶ月が過ぎてしまいました。存続の見通しは未定。
但し、普通の拍手もFC2拍手も両方きちんと目を通していますので、
どうぞお好きな方に拍手を頂けると幸いです。


前回のblogまとめは拍手数で区切って、拍手のあった記事を全て紹介していました。
今回の場合、ありがたいことに毎記事1~2拍手をいただけることが多くなっています。
そこで、普通の拍手とFC2拍手それぞれ、金メダル・銀メダル・銅メダルのように
3位までをピックアップして紹介していきたいと思います。Takk・・・
紹介した記事は全て直接リンクを張っているので、興味のある記事がありましたら
記事タイトルをクリックして飛んでいってみてください。


<普通拍手>
☆金メダル:
My Bloody Valentine:Isn't Anything&Loveless「冷たいノイズと甘いメロディーに魅せられる・・・伝説のシューゲイザーバンドを追体験」 5拍手
シューゲイザーという、初めて聴く分野に挑戦した記事。
折しも、2+1作品が今年リマスターされたこともあり、そこそこタイミングも良かったかと。
聴くこと、調べることにかなり労力を費やした分、評価をいただけて有難いです。
ケヴィン・シールズのサントラ特集(ソフィア・コッポラ特集ともいう)でも2拍手頂きました。

☆銀メダル:
映画「たまたま」感想+ヨンシー&アレックス「Riceboy Sleeps」 4拍手
邦画「たまたま」の主題歌を、以前連載していたシガー・ロスが担当していたので、
聴いたばかりのヨンシー&アレックスの感想も強引にくっつけてしまった記事(笑)。
映画も音楽もとってもいいんですよ。どちらも是非、一度チェックしていただきたいです。

☆銅メダル:
ZAZ:その2 モンマルトルからのラブレター「フランスの伝統的な音楽を踏襲しながら、変幻自在に現在を歌う、はすっぱで自由なアーティスト」 3拍手
後述するようにFC2拍手で大ブレイクしている記事、こちらでも好評を博すことができました。
日本ではあまり大ブレイクとはいかないZAZ、「私も好きです」とコメントをいただけて
とても嬉しかったです。以前書いたライヴ盤も最高。次回作が楽しみです。

小説の漫画化:その1 夏目漱石×榎本ナリコ『こころ』 「突っ込み所も多々あれど、小説の本質を違う角度からあぶり出し、現代に問う」 3拍手
書籍の記事を幾つか扱うなかで、偶然コミックレンタルで発見した掘り出し物。
読みながら、書きながら、漱石の原作を読んだときの感覚が蘇り、
当時の読解が足りなかったところも見えてきました。
初のジャンル交錯記事、ヒヤヒヤでしたが、高評価でホッと一息。

小説の映画化:その1 絲山秋子『ばかもの』「素晴らしい物語と素晴らしい役者、演出との化学反応。絶望の果てで力強く煌めく希望」 3拍手
かなり以前から構想をしていたけれど、肝心の原作を入手して読む機会をなかなかつくれず
漸く、読む→観る→書く、を実現できた企画。
小説も映画もどちらも傑作です。絲山さんのベスト3には入るのではないでしょうか。

John Frusciante:その3 Letur-Lefr「エレクトロニカでヒップホップな新境地にびっくり、でもきちんとポップでメロディアスなプロローグ」 3拍手
1つ記事を書いてアップした途端、2つ相互リンク先が増えた記事(笑)
「未だにこの人の作品を追いかけようとしているのは自分ぐらいのものなのか?」と
一種の淋しさを抱えていた時期、一気に同士が増えて、感慨ひとしお。
でもリンク先の方々に比べ、私はちょっと斜めから見ているので、なんか申し訳ないような。

<FC2拍手>
☆金メダル:
ZAZ:その2 モンマルトルからのラブレター「フランスの伝統的な音楽を踏襲しながら、変幻自在に現在を歌う、はすっぱで自由なアーティスト」 274拍手
集計していてたまげたこの拍手数。定期的に応援をしていただける方がいらっしゃる様子。
FC2拍手ランキングというものがあって、拍手数が多いと、ランキング上位blogとして
取りあげられることを最近初めて知りました(笑)。そこに応援していただけているのか。
この場を借りてお礼申し上げます。

☆銀メダル:
The Mars Volta:その2 Frances The Mute&Scabdates「わかりやすいだけが音楽じゃない!オマーが教えてくれた、音楽を"読み解く"ことの面白さ」 78拍手
ZAZ一点集中から、ZAZ+本記事の2本立てで応援をいただけるように。
この連載記事を手がけたのは前シーズンでしたが、血と汗と狂気が詰まった連載で
非常に大変でした。Mars Voltaは他の連載記事もFC2拍手を頂けて、それにも感謝を。
頑張った分報われると本当に嬉しいものですね。

☆銅メダル:
・Boom Boom Satellites:その7 19972007+TO THE LOVELESS+新作シングル「BROKEN MIRROR」など近況 2拍手
連載記事の最高記録「連続8記事」(ライヴレポ含む)という狂気の沙汰の連載。
はっきり言って気が狂いそうでした。アルバムリリース数が多く、インタビューなども
追いかけ、演奏技術等の知識がまるでないダンス系の音楽と取っ組み合いの日々でした。
他の記事にも幾つか拍手を頂けました。こういうとき、「あぁ良かった」とヘナヘナに。

The Smashing Pumpkins:その6 Zeitgeist「第二章?別物?凄まじい熱量と熟練の演奏が詰まった、大人のためのオルタナ/グランジ」 2拍手
これも長年大事に聴いてきたバンドの連載で、洋楽では最高記録の6記事。
いただいたコメントから「あれ、自分はこんなに熱心にスマパンを好きだったのか」と
気づかされました。画像を検索するのが楽しすぎた連載。画像アクセスも多いです。

ロッキー「どうせまたテンプレ通りの展開だと分かっているのに、魂に火がついたり、目から液体が出てきたりする不思議」 2拍手
blog開設直後くらいに書いた記事で、思い入れのある映画シリーズながら、
まさか今拍手を頂けるとは思ってもみなかったので、嬉しいサプライズに。
当時の記事は言葉の選び方からして今と違いすぎて、恥ずかしくなりますね。

Jonny Greenwood:Norwegian Wood Original Soundtrack + 映画『ノルウェイの森』感想(当時の鑑賞レポ) 2拍手
コメントでも盛り上がった記事。普通拍手のほうにも2拍手いただいています。
サントラに初めて本格的に取り組んだ記事。(以前にもBrown Bunnyを書いたが、それは
ジョン・フルシアンテの番外編といった趣だったので)映画レポも初で、初めてづくしの
記事に拍手を頂けて嬉しい限り。ジョニーの他のサントラ仕事も興味津々です。

<その他>
Facebook「いいね!」を頂くことができました!
At The Drive-In:Relationship Of Command「祝・復活!怒りと疾走感に満ちた伝説のバンド。童貞ちゃうわの他にも空耳あるわ!」
実際にフジに行ける環境になかったので、ネット上に流れる噂話を聞きつけることしか
できないのですが、オマーが全然やる気なかった、セドリックが全然歌えてなかった、
などなど否定的な感想がたくさんで・・・直前にオマーはお母さんを亡くしていたという
事情もあったようなのですが。なんというかちょっと複雑です。


・・・と、こんな風に色々な記事を書いてきました。ここで紹介していないものも
拍手を頂いたりコメントを頂いたりと、ありがたいリアクションを頂戴しました。
blogをはじめて8ヶ月余り・・・毎回毎回ヒーヒー言いながら、もっとおもしろく、
もっと気持ちが伝わるように、もっとしっかり情報を盛り込んで・・・と
努力してきました。だけどまだまだ力不足を感じます。あちこち見るようになって
余計に。語彙を増やしたい、分かり易く伝えたい、キャッチーかつマニアックに。
忙しさが増してきつつあり、そういう日常生活との両立も考えていきながら
ひとつひとつ、心に響いたものを、心の底から出てきた感情、衝動が伝わるように
かつ冷静に、「読んでよかった」と思っていただける記事に仕立て上げていきたい

意欲を宣言して、この波乱の4ヶ月のまとめを終わります。
今後とも皆様よろしくお願いします!

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映画「かぞくのくに」鑑賞レポート@ミニシアター 2012/8/18午後

久しぶりの映画館、ミニシアターは更に何年振りか。
映画「かぞくのくに」を某都市ミニシアターで鑑賞してきました。
7月にはヤン・ヨンヒ監督がやって来てプレミア上映をしたり、映画館のパンフレットで
大きく取りあげられていたりして、映画館側でも力の入っていた映画。
雑誌やフリーペーパーでも規模は様々ながらあちこちで記事を見かけましたね。
だから、事前にかなりのネタバレがされており、正直観る前からどんな話か
分かっていたようなものでしたが、それでも実際スクリーンで物語として観ると
記事として書かれていた「記述」を遙かに凌ぐ感慨、一種の怖さがありました。

土曜の午後、映画館に10分前くらいに足を運ぶと既に入場待ちで人がずらり。
新聞などでも特集されていたせいか、若い子から年配の方々まで幅広い年代の客が集まり、
席は2/3~3/4くらい埋まっていました。
中盤から隣の女性が泣き出し、後半になるとあちこちからすすり泣きの声音が。
館内には厳粛さと生暖かさがないまぜになった、なんともいえないムードが漂っていました。

私の感慨の波は少し遅れてやって来ました。
映画上映後、エントランスなどに、安藤サクラさんや井浦新さん、ヤン・ヨンヒ監督の
新聞や雑誌のインタビュー記事の切り抜きが展示されていて、それを暫くじっくりと読みながら
100分の上映時間の中では消化しきれなかった部分を、知ったり、理解したりしていると、
段々感極まって、淋しくてやりきれない気持ちに襲われました。
それほど、映画の情報量は多く、すぐには受け止めきれない、重みと驚きに溢れたもので、
しかもとても静かな物語でした。登場人物が激昂する場面で急に大きな音が出るくらいで。

淡々と流れる時間のなかで、信じかねるような出来事や背景が、次から次へと押し寄せてきて
安堵と混沌が交互に訪れ、理解することと感じることを同時にこなすのはもはや困難でした。
映画を観てこのような体験をするのは初めて。ある種「不思議な時空間」だったかも。


はじめに書いたとおり、広告記事でほぼ内容が知れているといっていい映画ですが
現在公開中ということもあり、実際に観て確かめて欲しい「みどころ」は隠しつつ、
「続きを読む」に、より詳細な感想を書きます。


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テーマ:ミニシアター系映画 - ジャンル:映画

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これは使えるリラクゼーション系音楽CD:その7 ウォーキング・セラピー~セロトニン活性「ウォーキング・レポート。やる気も能率もアップ!」

「リズミカルで軽快な音楽。聴いているだけで陽気な気分になる」
と前向きな感想だけはあったものの、実行する機会に恵まれず長い間寝かせていたCD、
Walking Therapyウォーキング・セラピー~セロトニン活性

ウォーキング・セラピー~セロトニン活性~ウォーキング・セラピー~セロトニン活性~
(2007/12/14)
ヒーリング、ペッカー 他

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CDに収録されている曲はBPM(以下、♪表示)が用途別に少しずつ異なり、
#1は準備運動用でゆっくりめ(♪98)、
#2で歩き出して(♪104)、#3(♪110)から#4(♪113~117)にかけて少しずつ加速し、
#5あたりから本腰(♪118)、#6~#8で最高速の♪120に。
そして#9でクールダウン(♪102)となります。
リズムや旋律にもバリエーションがあり、「しっかりと踏みしめて歩く」「リラックスして歩く」
「テンポにのって歩く」「イメージして歩く」「生き生きと歩く」
など、同じような速度でも様々。
コンガ、マリンバ、ボンゴ、ヴィブラフォンなど使われている打楽器もいろいろ、
潮騒と海鳥の鳴く声、インディアン・フルートとアボリジニのディジリドゥーの民族的な調べ、
6/8拍子の曲、少し明るめなラテン系の味付けなど、曲のテイストも幅広く。
CD収録順通りに聴きながら歩くと自然なウォーキングの流れになりますが、
好きな曲を選んで聴くのも気負いがなくて良いかもしれません。

サウンド・プロデュースを担当したのはPeckerペッカー)氏。日本ラテン・パーカッション界の
草分け的存在で、スタジオワークを中心に活動し、ユーミン、Kinki Kids、尾崎豊、SMAP、
MISIAなど、25年間で20,000曲を超えるレコーディング実績がある大ベテランです。
有名アーティストのツアー参加のほか、自身のユニットやソロのアルバムもリリースしています。
「ペッカーのドラムサークル」「ペッカーのジャンベ入門」などの著書も。

BGMにしても良い」と書いてあり、これまでは時々そのように利用していたのですが、
やはりここは本来の使用法「ウォーキング」で使ってみなくちゃ!
というわけで、ふたつの環境下で、実際にこのCDをかけながら、ウォーキングしてみました。


とある競技場にて、ウォーキングコースをぐるぐる歩く
とある都市のとある競技場が一般開放されている日があり、その日に足を運んで
ウォーキングにチャレンジ。
詳細は住んでいるところが特定されるので控えますが、1階は色々な陸上競技の場所、
そして2階部分に位置する辺りに、競技場をぐるっと一周するように、
ウォーキング・ランニングのコースがあります。外側がウォーキングで内側がランニング。
それまでは特に何も音楽をかけずに歩いていたのですが、1周400mと結構長く、
何周も繰り返して歩いていると意外に疲れる上に、孤独・・・。自然と挫けがちになります。
幸いにも景観がよく、下の陸上競技に勤しむ人々(たまに私もそちらに参加することがある)の
様子を見たり(しかも競技が様々なので、見ていて飽きない)、
窓の外にもささやかな自然と簡単なトラックがあるのでそれを眺めたりしながら歩いて、
普通の何もないコースでウォーキングするよりは散歩気分で楽しめるのですが、
腕や足をしっかり振って、ある程度スピードを出さないと、運動効果が出ないのだそうで。

へばった時の音助け&やる気アップのため、本CDを録音したMDを入れたプレーヤーをつけて
歩くことに。MDプレーヤーはちょっと邪魔かと思いきや、音ブレもせず意外に快適。
準備運動は合同で行うため、#2からかけ始めて、1周ごとに休憩地点で飲み物を飲みながら、
休み休みだいたい30分近くウォーキング。#6の途中あたりで切り上げました。
1曲が長めで7~8分。×4~5なので、こんなものかと。

全体、とくに曲の始まりに力強いリズムを感じられて、乗り気バロメーターが
ぐぐっとアップ!
ダレかけていても一気に気持ちがルンルン♪となって、それに伴って
手足がリズミカルに動き出します。
「楽しいなぁ」と感じられることが何より素晴らしい。
暑い中だったので相応に疲れましたが、清々しい気分で歩くことができました。



競技場にあるウォーキングマシーン(トレッドミル)の上で歩く
ウォーキングコースでなくこちらを利用することも。他にはエアロバイク、卓球コーナー、
バランスボールなどがあります。あまり新しくないですが、安く使えるのだから有難い。
これも普段、音楽なしで耐久モードで耐えて歩いていたもの。
そんなに早いテンポで歩かないものの、ずっと同じ場所で同じ動き(=歩く)をしていると
多分退屈になってきて、だんだん苦行スイッチが入ってきてしまうようで。
マシンの操作担当のスタッフさんに音楽を聴かせて「このくらいの速さで」と指示して
調整してもらいました。そのときの曲は#6で、♪120。表示された速度を覚えておけば
また次回、音楽つきで挑戦したとき、自分で速度を指示すればオッケーになるわけです。
その日のウェアにはベルトの場所がなく、従ってMDプレイヤーを腰にぶら下げられず
やむなくウォーキングマシーンにぶら下げることに。こういう不便はありましたが
とりあえずウォーキングにはそんなに支障なし。

今まで無音で同じ動きに耐えていただけに、楽しく快適な音楽が加わって俄然乗り気。
実はこれまでマシーンで歩いたことのない最高速度で15分ほど歩いたのですが、
リズミカルな音楽にのって歩いていると、大変だとか苦痛だとか、感じにくいようで。

マシーンは休憩がないだけに、設定した時間だけぶっ続けで歩かなくてはならず、
ゆっくりでもマラソンのようなところがありますが、比較的楽にやり遂げられました。
曲選びはなるべく同じテンポの曲を選んだり、同じ曲を繰り返したりした方がいいのかな?
今回はたまたま#6~#8と、同じ♪120の流れの中で歩いたので丁度良かったです。
マシーンで使うなら、ここの部分がオススメかも。


競技場でのウォーキングコース、ウォーキング・マシーン、両方の使用に
適応する
ことが実験の結果、立証されました。
しかも能率も楽しさもアップ!これは次回も使いたいところです。

しかしながら、ふたつの実験を済ませた数日後、CD付属の冊子を見ると、
「効果的なウォーキング方法」をすっかり飛ばしていることが判明!
冊子ではこのようにありました。

◎効果的なウォーキング方法
1.胸を張って元気よく、テンポに乗ってやや早足で歩きましょう。
2.腕を振って、歩幅は広めに取りましょう。
3.歩調に合わせて、「フッ、フッ、フッ」と3拍で息を吐ききり、
4拍目で「スッ」と吸います。

速度や距離を気にする必要はありません。あくまでも、腹筋呼吸を
しながらのリズム運動として、集中することが大事です。
4.視線は危険が無い程度に周囲を見ます。
5.太陽の光がセロトニン神経を刺激するため、朝の時間帯が
おすすめです。


大体はクリアしていたのですが(5は仕方ないとして)、3をすっかり忘れていました。
前日に見ておいたのに・・・冊子を持参するくらいでないと駄目でしょうか。
5に関しては、心身を健康にするため、保つために効果的なのは「セロトニンの活性化」で
そのためには、朝の太陽の光を浴びながら、ウォーキングなどのリズム運動をするのが
効果的、という、専門家の方の実験結果から来ているもので、
毎日毎朝ウォーキングまではできなくとも、通勤・通学で駅や学校まで歩くときに
「歩調に意識を集中する」
、あとは「階段の上り下り」などを習慣にするのが良いそうです。
散歩のように散漫に歩いたり、犬の散歩のように自分のリズムで歩けなかったりする場合は
効果を期待できない、トレーニングとして歩くよう心がけましょう、とも。

・・・まぁあまり神経質になりすぎると、逆にストレスにもなりかねないし、
何より楽しくなくなるので、ほどほどに参考にしましょうかと。
夏はまだしばし暑いので無理せず、涼しい日や、秋になったら、行ったことのない公園に
散歩でも行って、余力があったらその散歩をウォーキングに変えてみるのも良いかも、
なんて。休みとなるとblog書いたり音楽・映画・読書・漫画とインドア三昧していないで。
勢いで言ってみただけですが(笑)
とりあえず、格好の音楽BGMを手に入れたのですから、また競技場の一般開放の日にでも
マイペースで歩いてみますか。


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ざっくり映画ライフ:その4 No More War!(君を忘れない、硫黄島からの手紙、私は貝になりたい)

8月15日は終戦記念日ということで、戦争ものの映画特集といきましょう。


君を忘れない

君を忘れない [DVD]君を忘れない [DVD]
(2003/08/20)
唐沢寿明、木村拓哉 他

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少し前にテレ東で放映していたばかり。しかし懐かしい。
1995年の映画ということで皆若い。キムタクなんて若いを超えて幼く見える(笑)。
この年は終戦50周年ということで、他にも様々な戦争ものの映画が制作された。
第二次世界大戦末期の特攻隊基地を舞台に、隊員に選ばれた7人の若者の友情の物語。
キャッチコピーは『ヒコーキに乗れて、女の子にモテる。そんな青春のはずでした』。
ロン毛の特攻隊員(木村拓哉さん)、太っちょの特攻隊員(松村邦洋さん)がいるのは
当時を知る人達には違和感が大きく、広く支持を集めることは出来なかったらしい。
上述の二人に唐沢寿明さん、反町隆史さん、袴田吉彦さん、池内万作さん、堀真樹さんが
加わった、隊長(唐沢さん)+隊員6人=7人の特攻隊員たちの『非日常の中の日常』。

特攻隊員であることを除けば、どこにでもいる普通の若者達の合宿生活、群像劇。
隊を時に厳しく時に柔軟に率い、上官である父との間にわだかまりを抱える隊長、
隊長と昔からの付き合いで隊長の女に惚れている、反骨精神の強い男、
腕っ節が良いけれど猫を可愛がったりおばあちゃんっ子だったりと人懐っこい男、
特攻隊員なのに太っちょの上、高いところも喧嘩も苦手な愛すべきキャラ、
ワンナイトラブのつもりがいつの間にか本気の恋に落ちてしまう元エリート、
初めは全員に心を閉ざしていたが段々馴染む、寡黙で音楽と妻子を愛す男、
ちょっと影が薄いけれどみんなの潤滑油になっている、写真撮影が好きな男。
個性的で親しみが持てる各人と、彼らが繰り広げるエピソード。
酒場でみんなで喧嘩したり、互いのことに少しずつ興味をもって近づいていったり、
気づけば強い仲間意識をもって一つになったり、うたかたの青春が眩しい。


しかし現世での別れはやってくる。直前の恋人や肉親との涙の別れとは裏腹に、
特攻当日の清々しさ、何一つ後腐れのない表情、爽やかな音楽が痛々しい。
全員が空へ飛び立つその時に映画の幕が唐突に閉じて、あえて「その先」は描かれず、
かえってその、ぷつりと切れた一瞬に、慟哭の感情がピークに達する。


硫黄島からの手紙

硫黄島からの手紙 [DVD]硫黄島からの手紙 [DVD]
(2010/04/21)
渡辺謙、二宮和也 他

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クリント・イーストウッド監督による、第二次世界大戦における硫黄島の戦いを
日米双方の視点から描いた「硫黄島プロジェクト」の日本側視点の作品。
当初は日本人監督を起用する予定だったが、アメリカ側視点の『父親たちの星条旗』を撮影中に
イーストウッド監督本人が自らでメガホンを取る意思を固めた。
「資料を集める際に、日本軍兵士もアメリカ軍兵士と変わらない事がわかった」ため。
監督と面識があって出演を直訴された渡辺謙さん以外は全てオーディション採用で、そこで
二宮和也くんの演技に感銘を受けて、彼が演じた西郷役は、本来あったストーリーを変えて
新しく作った役なのだとか。
二宮くんは「一見どこにでもいそう(だが、ここぞという場面で芯の強さを発揮する)な若者」を
演じさせると本当に強いと感じる。
ほかに加瀬亮さん、伊原剛志さん、中村獅童さん、裕木奈江さんなどが採用されて、
迫真の演技を披露している。戦闘シーンも大迫力で見応え十分。
外国人監督にありがちな「不自然な日本(人)」の描写がなく、ここまで自然に観られるのは
かなり凄いことだろう。

渡辺謙さんが演じた実在の人物・栗林忠道陸軍中将が、あまりに超然とした人物なので
元パン屋でまだ見ぬ子どもに会いたいと願う、平凡な青年の西郷が良い触媒になっている。
伊原剛志さんが演じたオリンピックメダリストの西竹一陸軍中佐などの凄みのある上官と
加瀬亮さんが演じた清水などの普通の兵士との対比で、凄い人物の凄みが引き立つと同時に
普通の兵士の普通の優しさ、迷い、本土での平凡な日々の幸せな思い出、
秘めた強さなどが身近に感じられ、歴史に残る激戦となった「硫黄島の戦い」の
苛烈さ、無情さに鋭く心を斬りつけられる。

61年後に掘り起こされるまで、届くことのなかった数百通もの手紙、本土への想い。
西郷と清水がゆっくりと育んだ友情と唐突な別れ。
ハーバード大学で学び、アメリカやその人々に馴染みがあるにも関わらず
「敵」として戦わなければならない、栗林の秘めた逡巡。
過酷な戦のなかで、極限までしぶとく生きようともがく、ひとの意志のたくましさ。
風のなかのマッチの炎のように儚く消える、いのちの最期のむなしさ・・・
ひとり生き残った西郷は生きて帰ることが出来たのか?硫黄島で命の炎は潰えたのか?
西郷の片目からぽたりと流れ落ちる涙と、答えを明示しないまま終わるラストシーンが
言葉にならない感慨として胸に重く残る。



私は貝になりたい

私は貝になりたい スタンダード・エディション [DVD]私は貝になりたい スタンダード・エディション [DVD]
(2009/06/03)
中居正広、仲間由紀恵 他

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元陸軍中尉・加藤哲太郎の手記「狂える戦犯死刑囚」の遺言部分をもとに、
TBSで2度テレビドラマ化され、映画化も2度されている。
今回取りあげるのは、中居正広さんが主演した、2度目の映画化のほう。
調べたところ、この映画・ドラマはかなりの紆余曲折を経ているようだ。
もとは脚本家がフィクションとして作った物語だったが、偶然にも元陸軍中尉の手記と、
遺言内容が酷似しており、元陸軍中尉側が訴えを起こした結果、題名および遺書の原作者が
現在の「加藤哲太郎」表記になった。
映画館で上映していた時は、出征を前に丸刈りにする場面があることから
丸刈りにすればBouz割引が適用され、1000円で鑑賞可能」という
トンデモ(不謹慎?)な割引制度があったらしい。

前2作と違い、本作は戦後の「戦争」が語られる。(戦中の描写もあるが)
死刑などの極刑を受けるのが一般の兵=BC級戦犯が中心とは恥ずかしながら初めて知った。
このような事実を当時から大半の民間人は知らない、
知っていても「戦死者がいるのに、戦犯者など恥ずかしい。とっとと死ね」と罵倒される。
どこまでも未知の世界、そしてどこまでも無情な世界。歴史の真実の扉が開かれる。
生まれた時から貧乏で、駆け落ち同然の結婚をした理髪店店主・清水豊松とその妻・房江
苦労が多いながらも笑顔で必死に生きてきた。子どもも大きくなって、これからという時に
赤紙が届いて出征。戦地でも虐められ、理不尽な罪を押し付けられ、戦後になって逮捕され
「絞首刑」を言い渡される。
刑務所「巣鴨プリズン」での死刑囚たちとの心の繋がり。嘆願書に200以上の署名を集める
ための、房江の一途な奔走。豊松を待つ地元の商店街の人々の温かい眼差し。
どうしようもなく不条理な状況のなかで、豊松は刑務所の中から外から温もりと希望をもらう。
減刑される者が増えてきた。房江が見事嘆願書に200の署名を集めた。看守から「出ろ」と
呼びかけられた。刑務所じゅうの皆が食器をうち鳴らし、一緒に泣いて、祝福してくれた。
なのに告げられたのは明朝の死刑執行・・・なぜ??
深く絶望しても死刑執行のときはやってくる。
「もう人間になんて生まれたくない。どうしても生まれ変わらなくてはならないなら、
私は貝になりたい」

この有名な一節を遺書にしたため、豊松は何一つ思い通りにならない34年の一生を終える。
密やかにそれぞれの思いやりを届けようとした人々の願いをも粉々に打ち砕いた処刑。
ラストシーン、青空の下、理髪店に新しいチェアを入荷する房江とそれを喜ぶ街の人達。
彼らは、豊松の無惨な最期をまだ、知らない・・・
ついさっき見終えたばかりだが、苦しくて何度も涙した。
希望と絶望、愛情と無情の、手のひらを返すようなコントラストで奈落に突き落とされる。
こんなふうに生きていかなければ、死んでいかなければならない人がいたのか。
どうして世界はこんなにも理不尽なのだろうか。
どうして個人の誠意は公にはね返されてしまうのか。
戦争がいったい何を生むというのか、それでもどうしてまた別の場所で今日もずっと、
人間はまた同じ罪を繰り返し続けるのか・・・



反戦ものとジャニーズは縁が深いのか?(キムタク、二宮くん、中居くん)コネ??
ともあれそれぞれが大いにハマった役どころを得て、物語もそれぞれの切り口で
説得力や目新しさ、映画をとおして新たに知る歴史があり、忘れがたい作品になっています。
忘れてはならないこと、知らなくてはならないことがあります。
忘れがたい映画から得た忘れがたい歴史の過ちや悲劇を、忘れないようにすることが
戦争を知らない世代の私たちが、過去の過ちや悲劇に対して
できることなのではないかと思います。

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Salyu:その4 photogenic「ガールからレディへ、カリスマからすぐそばにいてくれる身近な存在へ。誠実なメッセージが胸を打つ歌詞」

遅ればせながら、Salyuの4thアルバム「photogenic」をレビューします。
ジャケ写がとっても綺麗、正しく「photogenic」ですね。

photogenicphotogenic
(2012/02/15)
Salyu

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黒髪にかなり極端なアシンメトリーな髪型が個性的な姿、
初回限定版はお口ポッカリヴァージョン。

photogenic(初回限定盤)(DVD付)photogenic(初回限定盤)(DVD付)
(2012/02/15)
Salyu

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コーネリアス=小山田圭吾さんとのクールで前衛的なプロジェクト「salyu×salyu」としての
ライヴ活動も続けながら、この4thはデビュー以来のお付き合いの小林武史プロデューサー
(以後いつも通りコバタケさん)とふたりだけで作品に対峙し、ほぼ全曲のソングライティング、
アレンジ、プロデュースをコバタケさんに任せ、自身は歌を歌うことに専念。
但し例外として#4「青空」は、Mr.Children桜井和寿さんが作詞作曲を担当。この二人の
コラボはBank Bandの「to U」以来となりました。
セルフプロデュースに挑むも、思い通りにいかないフラストレーションや行き詰まり感、また
「寄せ集め」感をどうしても耳で聴く分には受けずにいられなかった前作とはうってかわり、
本作ではリラックスして伸び伸びと歌っている彼女の姿に出会うことができます。
コバタケさん一人がほぼ全ての曲を手がけているため、当然ながらテイストがまとまっており、
それもまた聴きやすさに繋がっています。
曲調は気負わないポップスがメイン。東日本大震災からほぼ1年という時勢にも大きく影響を受け
祈りのようなミディアム~スローな曲も今までより多め。
ミスチルのブレイクからはや20年近く、Salyuももう30歳過ぎと、コバタケさんもSalyuも歳を重ね
Salyu曰く「ガールからレディへ」と、今までよりやや落ち着いた作風に変化しています。
Salyu-photogenic

しかしながら「声変わり」は本作でも「健在」・・・。
最初にアルバムをCDプレイヤーにかけたとき「一体何が起こっているのか?」と思うほどの
がさついて潰れた声。久しぶりにSalyuを聴いたから、余計にそう感じたのですが、
「一度潰れた声は元には戻らないのだろうか」と、もどかしさ、虚しさに襲われました。
特に元気いっぱいに張る歌のAメロBメロ。サビの高音(#4はFまで出している)は凄い迫力ですが
痛々しくも感じられます。いつの間にか、耳をつんざくような、耳に優しくない地声に・・・。
リリィ・シュシュや1stを聴いた時のような胸のざわめきや心地良さ、2ndの芳醇な歌声こそが
Salyuをして「天才」「10年に一度の逸材」などの賛辞を多くのミュージシャン等から賜った、
唯一無二の魅力、才能だっただけに、もはや「元天才」と呼んだ方が良いのかもしれません。
リリィや1stはアレンジやプロデュースの偉業のほうが大きいきらいもありますが。
実はこのblog、軒並み「Salyu 声変わり」「劣化」などのキーワード検索で来られる方がおり
「え、そんなに酷い?」と躊躇っていたのですが、いざ本作を聴くと、そりゃ、そんな言葉で
検索をかけたくもなるだろう、と、いらっしゃった方々にシンパシーを抱くばかり。
かつてその歌声に耳や胸を大きく揺さぶられ、人によっては涙さえ流すほど、Salyuの歌を
深く愛したからこそ、私を含め以前からのファンは、哀しかったり、悔しかったりするのです。

ただ、比較のために前作を聴いてみると、前作の潰れ具合の酷さよりは改良されているような。
単に耳が慣れただけかもしれませんが。あと本作の曲は、繰り返し聴いていると大分慣れるので。
また、#5以後の緩やかめのナンバー、柔らかな歌い方や裏声を駆使した歌になると、地声の
潰れが目立たなくなり、「滑らかで美しい歌声」との印象が前に出るので、このようなスロー~
ミディアムテンポ、ファルセット~ミックスヴォイス専門でやっていけば?という感想も
抱いたのですが、それじゃ作品としてメリハリがつかない上にSalyu自身が面白くないのか。
3rdを聴き直しながら感じたのは、「コルテオ~行列~」「ハルフウェイ」くらいの声のままで
3rd以降の試み、例えばセルフプロデュースやソロプロジェクトなどを展開していたら、
もっと思い通り歌えたのだろうし、今頃もっと絶対的な地位を確立していたのではないか

という行き場のない「if」でした。
でもそれはSalyu自身が一番分かっているはず。その無念から目をそらさず、したいこと、かつ
現状でできることを、最大限に追求しているのが現在の彼女の歌であり生き方なのでしょう。
そうやって信じて、彼女が歌い続けられる限り、応援していくしかありません。


本作の聴きどころというか見どころのハイライトは、歌詞にあるように感じました。
さきに述べたように震災に大きく影響を受けた作品であり、またコバタケさん&Salyuの
人としての成熟、そして時代の空気の変容が反映された本作。
Salyuが歌手として次のステップへ進むために必要だった、「愛」と「バラード」を歌うこと。
大人になった歌詞は、今まで目立った恣意的な拙さ=ガールを強調する必要性が無くなったぶん、
メッセージがダイレクトに伝わります。

アルバム先行シングルカットされた静謐な名曲、#5「Lighthouse」は、
こんなサビのフレーズが印象的。

そう今日から新しく生まれて
そう今日から新しく生きていけるよ
そんな日はもう来ないかもしれないって
思ってた

歌詞カードを開くと、この曲の隣には、荒廃した自然の中に立つSalyuが陽射しに目を細める姿。
どんな場所に向かって書かれた詞なのかは今更述べるまでもないでしょう。

続く#6「悲しみを越えていく色」は軽妙でポップな曲ですが、こちらにはこんな美しいサビが。

そんなにうまくいかないし
つらい事も続くのでしょう
そんな現実の中で
いつも変わらないけど
一つとして同じじゃないから
その夕日の色 言葉にはできない色
この夕日の色 悲しみを越えていく色


そしてアルバムの最後の曲、#10「旅人」では、

新しい地平であなたに出会うために

と締めくくられます。
丁寧に丁寧に、祈りのような言葉が紡がれて、歌詞を読んでいると静謐な気持ちになります。

また、インタビューでSalyuが「アルバム収録曲の中で象徴的な曲」として挙げていた、
#1「camera」の歌詞。

もしもつらいことならば フォーカスをゆるくすればいい
心の目でみたいように

曰く、「小林さん自身の表現の変化=時代の変化も感じて、とても衝撃的だったんですね。
自分が出会ったもの、縁したものによって、自分がどんな気持ちになったとしても、
真実を見つめたい、現実から目を逸らしたくないっていう意思が時代のトレンドだったことも
あったと思う。
でも、今は、フォーカスをゆるめちゃえばいいんだって歌ってて。」と。
「いま」を、どんな気持ちで生きていけばよいか、何を大切にしていけばよいかを、
繊細に正確に捉え、伝える、温かで誠実な言葉達が随所に織り込まれています。



リリィ・シュシュや1stのように、サウンド・プロダクションやコンセプトにドキドキするのも、
2ndや3rdの一部シングル曲のように、絶対的に伸びのよい歌声に圧倒されるのも、
3rdやsalyu×salyuのように、未知の領域へのチャレンジに果敢に取り組む姿勢に期待するのも
遠い昔のように感じられる本作。
目新しくて刺激的な音やアレンジではない、至ってシンプルでオーソドックスな楽曲群です。
でもそこにSalyuのリアル、そして時代のリアルを少しだけ見たような気がしました。
Salyuが今後、以前のように神格化された人気を博することは、恐らくないと思います。
再ブレイクは何がきっかけか分からない中で突如起こる現象なので皆無とは言い切れませんが
当面は現状維持で、なだらかで落ち着いた道を、一歩一歩踏みしめて歩んでいくのでは。
爆発的な変容(更なる経済発展など)は望めなさそうないま、
「いま、ここ」にある些細な幸せが何よりも愛おしく貴重なものだと
しみじみ胸に染みてくるようないま。
そんな「いま、ここ」を生きる私達に優しく寄り添うアルバム、そして歌い手の道を
現在のSalyuはメインの姿勢として選んで、歩んでいるのかなという気がします。

「カリスマ」から「すぐ隣で微笑んでいそうな存在」へ。それは一見、凋落のようにも見えて
アーティストとして、人として、とても幸せで、とても尊い仕事なのではないかと感じています。


Salyuのことを知ってからもう10年近く、私も一緒に歳を重ねてきました。
喉が使えなくなってしまうまで、世界の誰一人として彼女を必要としなくなってしまうまで、
声の限り、意欲と可能性の限り、長くしぶとくずっと歌い続けていって欲しいシンガーです。



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ざっくりテレビライフ:その4 週末の夜、少し話そうよ(A-Studio、心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU、アシタスイッチ~MY TIME TO SHINE~)

花の金曜夜、お気楽の土曜夜、どんよりの日曜夜・・・週末夜でも随分違いますが
日付が変わる少し前の30分、まったりしたいい話を聞いて、ちょっと楽しい気持ちに
なれそうな番組の話をしてみましょう。


A-Studio(金曜夜23:00 - 23:30、TBS)
笑福亭鶴瓶さんとゲストがトーク。「つるべスタジオ」でもいいんじゃ?と思いきや、
「今、旬や注目の人物「Actor(俳優)」、「Actress(女優)」、「Artist(芸術家・アーティスト)」、
「Athlete(運動選手・アスリート)」に笑福亭鶴瓶がゲストの素顔に迫る」というコンセプトから、
タイトルの“A”が取られているそうで。
放送開始時から軒並み高視聴率をキープしている番組だとか。
面白い理由は何と言っても、あれだけ忙しいはずの鶴瓶さんが自らゲストへの取材に赴き、
ゲストが知らないところでかなり親しい人物にまで直接インタビュー取材をしている
こと。
MCが直接足を運んだからこそ話せる突っ込んだ質問&ぶっちゃけたトークが軽妙です。
通常のトーク番組は、出演者への事前アンケートをかなり(20項目ほどの質問が書かれた
アンケート用紙を3、4枚書かされるなど)行うそうで、そこに疑問をもった鶴瓶さんが
「事前アンケートを行わないかわりに、時間がかかっても自ら取材する」と決めたため
番組内で出てくる質問も予想外。
「汗をかいている人が明確であること」とは、放送作家を務める鈴木おさむさんが
番組が成功した理由の1つを挙げた言葉ですが、この言葉通り、ゲストは毎回ヒヤヒヤ、ビックリ。
身近な人物に取材を行っていても、「ゲストが収録日を迎えるまで、
取材を受けた事を公言してはいけない」というルールがあり、ゲストは心底驚いてしまうわけです。

もう一つの見どころは番組最後。鶴瓶さんがゲストについて、1人締めのコメントを言い、
それをゲストがセット裏で聴いている場面が毎回登場します。
このコメントが絶妙で、例えば映画「モテキ」の宣伝で登場した森山未來くんに対して
「セカチューのブレイクで舞い上がらず、地に足を付けた活動を続けてきたから
現在がある」という言葉はまさに「そうか!」と納得。
寺脇康文さんに対しては「舞台の先輩は三宅裕司さんで、ドラマの先輩は水谷豊さん。
それぞれの分野で先輩に恵まれた」。丁度「相棒」交代劇の真相や、三宅さんの劇団を辞めて
岸谷五朗さんと二人で劇団を立ち上げた際のいざこざなど突っ込んだ話が繰り広げられて、
「いろいろ、あったんだなぁ」としみじみしていた時に来た締めがこの言葉。
真に迫る締めのコメントは、「鶴瓶さん自身が足で稼いだ生の情報とトーク」から。
わははと笑って、へぇぇと驚いて、最後に「うまい!」と合点の30分。


心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU(土曜夜23:00 - 23:30、日テレ)
2012年度の現在、加藤浩次さん&大東駿介くん&木南晴夏ちゃんの3人がMCを務め
様々なゲストとトーク、時に大東くんや木南ちゃんへの無茶ぶりやチャレンジを経て
後半はゲストと一緒に「一般人のちょっといい話」を聴いて・・・と、
「後半部分要らないのでは?」「コンセプトがよくわからん」と思いながら観ている番組。
そこで調べてみたところ、独自のコンセプトがあるようです。
「先輩ゲスト」を迎え、トークによりゲストの「骨太」な生き様を学ぶのが趣旨で、
「イイ大人って、相当アツイ。」という相当アツいキャッチコピーがついています。
前半部分のトークは「ゲストの心ゆさぶる物事について」というテーマがあり、
後半部分は「心ゆさぶるトゥルーストーリー」と題した、「骨太」人間にまつわる
ドキュメンタリーVTRの鑑賞。最後はビール(中身は空)で乾杯して「反省会」。
もともとは男性タレントのレギュラーが5~6人いたそうで、
「若者が、骨太な大人達のゲストトークやドキュメンタリー鑑賞を通して、生き方を学ぶ」
が本来の目的としてあるのだろうと。
でもこれは調べないとよくわからないような。「トークバラエティになぜかドキュメンタリーが
くっついて邪魔している」というふうにどうしても映るのでは。
正直「もっとゲストの話を聴きたいよ!」と不満が残ることもしばしば。トークとドキュメンタリー
別々の番組にしては?と思うけれど、そうしたらドキュメンタリーを観なくなる人が多そうだし・・・。
確かにドキュメンタリー部分も「いい話」「骨太な生き様」なんですけどね。

ゲストが「教えてやるぜぇ~」というノリでやってくる理由は何となくわかりました(笑)。
以前GACKTさんが来た時、あのパーフェクトぶりは「負けず嫌い」「不器用」から来ていることは
「弟分に打ち明けてやるぜ」なのかもしれないし、
ベテランの役者さんが来た時は大東くんも木南ちゃんも役者というのもあって、より本格的な
レッスンの方法を伝授して、二人とも一生懸命トライしていたりしたし。
役者業にどれだけ参考になるかは分からないですが、この番組のナレーション担当TARAKOさん
などによる「ナレーションにチャレンジ!」はプロの業は凄いわ、二人はカミカミだわと。
このノリを更に突き詰めると「嵐にしやがれ」のアニキゲストになりそうですね。
観ている側はびっくり仰天、トライしている二人はいつも真剣勝負。
賑やかで、爽やかで、そしてアツくて骨太。フレッシュな30分ここにあり!



アシタスイッチ〜MY TIME TO SHINE〜(日曜夜23:30〜24:00、TBS)
実は前年度までやっていた、YOU&ARATA(現・井浦新)がMCの「ホンネ日和」の方が
まったりしていて何となく好きだったんですが、そろそろ現行のこちらにも慣れてきたので。
ファンケル一社提供だけあってオープニング映像からスタジオセットからとことん「キレイ系」。
ファンの方なら一目で分かるかと思いますがテーマソングは勿論Dreams Come TrueのCM曲
「MY TIME TO SHINE」と、結構直球。
「ゲストが二人でしっぽり対談」は「ホンネ日和」と同じですが、そこにプラスして、トーク後に
スタジオのMC+タレント2組で、「ゲストが話題にしていたテーマ」で感想や意見を言い合い
「明日に繋がるヒント」を探ろうとするのが特色。
ただまったりお喋りしているのをまったり観ているのではなく、「何か、そこから得るもの」を
はっきりさせようという狙いなのでしょう、少し緊張感があります。
毎回、著名人2組をゲストに迎えて「生きるためのヒント」「人生の本質」を探る
トークを展開する
という硬派なコンセプトで、NHK総合やEテレっぽいノリかも?

田辺誠一さんと中田有紀さんがMCで、セットがニュース風、二人もニュースキャスター風。
そして中田さんが左に座っていて・・・となると、無意識にビクビク、ソワソワしてくるのは
サラリーマンNEOを観てきた人をはじめ多くいるのでは。田辺さん、逃げてー!
しかし。実はこの「中田さん=Sキャラ」のイメージに、中田さん自身は少なからず困惑して
本来の普通の自分とのギャップに随分悩んできた
というエピソードが明らかに。
この「衝撃の告白(?)」は、及川光博さんと美輪明宏さんの対談で、及川さんが
「王子ミッチーと及川光博とのギャップ、違和感に苦しんだ」という経験を話したことがきっかけ。
考えてみれば誰にでも素の顔はあるし、公の場の極端な顔が素という人は殆どいないのでは。
中田さん、「ヤバイ!田辺さん、もれなく虐められるぞ!」って脊髄反射で思ってしまって
すみません・・・。但し田辺さんがNEOの生瀬勝久さん(=報道男さん)よりナヨっとしているから、
正直、そう思わないほうが難しいです(笑)
これがNEOの中だったら報さんなど問題にならないレベルで冷たくされるんだろうな・・・
おっと、また想像してしまった。失礼しました。
「情熱大陸」の後に続く30分は、明日からはじまるウィークデイを引き締まった気持ちで
前向きに迎えるための、トークを媒介とした自分磨きタイム。


気がつけば金、土、日、全ての週末の番組が出そろいました。当然これが全てではなくて
取りこぼしもありますが、少しずつノリが違うのは番組や局のカラーか曜日のせいか。
これらは毎回見続けているというわけではなく、興味のあるゲストが出ていたら
主に録画で、ほぼ欠かさず観ている番組という感じです。そして翌朝や夜の時間が空いた時に
再生して観る、と。番組の意図からは大きく外れてしまうのですが・・・
ゴールデンタイムにやっているバラエティは1時間2時間ダラダラと過ぎていってしまいそうで
ちょっと敬遠がちで、このくらいの短い番組を観ることが多いんですよね。
(好きなゲストが出ている時は「しゃべくり007」などを録画して観ることもある)
30分に、番組のカラーも、面白みも、ゲストの魅力も、楽しく前向きな気分も、
全部詰まっているのが、この手の番組が「丁度良くて」、また観たくなる理由
ですね。

テーマ:お笑い/バラエティ 全般 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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青い鳥「リアリティとエンターテインメントの狭間の、ギリギリの『どもり』に阿部寛が挑む!繊細なタッチが胸に染みる良作」

大ヒットコミックの映画化「テルマエ・ロマエ」でおもしろいこと(濃いこと)になっていると
評判の阿部寛さん。そっちにもやはり興味は惹かれますが、その前に昨年末録画した
この作品を観ることに。テルマエ~とは違う方向に、とてもチャレンジングな役どころです。

吃音症(きつおんしょう)」って聞いたことがあるでしょうか?
どもり」なら何となくある、自分もちょっとそんなクセがある、という人もいると思います。
今回取りあげる映画「青い鳥」で阿部さんが演じた主人公・村内は、ちょっとでなく
「極度の」吃音症の中学教師。
普段の阿部さんなら絶対にしないような「聞き苦しい」滑舌をわざとしています。
原作は重松清さんで、村内が全編で主人公の短編小説集「青い鳥」のなかの、
同名の短編が映画化されました。

青い鳥 [DVD]青い鳥 [DVD]
(2009/07/24)
阿部寛、本郷奏多 他

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本作を観る大分前に、深夜ドキュメントで「どもってもいいんだよ 吃音ドクターがゆく」
だったか(記憶が薄くて申し訳ありません)、そんなドキュメンタリーを観ました。
耳鼻咽喉科の「吃音外来」という科で働く医師に密着したもの。「これ、放送して大丈夫?」
「こんなふうで人と対峙する仕事をしちゃっていいの?」といった残酷な感想が出るほどに
それは酷い吃音症の先生で、同様の悩みを抱えて苦しむ吃音症の子どもや大人のために
日夜奔走する、といった内容でした。
但し発音しやすい言葉としにくい言葉があって、例えばタ行やカ行は苦手(村内もこのタイプ)
だけど他の単語には特に困らずすらすら話せたり、緊張が吃音を酷くする一方、リラックスした
場面だとさほどどもりは目立たなかったりして、ムラがみられます。
こうしたリアリティと、映画という大衆の視聴に耐えうる範囲の、ギリギリの「どもり」
阿部さんは本作で表現しており、そのバランスと役作りの深さにずっと見(聴き)入りました。
また、吃音症に苦しむ子どもたちは、どもってしまうために教科書の朗読を嫌がったり、
人と関わるのを(=しゃべるのを)避けたりしがちで、観ていてとても辛かったのですが、
村内にも同様のコンプレックスがあり、教師なのに生徒や先生達と滅多に喋らず、
ひとりきり屋上で生徒達を見下ろして過ごす場面が多くみられます。
ドキュメンタリーで事前に分かったのは、「吃音症だからといって、考える力まで衰えている
わけではない、ただうまくしゃべれないだけ
」ということ。
他の先生のように怒鳴ったり言葉数で威嚇したりしない(できない)けれど、少ない言葉や
行動で、村内は巧みに自分の考え、曲げられない主張を生徒達に伝えていきます。


物語の主題は「いじめ」。
三学期、東ヶ丘中学校2年1組に臨時教師として赴任してきた村内。
クラスは一見平和な様子に見えますが、実は前学期、いじめを苦に自殺未遂を起こして
転校した「野口くん」の件が、校長・教頭曰く「ようやく落ち着いてきたところ」。
元々の担任の先生が心労で休職したための、年度途中での急な赴任です。
生徒達は全員反省文を書いた=これで決着、とか、投書箱「青い鳥ポスト」を設けて「苦しみを
打ち明ける場所を作ろう。ひとりじゃない」と委員会を立ち上げる=現在も努力中、とか、
形式的な「反省」ばかりで、野口くんの件をなかったことにしようと火消しに励むばかり。
大人達は体裁を繕うことと3年生の受験、自分の子に火の粉が降りかからないようかばうだけ、
子ども達は反省が済んだのでまた元のように男子は派閥対立、女子は特定の子の仲間外れ。
教師サイド・父兄サイド・生徒サイド、ほぼ孤軍奮闘の中で問題に立ち向かう村内のもとに、
野口くんを助けられなかったことで自責の念に苦しむ生徒・園部が心の叫びをぶちまけて・・・。

音楽がほぼ皆無といっていいシーンが多めで、村内の吃音を引き立たせ、学校内(クラス内)の
緊張感も表現されているように感じました。
園部を演じた、映画GANTZ前後編などでもお馴染みの本郷奏多くんの演技が素晴らしくて、
キリッとしているけれど怯えた目の演技、繊細な表情、抑えた感情に激しい感情、溢れる涙、
とても惹きつけられるものがあり、村内に泣きながら感情をぶつけるシーンなどでは思わず
もらい泣きしてしまいました。
心なしか、序盤の村内と園部の関係が、漱石の「こころ」の「先生」と「私」と重なって
見えました。なぜか気になって女子生徒より熱心に追いかけてしまうあたりなど。
その後の展開は全く似ていませんが。


阿部さんの「リアリティと、映画という大衆の視聴に耐えうる範囲の、ギリギリのバランスでの
吃音演技」は前述しましたが、物語でもリアリティとエンターテインメントの絶妙なバランス
が、エピソードの一つ一つに共感を誘います。
例えば、2学期の「事件後」に生徒達が書いた「感想文」は、先生全員のOKが出るまで何度も
書き直しをして、5枚以上書くと決められた、テストの試験勉強のようなうわべだけの作業と知り、
生徒達が真摯に事件について、自分自身について見つめる機会を設けるために、
村内が「自分のために、もう一度、2学期に書いた感想文を思い出して書き直して欲しい。
以前書いたままでよい人は、そのまま自習を続けてください。
書き直したい人は原稿用紙を取りに来てください」
と指示するエピソード。
最初は生徒全員が沈黙、次に女子生徒(リーダー的存在)がやけくそのように自習を始め、
それに倣って自習を始める生徒が増えていく中、いじめの主犯の一人がすっくと立ち上がって
「1枚くらいしか書けないけど」と言って原稿用紙を取っていき、徐々に感想文を書く生徒が
増えて、園部もそこに加わって「野口くんへ」と題した文章に自分の思いを託しますが、
感想文に取り組む生徒達と、自習をする生徒達とが入り交じり、綺麗に「みんなが結託して
感想文を書く」とはいかない
んですね。
村内はある程度は生徒達の心を動かすけれど、変わらない・届かない生徒は一定数いる。
ともすればご都合主義のエピソードのオンパレードになりがちなこの手の作品ですが、
こうしたリアリティによって、村内の改革が綺麗事でなく「本当にあり得ること」として
観られるようになっていると感じました。

村内のことが何だか気に掛かるうちにいつのまにか感化され、いじめの主犯格の少年を
凄く自然に諭す(それに黙って加担していた、自身の謝罪も込めて)園部と、彼に感化され
荒廃していた気持ちを見直してみようとする主犯格の少年のなだらかな変化も同様。
登場人物が「少しずつ」「少しだけ」変わっていくから、人物の繊細な心の成長の様子が
こちらの胸にも水のように流れ込んできます。


繊細な描写は繊細できびしい観察眼にも繋がっています。
男子の派閥争いは苛烈を極め、2グループのリーダー同士は普段犬猿の仲なのに、野口くんを
いじめる時だけはなぜか仲がよかった、俺たちは最低だ、と園部などが述懐する場面、
教師達や、園部の両親の態度といった、大人の保身主義で冷淡な姿勢の描写など、
軋む音をたてて胸にやるせなさや悲しみが響き渡ります。


謎めいた言動が多い村内ですが、観ていて最後まではっきりしなかったのが、彼が持っている
写真。前任の学校でしょうか、たくさんの生徒達を従えて誇らしく微笑む村内がそこにいて、
楽しげな生徒達のなか、ひとり浮かない顔をしている男子生徒がおり、それを見て村内が
ひどく哀しげな表情になるシーンがありました。恐らくは彼にいじめ系統の不幸な出来事が
起こり、彼を救えなかった自責から、村内は野口くんを救おうと奔走したのだろう、との
憶測ができるエピソードですが、彼は「事件」の末に転校してきた野口くんでしょうか?
全く別の少年でしょうか?彼には具体的にどんなことが起こったのでしょうか?
そしてなぜ、村松は学期途中から(=本来はどこかのクラスを受け持っている最中のはずが)
「東ヶ丘中学校2年1組に臨時教師として赴任してきた」のでしょうか?
自責の念から前任の学校の担任を辞して、臨時教師専任にでもなったのでしょうか?
映画を観るかぎり、このあたりが謎のまま残されています。
重松さんの原作では、こうした村内の謎めいた過去がフォローされているのでしょうか。
こうなってくるとちょっと原作の短編小説が気になってきます。村内の他の活躍の物語を
読んでみたいという興味も含め。

「青い鳥」は幸福のしるしであると同時に、いつかは飛び去って消えてしまう、という話が
序盤の「青い鳥」ポスト導入のくだりで登場します。
どこからともなくやって来て、不意に(担任の先生の復帰のため)どこかへと去ってゆく
ラストの村内。なるほど、村内こそが「青い鳥」だったのですね。


そういえば小学校の臨時教員をしている友人が重松さんの小説のファンだと言っていたような
記憶があります。友人も、受け持ったクラスで「いじめ」のような問題や、親のクレーム等に
悩んでいたことを思い出します。
今、その友人はかなりの離島で教鞭をとっています。
時々旅行なんか楽しみながら、時々生真面目に専門科目の研修会に通いながら。
もしかして本作も映画を観たか原作を読んだかしているかもしれません。
今度会ったら聞いてみることにしましょう。

学校での毎日や先生の存在は子どもにとって=未来の大人にとってかけがえのない大切なもの。
一歩間違えれば、子どもに取り返しのつかない傷をつけ、人間不信を招くものでもあります。
責任はとんでもなく重いだろうと思いますが、村内のように、不器用でも、喋るのが苦手でも
一生懸命喋り、一生懸命生徒達に向き合って欲しい
と切に願います。



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デトロイト・メタル・シティ 最終巻+映画感想「やりたいことと向いていることの隔たり・・・面白おかしく彷徨いながら、根岸が辿り着いた答え」

2年越しで読み終えた、漫画「デトロイト・メタル・シティ」の最終巻!

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(2010/07/29)
若杉 公徳

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漫画はコミックス派なのですが、それにしても待ちすぎた理由は、映画化された辺りで
自分のなかのピークがちょっと過ぎちゃったというのがあったんですよね。
で、以前漫画を沢山レンタルした時に、巻数合わせ(10巻で○○円)で
「そろそろ決着を見よう」とやっと借りて。
いつも通りの展開の延長線ではあるけれど、なんだかしみじみきました。

ヒット作で、映画化もされているし、お馴染みかもわかりませんが、一応あらすじを。
主人公・根岸崇一はポップ・ミュージックを愛好し、その道でデビューを目指す純朴な青年。
しかし根岸の思いとは裏腹に自作自演の音楽や演奏はまったく日の目を見ない。
そしてあろうことか、根岸が忌み嫌うデス・メタルのインディーズバンドに加入する羽目になり、
デトロイト・メタル・シティ(DMC)」のボーカル・ギターの“ヨハネ・クラウザーII世”として
カリスマになってしまったからさぁ大変。レコード会社の社長は「そんなんじゃ濡れねーんだよ!」
とズバズバ暴力を振るうわ、大学時代からの想い人・相川さんはデスメタルが大嫌いなのに
何かとライヴの過激なパフォーマンスに巻き込んでしまうわ、バンドメンバーやライバルバンドも
色々個性的だわと、とにかくハチャメチャでくだらなくて笑えるバンド&青春漫画です。
但しこの記事を書くにあたって調べてみたところ、一部のメタルファンから反感をかって
しまっていたのだとか(従来からのヘヴィメタルへの誤解を更に助長させるような描写が
多く含まれているため)。自分はメタルにそんなに強い愛着もないし、なにせギャグマンガなので
細かいことは気にせずにゲラゲラ笑って読んでいたので、ちょっぴりショック。
けれど、自分に例えれば普段このblogに書いている人達が改悪デフォルメされて貶されている
ようなものですからね、確かにそれは微妙かも・・・

SATSUGAI「オレは地獄のテロリスト 昨日母さん犯したぜ 明日は父さんほってやる」
「サツガイせよ、サツガイせよ」「殺せ殺せ殺せ 親など殺せ」
「俺には父さん母さんいねえ、それは俺が殺したから」や
恨みはらさでおくべきか「貴様の罪は俺が罰する 俺は地獄からの使者 貴様の尻を八つ裂きじゃー」「恨みはらさでおくべきか、恨みはらさでおくべきか」等、恐るべき全ての曲の作詞作曲を
根岸が(個人的な様々なルサンチマンを原動力に)作っていたり、DMCではそのギターの腕は
超絶技巧と評され、ライバルバンドとのギターバトルでも全て勝っていたり(というか、
まともなスキル勝負は早弾き合戦で、あとは「1秒間にどちらが多く"レイプ"と発言するか」や、
ザ・フーやジミヘンも真っ青な破天荒なパフォーマンスによる破壊合戦が目立つ)と、
何だかんだで根岸のアーティストとしての能力(含むパフォーマンス)が評価される場かつ、
根岸の本音がよく出ているのが面白くて皮肉なところ。
「本当にやりたい音楽」では、クネクネしながら甘ったるいポップ・ソングを弾き語りするも
各方面からとことんけなされている上、その楽曲は根岸の内面から出てきたものというよりは
好きな音楽(オザケン、コーネリアスなど)みたいなオシャレな音楽を形だけなぞった感じ。
だけど、相川さんや後輩の佐治くんは「やりたい音楽」を絶賛してくれるし、
デスメタルなんて大嫌いだし、「あんな酷いこと(=パフォーマンス)」する自分も好きじゃない。
どうしよう?

「やりたいこと・好きなこと」と「向いていること・うまくいくこと」のすれ違い
大きなテーマになっている本作。そこからは、笑いだけでなく、等身大の青年・根岸の葛藤が
浮かび上がってきて、これもまた多くの人の共感を呼んだ要因です。
尊大で粗暴な「カリスマ」のクラウザーさんと、小心で童●な「普通の男」の根岸。
根岸はクラウザーさんを演じる自分に自己嫌悪を覚えて何度となくDMCを脱走、失踪しますが
(実家に帰って農業をやろうとしてみたり、いきなりパリに留学してしまったり、等々)
その一方で、日常でムカつく出来事が起こった時、クラウザーさん化することもしばしば。
逆に、クラウザーさんの姿のままで、根岸の優しい心から、思いやりを発揮する場面も。
クラウザーさんと根岸との間を行ったり来たりの迷い多き日々。
でもどちらも根岸そのもの以外の何者でもないんですよね。

最終巻では、根岸そっくりのメンタリティを持った青年率いるバンドが最強のライバルとして
立ちはだかり、しかもDMCがまさかの敗北を喫してしまうことに。
この挫折と、自身をある意味客観的に見た体験から、「あんな風になりたくない」
「自分から逃げるのはやめよう」と、クラウザーさんを封印してパリに留学する根岸。
しかしここでも根岸の音楽は全く通用せず、誰からも必要とされない疎外感を噛みしめる。
根岸なきDMCでは、社長が吐血して倒れるなど存続の危機。バンドメンバーの和田くんから
日本行き航空券とセットで顛末を手紙で受け取ると、本能的に帰国、最強のライバル・ゴッド
見事勝利、クラウザーさんとして観客の大歓声や一体感に大きな喜びを覚える。
遂に相川さんに自身の正体を打ち明ける(実は、相川さんとは両思いだったことが判明!)が
相川さんは信じてくれず、二人のその後や、弾き語りを続けているかは不明なまま、
今日も根岸は仲間と一緒にDMCでクラウザーさんとしてメタルし続ける・・・という結末。
コミックスでは本編に登場した全ての「レイプ」発言を、アルバイトをわざわざ雇って
カウントしてあったのに激しく爆笑。しかもバイトさん達はうら若き女性だったと(笑)

根岸は最終巻で、「やりたいことと向いていること」とのギャップに折り合いをつけられた
ように感じました。「クラウザーさん」というアイデンティティも自分自身だと認めたようにも。
大嫌いなはずのデスメタル・バンドで、何よりのやり甲斐を感じられたようにも。
クラウザーさんを自分自身の一部だと認めたことで、「本当の自分探し」のモラトリアムの旅も
終わったようにも。(ポップ・ソングの弾き語りを今でも続けているかどうかが判然としないが
それによっても随分変わる気もする。まぁ、両方並行してやっていてもおかしくはないが)

よくケータイ小説やその世代が「みんなの前でニコニコ笑ってるアタシは本当のアタシじゃない。
でも、○○君だけが、本当のアタシを受け入れてくれた」みたいなことを書いていますが
自分に嘘も本当もあるのでしょうか?様々な場面に適応するのも、それはそれで自分では?
人間は多面体。その時々の姿が「本当の自分」。例えそれが普段より割り増しした姿でも。
ポップな音楽が好きな根岸もクラウザーさんとして暴れている根岸も、全部そのまま自分自身。
矛盾するような趣向を複数抱えているなんてよくある話です。
その方が、音楽としても人としても奥行きが出て豊かになるのではないでしょうか。
ミュージシャンでも一面タイプと多面体タイプがいますが、自分は後者のほうに惹かれます。

そして「やりたいことと向いていること」という悩みはいまどきの若者にも当てはまるはず。
就活本などはやたらと「やりたいこと」「本当の自分」を探すように煽ってきますが、
実際に「やりたいこと」を仕事にできる人はごくわずか。運良く関連する会社に入っても、
思い通りの業種に就けていないと不満を抱いている人だって沢山いるでしょう。
その一方で、全然興味もなかった職場で評価されて、自分の知らなかった能力が伸びて、
やり甲斐を見出す人だって少なくないんじゃないでしょうか。
途中で「やりたいこと」を見つけたり、「向いていること」がわかったりするケースだって
本当に多いのだし。
「やりたいこと」「本当の自分」にこだわったままではいつまでも仕事に就けないし
定着できません。これだけの就職難にも関わらず離職率が高い背景には、こんな職業教育や
世相が絡んでいるはず。(当然、これらが全てではないですが)
「やりたいこと」を潰す必要はないのですが、「向いていること」の価値をもっと大人世代は
若い世代にアナウンスすべきです。「我慢」や「妥協」を強いる根性論としてではなくて。
・・・と、ここまで大仰に若者論を展開せずとも、歌手でデビューして俳優としてブレイクしたとか、
プロデューサーに転身してとか、本来のかたちでない成功をした人の例も沢山ありますよね。
たまたまでも、本意でなくとも、そうやって成功できるのはやっぱり幸せなことだと思います。
「向いていること」があって、それで人から必要とされて、感謝もされて、自分の気持ちも
嬉しくなるし、もっと頑張ろうと思える。最初は見向きもしなかったようなことで。

笑いながら1巻から最終巻まで根岸の葛藤とその結末を共にして、実社会でもよくある
「理想と現実」を受け止める幸せなかたちのひとつを垣間見たような気がしました。



ところでまさかの映画化も話題になりましたね。

デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]
(2009/02/13)
松山ケンイチ、加藤ローサ 他

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松山ケンイチさんと松雪泰子さんはちょっと仕事選べよ!と
どれだけ言いたくなったかわからない(笑)
「僕がやりたかったのは、こんなバンドじゃない~~」のヘナヘナ根岸からクラウザーさんまで
やっちゃう松ケンと、「そんなんじゃ濡れねーんだよ!」を始めとする粗暴な振る舞いをしちゃう
松雪さん。CMでは「駄目だろ」という印象だったけれど映画では結構普通に嵌っています。
以来、「これ松ケンの素だろ」というイメージがあります。最近はちょっと違いそうだけど。
トンデモとしては、佐治くんのモデルだったからといって、カジヒデキさんが本当に出ちゃうとか。
更に、観てないんですがアニメ版になると、この漫画のファンだと公言している長澤まさみちゃんが
相川さんの声を担当していたりとか!(実写版では加藤ローサちゃん)
「漫画のサブカルぽさが失われた」と原作ファンからは不評の向きも少なくなかったそうなんですが
原作ファンにも関わらず私は何も支障なく楽しく観られたんですがねぇ、ファンが浅い??

映画のオリジナルエピソードで、根岸のお母さんのいいシーンがあって、真面目にホロリと
してしまいました。宮崎美子さんに泣かされてしまいましたね。
原作でも親子の絆のエピソードは温もりたっぷりに描かれていて、それが根岸の純朴さを感じさせて胸にしみるのですが、こうして実写で登場すると泣きのツボを突かれて困っちゃいますね。
ただひとつ、ジャギ=和田くんの改変はいただけない。和田くんは根岸よりしっかり者で
リーダー格で常識人なのが、お調子者の八方美人キャラになってしまった。
根岸と和田くんのリスペクト関係(和田くんはステージ上の根岸に、根岸は普段の和田くんに)も
面白いのに、尺が足りなくなるせいか薄っぺらいキャラに。この一点に限っては残念としか。
全体的には、漫画の映画化としてはがっかりが少なかったほうだと思っています。



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FLiP:その1 未知evolution「確かな演奏力と激しいライヴパフォーマンスで、ガールズバンドの逆風に風穴を穿つ期待の少女たち」

ある日ある時ふと耳にして、それ以来頭を離れなくなった音楽ってありませんか?
私にとってそれがFLiPというガールズバンドの「カザーナ」という曲でした。
何かの番組を観ていたときに流れたCM。多分ライヴ告知だったと思いますが
躍動感があって耳に残るその曲と、ワイルドに動き回って演奏する少女たちの姿が
やけにずっと頭にやきついて1年以上の時間が流れました。
(頭を離れないわりに、すぐに行動を起こさず、なんとなく放置してしまうのも
「なんか気になる音楽」の特徴だと思うのは私だけなんでしょうか)
何せアーティスト名もうろ覚え、曲名なんてわからない。一瞬のことだったから。
たまに一人カラオケなんかするのですが、その時に「確かFLiPっていうバンド名だった」
という浅い記憶や、サビの歌詞を頼りに、あれこれと検索したり、違う曲を流してしまったり
しているうちに、いつしかその曲に辿り着くことに成功し、その曲が「カザーナ」という
タイトルであることも知りました。

「FLiP」の「カザーナ」・・・その記憶を頼りに、CD店の邦楽の棚に久方ぶりに足を運び、
1stアルバムを手に取るとその曲がありました。
「今更邦楽の若い子の、女の子バンドを聴くのか?」変な自意識が邪魔しそうになりましたが
「どうしても気になって仕方がない」という好奇心や疼きには叶わず、
彼女たちの世界に足を踏み入れる決心をしました。

未知 evolution未知 evolution
(2011/05/25)
FLiP

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1stアルバム「未知evolution」。
それまでにも現在のレーベルから2枚ミニアルバムを出していて、多少曲目が被るのですが
それらのキャリアをも総括した「プチベスト」みたいな感じでしょうか。
元SUPERCARのいしわたり淳治さんがプロデュースを手掛け、
作詞や作曲、アレンジにも関わっています。
FLiP1
アルバムジャケットと同じ並びのアーティスト画像。
左から、ユウコ(Gt/Cho)、サチコ(Vo/Gt)、ユウミ(Dr/Cho)、サヤカ(Ba)。
沖縄県出身で高校のクラスメイト繋がり。1988年~89年生まれと、いやはや若いですな・・・
ググってみた感じだとユウミちゃんが一番モテている様子。確かに正統派可愛い顔ですしね。
サチコがバンド代表+同世代の女の子受けか、雑誌の連載などピンのメディア露出が多いです。

こうやってアーティスト画像を見ると普通の可愛い女の子達ですが、ライヴになると豹変!
FLiP2
激しいパフォーマンスを披露。このギャップがたまりませんね。
驚いたことに、2009年にJapan Nite US tour 2009に参加して、オースティン、ニューヨーク、
ケンブリッジ、シカゴ、デンバー、シアトル、サンフランシスコ、ロサンゼルスの8都市を巡る
アメリカツアーを経験しているそうで。
沖縄県を拠点に精力的にライヴを重ねて人気と実力を蓄えてきた「叩き上げ」。
メジャーデビュー前には米軍基地の傍のライヴハウスで演奏を行ってきたのだそうで、
メンバーが影響された音楽はやはりUSの激しいロック。他には、街で流れる沖縄の民謡、
邦楽やUKロックなど幅広く。好きなバンドは、レッド・ホット・チリ・ペッパーズニルヴァーナ
ニッケルバッククランベリーズグリーン・デイオアシスなどを挙げています。


さて、いざ聴いてみた1stアルバム。
デビューアルバムということで、元気いっぱいで勢いのある楽曲で畳みかけてくる印象です。
合間合間に穏やかな曲やセンチメンタルな曲を挟み、最後には故郷・沖縄への郷愁で締めくくるも
基本はエモーショナルで骨太なロックチューン
作詞作曲は基本、サチコが手がけて、いしわたりさんが補助するかたち。
うち何曲かの作詞をサヤカやユウコが担当し、これによって大分幅が広がっている感じです。

GO!GO!7188×矢井田瞳」というイメージがサチコの歌声やバンド構成からどうしても
浮かんでしまいます。勿論別物なのですが、彼女らの二番煎じ感を抜け出す必要が
かなりあるように感じられました。抜け出す鍵としては、躍動感や骨太な演奏は活かしたまま、
アレンジや構成にフックを効かせるなどがありそうです。
「大人は汚いよー!」と複雑な気持ちになってしまったのは#1と#2のいしわたりさんの作詞。
#1は、「レッチリにこんなのなかったっけ」というイントロに、B'zすぎる歌詞・・・
「見えない力(=ミエナイチカラ)」、「○○ましょう(ultra soulまんまのメロディ運びで)」、
「要らない 何も(LOVE PHANTOMのサビ)」などなどがあくどすぎ。
#2は何とタイトルが「カートニアゴ」。歌詞にカラスと猫が出てきて「カァとニャアゴ」=
「カートニアゴ」になるというカラクリで、ニルヴァーナファンを釣ろうという意図が見えて。
過剰にポップにいじっている部分もあれば、メンバーの拙さを巧みに補っている部分もあると
思われます(後者は主にサチコ以外のメンバーの作詞した曲だが、サチコ詞の堅さをキャッチーに
昇華させる役割もあると感じた)。

いろいろと突っ込み所を最初は感じずにはいられなかったのですが、疾走感+どっしり頼りがいの
ある演奏力+キレが良くてはらり舞うようなギター+力強いヴォーカルに、気づけばリピート。
こんなに若いのに、「演奏に引き込まれる」なんて、何だか悔しいけれど、
それだけの実力を持っているということで、これは大きな武器だと思います。

激しい曲は大体ハズレなし+繊細な美メロの#9「Butterfly」なども良いですが、なんと言っても
#11「カザーナ」は頭一つ抜けたキラーチューンではないでしょうか。
現在の、2ndアルバムのツアーでも、アンコールなどで披露されているようですし。
「カザーナ」は歌詞のインパクトやハマりも出色なうえ、サビで切れ切れに現れるコーラス、
カラフルな光が明滅を繰り返すようなギター、細かく刻むベース、大サビでの劇的な盛り上がり
など、聴き所が沢山。
本当は全文紹介したいところですが長くなりすぎるので、私があの日強く耳に焼き付いた
大サビ部分の歌詞をピックアップして紹介。

轟々燃え盛れ 空へ 炎よ
どうどう踏みならして 踊れ 祈れよ
愛 愛 愛 何から何まで捧げるこの愛さえも
ここじゃどんなに本気で叫んだって うたかたの夢


当時観たCMでは、この曲と、激しく演奏するメンバーの姿(と、サチコの太もも出しスタイル)
が大変なインパクトがあって、歌詞を見るだけでそのときの衝撃を思い出してしまいます。


以前タワレコにJames Ihaの2ndアルバムを買いにいった時、タワレコの冊子をもらったのですが
そこで邦楽では「女性シンガーソングライター」の静かなブームが来ているという趣旨の特集が
組まれていました。
邦楽ロックの流れとしては、もしかするとかなりタイミングが悪かったかもしれない彼女達。
もし、同じくいしわたりプロデュースのチャットモンチーあたりが持て囃されていた時期に
登場していたなら、状況はもっと追い風だったのかもしれませんが、
「影と光の間に潜むのは未熟ながらも今を生きるもう一人の人格たち」をキャッチコピーに
掲げる彼女達に「if」は無用。逆風の中を、逞しく駆け抜けてくれることでしょう。


今年5月には2ndアルバム「XX emotion」が発売されているので、それもチェックし次第
「その2」の記事を書こうと思います。
このところ最近の音楽、とりわけ邦楽を全然聴かなくなってしまい、メディアに煽られるままに
「音楽なんてもうオワコン」と悲観的になりかけていましたが、FLiPとの出逢いを機に
「若い世代も捨てたもんじゃない」と希望をもてて、更に他のいまどきの邦楽や洋楽もまた発掘して
聴いてみる気が出てきたりと、彼女達は私にとって色々ありがたい存在になりました。
今度私の住んでいる地域でライヴがあったら行ってみようかな?



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エマーソン・レイク・アンド・パーマー:タルカス&展覧会の絵「キーボードはこんなにもロックになり得るのか!オルガンのジミ・ヘンドリックス」

初回から今週に至るまで1回も見逃さず挫折寸前ながら青色吐息で観ている大河ドラマ
平清盛」の劇中歌に「タルカス」が使われていることをきっかけに、
イエス、キング・クリムゾン、ピンク・フロイドとちょこちょこつまんできたところへ
プログレ有名どころをもうひとつ。つまむ程度ならプログレッシブ・ロック四天王
制覇したことになるっちゃなります、アルバム2枚くらいしか聴いてないものも多いので
ちゃんと「聴いた」と言えるのは、まだまだこれからなのですが。

Emerson, Lake & Palmer(エマーソン・レイク・アンド・パーマー、日本での略称EL&P)。
「凄そう」「でも、難解そう」と思って、これまで何となく避けていたのですが、
聴いてみるとこれが予想に反して「カッコイイ」!
このバンドは所謂「スーパーグループ」で、
キーボード担当のキース・エマーソンはナイスという人気グループのリーダーで
ドラムス担当のカール・パーマーはアトミック・ルースターに在籍、
そして一番驚いたのがベース&ヴォーカル担当のグレッグ・レイクで、この人は何と
クリムゾン・キングの宮殿』の頃のキング・クリムゾンに居たというではないですか!
よく考えるとこの人だけ、先に「聴いたことあった」わけですね。
因みに私が聴いたことがあるクリムゾンはというと、クリムゾン・キングの宮殿とRedのみで
あまりしげしげとレイクに注目してクリムゾンを聴く機会はなかったように思います。
ベースにしてもヴォーカルにしても、ウェットンの方が耳をそばだてる機会が多かったような。
なにせ「クリムゾン・キングの宮殿」は全体に漂うカオティックなオーラがただならないから・・・
こんな感想を持つのは私だけかもわかりませんが、「タルカス」や「展覧会の絵」を聴いていて
レイクのヴォーカルが時々、ちょっぴりジョン・レノンに似て聴こえることがあって。
特に、声にエフェクトをかけている時、シャウト気味に歌う時に。
まぁいつもの「気のせい」ですかね。


タルカスタルカス
(2008/09/24)
エマーソン、レイク&パーマー

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バンド最高傑作との呼び声高い2ndアルバム「Tarkusタルカス)」は、
20分を超える組曲「タルカス」がメインで、あとは短めの曲が何曲か。
「平清盛」で聞き覚えのある「噴火」(たまに「マンティコア」も使われることがある)のリフに
思わず「おおーーーっ」と拳を突き上げんばかりにエキサイトしました。
でも大河ドラマで聴いたことなどなくても、このリフや、攻撃的でエネルギッシュな演奏には
興奮しないはずはなかったでしょう。
イントロのスーッという音色に鳥肌が立ちそうにならずにはいられないでしょう。
(このイントロは、大河ドラマに流れるヴァージョンには無い)
キース・エマーソンは、ステージ上でハモンドオルガンを大きく揺らしたり倒したりして
いろいろな音程のフィードバック・ノイズを出したり、キーボードにナイフを突き立てたりと
破天荒なパフォーマンスで「オルガンのジミ・ヘンドリックス」と称されていたそうですが、
そんな様子でハモンドオルガンやモーグ・シンセサイザーを激しく鳴らして大暴れする姿が
目に浮かぶような演奏、楽曲。
オルガンを過剰に歪ませてエレキギターのような役割を担わせるのもエマーソンの特色とのことで
EL&Pの楽曲や演奏には、キーボード・トリオにも関わらず、ロックな破壊力を感じます。
キーボードにそのような破壊力を持たせるために、モーグ・シンセサイザーを使用したり、
さきに紹介した派手なパフォーマンスや歪ませた音を生みだした、エマーソンの情熱や
アイデアは凄いです。(但しエマーソンにモーグの導入をかなり強く勧めたのはレイクで
何気にレイクのグッジョブでもある)
こうしたアイデアに、エマーソンの激しい気性がうまくマッチしたのも成功の要因でしょう。
そして所々、エマーソンのプレイに上原ひろみが被って感じるのは私だけでしょうか?
ジャズやフュージョンがまるでわからないなりに、かなり以前から上原ひろみを聴いてきて
エマーソンの早弾きや、曲によってはフレーズや音色に、「あれ?」と感じる場面が多々。
彼女、ファンなんでしょうかね。彼女のライヴ・コンサートに一度行ったことがありますが
ギタリストが居る編成だったせいか否か、エネルギッシュで、ロックに通じるスピリットを
感じずにはいられませんでした。

本作は、他の楽曲や部分も良いけれど私としてはなんと言っても「噴火」の緊張感、不穏な感じ、
いまにも何かが起こるぞ!という"予兆"のような不気味さがたまりません。
「タルカス」にはストーリーがあり、それは
『想像上の怪物・タルカスが火山の中から現れ、地上のすべてを破壊し尽くし、海に帰っていく』
というものだとか。つまり「噴火」で怪物が現れて最後の「アクアタルカス」で海に帰ると。
そのあいだのめまぐるしく変わる展開の中で怪物が散々大暴れすると。
それを知って、この楽曲が「平清盛」という平安の怪物の物語にて、テーマソングの一つとなる
理由がよく分かったような気がしましたが、
もう一度言いますが大河なくしても、やっぱりこの組曲に自分が強く魅了されないはずはないと
自信を持って言えます。そのくらい強い衝撃を覚えました。


展覧会の絵 デラックス・エディション展覧会の絵 デラックス・エディション
(2009/01/21)
エマーソン、レイク&パーマー

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余りにも有名な3rdアルバム「Pictures at an Exhibition(展覧会の絵)」は、
私がEL&Pと聞いて何となく最初にイメージするアルバム(有名だから。ジャケットは本作か
「トリロジー」が浮かぶ)で、かしこまった印象があったのですが、聴いてみると存外ポップ。
1曲目「Promenade(プロムナード)」が流れてきて「あー、あの曲!」と分かる人は多いはず。
クラシック音楽(ムゾルグスキー)をベースにしているけれど何だか親しみやすいんですよね。
エマーソンのオルガンやシンセサイザーの音色がどことなくポップだからかも。
しかし1曲目の「プロムナード」で流れるハモンドオルガンの音色は教会で聴くパイプオルガンの
如く厳粛な雰囲気で、また同じプロムナードでも7曲目で披露されるそれは完全にロック。
同じ楽曲やモチーフがさまざまなかたちに成り代わって登場する、展開の巧みさに感服。
その一方、「タルカス」で圧倒させられた、あの躍動感やスリリングな展開も健在。
観衆の「ワーッ!」という歓声が余計に迫力を引き立たせます。
ん?「観衆」?「歓声」?
EL&Pを知っている方は「何をいまさら」の話だと思いますが、本作はライヴ録音で
しかも録音当初はリリースする予定などまるっきりなかったのだとか。
しかし、どこからか本作の海賊版が出回り、それがかなり広まってしまったために
EL&P側も手を打たざるを得なくなってのリリースだったのだそう。
にも関わらずバンドの代表作といってよいような大ヒットと、何とも皮肉。
本作はデビュー作と「タルカス」の合間のライヴでの録音なので、時期からいうと
実質2ndアルバムかも。
それにしてもとても「ライヴアルバム」だなんて思えません。40年以上前の、しかも
リマスターされた音源を「初めて」聴いているのだから、分からないのも無理はない?
リマスターは差し引いても、それでもやっぱり信じがたいです。
つまりは全員の演奏力がそれだけ確かである証拠。


イエス好きがこんなことを口走るのはとっても悔しいのですが、
EL&Pを聴いて、ものの一瞬で「私にバンドのキーボードってすげえんだぞと教えてくれた
キーボーディスト」がリック・ウェイクマンからエマーソンに代わってしまいそうになりました。

有り余る怪物的なエネルギーを発しているのがまず好みだし、キーボードの音色そのものが
ここまで「カッコイイ」と感じる体験は初めてだったと思います。ギターだとよくあるんですが。
・・・でもウェイクマンの煌びやかな演奏も大好きなので、ここは1位タイで(笑)。
レイクのワイルドさと哀愁を併せ持つヴォーカルや流麗なベース、パーマーのタイトなドラムも
勿論併せて、「何とカッコイイものに出逢ってしまったんだ」と、感動に胸が熱くなります。
EL&Pの作品は案外そんなに多くないようですが、「トリロジー」や「恐怖の頭脳改革」や
デビュー作など、もう少し色々聴いてみたいと思います。
でももう暫くは「タルカス」と「展覧会の絵」を聞き込んでみたい気分・・・
いきなり、バンドの一番美味しい所をつまんでしまったわけですから。


「平清盛」の他の劇中音楽には興味がないけど、「タルカス」のオーケストラ・アレンジは
気になる・・・ということで、こんな作品があるようで要チェック対象に。

タルカス~クラシック meets ロックタルカス~クラシック meets ロック
(2010/07/21)
吉松隆

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音楽担当の吉松隆さんはこのアルバムから「タルカス」を大河ドラマに持ってきたようで。
どんなもんかと気になりますね。
その一方、オープニング曲(これも勿論吉松さんの曲)で3ヶ月くらい毎回泣いていたのも
事実でして(おかげで、ドラマ本編前で既に力を使い果たしてしまった)、
「平清盛」サントラや他の吉松さんの作品にも興味が出ている今日この頃です。


大河ドラマ繋がりでこんなものまで試しに聴いてみちゃったことはナイミツニナ!ナイミツニナ!

#AAABEST(CD)#AAABEST(CD)
(2011/09/14)
AAA

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「ナイミツニナ」ネタが分かる人は恐らく大河ドラマを観ている人だけでしょう(苦笑)。
清盛の弟・頼盛を演じていた俳優くんが上手だなぁと思って調べたら、どうやらこういう
ユニットのヴォーカリスト&ダンサーが本業らしい。(西島隆弘くんというそうです)
Every Little Thingで作詞作曲をしていた五十嵐充さんや、あの小室哲哉さんが
ぼちぼち楽曲提供していて、90年代の邦楽が好きな人には懐かしく聴けたりして?
それにしてもイマドキの若い子のノリにはついてゆけない・・・
あぁ、こんなこと口走ってしまうということは、自分もすっかり歳をとってしまったらしい。
分かっていたけど、ちょっとだけ哀しくなりますね。

テーマ:洋楽ロック - ジャンル:音楽

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