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はっぴいえんど:はっぴいえんど&風街ろまん「日本語ロックの先駆者。洋楽と日本語詞が融合する瞬間に立ち会い、抒情に胸を打たれて」

「日本語ロック」というジャンルを確立させた立役者のひとつが、
はっぴいえんどという伝説のバンド。
なにせメンバーがあまりに豪華。
細野晴臣さん、大瀧詠一さん、松本隆さん、鈴木茂さんと
今でも邦楽界で多大な影響力を誇り、活躍している面々ばかり。
といってもオリジナルアルバムがたった3枚で、2枚目の「風街ろまん」でバンドとしては
やり尽くしたという評価が一般的のようなのですが。
映画「ロスト・イン・トランスレーション」のサントラで「風をあつめて」を聴いたことを
きっかけに、1枚目「はっぴいえんど」と2枚目「風街ろまん」を聴いてみました。

まずはデビューアルバム「はっぴいえんど」。

はっぴいえんどはっぴいえんど
(2009/02/18)
はっぴいえんど

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はっぴいえんどのアルバムで特徴的なのは、ドラマーで作詞担当の松本隆さんによる
イントロダクションの文章が冒頭に掲載されること。
本作ではこのように始まります。

先だって、新宿の「青蛾」で玉露茶を飲んでいると、林 静一氏がふらりと入って来て、ふと「はっぴいえんどの音って云うのは、原色の絵の具を、指で紙にこすりつけたような、かすれた感じだね。」と語っていたのが、妙に耳に残っている。古びた少年雑誌の着色挿絵のように、色褪せた『音の絵本』が、あってもいいと思う。このアルバムは、そんなぼくらの夢を、音のペンキで描いた絵本である。
だが、その絵を、レコードの溝から引き摺り出すのは、ステレオ装置のレコード針でも、アンプリファイヤでもない。それは、君の持っているイメージの波長を、ぼくらの夢に同調させることなのだ。


松本さんは、本作では未だ、洋楽と日本語詞との融合は
完全には達成できなかったと述べています。
モロに洋楽ロック、しかもかなりハードなロックに、日本語を無理矢理乗っけて
不気味にドロドロしたただならぬ妖気が漂ってきます。
だから寧ろこの「ちぐはぐ」具合こそが魅力で、妙にクセになってしまいます。

邦楽バンドでいうとゆらゆら帝国などが思い出される感じ。
歌のちぐはぐ感でいうとダモ鈴木が居た頃のCANもちょっと似た印象がなくもなかったり。
ドラマーが作詞を多く担当し、文学的な雰囲気が漂い、音に泥臭さもあるあたりは
GRAPEVINEなども遠縁の後継者にあたるのでしょうか。
本作の舞台は冬。最初の曲「春よ来い」を筆頭に、冬の悶々とした心境や情景が
想起されます。

そしてびっくりしたのがブックレット巻末の「Thanks」欄。
普通ここにはメンバーがお世話になったスタッフや友人や身内の名が書かれるはずですが
彼らが本作でここに綴ったのは、所々に自身の名前、そして大量の、彼らがリスペクトする
国内外のミュージシャン、小説家、漫画化、映画監督などの名前。書ききれませんが例えば
John and Paul,黒澤明、江戸川乱歩、Edgar Allan Poe(乱歩の次に)、
Neil Young,楳図かずお、Joni Mitchel,Bob Dylan,Frank Zappa,茨木のり子、明智小五郎、
宮沢賢治、Phil Spector,美空ひばり、千利休・・・
メンバーは特に宮沢賢治に影響を受けていて、その世界観が音楽性にも影響しているという
ことで、しばしば寓話調になる歌詞を読んでいると特にそれを感じます。
また、アメリカのバッファロー・スプリングフィールドや、モビー・グレープに影響された
先進的な音だともいわれます。

この頃、ちょっとしたいざこざが起こります。
はっぴいえんどなどのバンドが登場するまで、日本のロックバンドの主流は英語詞。
漫画「僕はビートルズ」でも、ビートルズの模倣で英語詞で歌うバンドが、日本語で歌う
GSサウンドのバンドを目撃するシーンがあり、そこでも「歌謡曲や日本語といった、
日本人のアイデンティティをもったロック」の誕生が描かれていました。
はっぴいえんどと既存の英語詞ロックバンドとの間にはもちろん確執があり、それは
日本語ロック論争」と呼ばれています。どちらかというと、英語詞バンド側が一方的に
難癖をつけて、はっぴいえんど側は右から左へ聞き流した印象がありますが。
こんな論争が発生するほど、はっぴいえんどの音楽は画期的な発明品だったということ。
前述した松本さんの発言はこの論争に関するインタビューを受けてのもので、
「洋楽と日本語詞との融合」をついに果たすのは、次作を待つことになります。


はっぴいえんどのキャリア・ハイとなった2nd「風街ろまん」。

風街ろまん風街ろまん
(2009/02/18)
はっぴいえんど

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ジャケットに描かれているのは、左上から時計回りに
松本さん、鈴木さん、細野さん、大瀧さん。
こうやって小さな画像で見ると何とも思わないですが、実物を見ると結構生々しい(笑)。
特に唇あたりが。

イントロダクションからしてとても詩的。

もはや
愛することさえ難しい
この都市の
風景の中で
素適な風に変身した
はっぴいえんどの
抒情が
限りなく痛む君の
傷口を貫く


ところで、「この都市」とは?
時は1971年、東京オリンピックを経て日本は急速な復興~近代化へと突き進んでいた時代。
東京オリンピック以降の開発・近代化で急激に失われゆく「古きよき日本・東京の姿」を
「風街」という架空の街にみる、といったテーマでつくられたコンセプト・アルバム
なのだそう。
「ロスト・イン・トランスレーション」や「4TEEN」などの映画に採用された「風をあつめて」が
入っていることもあり、はっぴいえんどの代表作といわれています。

前作に比べて穏やかな音になり、音と日本語がぴったり嵌るようになっています。
本作の成功で「日本語ロック論争」も無事終結。
前作から本作まで僅か1年。恐るべき進化です。
冬の光景が浮かぶ前作とうってかわり、本作の舞台は夏。
「はいからはくち」なんて過激なタイトルの曲もありますが、詞も曲も叙情的。
物はないけれど人の心は豊かな昔ながらの街並みに、さんさんと陽が照りつけて、
そこに風がふわりと吹いてくるような、情景と空気感が伝わってきます。


3曲目に「風をあつめて」が登場。
ロスト・イン・トランスレーションのサントラの記事で歌詞を全文紹介したので
ここでは割愛しますが、本作のテーマ「風街」の様子が詳しく歌い込まれていて
アルバム中でも圧倒的な存在感を放ち、曲のまとまりも何だか神がかっています。

そしてもう一つの聴き所というか見どころが、歌詞。
豊かで変幻自在な日本語の世界。宮沢賢治の作品を彷彿させる素朴な情景や語り口に、
独特の仮名遣い、そして擬音。「ゴオ ゴオ ゴオ」(冬の機関車が走る音)、
「ホーシーツクツクの蝉の声」「モンモンモコモコの入道雲」、
「とっておきの微笑 ぽつん」「いっちょうらの涙を ぽつり」、
「台風 台風 どどどどどっどー どどどどどっどー みんな吹きとばす」
はっぴいえんどの音楽の魅力は、半分は音、そして残り半分くらいを、
この「ことば」達が受け持っている
ように感じます。

「風街ろまん」で全てをやり尽くし、大瀧さんのソロ歌手転向もあり、
レコード会社を移籍した次作3rdではっぴいえんどは解散。
ぼちぼち再結成もありましたが長くは続かず、以後、メンバーはそれぞれの道へと進み
現在へと至ります。しかし細野さんがその後YMOを結成するとは、当時も驚かれたそうだけど
今考えても信じがたい・・・
たくさんのフォロワーが生まれ、カヴァーアルバム企画が現代でも行われるなど
ミュージシャンや音楽ファンから根強い支持を得ています。

ゴリゴリの輸入ロックから日本語詞や歌謡曲との融合へ、
ポピュラリティを内包した粋な音楽へ。
「日本語ロック」が誕生する過程に立ち会えるようなバンドです。

私が大学生の頃、音楽通の人は決まってはっぴいえんどを聴いていました。
当時は「何でそんな大昔の音楽を聴くの?」と思っていたのですが
今になって彼らの気持ちが分かりました。
はっぴいえんどの音楽は、なんとなく、これからも長く聴き続けていくような気がしています。
寒い季節と、暑い季節などに、思い出したように何年も何十年も。
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テーマ:ロック - ジャンル:音楽

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ざっくり映画ライフ:その3 傷を負った少年たちと癒しの過程(シックス・センス、グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~、イントゥ・ザ・ワイルド)

TVで映画を録画しまくり、気づけばHDがいっぱいに!
そこでこのところは毎日のように録画した映画を観て、容量を空けようとしています。
そうしたらまた映画記事になってしまいました。音楽記事も準備しているんですが、
ちょっとつまっていて(難しくて)、先にこちらを。

それぞれの理由で傷つき、人を信じられなくなった少年~青年たち。
今回はそんな繋がりの映画をざっくり3本紹介します。
といっても、「お馴染みの名作」が多いから、「振り返りましょう」が的確か。


シックス・センス

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(2000/07/19)
ハーレイ・ジョエル・オスメント、ブルース・ウィリス 他

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少し前にTV放映されていたもの。昔にも1度観たが、ディテール、結末など
全然覚えていなかった。
あの有名なラスト(ブルース・ウィリス演ずる児童心理学者は、実は・・・!)は
記憶に全くなかったため、完全にポカーン状態。
物語自体が児童心理学者の「見たいもの」?ある種の「夢オチ」??
感動的な物語が全部、夢でしかなかったら、かなり虚しくなるのだが・・・

児童心理学者マルコムとカウンセリング対象の少年コールの心の交流がメインながら
カテゴリとしてはホラー。ヒューマン要素に非常に感動させられるため、ホラー映画であることを
忘れてしまうが、かなりグロテスクな描写も登場するし、コールの悩み自体も(ラストも)ホラー。
コールは、生まれつき幽霊が見える特殊体質で、そこから情緒不安定に陥っている。
ストーリーが進むうちに、1年前にマルコムを撃った元患者のビンセントも、同様の症状、状況に
あったことが判明する。ビンセントを救えなかった罪悪感に苦しむマルコムは、コールへの治療に
尽力することで、自分を救おうとする。一方、コールの純真な思いやりが、マルコムを癒す。
1年前の事件以来、マルコムはとうまくいかなくなり、妻は新しい男と関係を築きはじめていた。
「ビンセントを救えなかった」「仕事に邁進するあまり、妻を顧みなかった」この2つが
マルコムを苦しめていたのだ。
コールの「幽霊が見える」という吐露を、はじめは「統合失調症」などで片付けようとした
マルコム、理解できず苦悩するコールの母だが、それぞれに納得がいくような「証拠」で
後に2人ともコールの能力を受け入れる。この立て続けの「証拠」登場は痛快ですらある。
マルコムがコールを受け入れ、「なぜ幽霊が現れるか、幽霊と会ったらどうしたらよいか」を
一緒に考えてあげたのが大きかったと思う。普通ならやはり統合失調症等で片付けられそう。
マルコムとコールの絆がしっかり確立してからは、コールは幽霊と上手に付き合える
ようになり、情緒も目覚ましく安定、友だち付き合いも円満になり、母との関係も修復。
深く苦悩しながらも、コールを絶対に諦めない母の愛も素晴らしい。
何が困難な状況にある子どもを救うのか、とてもよく分かる。

だからこそ、ラストが「全部、幻想だった」ではやりきれない。
ホラーらしくて衝撃的ではあるけれど、ヒューマンドラマとしてはこれでは悲しすぎる。


グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~

グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~ [DVD]グッド・ウィル・ハンティング~旅立ち~ [DVD]
(1998/10/21)
ロビン・ウィリアムズ

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マット・デイモンベン・アフレックの親友コンビが大学時代に書いた脚本が、
年月を経て映画化!しかも二人の大学生活の舞台はハーバード大学というのだから
全く恐れ入る。ベンは後に監督業もこなすようになっていくし。
現在、俳優としては、マットの方がよく見かけるような気がするが・・・
救いのない青春ものが多いイメージのガス・ヴァン・サント監督なのが少し意外。
本作には、青春の痛みだけでなく、喜びや希望、温もりが沢山詰まっている。

マサチューセッツ工科大学にて、数学教授ランボーの出した宿題に生徒達は手も足も出ない。
しかし、それをあっさりと解いてしまう人間が現れた。それは生徒ではなく、アルバイト清掃員の
ウィルという青年で、定職に就かず素行が悪く、鑑別所入りを繰り返していた。
ランボーはウィルの才能を伸ばしながら更正させようと考え、数々のカウンセラーを当たるも
ウィルに体よくあしらわれ、最後の手段として学生時代の友人で心理学者のショーンをあてがう。
幼少期のトラウマから、恋人を含め、他人にうまく心を開いたり、自信を持ったりすることが
出来ないウィルと、妻を亡くし喪失感に囚われ続けているショーン。
似たもの同士であることがわかるにつれ、ウィルはショーンに心を開いていく。
そして二人には父子のような不思議な愛着が芽生え、ショーンはウィルの将来について
「やりたいことをやるように」と考えるが、数学の才能を活かしてエリートになることを望む
ランボーと対立が生じる。
ショーンとランボーは因縁の仲であり、今ふたたび「ウィルの疑似父」としてぶつかる。
ウィルはショーンを選ぶ。友人チャッキーの後押しも手伝い、自分の道を歩きだしていく。
ランボーの言う「才能があるのだからそれを活かしてエリートになるべき」という主張も、
ショーンの言う「ウィルは自分を抑えるのをやめなくてはならない。やりたいことをすべき」
という主張も、どちらにも理があり、どちらもウィルを思っての言葉。
チャッキーの「お前は俺らとは違うんだから、ここに居るな」という一見冷たい言葉も友情ゆえ。
才能を発揮するためには自信を持たなくてはいけない。
自信を持つためには自分で自分を愛せるようにならなくてはいけない。
そして、自分を愛せるようになるためには、他人から愛を受け取らなくてはならない。
周囲の大人や友人の愛情の重要性が分かるし、何より心に沁みる。

「不朽の名作」として有名な本作。観てみて本当に良かった。
アカデミー賞等での数々の受賞が脚本中心なのも納得。ロビン・ウィリアムスの熱演にも泣けた。


イントゥ・ザ・ワイルド

イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]イントゥ・ザ・ワイルド [DVD]
(2009/02/27)
エミール・ハーシュ、マーシャ・ゲイ・ハーデン 他

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私の住んでいる地域のミニシアターで当時「今年のベスト映画」に選ばれ、絶賛されていて
興味をもち、DVD化されるや否やすぐさまレンタルで観た。
本作は、先の2作と異なり、主人公の青年は救われないまま、救いを受け入れないまま
バッド・エンドになってしまう。しかしそれこそが本作が伝えたいメッセージだ。
監督はショーン・ペンジョン・クラカワーのノンフィクション小説『荒野へ』という原作がある。

クリスは何でも持っていた。裕福な家庭に生まれ、物質的に恵まれた環境で育ち、
大学を優秀な成績で卒業し、両親からはハーバードのロースクールに進学することを望まれる。
しかし、クリスはそれら一切を捨てた。学資預金を寄付し、身分証を切捨て、
この世界の真理を求めアラスカへと旅に出る。
旅路では、お金を貯めるために何度か立ち止まってアルバイトに勤しむ。
周囲の人に好かれ、「ここで暮らせよ」と言われたり、仄かな恋が芽生えたりする。
しかしクリスはそれら一切を受け入れない。ある程度を過ぎたら、その土地を去る。
人と深く付き合うのが極端に怖いのだ。
そうしていよいよ目的地、アラスカへ到着する。念願の生活を手に入れた。
何もない、誰もいない。食料はその場で動物を掴まえたり植物を摘んだり。
だが、その自給自足と、自身の知識への過信が仇となる。
最後の最後に、クリスはやっと本当の幸せとは何かを知るが、
気づくのがあまりに遅すぎた。
「この世界の真理を求め、荒野へと旅に出る」といえば聞こえは格好良いが、
この青年を美化することは、ニルヴァーナカート・コバーンの薬物中毒~自殺を
過剰に美化することと同種である。青年の容姿もどことなくカートを彷彿とさせる。
しかし、逃避するのではなく、生きなければどうしようもないのだ。
それを伝える意味も込めて、パール・ジャムエディ・ヴェダーが主題歌や劇中歌を担当する。
エディの歌声の凄みに引き込まれる。初めてパール・ジャムを聴いてみたいと興味が沸いた。
カートは死んで伝説になった。エディは生きて現実になった。
対照的な二人のオルタナ/グランジシーンのカリスマを触媒として、彷徨う魂を描いている。
人はどれだけ怖くても人と繋がらなくては生きてはゆけない。
人が差し伸べた手を自分で掴まなくては助かることができない。
クリスが行くべき場所は、荒野ではなくカウンセラーの元だったかもしれない。
求めるべきものは、孤独ではなく分かり合え信頼できる他者だったのではないか。

実のところ私自身もなるべく人と深く関わらず、一生一人で生きていきたいと思う時がある。
そういったライフスタイルを選択している人が段々増えていることもよく報じられている。
本作は、このような「潔癖と怯えの個人主義」に対する、痛々しいまでの警鐘のように感じた。


誰もが何かしらのきっかけで・・・些細なことや大きなことで、傷つき、つまづきます。
そんなとき、誰かに苦しみを話せたら。その人に苦しみを受け止めてもらえたなら。
自分一人で抱え込まず、「大事な他者」をもつことの価値と温もり、かけがえのない喜び
今回の映画たちは我々に教えてくれます。

テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

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ざっくり映画ライフ:その2 各局のディズニー・ピクサー祭りに便乗して(トイ・ストーリー1~3、Mr.インクレディブル、WALL・E)

先週までTBSとテレ朝をまたいで開催されていた「トイ・ストーリー祭り」を利用して
トイ・ストーリー」を1~3と楽々コンプリートすることに成功しました。
そして今週の水曜に放映していた「Mr.インクレディブル」も観て、
やたらとディズニー・ピクサー祭りやってるなぁと思ったら、新作が公開されるんですね。
メリダとおそろしの森」、主演の王女さまの声をAKB48大島優子ちゃんが担当するとか。
さてさて、それではまたまた、ざっくり感想いきましょう!


トイ・ストーリー
1だけ以前も観たことがあって、2と3は初見。3は初めから「大人が泣いた映画」って
余計な触れ込みがされていたものだから、なんだか泣き損ねてしまった。
「銃を捨てろ!手ぇあげな」でお馴染みのカウボーイ人形のウッディ
「無限の彼方へ さあ行くぞ!」でお馴染みのスペース・レンジャーのバズの友情、
そして周りのオモチャたち(よそのオモチャも含む)との不思議な連帯感、
ウッディたちの持ち主のアンディなど子どもとの主従関係に似た愛情・・・。
可愛らしいオモチャ、いかついオモチャ、実在するオモチャ、あったら面白そうなオモチャ・・・
個性豊かなオモチャがいっぱい。オモチャだから善良な性格だとは限らないのも面白い。
ビビリのオモチャ、嫌みたらしいオモチャ、お堅いオモチャなど、人間のように多様だ。
まさかオモチャがオモチャを手玉にとったり、罠にはめようとするとは誰が想像するだろうか?
ディズニー・ピクサーとスタジオ・ジブリがお友達ということで、3にはトトロも登場!
本シリーズで登場したオモチャはディズニーストアなどで実際に買える。

子どもの頃、「世界は物語で、私に知られないように家族もTVの中もみんな、シナリオで
演じているのではないか」というちょっと怖い想像を頻繁にしていたものだけれど、
大人になったらいつの間にかそんなことはしなくなったし出来なくなっていった。
しかしそんな「童心」を大人になっても全く無くさないままなのが、
ディズニー・ピクサーの制作陣なのだろう。
「オモチャたちが心を持っているかもしれない」までは想像したことがある人も多いだろうが
「自分のことをオモチャだと分かってオモチャを演じているオモチャもいれば、
オモチャが自分のことをオモチャだと疑わず、本物だと思いこんでいるものもいる」なんて
どれだけの子どもが想像するだろう?
そして、自分がオモチャから離れたとき、そのオモチャが「淋しがるかもしれない」なんて
想像した子どもはどのくらいいただろうか?
もしそう考えたら・・・
「オモチャと一緒に映った写真を17歳になっても大事にとってあるアンディは、友だちから
からかわれているのじゃないだろうか?こんな子どもはいないのでは?」と、大人の目線から
突っ込みを入れる自分が少し哀しい。何の未練もなくオモチャ離れした子どもも描かれていたが。
オモチャからはもう離れるけれど、愛情や感謝を忘れず、「僕の大切な宝物」と言って
オモチャたちの役割を次の子どもへと引き継ぐアンディの姿は、ディズニー・ピクサーの
制作陣の姿だったり、理想だったりするのだろう。
そういえばあの日飽きてもう遊ばなくなったオモチャ達はどうしているだろう?
遊ばれなくなったとき、しまい込まれたとき、処分されたとき、淋しがったのだろうか?
今まで気にもかけなかった、幼き日々とそこを通過していく日々に一緒に居たものたちを、
ふと振り返ってしまうシリーズ。

唐沢寿明さんと所ジョージさんの日本語吹き替えが絶妙。でも、お蔵入りになったという
山寺宏一さんと玄田哲章さんのヴァージョンや、トム・ハンクスのウッディも聞いてみたい。


Mr.インクレディブル
TV欄で、三浦友和さんが声優を担当しているとか、スーパーヒーロー制度が廃止されて・・・
といったあらすじといったものを目にして、初めて知って興味をもって、録画してみた。
日本語吹き替えの声優さんが豪華で、黒木瞳さん、綾瀬はるかちゃん、宮迫博之さん、
オヅ・・・じゃなかった小倉智昭さんなど、聞いていても楽しい。
しかし宮迫さんは演技もうまいが声優もうまい。悪役がぴったりハマっていた。
小倉さんも予想外に声優さんになっていた。綾瀬ちゃんはもう少し上手かと思っていたけれど・・・

本作でも制作陣の想像力の豊かさに驚かされた。
スーパーヒーロー達は国の政策で守られたり廃止されたりするとか、
「助けを求めていないのに救われた、しかもその過程で怪我をさせられた」と訴えられるとか、
どこのヒーロー物のアニメ・映画マニアが想像するだろうか?
引退後は能力を隠して身分がバレないようにするなんて、まるでヴァンパイアか芸能人だ。
能力を隠すあまり内気になってしまった長女、スポーツが出来ないとゴネるわんぱくな長男、
会社や上司への鬱憤が溜まったあまり能力を発揮して壁を何枚も突き破って上司をボコリして
会社をクビになってしまう父親、そんな3人(+赤ちゃん)にてんやわんやになる母親。
やたらと人間臭いのがユーモラス。すれ違う家族の言動や気持ちはそっくりそのまま一般家庭だ。
しかも敵役は、かつて父親(Mr.インクレディブル)のファンで相棒になろうと近寄るも
インクレディブルに受け入れられなかったために、逆恨みした普通の人間(当時は子ども)。
いざスーパーヒーローの力を発揮して戦う場面になると、自信がなくて力を出せない長女、
水を得た魚のようにはしゃぎまわる長男と、真逆の反応をするのが印象に残る。
特に内気な長女が、最初母親に「バリアーを張りなさい!」と言われて全く出来ないのが
戦闘が進むにつれだんだん怖がらなくなって強いバリアーを張れるようになるのに加え、
顔を覆うような陰気なヘアスタイルから、髪を耳にかけて明るくチェンジするなど、
内面の成長をはっきり見せてくれる姿にかなり感情移入した。
スーパーヒーローだって中身は人間、私たち一般人と何も変わらないアップダウン。
ヒーローものにもこの手の設定はよくあるが、アニメーションでこれをやったために
なぜか新鮮で、しかも心に響く。人間らしいヒーロー一家の活躍を心から応援したくなる。

様々なスーパーヒーロー達が元ネタに使われているなど、小ネタが多いのも
ディズニー・ピクサーのお約束で、こんな遊び心もいい。元ネタが分からないのが悔しい。


WALL・E(ウォーリー)
昔観て記憶がちょっと薄かった「トイ・ストーリー」を除くと、私が能動的に観た
初めてのディズニー・ピクサー作品になる。これも今年のTV放映にて。
「泣けるアニメ」として公開当時頻繁にCMなどで見かけたが、実際に本作は、
理由のよくわからない涙が零れてしまって困った。
個人的に、メタリックな質感を感じられる画が大好きなので、映像としても公開当初から
興味があり、観てみたら期待通りのメタリックでスタイリッシュな映像で安心。
他の作品でもそうだが、本作を観てまず面白いと感じたのは、
作中に映像として登場する英字名称や英文(看板など)で、字幕で横に訳を表示する
一般的な手法を用いず、その部分の映像自体がその吹き替え言語にあわせたものに
差し替えられているところ。このこだわりによって、作品が何倍も楽しくなる。
ジブリ作品などもそうだが、細かいこだわりを思いついたスタッフや、それを理解して
継続してこだわりを実行する周りの人々の映画愛に感謝したい。
劇場パンフレットに「iPodがロボットになったような美しさ」とまで書かれるほどの
クールなデザインのイヴをはじめとした心躍るような未来型ロボット、
ウォーリーをはじめとするオールド・ファッションで味のある旧来型ロボット、
荒廃した地球とエッジの効いた宇宙船。
ストーリーもさることながら、視覚的にもとても楽しい。

ストーリーは大きく括ると「ウォーリーとイヴのラヴストーリー」。
ゴミを集めて積み上げるという仕事を700年間続けている地球最後のロボット、ウォーリー
巨大な宇宙船に乗ってやってきたロボット、イヴと出逢い、イヴがウォーリーの宝物の一つ、
「地球上の植物」を見つけて宇宙船に回収されると、ウォーリーは宇宙船にしがみつき、
宇宙船「アクシオム」を舞台にドタバタと純情の冒険を繰り広げる。
一方、宇宙船の人間達はといえば、丸々と肥え、自力で歩けない体たらく。
地球を捨てて宇宙でロボットに世話されながら、労働は全てロボット達に任せ、
いつでも食べたいときに食べ、休みたいときに休む、怠惰な暮らしを営んでいるせいだ。
艦長をはじめ、人間達は宇宙船アクシオムの自動操縦装置「オート」に支配されている。
艦長は、イヴが持ち帰った植物をきっかけに、「仕事」や「何かを成し遂げること」に価値を
見出だしてゆき、「故郷(地球)が問題を抱えている」として地球帰還を決意。
ついには自らの足で立ち、オートと戦って勝利を収めるまでに。
草刈正雄さんが声優を務める、このちょっと頼りない艦長の成長物語も、示唆に富んでいる。
寂しがり屋のウォーリーとクールで生真面目なイヴの、恋心、思いやり。
観ているうちにどんどん二体がいとおしくなってくる。
併せて、人間の怠惰さや、科学やテクノロジーの進化に対する警鐘が鳴り響く。



フルCGアニメーションなのに、人情味に溢れていて、どこかあたたかい。
緻密で、遊び心が随所に散りばめられていて、キャラクターひとつひとつが個性豊かで、
芯の通ったメッセージがあって、子どもはワクワクして、大人はホロリ涙が出る。
「人情のアピールだな」「泣きのアピールだな」そう分かっていても胸が熱くなってしまう。
この濃さがいいですね。
ディズニー・ピクサー作品はこれまで殆ど観ていなかったので、他の作品はこれから
少しずつチェックしていくことになりますが、今からちょっとワクワクします。
熱心なファンの人は作中に散りばめられた小ネタまで全部暗記しているんだろうなぁ。
アニメは「子ども向け」「オタク向け」と敬遠していましたが、もはやそのレッテルは
剥ぎ取った方が良さそうですね。

テーマ:TVで見た映画 - ジャンル:映画

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ざっくりドラマライフ:その1 クドカンドラマ(タイガー&ドラゴン、11人もいる!、マンハッタン・ラブストーリー)「とんでもキャラとほろり人情」

もしかすると「クドカンドラマその1」とかにしたほうがいいかもしれない?新しい企画です。
最近やっと「タイガー&ドラゴン」のDVDを借りてきて、2~3日で一気に観終わったので、
その勢いで書いてみる次第です。
「IWGP」こと「池袋ウエストゲートパーク」を昔、観て以来、
映画だったりドラマだったりを少しずつかじって、宮藤官九郎さん=クドカン
ファンになった気でいたのですが、映画は結構観たものの、よく考えると
ドラマの見落としが多いことに気づいて、発作が出た末の行動です。
ちょっと前まで本当、ドラマって観なかったので。
しかし、クドカンがNHK朝ドラを手がける日が来ようとは・・・
来年の春からが楽しみなような、怖いような。
そのうち大河もやったりするんですかね。三谷幸喜さんみたいに。

タイガー&ドラゴン

タイガー&ドラゴン「三枚起請の回」 [DVD]タイガー&ドラゴン「三枚起請の回」 [DVD]
(2005/03/09)
長瀬智也、岡田准一 他

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クドカンものの主役ツートップ、長瀬智也くんと岡田准一くんのW主演と、まずそこで
ただならぬ豪華具合。ヒロインは伊東美咲さん。蒼井優ちゃんはこの場合入るのかな?
西田敏行さんは出るわ、笑福亭鶴瓶さんは出るわで、何かもうとんでもない事になってます。
しかし私が「いまさら」本作をどうしても観なくてはいられなかったのは、春風亭昇太さんが
落語の監修だけでなく、出演!しているから。ほぼ「笑点」のまんまのキャラですが。
「落語×ヤクザ×下町×家族」の物語で、本物の落語の人がよく考えると2人もいるのも
かなりの贅沢。
「タイガータイガーじれっタイガー」が持ちネタ(?)の落語に目覚めたヤクザ、山崎虎児と
自分でデザインしたダサい服を売っている、噺家を逃げ出したかつての天才、谷中竜二と
虎児が弟子入りした師匠かつ竜二の父親と、虎児の親分かつ師匠と因縁の仲の男と
東京下町の愉快な仲間たちの、賑やかな(疑似)家族や友情のてんやわんやが
古典落語になぞらえて展開されます。古典落語が分かったら100倍面白いんだろうなあ。
長瀬くんは相変わらずバカで怖いし、岡田くんは蒼井ちゃんをすぐ「ブス!!!」と怒鳴るし、
ジャンプ亭ジャンプとか出てくるし、ゲストで出てくる北村一輝さんがチャラすぎるし、
西田さんはやっぱりすぐ泣く上にフランス語のお歌まで披露しちゃうし、
クレイジー・ケン・バンドが主題歌だし(俺の、俺の、俺の話を聞け~~~)と、
枚挙にいとまがないほど濃すぎるキャラやエピソードがてんこ盛り。
こうやって羅列しているのを読んでいると懐かしくなってきた方はいませんか??
思い切りバカバカしくて、人情臭く、「なるほど」でもあり、最後にはジーンときたり・・・。
「クドカンのドラマを観たー!」と満腹になれる、これぞまさに王道もののひとつ。

★ここにも注目!
林屋亭どん太(阿部サダヲさん)
「どん、どん、どーん!」の一発芸がトレードマークのアフロで、竜二の実の兄で
リアクション芸人として「抱かれたくない男」上位に常にランクインする強烈キャラ。
さすが安定したハイテンション。喧嘩っぱやく、キレるとアフロヅラを取っちゃうぞ!
深刻に対立しているようにみえて実は弟思いで、弟の為に奮闘する場面も見どころ。

11人もいる!

11人もいる! DVD-BOX(初回限定生産)11人もいる! DVD-BOX(初回限定生産)
(2012/04/07)
神木隆之介、光浦靖子 他

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2011年の冬から今年の春にかけて、夜11時台から放映されていたので
記憶に新しい人も多いのでは?と思ったけど、時間が時間か・・・
クドカンドラマは基本、TBS放映で、プロデューサー・磯山晶さんとのタッグが
「名コンビ」といわれてきたのが、珍しくテレ朝での放映。
更に、いつもは誰かしら入れてきたジャニーズの主役もなし。
来年のNHK朝ドラといい、クドカンドラマの「TBS・磯山プロデューサー・ジャニーズ主役」の
公式(というか最早イメージ)は、局が変わるとがらりと転換するもよう。
去年の冬というと「家政婦のミタ」をはじめ、やたらとドラマの視聴率が高くて話題になった
時期でしたね。他にもドラマを観ていたけど私はこの「11人もいる!」が一番面白かったです。
神木隆之介くんが初のコメディ挑戦。初体験で背景にロケット飛ばしちゃったり
ゲイバーでバイトしてみたり、さらには出来婚しちゃったりと、色々壊れちゃいました。
貧乏子だくさんの真田家の、お父さん、お母さん、8人の息子(1人は後妻との子)。
末っ子(こども店長=加藤清史郎くん)にはある日なぜか、血の繋がらない死んだお母さんが
見えちゃって、しかも他の家族には見えないみたい。おっぱい触らせてくれるみたいだし・・・?!
そこに家族とゆかりのあるあの人この人が乱入してきて、真田家はいつでも大忙し。
けれどどこかあたたかくて、お金がなくても何だか楽しい。
お父さん(田辺誠一さん)が少年のまんまで無邪気すぎるオッサンになっていて、映画
少年メリケンサック」以来おかしくなっちゃったかな?と大笑いしていたら、実は結構
芯は通っていて、このまっすぐで楽観的なお父さんがいるから何でも乗り切れている節も。
そしてお母さん役の光浦靖子さんがとっても可愛いお母さん!
結婚したら絶対良妻賢母になれるはず!と思わずにはいられません。
元ストリッパーのはすっぱママを広末涼子さんが演じたのもちょっとびっくり。
クドカンさんは東北出身。物語全体にも、ラストにも、東北へのエールがこもっています。
2011年だからこそ誕生した、そして必要だった「ちょっといい話」。

★ここにも注目!
おじさん(星野源さん)
お父さんの弟で、名はヒロユキ。それで苗字が真田だから、フルネームで・・・
としょっちゅう馬鹿にされる。いつも爽やかスマイルだけど、実はネガティブで愚痴っぽく、
じめじめしていて家族から煙たがられがちな可哀想な居候。よく〆の弾き語りをする。
テレビブロスで細野晴臣さんとオシャレに連載なんてしてる場合じゃないんですよ!

マンハッタン・ラブストーリー

マンハッタンラブストーリー Vol.1 [VHS]マンハッタンラブストーリー Vol.1 [VHS]
(2004/03/12)
松岡昌宏、及川光博 他

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「木更津キャッツアイ」と「タイガー&ドラゴン」の間にある隠れ名作。
TBS放映+磯山プロデューサーと、名作の法則もしっかりと。
本作は、クドカンドラマのパブリックイメージとはちょっと外れる要素が結構あります。
まずラブコメ!IWGP、木更津、タイガー&ドラゴンのようなノリを期待していると
思い切り肩透かしを喰らいますね。クレイジーなノリそのものはいつも通りなのだけど。
次にそして一番驚いたのが、松岡昌宏くんが主演!長瀬くんや岡田くんなら見慣れたけれど
松岡くんにクドカンドラマが合うのか?と不安を抱えつつ観てみたら、見事嵌ってるんです。
その最も大きな要因は「シャイで、しゃべらない男」という設定にして、ウザさを抑えたこと。
これで松岡くん特有のクセの強さが苦手な層(私のことですね)でも楽しく観られるように!
いやぁ、この発想の転換は凄いと思いますよ。
サプライズはまだあって、ヒロインが小泉今日子さん!他のドラマならいざ知らず
クドカンドラマのヒロイン=もれなくギャースカ暴れさせられますからね。
劇中でも年齢はネタにされてますが(36歳の設定)、若い子がギャースやるのとわけが
違う・・・と思いきや、これが面白い。痛々しさを感じる人もいるかもしれないですが、
メーター吹っ切れたあられもないキョンキョン(古い)に男性は萌え、女性は見習おう!
さてお話は、松岡くん演ずるマスターのお店にやってくる常連客たちが片想いの連鎖で繋がり、
マスターはヒヤヒヤしながら見守ったり、日頃の観察を活かして正体を隠して助言をしたり。
そうしているうちに片想いの矢印がどんどん逆に向き出して、マスターの心も動き出して・・・。
及川光博さんのセルフパロディ(よく踊る。しかも役名はミッチーならぬ「ベッシー」)、
塚本高史くんのトンデモ設定とそれを飄々と成立させちゃう妙な説得力(これは是非、
直接観て確かめて欲しいんですが、ヒントとしては「性別が、性別が・・・?!」)などなど
いろんな濃いキャラ、そしていろんなかたちの恋愛が次から次へと登場します。
案外おもしろいクドカンの恋愛ドラマ。とんでもないラストはもう、なんでもあり。
★ここにも注目!
イボリー(尾美としのりさん)
クドカン作品の常連さんですが、本作での尾美さんは特にイカレている。
とにかくゲスいことばかり言う。下品な妄想も大好き。店の常連ではないのに、いつの間にか
仲間に入っている(恋敵「ベッシー」にあてつけて自分を「イボリー」と呼び出したり)。
「タイガー&ドラゴン」でいつもヤジをとばす常連客でも似たノリがみられる。
相棒」(しかも神戸相棒の時代)に、お堅いお偉いさんとしてゲスト出演したときは
感心したら良いのか大笑いしたら良いのか本当にわからなかった。


まだまだここに挙げていない作品沢山ありますよね。映画だってあるし。
今は、再放送で「流星の絆」を観はじめているところ。
笑っていいのか悪いのか・・・初回を観た感じ、リアクションに戸惑っています。
そして基本中の基本「木更津キャッツアイ」を丁度、ドラマ観ない期と重なって
一切観ていないという・・・次はこれいかないと。
んでもって、私が住んでいる地域のレンタルDVD店で全然見つからなくて
でも物凄く観たくて仕方が無くて1年以上が経っているのがこれ!!

吾輩は主婦であるDVD-BOX 上巻「みどり」吾輩は主婦であるDVD-BOX 上巻「みどり」
(2006/10/25)
斉藤由貴、及川光博 他

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まさかのクドカン昼ドラ、まさかの斉藤由貴さんやミッチーの昼ドラ?!と
放映当時も物凄く物議を醸したというこの作品、なんと
「クドカンの最高傑作」と評する向きもあるようで。
ミッチーがかなりヌケていて、斉藤由貴さんにあの文豪が乗り移っちゃう・・・って
余りにも個人的ツボを突きすぎ、観たくならない訳がない!
どこかにありませんかねえ。というかこれこそ再放送してほしいです、切実に。

テーマ:ドラマ感想 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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小説の映画化:その1 絲山秋子『ばかもの』「素晴らしい物語と素晴らしい役者、演出との化学反応。絶望の果てで力強く煌めく希望」

今秋、幕を開ける「相棒 Season11」から、新・相棒役を務めることが決まった
成宮寛貴くんと、気づけばすっかり円熟した女優さんになった内田有紀さんの
W主演と二人の熱演で話題になった、映画「ばかもの」。

ばかもの [DVD]ばかもの [DVD]
(2011/06/03)
成宮寛貴、内田有紀 他

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既にDVD化され準新作扱いになっているので、観た人は多いと思いますが
この作品には同名の原作があるんです。

ばかもの (新潮文庫)ばかもの (新潮文庫)
(2010/09)
絲山 秋子

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私は本作の原作者で芥川賞作家の絲山秋子さんのファンなので、
どうしても原作を読んでからこの映画を観ることにしないと気が済まず、
結果、映画を観るのがちょっと遅れてしまい、ようやっといま感想を書けるわけです。

あらすじとしては、主人公の大学生「ヒデ」が年上で勝ち気な女性「額子」と出会って
激しく愛し合うも、2年後に額子が別の男性との結婚を理由に突然ヒデに別れを告げ、
ヒデは何とか大学を卒業し就職するも、重度のアルコール依存症に陥り、破滅へ。
リハビリ施設を出て、ひょんなことから額子と再会すると、額子は事故で左腕を失い
そのことをきっかけに離婚して、山中の静かな村でささやかな一人暮らしを営んでいた。
壊れた男と失った女は戦慄の再会を果たし、そしてやがてもう一度愛を育み、
ふたりなりのやり方で今度は永遠の未来に向かって歩き出す・・・といったものです。
(ネタバレですが、文庫本の裏表紙にこのくらいのことは書いてあるので)

映画はかなり小説に忠実なストーリーで、あまり大きな違いはありませんが、
やはり「小説にしかできないこと」「映画にしかできないこと」があるわけで
小説の良い所を最大限活かしながら、映画ならではの魅力的な演出が加わって
感動的かつ感情移入しやすい名作
になっています。
小説と映画の相違点や名シーンをピックアップして、双方の魅力を見つめてみましょう。


<相違点>

映画は、ヒデ(と額子)の、1999年から2009年にかけた「10年の物語」だが
小説は特にそういった括りはない。もう少し長い

映画公式サイトによると、金子修介監督は成宮くんに「男の10年の演じ分けを5段階にしたい」と
説明したのだそう。映画を観ると、無垢な少年から自立した大人へ、見事な演じ分けを堪能できる。
映画より小説のほうが時間の経過が長いと分かるのは、最後の、ヒデと同級生のネユキの年齢が
登場する場面(後述)より。

冒頭は、額子が「やりゃーいーんだろー、やりゃー」と服を脱ぎはじめる(小説)、
小説にもヒデのモノローグで登場する、額子との不意の出逢いとデートと・・・(映画)

小説では「餃子」「オオスカシバ」などのキーフレーズが章を支配する文学的な流れ。
映画は出来事が順序通りに進んでゆく、わかりやすさ重視の流れ。
因みに、額子とヒデが映画を観るシーンでは、小説ではゴダールなのに対し、映画では
ポルノ映画で、どちらも違う意味でヒデが面食らう。

小説のみに登場する『想像上の人物』
これを映画化したら、CGになるの?と危惧していた場面だが、映画では登場しなかった。
実在しない、ヒデの妄想のような女性で、額子に性的悪戯をされてフられた哀れなヒデを
救い出したり、年月を経て額子と対峙するときに額子に重なって映る、小説での重要人物。
絲山作品に時々登場する幻想的なモチーフの典型(他には「海の仙人」の「神様」など)
だけど、ちょっと抽象的なエピソードだしややこしくなるので、映画には不要か。

ネユキこと山根ゆきは引きこもりではなく「元引きこもり」で普通にクラスメート
小説では大学に全然来なくて、自身を「眠り病」と呼んでいるネユキだが、
映画では普通にヒデの隣によく座っており、友人の加藤にひやかされている。
因みに、加藤のガールフレンド(後の妻)は、小説では合コンで出会った短大生だが、
映画では大学の同級生で、ヒデやネユキと一緒に4人で座っていたりする。

ネユキのイエス愛聴や作品を貫徹する「ラウンドアバウト」のモチーフはなくなり、代わりに
モー娘。、ポルノグラフィティ、島谷ひとみ、オバマ大統領など、時々の時事ネタが登場

残念だったが映画を観る層を考えれば仕方ない。現代の女子大生が「イエスしか聴かない」のは
小説でも少し無理を感じなくもなかった、イエス好きとしては嬉しいことこの上ない設定だったが。
ラウンドアバウト」の歌詞に出てくる「僕は迂回するだろう、僕は君を忘れないだろう」は
小説で大事なモチーフとして何度か出てくるので「いいのかな?」と思ったけれど
やはりこれも小説だからこそ活きる。映画にあると多分蛇足だっただろう。
絲山作品ではこのような古めの音楽ネタ(クリムゾンだったり、ストーンズだったり)が
よくモチーフとなり、そこも好きな理由なのだが、ちょっとマニアックすぎるのか。
時事ネタは、少し重たい物語が繰り広げられる映画を、キャッチーにしてくれたと感じた。
時間の経過(ヒデの10年の物語)も分かりやすくなるし。
なかでも、ヒデが働く家電量販店で、TVにテツandトモのビデオが流れていて笑った。

映画では、所々でヒデによるなんちゃって俳句が詠まれる
小説には当然ないエピソード。ちゃらけた雰囲気にしたかったのだろうが、蛇足のような。

翔子は小説では加藤の婚約者の「友人」で、映画では「高校の先輩」
「翔子」とあるとどうしてもしょこたんを思い浮かべてしまって小説では困った(笑)。
もちろん、その手の女性ではなく、慎ましいタイプ(小説も映画もこの像は同じ)。
ヒデが額子と別れた後、結婚を前提に2年ほど付き合った女性。ヒデのアル中が原因で破局。
小説では翔子が両親の元へヒデを紹介しに行っている(が、断られている)が、映画では
このシーンがなく、逆に翔子の机上に「ゼクシィ」系の雑誌が置いてあってヒデが困惑する。
小説ではその間にヒデにモテキが到来する(ヒデの方がその気になれず、長続きしない)が
映画ではそういった描写はなく、額子の次の彼女が翔子だと思われる。

「少し前に閉鎖された高崎競馬場」の変わり果てた街並みに「よそ者だ!」と憤る
幻想のようなシーンがない

ヒデの疎外感を象徴する、小説にあるエピソード。しかし気がつくと元の街並みに
戻っていて、映画と同じように酒を買ってベンチに横たわって酔っぱらって寝ている。
高崎競馬場の名残のある街並みは新興住宅街に取って代わられていて、人間くさい匂いがなく
「悩みのある人間はここにはいない。ここに不幸はない。ここに死はない」と
田舎にあった人間らしさの喪失と都会の無機質さをえぐり出した、ヒデの激しいモノローグ。
但し、映画はヒデと額子のラブストーリーがメインなので、このテーマまで盛り込むと
さすがにあっぷあっぷか。

小説で小出しになっていたエピソード「姉の結婚式で泥酔して、式を台無しにする」が
映画では大きめの出来事として取りあげられ、これが原因で父はヒデを勘当する

小説では、語り手のヒデが男性主人公ということもあって、家族関係は常に貶しがちで、
照れ隠しのように綴られる(但し、両親の大切さを良く分かってもいる)が、
映画ではどっしりとした演技のできる俳優さんを父母姉に起用して、家族関係、家族の絆を
密に描いている。後述するように、家族関係の映画オリジナルエピソードもある。
勘当自体は小説でもあるが、特定の事件がきっかけというより、日頃のアル中が原因と
推測される。

ネユキは宗教団体の幹部で捕まる側(小説)なのが、映画だと殺される側
ヒデが額子と再会して、通い愛生活を送っている、終盤に近いタイミングのエピソード。
この転換は結構大きいと思ったが、映画でネユキを演じている女優(中村ゆりさん)の
儚いイメージに近づけたのかもしれない。
ネユキの年齢が登場するのはこのシーン。事件がTVで報道されている。

ヒデは、リハビリ施設退院後に務めていたアルバイト先のラーメン屋の職を失うが、
小説では店の倒産が原因で解雇されるのが、映画では自ら退職する

この後、ヒデは額子と暮らすことを小説でも映画でも決意するのだが、
映画の設定(自発的な退職)の方が、ヒデの意志がより強く感じられる。
小説の設定は自然な展開ではあるが、失職しなかったら「額子と暮らす」という選択を
なかなかしないようにも思える。ヒデは仕事にやり甲斐を感じて働いていたので。

映画のみに登場する、ヒデが家族に直談判して額子との交際の許しを乞うシーン
父母姉は「もうあんな思いはしたくない」「あの女は悪魔」とまで言う。
つまり映画では、ヒデがアルコール依存症に陥った原因は額子との破局だと断定している、
少なくともヒデの家族は。しかし小説では再会後のヒデと額子の恋愛についてとりたてて
干渉する場面はなく、アルコール依存症に陥った原因は、額子とのこともあるけれど、
「行き場のない思い」に起因し、その「行き場のない思い」は現在でも消えないとヒデが
モノローグで述べている。小説は、ラブストーリーだけでなく、行き場のない若者世代、
喪失や絶望を経て社会のレールを外れた人間たちの、疎外感や不安、そして可能性の模索が、
裏テーマとしてあるように思う。


<出色のシーン、エピソード>

童貞の19歳から自立の29歳までの、ヒデの顕著な成長
前述したが、全部全然違うヒデがいる。見た目や口調まですっかり変わっている。
成宮くんの演技力にとにかく舌を巻く。

額子が可愛い
小説の額子は、口は悪いわ、ガサツだわで、はっきり言って可愛げがなかなか感じられない。
しかし内田さんが演じたことで、強気だけど可愛げもあり、ときに弱さもある女性として
とても魅力的な額子が誕生したように感じた。
数々のはすっぱな台詞をどうするのかとソワソワしていたが、全部ばっちり決まっていた。
再会したときの総白髪姿にはやはりはじめ驚かされたが、次第に自然に見えてきた。
小説にはないシーンだが、ヒデと口論になった末、額子が子どものように膝をかかえて
泣きじゃくってしまう場面がある。この落差も、思わず見入ってしまった。

美しい濡れ場
絲山作品を読んでいると、異性や性行為に抵抗や嫌悪感やトラウマでもあるのかと
感じてしまうほど、どうも性行為のシーンが汚いのが気に掛かる。悪い事でもしているような。
片想いやプラトニックな関係はあんなに美しいのに。
主役級の女性に、必要以上にガサツな言動(特に口調)が多いのも気になるのだが。
映画ではそこを克服している。美しく、思い切りエロティックだ。
小説に欠けているものを映画が補完しているので、小説だけ読んだ人も、是非、
この映画の方も観てほしいと思う。

家族の絆の強調
アルコールに溺れるヒデを横目に、お酒の瓶を片付けながら泣く母、
ヒデが交通事故を起こして事情聴取を受ける際、震える父、
額子とやり直したいとヒデから直談判を受けた時に泣きながら激怒する姉。
小説でもエピソードが軽く紹介されていたが、映画では家族の側の気持ちが、
映像になること、具体的な仕草になることで、はっきり現れており、
少しさめた印象のある小説と比べ、より多くの人の共感や感動を呼びそうな演出だ。

都会にはないもの・・・高崎、片品という桃源郷
原作者の絲山秋子さんは東京出身ながら、群馬県高崎市に引っ越したのだそうで、
本作の舞台が高崎なのはそれに起因する。
「景色がとても美しい」「山はどこからでも見えるし、山の向こうのことは考えなくても良い」
「人が気さくだがべたべたしていなくて、人間関係の距離感がちょうど良い」とは、絲山さんが
高崎について聞かれた時の回答。
片品については、「県の北東の端で、美しい場所。そこはある意味行き止まりであり、
行き止まりには楽園があるというニュアンスを込めた」とのこと。
更に「群馬の女性は喋りはきついが、情が厚く魅力的」なため、額子という
強烈なキャラクターを生み出すには群馬県が舞台であるのは必然だったそう。
小説でも、映画でも、高崎や片品の自然の美しさ、近すぎず遠すぎない人間関係、
都会すぎない環境、額子の母など情が厚い人間たちにたくさん出逢い、ふれることができる。
高崎が舞台だったから、ラストシーンが片品だったから、成立する作品。

壊れた男と失った女。絶望の果て、社会の片隅の男女の、可能性の物語
自分が読んだことがある絲山作品で、本作ほどハッピーエンドに着地した作品はなかったので
ラストには驚いてしまった。もちろん、嬉しい驚きだ。
拗ねた男や女が最初から最後まで拗ねたままという話が多かったこれまでの作品から
一歩抜け出したのだと感じた。
絲山さんと金子監督との間では「がんばって生きてみるのも悪くない、と心が強くなれる映画」
にしたいという方向性で最初から一致していたのだそう。
その想いはしっかり作品に結実しているように感じた。とりわけラストシーン。
小説でも、映画でも、台詞も映像も極上だ。


素晴らしい物語に素晴らしい役者さんや演出がかけ合わされ、化学反応が起きて
見応えある映画が出来た
ことが、原作ファンとして本当に嬉しいです。
漫画や小説の映画化にはガッカリさせられることが少なくないのに、「いい映画だった」と
満点に近い点数を付けられる作品に出逢えて良かったと思います。
そして、新企画「小説×映画」の記念すべき第一回を、このような傑作で始められたことは
もはや奇蹟に近いものを感じます。
いざ映画のDVDを観るまで、どっちに転ぶか、全くわからなかったから。



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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

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Jonny Greenwood:Norwegian Wood Original Soundtrack + 映画『ノルウェイの森』感想(当時の鑑賞レポ)

2年前、とあるメルマガのプレゼントコーナーにダメモトで応募していた
映画「ノルウェイの森」のチケットがまさかの当選!
元々観る予定だった映画をまさかタダで観られるとは、これはラッキーすぎる。
なにせあの「ノルウェイの森」で、それを松ケンこと松山ケンイチ菊地凜子が演じて、
さらに音楽はRadioheadレディオヘッド)の奇才ギタリスト、
Jonny Greenwoodジョニー・グリーンウッド)なのだから、観ないはずがない・・・!

ノルウェイの森 [DVD]ノルウェイの森 [DVD]
(2011/10/26)
松山ケンイチ、菊地凛子 他

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自分の席の後ろで、いわゆる「スイーツ」か「JK」の女の子たちがペチャクチャ喋ってて
「あー早く始まらないかな」とイライラしながら予告編などを観ていましたっけ。
どうも村上春樹さんの原作の小説を知らないらしく・・・(多分松ケン目当て)
「じゃあ何で来てんだよ!ああうぜえ」と苛立ちMAXになった所で映画が幕を開けました。

そして終わってみれば・・・何かもうお先真っ暗闇の気分。
後ろのスイーツだかJKだかもすっごく微妙なリアクション。
館内の雰囲気が完全に淀みきっていました。
この話ってこんなに救いのない、根暗でセックス連呼の鬱小説だったっけ??
生々しい性描写に皆が息を潜め、退廃的な青春に皆が鬱になり、
直子の最期の変色した足元がグロテスクで怖く、
海に来て号泣する薄汚れた松ケンに皆が驚き・・・
(しかし、今年の大河ドラマ「平清盛」の序盤は、その汚れ具合が通常営業でした。
だから叩かれてたのか)
音楽も何だか薄気味悪くって・・・そしてやっぱり、
松ケンと菊地凜子に小説の台詞をまるまる棒読みさせて、
それを「原作の世界観を尊重した」なんて言わないでくれないか

という怒りがふつふつと湧いてきて。
二人ともファンだったので余計に憤りは深く・・・
この映画のせいか否か、気づけば二人して何となく人気下り坂モード・・・
逆に水原希子さんが株を上げた作品になっていたとは思いましたが。

監督のトラン・アン・ユン氏は制作の際、村上春樹さんの他の作品には一切目を通さず、
「ノルウェイの森」だけに集中したとのことで、それが凶と出たのは明らか。
春樹作品は「あの空気」、何となく漂っているぼやっとした空気があるから、鬱なストーリーでも
何だかロマンティックに読めてしまうわけで、その空気を取ってしまったら・・・
「道理で、とんちんかんな映画になるわけだ」妙に合点がいったのでした。
但し以前に漱石の小説を漫画化した「こころ」の記事で書いたように、小説を漫画や映画のような
パッと映像が見えるメディアにそのまま落とし込むと、どうしても大仰で考えすぎな作品に
なってしまいがち。ましてこの映画は小説特有の言い回しをそのまま盛り込んでしまうのだから。
凄く期待して観に行っただけに、鑑賞後のがっかり度といったら無かったです。

でも劇中に流れてきた未知の洋楽には凄く惹きつけられました。
調べてみると「CANカン)」という60~70年代のバンドらしい。
(「クラウト・ロック」と言われたり「ジャーマン・プログレ」と言われたりしている)
こんなマニアックな音楽を読書オタクのワタナベがわざわざ聴くか??と強い違和感や疑問を
抱いたのですが(ビートルズ、ストーンズ、あとはせいぜい劇中で流れていたドアーズ位が
限界では。そもそも邦画に近い映画で邦楽が流れない時点で半端ない違和感を覚えたのですが)
それでもゾクッとするようなあの乾いた空気感が忘れられない。
そう思ってとりあえずダモ鈴木在籍時のCANの作品を2つ3つ聴いてみたりしました。
そして結局ある程度ファンになり、「さて、ダモ脱退前後は何を聴けば」と言っているところで
初期作品の道標になることを期待して、こちらを聴いてみたというわけです。

ノルウェイの森 オリジナル・サウンドトラックノルウェイの森 オリジナル・サウンドトラック
(2010/11/10)
サントラ、ジョニー・グリーンウッド 他

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同じ写真を2度載せているようなかたちになってしまった、しかししかたがない(笑)
映画で流れていたとき「何だか薄気味悪い」と感じた音楽たちは、音源として聴いてみると
案外そんなに悪くなくて。何だかんだでタイミングを逃しつづけ、記事を書き損ねているうちに
結果として何十遍とリピートしたのですが、気がつけばすっかり生活の一部に!?
夜、こうしてblogなんか書いたり寝る支度なんかしながら聴くととても雰囲気がありますね。

ジョニー・グリーンウッドがよく「ギタリストらしくないギタリスト」「ギターに拘りが
まるでない」と評されている(良くも悪くも)のは何となく知っていました。
ただ、レディオヘッドは「そこそこ好き」ではあっても「大ファン」ではないので
ジョニーがマルチ・プレイヤーで、クラシックや現代音楽にも造詣が深く
オーケストラのスコアまで定期的に作曲してしまうとんでもないお人だというのは
本作の解説を読むまで殆ど知りませんでした。
そんなことをレディオヘッドの活動と並行してやっているんだから、ただただ
たまげてしまうのみです。

本作に収められている曲は大きく分けて3種類あります。
①ジョニーがギター1本で奏でるアコースティック・ナンバーや、カルテット用のナンバー。
登場人物たちの日常生活の場面に登場。
②壮大なオーケストラ・ナンバー。
登場人物たちの心象風景を描く。例えば、先述したワタナベが海で泣くシーンなど。
③CANの初期作品からピックアップした曲
Monster Movie」から「Mary,Mary,So Contrary」、
Soundtracks」から「Don't Turn The Light On,Leave Me Alone」、
そして名作アルバム「Tago Mago」から「Bring Me Coffee Or Tea」。

オーケストラ・ナンバーは壮大かつ物憂げで、レディオヘッドの音楽を何となく想起させなくも
ないような、メランコリーの深淵へと呑みこまれてしまいそうな楽曲。
儚く切ないギターの調べには「ジョニーらしさ」を感じ、カルテット・ナンバーは優しげで。
初めはCANの楽曲しか聴き所がないなんて思っていたけれど、リピートするうちに
CAN曲以外の、ジョニー曲にも魅せられるようになっていきました。
しかしやはり、CAN曲のイントロが流れ出してきた途端に空気がガラッと変わるんですよね。
何か「格の違い」とでもいうような。しかも良い曲ばかり集めて。
ジョニーは(トム・ヨークなども)元々CANの大ファンだとか。
「ノルウェイの森」の音楽について、監督から「思春期に寄り添う曲」をオーダーされたそうですが
そこで「これはCANを布教する絶好の機会」なんて思いつき、このような起用を図ったとしても
まぁ異論はないです。肝心のビートルズの「ノルウェイの森」を入れられなかったり
するくらいなんだし。理由は書くまでもないのですが(ビートルズにはいつものこと、と)。
それにしてもいい立場だよなあ(笑)

ところで私は日頃ほぼ全くクラシック音楽と接点をもつ機会のない人間なのですが、
本作を聴いていると自然と「クラシックもいいかもしれない」という気分になってきます。
何から聴けば分からないくらい接点がないし、子どもの頃に学んだりもしなかったのですが
「何か聴いてみようかな」と思うようになっています。
ジョニーがロック畑の人間だから親しみやすさを感じるのでしょうか。
いや寧ろ、レディオヘッド加入前のジョニーはクラシックに傾倒していたというので
「クラシック畑の人間がロックバンドに入って、バンドの音楽に多様性をもたらした」
と言った方が正しいのかも。つまりクラシックのほうがある意味「本元」だと。
ジョニーを通して、私自身がクラシックの魅力を教えられたのかもしれませんね。

CANのイントロダクションにもいいだろうし、クラシック音楽に触れるきっかけとしても
なかなか良い、多面体のアーティストの作品らしい多面体なアルバム
だと思います。


ゼア・ウィル・ビー・ブラッドゼア・ウィル・ビー・ブラッド
(2008/04/23)
サントラ

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ジョニーのサントラ仕事は、「ボディ・ソング」「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」に続いて
「ノルウェイの森」が3作目だったそうで。この「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」サントラが
評判を呼んで、最近ではこんなことまでも。

Penderecki & Greenwood: 48 Responses toPenderecki & Greenwood: 48 Responses to
(2012/03/19)
Penderecki & Jonny Greenwood

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ジャケ買いしたくなります。
スティーヴ・ライヒとジョニーが行った演奏会と連動して作られたというアルバム。
ライヒ氏曰く「ギターピックでヴァイオリンとヴィオラのピツィカートを弾くなんて、普通は
絶対思いつかない。才能のある人間は、ロックもクラシックも両方出来てしまうんだよ」と。
天はジョニーに二物を与えちゃったようです。
よく言われる「さかなクンに似ている」のは、みっつめの才能・・・なわけないか。

テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

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John Frusciante:その3 Letur-Lefr「エレクトロニカでヒップホップな新境地にびっくり、でもきちんとポップでメロディアスなプロローグ」

あの問題作「The Empyreanジ・エンピリアン)」から3年余り。
John Fruscianteジョン・フルシアンテ)が9月に新作アルバムをリリース、
そしてそれに先駆けて今月4日、EP「Letur-Lefrレター・レファー)」が登場!

Letur - Lefr【高音質SHM-CD/解説/歌詞対訳/ポスター付】Letur - Lefr【高音質SHM-CD/解説/歌詞対訳/ポスター付】
(2012/07/04)
ジョン・フルシアンテ

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あなた隠居したんじゃなかったんですか?!
いや、実を言うとこの展開、かなーり予想済みでした。他の世界中のリスナーも少なからず(笑)
リリースせずにいられるジョンじゃないだろうなーと。
但し、本作に関するプロモーション(含むインタビュー)は一切なしで、この点が所謂「浮世」と
一線を引いているところなんでしょうね。

海外のファンサイトなどで初めてこのジャケを見た時、正直、凄く不安になりました。
だってペインティング。ペインティングのジャケといったら2nd・・・

スマイル・フロム・ザ・ストリーツ・ユー・ホールドスマイル・フロム・ザ・ストリーツ・ユー・ホールド
(1997/11/15)
ジョン・フルシアンテ

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一番ヤバイ時期、ヘロイン漬けになって画ばかり描いていた時期の、これがどうやっても
頭に浮かんで、またドラッグ中毒の阿鼻叫喚地獄絵図が繰り広げられていると思って・・・
というかAmazonによくこの商品が載ってると思いますよ。タワレコとか行っても一向に
1stや2ndなんざ見あたらない。載せるだけならいいのか。

話は戻って本作。ニュースサイト等で視聴してみたら中々よかった、というかまともで安心したので
タワレコポイント3倍の日を利用してあっさり買ってきました。
でも、もれなく付いてくるこのポスターはどうすればいいの?
Letur-Lefr poster(mini)
ド下手な写真で申し訳ないです、自宅でケータイから撮った粗末なものです。
ブックレット×6のサイズを、折って封入してあって。(折り目はそのため)
もれなく部屋に張れって??
因みにタワレコの特典で付いてきた、ハガキくらいのサイズのステッカー
(このポスターの縮小版)は、扱いやすさもあって、部屋に飾ってあります。
そっちのが使えると思うんだけど・・・

更に限定販売でこんなTシャツまで売っているらしい。
Letur-Lefr T-shirt
S、M、L、LLまであるらしいんですが、こんなパステル調の色合い、女性向けでなくて?
女性向けが紫で男性向けがグレーなんでしょうか。
興味がないこともないけれど、1枚4,200円って、それだったら9月のCD代に充てます。

ブックレットを覗いてみると、前作と同じフォントながら色がカラフルになっていて、
歌詞のない曲のタイトル文字はジョンのこれまたペインティングだったりします。
大分ポップ。前作の地を這うような重苦しさはない作風がここからも窺えます。


しかし前作やそれまでのソロ作、さらにはレッチリ時代の作品とかなりの乖離をした
サウンドなので、びっくりする人、受け入れがたい人は多いかも・・・
ポップでメロディアスな泣きのジョン節を根底に据えるも、かなりのエレクトロニカ、
そしてヒップホップ
だから。
今までのジョン(のソロ)からは想像も付かないんじゃないかと。
でも今までのソロ作をある程度聴いてきた人なら、軽くリピートしたらすぐ慣れると思います。
慣れた後、気に入るかどうかは、リスナー次第だとして。

ただ、このような方向への興味や、人脈は前作リリース頃には既に固まっていて、
ある意味「伏線回収」みたいになったような流れなので、本作の路線は割と予想通りかも。
例えば、「Stadium Arcadium」にヒップホップのノリを混ぜ込もうとしていたというし
(本来「Dani California」はそういうアレンジの予定だったが、チャドがどっしりした
ビートを持ってきたためにあのようなどっしりアレンジになったらしい)、
ウータン・クランダーニ・ハリスン(ジョージ・ハリスンの息子さん)と共演して
ウータン・クランのプロデューサー/ラッパーのRZAと親交が出来たと報じられていたし、
前作のインタビューでは「最近はテクノやエレクトロニカしか聴いていない」と
思い切り本作のフラグを立てていたし。
遡ってレッチリ復帰後のソロの頃には、既にAphex TwinSpuarepusher
Radiohead等へのリスペクトをしょっちゅう口にしていたし。
(Radiohead経由でこの系統に興味をもった印象も受ける)
後はジョンの性格上、数々の受賞(@雑誌等)でバンドサウンド離れはまず確定だろうと。
いよいよもってメディアが期待する「ギターヒーロー」像から離れ、
フレキシブルな立ち位置で伸び伸びと音楽作りに励めるようになったのは、
可能性を広げる意味でも良かった
と思います。

全5曲、トータル15:54と、あっという間に終わっちゃう一枚。
「あっという間」に感じるのは収録時間だけでなく、曲の展開がめまぐるしく変わって
余計にそういう印象を与えるためでしょうね。
大きく区分して、#1と#5がジョンのヴォーカルがメインな曲で、残り3曲がラッパー
(RZAとその仲間たち)をフィーチャーしたもの。インスト的な曲ともいえます。
#2では半々といったところか。
この人の作品にラップが出てきてまず驚かない人はいないと思いますが、印象としては
ラップを効果的なSE、または楽器のひとつとして「使って」いる感じ。
#4などはかなりモロのヒップホップでほぼ全編にラップが入っていて異色ですが
曲名が「FM」といって、ラジオから流れてくるヒップホップというところか?

冒頭「よれよれっ」とした歌声から始まるので「また狂っちゃいましたか?」との不安が
一瞬よぎりますが、すぐにこれは加工&意図的な歌い方とわかるので大丈夫。
ゆるやかな打ち込みビートはジョンのソロ作では3rdやジョシュ・クリングホッファーとの
共作をも思い起こさせつつ、もう少し推し進めてエレクトロニカの森へ本格的に
分け入った印象。そこに、あの湿度が高くて野太い声、ときにシャウトが混じります。
1曲内での展開の移り変わりの激しさは特にジョンヴォーカル曲に顕著です。
それらがないと、いつもの哀愁メロ曲とそんなに大きく変わらない、というのもあるのか。
転調したり、突如高速のリズム・ビートが舞い込んできたり、ドラムンベースのリズムまで
登場したりと、かなり慌ただしい。
そして時々ちゃんとギターソロも聴けます。#1なんかはかなりの高速で弾きまくっていて
「ギタリストのジョン・フルシアンテ」に拘りがある人も、その腕の健在(どころか、もっと
うまくなった?)にうれしい笑みが出そう。案外#4にもソロが登場します。
よく聴いているとギターは完全放棄したわけではなく、隠し味に効果的に利用されています。
「エレクトロニカ・サウンドの中でのギター」という聴き所があるかもしれません。
その一方、#5でのシンセの使い方は鮮やかで、高揚感があり、本作のハイライトといえる曲。
逆にラッパーをフィーチャーしたりインストに近い曲だったりするものでは
展開は比較的シンプルに。けれどリズムにやっぱり多様な音楽の要素を包括していたりします。


実験作なんだけどポップ。いつものジョン節のようでいつもとは全く異質なサウンド。
不思議な作品で、「15分と言わず、もっと」聴きたくなってしまいます。

それでまたリピートしてもくどくなくて。

ただ一つ言うなら、ジョンのヴォーカル、もっと言うなら歌メロや歌唱法について。
「またこの哀愁メロですか」「またその裏声やシャウトですか」と、これまでのパターンから
殆ど変わっていないので、サウンドが変わっても目新しさがわかりづらい気がします。
もっとも、それがあるからこそ違和感を最小限に抑えられているという面もあるけれど。
コード進行なども、基本のいつものパターンとほぼ一緒だし、
アレンジの目新しさより、寧ろ楽曲そのものに変化や幅があって欲しい
ほぼ全てのジョンのソロ作品を集めてきた自分としては思ってしまうんですよね。
ジョンのヴォーカルも他の楽器と同じかそれ以上強烈なアイテムなので、そちらの使い方も
歌い上げるか「がなる」か、ばかりでなくて、もっと多様なアプローチが欲しいと感じます。
これは間違っても昔のような奇特な声を出して欲しいと言っているのではなくて、
この手の無機質な音に合う歌い方、声のエフェクトを開発するなどの要望です。
アレンジで新機軸をこれだけ打ち出したぶん、そのあたりの「変わらなさ」が
悪目立ちしている印象を少しだけ抱いてしまったり。

本作は5曲入りの、アルバム先行のEPだから実験的で粗も多いのだと信じて
いま述べたような不調和を解決した、「The Empyrean」に匹敵するような名作が
届くことを期待して、9月まで待とうと思います。


最後に、おまけというかフォロー。
John Frusciante 1
「わう」とか言いそうな表情のジョン。唇を噛んでいるからなおのことそんな感じ。
この画像がもう10年近く前なのか・・・
今回、プロモーション活動が出来ないのは、ヴィジュアル的におっさんになっちゃって
レッチリ在籍時のような神秘性で売り出すことが出来なくなったという側面もあったりして。
(少し前、ググったら軽く絶望しました。皆さんにはあんまり勧めません)
・・・イジめて(偉そうにダメ出しして)ゴメンね?
私も昔のジョンソロ記事、リマスターしなくちゃと言いながらなかなか出来ていません。
昔のままがいいのか今のような切り口で書き直すべきか、仮に書き直すならどのように直すべきか
悩んでいるところ。




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僕はビートルズ:その2 「オリジナリティとは?ビートルズとは?呆気ない終幕に賛否両論の漫画が、確かに残した問いかけの爪痕」

気がついたらいつも楽しみにしていた漫画「僕はビートルズ」が終わっていました。
以前「コミックスが4の倍数になるのは間違いない」など様々な予測をしていたのが
全部外れて、がっかりするやら穴があったら入りたいやら。
しかし僅か10巻で終わりとは・・・もっと続くと予想していたのに。何だか呆気ない。
この顛末について「打ち切り」「ビートルズサイドの圧力」「元々の原作シナリオが
短かった」「人気が出なかった」などなど様々な憶測というか非難の声が上がっている
ようですが、やっぱり最初「10巻で完結」を知った時の印象はそうでした。
でも最後まで読んで、この題材(実在のアーティスト、しかも本人・遺族が健在)では
ここまでが限界なのかなぁとか、いずれはこの地点へ帰着するのかなぁなどと、
納得のような諦念のような感想に至りました。

僕はビートルズ(9) (モーニング KC)僕はビートルズ(9) (モーニング KC)
(2012/04/23)
かわぐち かいじ

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僕はビートルズ(10)<完> (モーニング KC)僕はビートルズ(10)<完> (モーニング KC)
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9巻と10巻が同時発売。
最終巻が発売されたのが4月末と、まだ少しタイムリーな話題なので
大々的なネタバレ含む感想は「続きを読む」へ。

続きを読む»

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小説の漫画化:その1 夏目漱石×榎本ナリコ『こころ』 「突っ込み所も多々あれど、小説の本質を違う角度からあぶり出し、現代に問う」

コミックレンタルの棚を見て廻っていたら、これでもかと並んでいる
文豪の名作のコミック化、もしくは名作をモチーフにした漫画。
流行っているようですね。
小説のほうを全く読んでいないですがボードレールの「悪の華」にちらっと
なぞらえたブラックな漫画が大きく紹介されていて、絵柄もシュールで可愛くて
ちょっと読んでみたいけれど、ボードレールにノータッチでも良いものですかね。
まぁいいのか。
他にもいっぱいありましたが、多かったのは文豪の小説の舞台を現代の日本に移したもの。
ドストエフスキーの「罪と罰」のコミックとか気になるけれど、ページを開くと怖かった(笑)
太宰治の「人間失格」のコミックも大分ホラー風味かと。興味本位で読むかもしれないけど。

さて、そんななか、以前「文豪ナビ 夏目漱石」を紹介した、我らの(私の?)夏目漱石さん。
色々ありそうな気もするし、あんまり聞いたことない気もするし、と思っていたらありました。
あの「こゝろ」が現代版になってやってきた!
その名も「こころ」。

こころ (ビッグコミックススペシャル)こころ (ビッグコミックススペシャル)
(2005/05/14)
夏目 漱石、榎本 ナリコ 他

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大分絵柄が少女~女性漫画のそれで、男性読者にはどうなのかな?と懸念はありますが
ヒロインの胸やお尻のラインの強調や、全裸の性行為シーンがあるあたり、ターゲットは
とくに女性でもなさそう。サービスサービスぅを考えると寧ろ男性向けに描いたのかも。
女性向け雑誌から出ている漫画にもそうした描写はあるから、どちらとも取れるか。

榎本ナリコさんて誰?聞いたことあるようなないような感じだけど」と調べてみたら
少女~女性漫画を描いてて(画を見ればそれは分かるが)、プラス「野火ノビタ」という名前で
批評活動も行っており、新世紀エヴァンゲリオン幽遊白書等の漫画評論と「やおい」論による
批評集『大人は判ってくれない 野火ノビタ批評集成』が「センス・オブ・ジェンダー賞 特別賞」
という賞を受賞。エヴァがアニメ→映画化される際、あの庵野監督が直接この人に意見を聞きに
いったという話を知ったときは開いた口が塞がりませんでした。
そしてこの別名でべつの活動もしており、それが同人誌活動。つまりご自身も「やおい」な訳で。

そうするとすぐに思い出すものが。
「文豪ナビ」の寄稿で三浦しをんさんが「こゝろは先生と主人公との男色風味がする」と
仰っていたこと。しをんさんは「この作家、ちょっと変わってる」というニュアンスで
(女性との描写は超弩級のロマンティストでウブなのに、男性同士の描写は
非常にねっちりしている、といった)、女性慣れしていないのでは?変わり者では?
という風に話を進めていたのですが(それでも何かはしゃいでいる感じが気持ち悪くて、
「文豪ナビ」の感想ではそのあたりをぴしゃりをはねつけてしまったのですが)
この漫画化で嫌な予感が確信へ・・・

「『こゝろ』って、腐女子ホイホイなんですか?!?!」

うへぇ、ふざけるな!漱石先生を汚してんじゃないぞ!!!
ただコミックを全部通して読んだ感じでは、さすがに漱石先生が元ネタで、しかもこれは
同人誌ではないとちゃんと線引きされているようで、あまり「男色漫画」という印象は
受けませんでした。
とはいえ先生と主人公との関係は、主人公が頬を赤らめたりして、やっぱり怪しい。
でも先生自身が「あなたはとっくの昔に、恋で動いている」「私のところに来たじゃ
ありませんか」って小説で言っちゃっているし。しをんさんが仰っていたことが
何だかちょっと分かるような「先生と私」部分でした。

「先生と私」「両親と私」をあわせて全体の3/10で、メインは「先生と遺書」部分。
こちらは普通の三角関係ものの恋愛漫画かな。


さて、明治~大正時代の狭間に書かれた「こゝろ」と、現代に置き換えた新解釈
「こころ」では、どんな風に違って、なにが見えてくるのか?
そのあたりを辿ってみましょう。

『明治天皇の崩御、乃木希典の殉死を契機に、「明治の精神」への殉死』
(Wikipediaより)といった背景があるわけがない。

「こゝろ」ではこれが根底にあるから先生が自死するのですが、そんな要素は盛り込めないので
単に(?)Kへの裏切りからくる自責の念から、「死にたがり」として20年を過ごし
「死ぬ前にたったひとりでいいから、人を信用して死にたい」という願望が、主人公と
親交を深めたことで達成されたと感じて「死んだ気で生きていく」人生の幕をようやく閉じる
決心がついたという、気持ちの流れになる。
「ちょっと一人で考えすぎ」とも感じるけど小説の先生も似たようなものだからな。

主人公と先生は海で出会わない。主人公がふと墓地に足を運んだときに
Kの墓の前でじっと立ちつくす先生を見かけたのがファーストコンタクト。
そして、主人公のアパートの向かいに先生の家があって、
空き家だと思っていたその家から先生が出てきて「そうだ。あの男だ」と気づく。

なんか、海なんて到底出かけられなさそうな、心身共に慢性的に病んでる感じの先生なのと
Kと海でやりとりしたのがトラウマになった描写か、海で出会うような陽気な展開はそりゃ
出てこない。主人公自身が無気力で「あーオレ、ウツなのかも。」って言うくらいだし。

主人公と出会う頃、先生はKの月命日を除いて20年間も引きこもり生活
単純な疑問として、毎日の食事はどうしてるの??ってどうしても聞きたいです。
近所の人が「引きこもり」と噂していたけれど、食事や食材を調達する人がいたら
それも噂されているだろうし。主人公もお手伝いさんなどに出くわした様子はないし。
「引きこもり」が一般的な問題となった世相を考えると、この設定を持ってきたのは
分からないでもないが、引きこもりは一人では出来ないのですよ。
お墓参りのついでに1ヶ月ぶんの食材を買い出し?主人公が同伴した際は、そんな
食材まみれの先生でもなかったし、夜中にご近所さんに知られぬよう買い出し?
どうにせよちょっと無理のある設定では。
小説での「働いておらず、世俗と離れた生活をしている」感じを出したかったのだろうが。

主人公が先生の長い長い手紙(遺書)を読んだ場所は、東京行きの電車の中ではなく
お父さんの入院している病院で、看病をお母さんと代わった合間に読んでいる

これは現実的だったような。小説のほうが、あんな長くて分厚い手紙をパラパラ読みだけで
「先生がどうもヤバいらしい」ってよく気づけるな、という印象があったから。
因みに、小説ではお父さんは以前から調子が優れなかったのが悪化して帰省だったが、
漫画では、倒れる→大事には至らず、主人公すぐ帰る→再び倒れ、危篤状態へ、以前倒れたのは
やはり発作だった→主人公、再び帰省してお母さんと共にお父さんに付く、になっている。

「先生と私」「両親と私」部分が現代なのに、その20年前であるはずの先生たちの
住んでいる世界がどう見たって20年前には見えない。現代になっている。

パラレルワールド?主人公の想像の世界??これはおかしい。
静の服装が今ふうなのが最たる象徴で、買い物に出かけた時の町並みもそう。
話がわかりにくくならないか?レトロな町並みや服装では読者がつかないって?
今ふうのほうが「先生とKと静の三角関係」に集中できるって?
うーん納得できません。

現代(20年前にしたって)で、お坊さんの生まれでもないのに(医者の一人息子)
数珠を常備、「精進」「道」を連呼するKさん

どう見ても新興宗教の人です。小説でも極端な人物だと感じていたが、このように
現代にぶち込まれると、完全に逝っちゃってる。格好良い男の姿で描いてあるけれど
先生の裏切り以前に、その逝っちゃった極端な思考ではどちらにせよ自死しそう。
これは小説でも感じること。Kの自死は先生のせいばかりではないのでは?
まぁ同じこと(その極端な思考じゃ生きられないわな)は、のちの先生にも言えるわけだが。

静がイマドキのエロい子
先生の奥さん「静」は、漫画では「静子=シズちゃん」と名前がつけられている。
「シズちゃん」って書いていたら、以前に記事を書いたせいもあって、どうしても南キャンの
「しずちゃん」を連想してしまって笑いそうになったけど、このシズちゃんは可愛い子。
明治~大正と現代との時代性の違いもあってシズちゃんが幼稚な言動。
身内でない男が二人もいるのに太もも丸出しのタイトなミニスカートはいて、我が儘言っては
しょっちゅうお母さん(=奥さん)に怒られている。
疑いを知らない無邪気な感じ、男二人を魅了しちゃう魔性の魅力は出ていると思う。

静(静子)は先生が好きだったから、先に告白した先生と出来たのか?
先に先生に言われたから先生と付き合ったのか?Kでも良かったのか?

小説でも謎が残らないでもない疑問で、漫画でも静子の言動が、Kと静子が近づくうちに
どちらに気があるのか、どちらにもないのか、どちらにもあるのかわからなくなっている。
先生が静子の家に下宿してきて、静子と二人で買い物に出かけ、その際に静子に服を
買ってあげた→その様子を先生の同級生に目撃され「彼女」とひやかされた、のを
きっかけに、何となく静子はポッと照れた表情をして、先生は静子に惚れたのだが、
先生がKを同居させ、静子がKのひざが出たジーンズを繕ってから、関係が変化し始める。
Kが静子に宿題を教える、Kと静子の二人きりで出かけ「どこへ行ってたかあててみて」
と先生に言うなど、静子の態度は無邪気なようにも、先生をじらしているようにも、
二人の男に淡い好意を寄せられてまんざらではないようにも、
二人を翻弄しているようにも見える。
そして、小説では先生が奥さんに「お嬢さん(=静)を私に下さい」と頼むが
漫画では二人きりになった先生が静子を抱きしめて告白、静子は
「・・・いいよ。Sさんなら、あたし・・・」と先生にしがみつき、二人は肉体関係を持つ。
小説では静の意志が奥さんに言い出した時点では分からないし、
漫画では静子は「好きだから」というより「セックスをしてみたい」という風にも取れる。
静(子)のほうでも先生が本命でKは仲の良い同居人に過ぎなかったのか。
静(子)には下心はなくとも、Kは自分に気があるのかと揺れるし先生は嫉妬する。
Cからはじまる恋愛、お見合いで双方が同意し恋愛結婚に近い結婚をすることもある。
謎が残るが、確かだと思われることは、
静(子)の態度が明確ならば、先生もKもあのような苦悩はしなかったし、
「精神的に向上心のない者は馬鹿だ」とやり合うこともなかった。

主人公と出会った時、静子は先生と連れ添っておらず、先生は一人暮らし。
Kの自殺の後に婚約するも、先生が静子に別れを告げる

本作の、時代以外で最も大きな、そして決定的な違い、新解釈。
「妻が己れの過去に対してもつ記憶を、なるべく純白に保存して置いて遣りたい」
ことが、小説で先生が静にKへの裏切りを打ち明けない理由。
「静が生きている以上は、あなた限りに打ち明けられた私の秘密として、
凡てを腹の中にしまって置いて下さい」と遺書は締めくくられる。
漫画では、Kの墓参りに二人で訪れた際、婚約し、静子が学校を卒業したら結婚すると
静子が墓前で報告し、「ね、Kさんも、祝福してくれるわよね」と先生へ振り返る所で
「自分が最も信愛しているたったひとりの人間すら、自分を理解していないのかと思うと、
理解させる勇気がないのだと思うと、悲しかった」と先生が落涙。
「私はどこからも切り離されて、世の中にたったひとりでいるような気がしました」
そうして突然の「静子。―別れよう」。
どちらも、「自分がKを汚いやり方で出し抜いて静(子)を手に入れた人間であり、
しかもそのせいでKは深く傷ついて死んだ」事実を静(子)に知られたくない心。
静(子)の心を守るようで実は自分を守りたいだけ、小説では一人置いていくことで
漫画では捨てることで、結局静(子)を深く傷つけている。
静(子)は愛する人に本音を打ち明けてもらえない痛みを、喪失感と共に抱えることに
なるのに、先生はそれよりも自分の罪悪感、自分の恥を打ち消すほうに執心する。
「自分を理解しておらず、理解させる勇気もない」愛する女との対峙の仕方の違いは、
時代性(簡単に婚約を破棄するわけにいかない)や状況(奥さんに直接願い出た)に
由来するものだろうと思われるが、印象としての相違は、
静を妻とし続けた末の自死とした小説では、「妻への愛が大事だが、気づかぬうちに
自分のエゴや罪悪感がそれを上回っていた」だが、
静子と別れ独りで生き続けた末の自死とした漫画では、「自分のエゴや罪悪感が
恋慕を上回って、人生を支配した」となり、Kとの一件がより大きな傷となって
えぐり出されているように見える。こちらの方が救いがない。ひたすら孤独だ。
小説では「それでも静がそばに居るなら、黙っていれば幸せで居られるだろうに」と
言う余地があるが、静子を捨てたのならその余地すらない。

そして漫画を読んで、ふと小説にも通じる疑問が沸きました。

主人公の青年は疑似静(子)なのか、疑似Kなのか、それとも
無邪気で単純で疑うことを知らない青年。先生をひたすら慕う青年。
それは静(子)の素直さとよく似ていたのかもしれない。
あるいは、Kとのあいだにかつてあった、健気な友情に似ていたのかもしれない。
男色ととるのもよいが、こういった「失われた関係」を補填する役割として
青年の存在が先生のなかで大きくなって、秘密を打ち明けるに至ったと捉えるのはどうか?
また青年としても、尊敬できて神秘的な同性に興味や憧れを持つのは自然な心の動きでは?
一概に男色(=恋心)と捉えるのは、こころを単純に分別しすぎではないか?
同時に、一概に「疑似」「補填」と捉えるのもまた、こころを単純化しすぎではないか?


現代の言葉遣いや話の展開に、ふぁさりと漱石のあの名文が被さる。
そこで少しぞくりとさせられます。
漱石の言葉の魔力や世界観と現代劇との攻防。
絵の荒さや、ここまでで指摘してきたちぐはぐな設定も一部みられますが
一気に読んで振り返ってもう一度読んで、記事を書きながら考証していくと
「こゝろ」が伝えていたのは何だったのか?先生はどうすればよかったのか?
もし先生と同じシチュエーションに置かれたら自分ならどうするのか?等々、
真摯に考えさせられ、もう一度小説「こゝろ」を読み返してみたくなります。



まぁ、ただ、最初に書いたほかの文豪小説の漫画化などと同じく、
小説を漫画などの可視的な媒体に置き換えると、小説で描かれている内面の苦悩って
どうもおおげさに見えてしまう
きらいはありますね。
「ちょっと暗いよ」「病んでるよ」「考えすぎだよ」と。
逆にいえば、漫画をそのままノベライズするときっと軽薄になる。
それぞれの媒体のもつ特性、得手不得手についてもちょっぴり考えさせられました。



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通算100記事達成&ランキング好調ごほうび企画「この4年くらいの間でお気に入りになった曲ばかりを集めたマイベストアルバムを作ろう!」

自分のお気に入りの曲を選んで、よさげな順番に並べて、マイベストアルバムを作る。
2004年~2008年にかけて、こうしたアルバムを計5枚、作ってきました。
それから4年。久しぶりにまた、マイベストアルバム、作ってみないか?
昔の「作品」を聴き返していると、そんな構想が浮かんできました。

なぜこのようなわくわく記事が通算100記事目おめでとう&ランキング上昇ありがとう企画に
なるのかというと、私の単なるわがままです(笑)
但し、上昇と言っても、それまで「日記/その他」で3000番台に入れたらラッキーだったのが
日記 2584位 (昨日:2903位) / 781771人中 
その他 827位 (昨日:919位) / 101335人中
みたいなジャンプアップを果たしたためで、私にとっては凄くても、全体にとっては何ら
大したことはないと思われるので、「また朝やけが勝手にぬか喜びしてる」ぐらいに
生暖かく見守ってやってください。
それにしたってありがとうございます。本当に感謝です。自分一人ではでき得ないことです。
(因みに、記事番号がとっくに100を過ぎているのは、以前「トラックバックテーマ」に
挑戦した際に、トラバがうまくできずにとっちらかり、慌てて何記事も消してしまったため)

CD-Rに収録できるのは80分弱。それに収まるように、かつ入れたい曲はしっかり入るよう
時間を計りながら取捨選択したり、ジャンルや曲調や男女ヴォーカル・邦洋のバランスを
考えながら順番を決めたり。実際にはそういった細かい作業を繰り返しながら制作しますが
今回はとりあえず記事上にリストアップしてみるところまで。
いま実際にその作業をはじめると、しばらくの間、blog更新できなくなりますから(苦笑)
でもそうなってでもやりたい作業だったりして・・・
「2枚組にすれば?」「いまどき、データにすれば?」ですって?ダメです!
CDを所有している感じが好きなんです!体裁が本物のCDみたいでしょう?
しかし、リストアップした曲の数や長さを考えると、2枚組くらいになりそう。
そこを涙を呑んであえて「1枚」に集約するのもまた乙なんです。
聴く音楽が変わってきて、5分超えは当たり前、10分もままある曲なんかを普通の顔して
フェイバリットにするようになったせいなんですけどね。

それでは、リストアップ開始!

<60年代・洋楽・男性ヴォーカル>
The Rolling StonesSympathy For The Devil悪魔を憐れむ歌)」
このくらいの時期のストーンズは是非。なかでも一番好きな曲はやっぱこれだな。
CanMary,Mary,So Contrary」か「Paperhouse
どちらも長い曲だけど・・・1曲は入れたいところ。
しかし、00年代洋楽と微妙に曲調が被る気がしないでもない。

<70年代・洋楽・男性ヴォーカル>
YesHeart Of The Sunrise燃える朝やけ)」
これはガチ。blogタイトルにまで持ってきたこの曲をいま入れないはずがない。
次点は「Close To The Edge」と「Sound Chaser」だけど、前者は20分に及んでしまう。
因みに一時期、「ここがいっぱいになったら、音楽ネタだけまとめて『Sound Chaser』という
別のblogを作ったほうがいいのかな」と考えていた時期もありました。
Led ZeppelinWhole Lotta Love胸いっぱいの愛を)」か「Heartbreaker」か
Immigrant Song移民の歌)」かな。「When The Levee Breaks」も捨てがたい。
あれ?決められない??
こういう時は、集まった曲とのバランスで選ぶことにしています。1曲は入れたい!
RamonesPinhead」か「I Just Want To Have Something To Do
ガバガバヘイを取るか、GarbageやRed Hot Chili Peppersのカバーの衝撃を取るか。
これもまた悩ましい。
もしトリビュート・アルバムを持っていたら、後者はGarbageのカバーを入れたい所だったけど。
Neil YoungDown By The River
渋すぎ。しかし同時に長すぎだから現実には収録は難しいかなぁ。
これもまた00年代洋楽と微妙に被るし。

<60~70年代・女性ヴォーカル・洋楽>
Carole KingI Feel The Earth Move
男女比が偏りすぎているので、バランス取りの意味でもどうだろう。
CarpentersSing」など
キャロル・キングと同様の理由。時間も短いし、箸休めにいいのでは。
この2組の共通項は「やすらぎ」。ロックに刺激を求めるぶん、ポップスには癒しが
欲しいのかな。

<90年代・男性ヴォーカル・洋楽>
うわぁ、年代も偏ってる。しかし今後同様の作業をする際には、80年代も増えるはず。
My Bloody ValentineSoon
正確には男女混合ヴォーカルのバンドだが、ケヴィンのヴォーカル曲を採用したので男性枠。
聴いたばかりで入れちゃうのはどうかと思った上に微妙に長尺だけど、他の曲と毛色が
かなり違うから、メリハリ付けにも入れたい。
To Here Knows When」辺りもいい。インスト扱いにも出来る。
NirvanaSmells Like Teen Spirit
ベタすぎる気もするが、マイベストアルバムに採用する曲は「アンセム」「初期衝動」感が
基本なので、そろそろ入れたっていいんじゃないかと。前作・前々作のマイベストで
You Know You're Right」や「Scentless Apprentice」は使ってしまっているし。
あと、カラオケでよくお世話になっているので(笑)
因みに、あんなに好きなThe Smashing Pumpkinsや、
女性ではAlanis MorisetteSheryl Crow
以前の作品で使いこんでいるので今回は我慢。同様の理由でJames Ihaも我慢。
Red Hot Chili PeppersOtherside
デビュー年からすると80年代のアーティストだが本格ブレイクが90年代なので無理矢理こちら。
って「母乳」もあるから難しいところなんだけど、作品自体のリリースが99年だし、やっぱここ。
Around The World」を入れたいけどYesの「Heart Of~」とリフがモロ被りなのでダメ。
ということで、ここでもカラオケお世話になってますセレクトを。
意外なことに、レッチリを使うのは今回が初めてだったりする。

<00年代・男性ヴォーカル・洋楽>
At The Drive-InEnfilade」か「One Armed Scissor」か「Arcarsenal
また結局決められていない(笑)「Enfilade」がもう少しシンプルな構成で短い曲ならば
即決だったのだが。これも他とのバランスを見て決めよう。
The Mars Voltaの「Cygnus」辺りや、
オマーのソロベストに入っていた裏Mars Volta系統からも持ってきたいけれど、
バカ長尺だったりセドリック被りすぎだったりになるので断念。
John FruscianteFalling
フルシアンテフリークの私がこの人の作品を入れない筈がない!しかし、選ぶのはとても大変。
フリークがこんなこと言うのも何だが、この人の声ってちょっと癖があって、リピートすると
くどく感じることがあって。マイベストアルバムは、リピートできる作品が身上なので。
だからこの辺が落としどころかな。ブラウン・バニーのサントラ曲(神すぎるおまけ編とまで
以前、書いている)だし、アコースティックなギターインストだし、大分雰囲気を変えられる。
インサイド・オブ・エンプティネス」や「カーテンズ」収録の曲も本当は入れたいところ。
エンピリアン」が大好きだけど、エンピリアン曲だけのために音量調整をする羽目になるので
この作品は今後もアルバム単位で楽しむことになろう。
オマーとジョンの共作もインストだし入れたっていいような気もするが(ボートラ扱いで)
流石にそこまですると一部のアーティストだけで固まりすぎてよくないかな。
RadioheadReckoner
デビューもブレイクも90年代だけどこの曲のリリースは00年代なのでここへ。
レディヘそこそこ好きだけどマイベストアルバムは基本、明るくガツンとした曲で攻めたいので
入れられるのはこの辺かな。次作ベストを作る頃には重い曲や昔の曲を入れるかもしれないが。
因みに、以前のマイベストでPrimal ScreamThe Musicなんかは大分使ってしまったので
今回は弾切れ。あんなに好きなSigur Rosの「()」や「Takk…」のアルバムの曲は
コピーコントロールだからCD-Rに焼けないし。

<10年代・女性ヴォーカル・洋楽>
何の因果か、ここ数年でハマった女性ヴォーカルものは全てこの年代だった。
ZAZAux Detentears保持者に)」
1stアルバムも良いが、自分の中で衝撃だったライヴアルバムに収録されている新曲から
ロックで格好良いこの曲を入れてみたい。オリジナルと遜色ないライヴアルバムだし。
拍手や「アリガトーーー!」が入るのは…それはそれで!アルバムの最後辺りはどうか。
2ndアルバムでこの曲収録されないだろうか。全く、ライヴアルバム「Sans Tsu Tsou」には
1stにはない系統の、いい新曲が沢山入っている。
WarpaintSet Your Arms Down
またフルシアンテ系統になってしまうという懸念もあるが、バランス取りの為にも
是非入れたい曲というかバンド。胸がザワザワする感じがとてもよい。


以前と比べても全体比で見ても圧倒的に少ないが、邦楽もちゃんと聴いてますよ、
ということで今度は邦楽からのセレクト。正直今までのマイベストアルバムで邦楽は
使い果たしてしまったアーティストが多いので、どうしても少なくなってしまう。

<00年代・男性ヴォーカル・邦楽>
Boom Boom SatellitesKick It Out」か「Pill
実は以前のマイベストで酷使してしまっているアーティストの最たるものだが、それは4thを
中心に選曲していたから。ならば5thから。3rdから「Light My Fire」なんかを持ってくるのも
ありかもしれないが、上にあげた2曲はあまりにも好きすぎるので。やや「Pill」が有利。
ELLEGARDENSalamander
他のアルバムはあまり好きになれなかったが、「Space Sonic」とこの曲が入ったアルバム
「Eleven Fire Crackers」は大好きだった。現在無期限活動休止中だったっけ。
これらもよくカラオケで意気込んで歌う。ブンブンもエルレも英詞なので、
原曲を知らない人に、洋楽を歌っていると勘違いされることがある。

<00~10年代・女性ヴォーカル・邦楽>
BUGY CRAXONENew sunrise
90年代末にデビューして、メンバーチェンジを繰り返して現在でもしぶとく生き残っている
ロックバンド。4thまではメジャーレーベルからリリースしていたが、以後はインディーズの
ような形態だから知ってもらうのは難しいだろうか。でも、是非多くの人に聴いてほしい音楽、
読んでほしい歌詞。特にこの曲が入っている3rdと次作の4thは傑作。そのうち記事書くかも?
同時期ではアルバムたった2枚で解散したfra-foaも好きだった。
どちらもマイベストでは常連なので「使いすぎ」感が漂うのが問題だ。
akikoCome Together
オシャレなジャズヴォーカリストだが、「ジャズ」というジャンルにまるで囚われず、
大変幅広い作品をリリースし続ける、ユニークでロックスピリッツなお姉さん。
そんな彼女が「ジャズとはなんぞや」を問うたアルバム「What's Jazz?-STYLE-」から
お馴染みThe Beatlesの「Come Together」のSo Cool!なカヴァーを。
akikoは近年、ビートルズのカヴァーアルバム「Across The Universe」もリリースしている。
分かってはいたけど、ジョージ曲は1曲もないのね…… この人もマイベストの常連。
SuperflyAlright!
ベタかもしれないがこういう単純明快でイケイケな曲は大好き。「誕生」などもよい。
Superflyは2ndが好きで、どうもその前後はピンとこない。なぜかは分からないが。
FLiPカザーナ
そう遠くないうちに記事を書いてみたいと考えているガールズバンド。先日、2ndアルバムが
リリースされたが、この曲は1stアルバムに収録されている曲。
詳しくは記事で書こうと思うが、とにかく頭に焼き付いてしまった曲。

<ヴォーカルなし>
HIROMI'S SONIC BLOOMThe Return Of Kung-Fu World Champion(Live)
上原ひろみが4ピースのバンド形態になったユニットでのアルバムより。
ギターが加わったことで、ロックばかり聴いている自分のような人間でもとっつきやすく
なったかもしれない。この時期の彼女らのライヴコンサートを観に行ったが、本当に素晴らしく
そのスピリットはロックに通ずるものがあった。そんな想い出を刻みつける意味でも入れたい。
CDを聴いていてもエキサイトするが、生でこれを聴いた時の興奮といったらなかった!


全部で23アーティスト。絶対無理だ、これを全部入れようとすると
本当に2枚組にせざるを得なくなってしまう…
もうかなり心を鬼にして選曲しないと実現しませんね、これは。
この記事を読んでいる皆さんも、こんなこと、やってみた経験があるのでは?
もしない方は、是非一度、チャレンジしてみることをお勧めします。
こんな風に(笑)なかなか大変だけど、ものすごく楽しいですよ。
なんだか自分史みたいで、現在の自分を見るにも過去の自分を客観視するにも
面白いアイテムになるんです。



火曜日に、漫画レンタルの誘惑に負けて10冊も漫画を借りてきてしまったので
次回から何回か漫画ネタになるかもしれないです。
次の火曜日までにあと6冊。うち5冊がギャグマンガ。
ギャグマンガってストーリーものより読破するのが時間かかると思いません?
1ページあたりの密度が高くて。流し読みできないし、笑っちゃうから人前でも
(=衆人環視のなかで時間潰しにも)読めないし。
ちゃんと借りてきたぶん全巻読破できるかどうか心配です。最低、また借り直せばいいけど。
ということで、3連休は漫画読破に追われそうです…オイオイって感じですが、
興味深い漫画もあれこれあったので、それを何とかレビューできたらと。

テーマ:お気に入り&好きな音楽 - ジャンル:音楽

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文豪ナビ 夏目漱石:「簡単に手に取れるけど案外深い。漱石世界をすいすい渡り歩けそうな、わかりやすくて重宝するガイドブック」

出先で時間を持て余しているとき、私の専らの娯楽は、読書。
いつも鞄のポケット部分には、2冊くらいの文庫本を入れていて、
その時の気分次第で読み分けるのですが、この頃はもっぱら夏目漱石
というか、去年頃まで振り返ると、もう1年以上ずっとダラダラと
漱石片手に歩いていることになります。
もちろん合間合間に他の本も読みながら。
最近は「隙間時間」がなんだかなくなってきたり、疲れていてウトウトしたかったりして
読書の暇がないままということも多かったので、漱石を読むのはいつもゆっくりです。
集中したい本は家で一人じっくり対峙して読むんですが、漱石の本は私にとって
「ながら読み」「待ち時間潰し読み」にうってつけ。程よく面白く、程よく薄味で。
物語が大きく動いている時以外は、まったりとそのテンポや洒落を楽しみながら読めます。
つぶさに一字一句目を光らせながら読んでいる熱心な方には申し訳ないのですが。

さて、多作な作家の虜となったとき難しいのが、「何から読むのか、次は何を読めばいいか」。
好きなものから読めばいいのだと分かりつつ、子どもの時分に「吾輩は猫である」を読んだり
高校生で「こころ」を読んだりしても、その滋味が分かるはずもなくて。
連作(漱石でいえば、三四郎→それから→門、といった)のようなパターンもあるし。
文庫本巻末についている、題名と簡単なあらすじでは、どうも十分に分からないし、
かといっていま全ての漱石本を揃えるのも・・・
三四郎」→「それから」(今ここ)→「」までは買ったものの、その後を案じているとき
その本は颯爽と、私の前に現れたのです。


文豪ナビ 夏目漱石 (新潮文庫)文豪ナビ 夏目漱石 (新潮文庫)
(2004/10)
新潮文庫

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「文豪ナビ」シリーズ、他の文豪もとりあげて全7冊あります。
そのなかの一つが漱石先生。「先生ったら、超弩級のロマンティストなのね。」という
かなり印象的なフレーズの下にいる、模写しているんだけどゆるい漱石先生のイラスト。
「はじめて漱石を読むわけではないんだけどなぁ・・・」うっすらと抵抗感を覚えながら
それでも、藁にもすがりたい迷える羊(stray sheep)の私は、頑張ってレジまでこの本を
運んでいきました。

開いてみると、まずカラー写真を織り交ぜながらキャッチーに、
こころ」「三四郎」「夢十夜」のイントロダクション「こんなとき読みたい漱石」。
次にスマホの操作画面ボタンにありそうなマークを冠したポップな目次は例の似顔絵つき。
そうして、「超早わかり!漱石作品ナビ」の表紙にはルンルン歩く蛙さんと、
読書慣れしていない人でも親しみを持てそうな親切設計。
ディープな読書好きにはイラッとくるかもしれませんが、もう少し待って。

さてさて「次に何を読めばいいのか」に悩む私にとって最大の読みどころ「作品ナビ」、
漱石おすすめコース」なるものがまず提示され、それに準じた紹介文が続きます。
紹介文はそこそこネタバレで、読む前には良いけれどいま読んでいるとキツイ(笑)。
そして「どうしよう!この順序で読んでこなかったよう!」「40歳を過ぎた大人の読み物の
吾輩は猫である』は、40くらいまで読めないの?読み返そうと思ってたのに!」
「『三四郎』三連作の前に『こころ』や『草枕』を読んじゃった!」とちょっと動揺が!
困ったぞ!どうしよう?
・・・まぁ勿論あくまでひとつの例であって、本文最後にも「順を追って門をくぐるもよし。
興味深い門に真っ先に駆けていくのもよし
」とあるので、大丈夫大丈夫。
参考にしながら、気になる門はちょっと強引にくぐって、後でまた読み返せばよいでしょう。
ナビはあくまで、ナビなんだから。

続いては「10分で読む『要約』夏目漱石」。あらすじではなく、もののみごとに、10分程度
時間があれば読めそうなくらい、きちっと要約されていてこれは本当にびっくり。
吾輩は猫である」「坊っちゃん」「草枕」の3つが登場するんですが、読んだことがない人は
「要約」ということはつまるところ結論まで示されているということ=ネタバレなので注意を。
あのシーンもあの言い回しもきちんと入って10分で要約。
「漱石ナビ?バカにしてんのか?」とご立腹のフリークの方にも、せめてこの章だけは、
いやこの章こそ、ぜひ読んでいただきたいです。

次は、「声に出して読みたい日本語」ほか数え切れないほどの著書がある齋藤孝さんによる
声に出して読みたい夏目漱石」が登場。まんまじゃないですか!
ここで味わえるのは、私が漱石を常備する正にその理由、「テンポのよい文体の小気味よさ」。
私は文体で好きな小説家が決まるタイプで、その人の文体にハマったらどこまでも追いかけ、
逆に文体にピンとこなかったら話が魅力的でもどこか居心地が悪く、その作家とはサヨナラ。
ユーモア、くちぐせ(「頗る」「甚だ」など)、流暢さ、偏屈さ。
これが癖になってしまうと漱石先生から抜けられなくなるのです。とても良い気分になれる。
そして齋藤さんも文体だけピックアップだけではなく作品やエピソードにも言及しており、
漱石文学への愛情がよく伝わってきます。

「漱石文学への愛情」ということで、続いては漱石ファンの作家2名によるエッセイ。

ひとりめは表紙のインパクトあるフレーズ「先生ったら、超弩級のロマンティストなのね。」
が文中から抜粋されている三浦しをんさん。最近書店でその名をよく見るようになりました。
「漱石作品って何か変だぞ」という話から始まって、件の「超弩級のロマンティスト」、
そして「そんな先生は実生活では、女性とどんな会話を交わしていたのか?」という流れで
随想と短編の「硝子戸の中」「文鳥・夢十夜」でその謎を紐解くのですが、
うーん何だか良くも悪くも女臭いというか、「『こころ』は男同士の恋愛では?」と騒ぐ
そのノリがどうにも、最近言うところの「腐女子」みたいでちょっと(苦笑)。
でも、「硝子戸の中」や「文鳥」は一般的にはややマニアックな作品なので、
「漱石の素の姿が垣間見られる本」として、チェックリストに入れたくなります。

ふたりめは「スキップ」「ターン」「リセット」シリーズなどで有名な北村薫さん。
こちらは硬派に、「こころ」一冊で展開。漱石というか読書ライト層を一喝するタッチです。
古書店で見かけた女子高生と店員のやりとりをモチーフに、「愛書家にとっての本とは、
新しい衣服に優先するのは勿論、食事代も切り詰め、デートの数を減らしても買うべきもの」
という「愛書家」と、その極端な主張に納得できない我々「普通の人」との溝をあぶり出し、
そこから展開して「『こころ』とは、どのように読ませるべきか、どのように学ばせるべきか」
という論に入っていきます。「文豪ナビ」という書籍の趣旨が分かっていないようにも
とれますが、「こころ」ひいては漱石文学の奥深さを伝えると共に、この「文豪ナビ」という本を
単にビギナー向けのライトな読み捨て型の読み物に留まらず、玄人層の読書にも耐えうる重みを
与える役割を果たしているように感じられます。

東京に住んでいたならこの章片手に一度は街歩きをしてみたくなる、地図イラスト付きの
漱石文学散歩」がそれに続きます。
早稲田から神楽坂までのエリアに、漱石文学のあの場面もこの場面も、漱石が人生を送った
あの場所もこの場所も集約されているようです。
硝子戸の中」「道草」「それから」「坊っちゃん」、とりわけ「硝子戸の中」から
引用や紹介があって、作品・人物、両面から漱石に興味が沸いてきます。

そして最後に「評伝 夏目漱石」。
産まれて死ぬまでの漱石の一生を辿り、そこから生まれた作品群を辿っていきます。
孤独な生い立ち、若い頃よりの多彩な才能、挫折、神経衰弱や胃炎との闘い、不器用さ、
気晴らしに楽しく書いていたはずの小説がいつの間にか自分を追い詰める苦しみ・・・
どの作家でもそうですが、漱石もまた、その生きざまが作品やそれを制作する過程に
よく反映される作家。漱石という人を知ることによって、漱石の作品も、一層良く
心に沁みて、どんな心情で作品群を産みだしていったかと、思い入れも深まります。
同時代を生きたのにタイプはまるで正反対の文豪、森鴎外との比較も印象的。
二人の人生は対照的で、なのに不思議とある部分ではリンクしていて、興味深いです。
どちらのタイプの生き方が好きか、ちょっと考えてみてもいいかも。


あっさりと始まるけれどやがて深い読み物と化していく。
簡単に手に取れる割に、色々な読み方・使い方が出来る。

軽い気持ちで買った本だけど、案外重宝して、長く手元に置いておきそうな気がします。
おぬし、なかなかやるなぁと。


それを振り返りつつ明日も隙間時間に「それから」。威風堂々とニートをしている代助は
ムカつくけれど清々しくもあり。そろそろ例の三角関係のライトが、黄色信号に変わってきた
頃合いです。ワクワクしながら、時間をじょうずに潰そうという日々はしばらく続きそうです。
続編「門」もスタンバイしているし。
というか、他の本だってまだ10冊近く置きっぱなしだし!
「本を読む」と「音楽を聴く」と「映画などのTVを観る」と「ブログを書く」と「交際」と
「一人暮らしの家のことをする」と「デイタイム」と、華麗に全部両立する方法は
どこかに落ちてないものですかねえ。

テーマ:読書 - ジャンル:小説・文学

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ざっくり映画ライフ:その1 夏の夜長とジブリアニメ(千と千尋の神隠し・風の谷のナウシカ・紅の豚)「国民的老舗ブランドの変遷を追いながら」

昨夜録画した「千と千尋の神隠し」を今日の昼に観ながら、「そうだ、映画のための
新しい企画を作ろう」と思い付きました。
1記事全部使うほどは書かないけれど、印象に残ったのでざっくりと感想を述べたい用の。
その名も「ざっくり映画ライフ」。どんどん「ざっくり」が増えていきますが、
1記事1題材限定型だと題材の取りこぼしがどうしても増えちゃうんですよ。

記念すべき第一回はおなじみスタジオジブリ作品。言うまでもなく数多くありますが
今回は、今年放映された「紅の豚」「風の谷のナウシカ」そして昨日の「千と千尋の神隠し」
がややメインです。来週のトトロまで待つという手もありますが、トトロとラピュタは
内容ほとんど暗記しちゃっているからなぁ。
因みに、ジブリアニメをTVで観るということはそれすなわち加藤清四郎くんの「シネマボーイ」に
出くわすことと同義でありますが、普段「いらね」と感じるこの前フリ後フリも
ジブリアニメでだったらいいかなぁと。子ども(と大人)のためのアニメですからね。


まずは昨日の「千と千尋の神隠し」。もう10年も前ですか。

千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]
(2002/07/19)
不明

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キャッチフレーズの「生きる力」とか懐かしい。そういやよくそんな事言われてましたね。
「前にも観たからいいかな」と思っていたけど、それが案外覚えていなくって。
千尋一家が例のトンネルをくぐるまでのオープニングや、大泉さんが声優やっていたとか
でかい赤ん坊いたとか、千尋がヒロインらしくない子だというのが凄く話題になったとか、
そこまでは覚えていたんですけど、肝心の話の筋なんかは全然覚えていなかった。

ある映画を「前に観た」という経験が一応あっても、いざ観てみると殆ど覚えていない、
断片的な記憶しかない、物語が何を伝えようとしていたのかまではわからない、といった
ぼんやりした「経験」でしかない、なんてことありませんか?

TVを地デジにして以来、地上波で少しでも興味のある映画は必ず録る習慣がつき、
去年の年末の映画までまだ残っているんですが(もう観ないのかも・・・)
「あぁ、コレ、こういう話だったかぁ」「あのシーンとあのシーンしか覚えてなかった」
というパターンがかなりありました。(「ボディガード」なんかもそのパターン)
今回はモロにそれ。これまで、映画や単発ドラマの記事は二度観してメモをとりながら
記事をつくってきたんですが、すぐ前のものですら取りこぼしてしまうのだから、
まして過去の淡い記憶が頼りにならない、新たな発見があるのは言うまでもなく。

ジブリものの主人公ってみんなお利口さんで、明るく元気で、素直で可愛くて、
こういったシチュエーションでもすぐ適応して・・・というのにウンザリがあったのは
ナウシカを再聴したときに再確認したのですが、千尋はキャラ造形からして可愛くない(笑)
でもすごくいまどきの子どもにいそうな顔や所作をしている
んですよね。
理想的な子どもから現実の子どもへのシフトは、昔の作品から辿ると余計にインパクト大。
それに、ややゆっくり成長していくから、感情移入が追いつきやすい
今までの主人公って既に完成されていて、「どうせ出来るんでしょ?」と予測がついちゃう。
でも千尋は実にどんくさくて、挨拶もできなくて、ぼんやりしているところからのスタート。
周りから怒られながらも、仕事をがんばって、褒められる体験をして、責任感がついて
どんどんたくましく、臆さない子に育っていく。
だからいわゆる「主人公補正」も、今までと比べて自然に観られてよかったです。
最後には正体のよくわからない感動が湧いてきて、涙ぐんでしまいました。

登場人物たちが古い言葉をしゃべっていたり、古代日本ふうの着物を着ていたりしていて
大河ドラマ「平清盛」を連想してしまったのは私だけ?
ああいう(というか、もっと深い)日本古来の神話や伝承を織り交ぜた
キャラ設定やストーリーが、国際的な評価を決定づけたそうですね。
グローバリゼーションが方々で叫ばれていたあの時期によく、こんなメッセージを
鳴らせたな、しかも受け入れさせてしまうとは
、と、今考えると驚きを隠せません。

デジタル技術を使うようになった影響などもあり、絵柄など雰囲気が従来(トトロとか
ラピュタとかの頃)と比べてかなり変わっていますね。
あの少し垢抜けない、青臭い「らしさ」が欠けたような印象も受けたのですが、
時代と並走するとはつまりそういうことなのかと。

あの頃の問題提起(無気力な子ども、若者)は、10年経った現在にも鋭く響くように
感じました。最近よく子どもや若者が農村に出て修行したりしている流れにも続くような。
つまり、あの当時の世相の問題は、解決の目を見ていないと。個人レベルでは活発な若者も
増えているように感じるけれど、その面でも「格差」がとんでもなく大きいのでは。
「10年前の流行」って「懐メロ」にもなれない一番厳しいタイミングかもしれませんが
今こそこの作品は観られるべきだと思います。特に未来に躓いている、若者に。



次に、これも割と最近放映していた「風の谷のナウシカ」。

風の谷のナウシカ [DVD]風の谷のナウシカ [DVD]
(2003/11/19)
島本須美、納谷悟郎 他

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はっきり言って苦手で、避け続けてきました。「グロ」なイメージが焼き付いていたから。
いつも食事をしながら映画の録画を観るので、ヘドロんちょが出てくるタイミングを運良く
華麗にスルーしながら視聴できましたが、ちょっと被った時はやっぱりしんどかった。
でも実はその辺は「千尋」の方がグロです。思い切りげぇぇってやってるし。
ナウシカは、その一瞬一瞬さえ避ければ大丈夫。「案外観られるな」と胸を撫で下ろしました。
今秋にエヴァンゲリオンの新作公開が控えている庵野秀明さんの名前を
クレジットで確認できて、それにも「おおっ」と。しかも「千尋」のクレジットにもGAINAXの名が。
庵野さんが描いたのは例の巨神兵ですが、勿論しっかり観ておきました。
エヴァを思い返すと確かに、随所にナウシカを想起させる描写があったかも。
今春くらいからEテレで30分くらいだけ放映されているアニメ「ふしぎの海のナディア」を
ずーっと欠かさずしぶとく観続けているんですが、それを称して「ナウシカ×エヴァ、
もしくはガンダム」と言っているくだりを雑誌で読んだのが何だか頷けるような。
(そこにプラス「ヤッターマン」じゃないの?グランディスさん達ってドロンボー一味の
パク・・・オマージュって感じがする)そしてその間の「トップをねらえ!」も気になります。

ナウシカは、とにかく自然が第一なんですね。良くいえば純粋な、悪く言えば原理主義的な。
自分のスキルや経験でなんでもできるから、自然自然と言って村人を率いることができる。
確かに勇ましいヒロインではあるけれど、それは愛情や環境に恵まれているから
成り立つ少女像
なのだと、ライバル役の姫君を観ていると懐疑的になってしまいました。
本作には原作の漫画があるそうで、そちらではその姫君が単なる「噛ませ犬」役でなく
成長を経てナウシカと対峙するキャラクターで、ナウシカと二分する人気があったとか。
だから観終わって寧ろ「是非とも今度は漫画のナウシカを読んでみたい」と思いました。
何巻何十巻と続けられる漫画と違い、映画は基本、2時間だから、描ききれない部分が
出ますよね。その「描ききれない部分」にこそ隠れた魅力が詰まった作品である気がして。

「ナディア」は、ナウシカにオマージュしながら、懐疑的な目線が混じっているところが
今(全体の半分も終わっていないけど・・・)観ていて、あるように感じます。
どんな過去があったのか殺生を絶対否定するナディア、しかし近代的な世界ではそれは
我が儘でしかない。ナウシカのような絶対的能力も権力もない。だから時々「みんな、
みんな大嫌い!」と言ってイジケて、孤立してしまう。「ナウシカの理屈は風の谷だから
通用するのであって、実際の世界では綺麗事でしかない」と言わんばかりに。

何度か脱線しましたがちゃんとナウシカに戻って、「千尋」でも千尋を救う少年の正体は
千尋が昔溺れたことがある、再開発で今はもう存在しなくなった川の神様だったりして、
ナウシカで提示された自然愛、自然保護の主張はブレないなぁとしみじみ。


最後に、あまりにもシブい豚が主人公の洋画風お気に入り作品「紅の豚」。

紅の豚 [DVD]紅の豚 [DVD]
(2002/03/08)
不明

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よく、宮崎アニメでは飛行機や飛行艇など、飛ぶアイテムが頻出すると言いますが
この作品はそれを思い切り極めたもの。なにせ空の男たちのお話ですから。
そして舞台は20世紀初頭のイタリア。いやもうね、豚が豚なのに人間よりもモテて、
哀愁があって・・・ストーンズやトム・ウェイツなんかがよく似合いそうな豚ですよ。
観てみると結構、わんぱくヒロインが話を掻き回したりして、正統派の物語の体裁を
していると意外な印象さえあったんですが、全体に漂うムードが完全に白黒映画。
「古きよき」という言葉がこれほど似合うアニメ映画はないと言いたい。
千尋もナウシカも大きなメッセージを背負った映画だったんですが、本作に関しては
何を読み取るというではなくて、ただ心地良い空気に身を委ねるのが一番の楽しみ方。
男も女も現在を楽しく生きていて、エピローグに出てくる年をとった皆さんも
おじいちゃん・おばあちゃんなりの楽しい生き方暮らし方で楽観的にやっているのが
僅かな描写でも伝わります。「楽観的にいまを生きようよ」それがメッセージかも。
豚の「正体」も、明かしているようでイマイチはっきりしない=結局どこか謎に
包まれたままなモノローグで、最後にどうなったのかも「ご想像にお任せ」で、
こんなに最後まで神秘的で種明かしをしない不親切な主人公も宮崎アニメらしくない。
映画を観ているのかと勘違いするような雰囲気が極上の、異端の隠れ名作
私としてはこっそり隠しておいて、一人だけのものとして秘かに楽しみたいくらい。
ジブリ作品の時点で「こっそり」「一人だけのもの」なんてあり得ないのですが(笑)


ジブリ作品ってエンディングもお話のひとつで、エンディング楽曲にも傑作が多くて
聞き惚れてしまいますね。今回の中では「紅の豚」の加藤登紀子さんにうっとりするばかり。
スタッフクレジットの横に描かれる背景画もエピローグになっていて
こういうこだわりと、それを尊重してくれる日テレさん、GJ!と思うことしきり。
CMを入れるタイミングや時間数までジブリ側に指定されると聞いたことがあるのですが
日テレサイドには面倒かもしれないけれど、観る側としてはその徹底ぶりがありがたい。

80年代のナウシカを代表とする「ジブリ全盛期」、90年代の紅の豚といった
変化球、まったりの時期」、そして00年代の千尋のような「改革期」と
ジブリアニメの3つの年代を概観するかたちに図らずもなりました。
10年代は、吾朗さんが監督を務めることが増えて「世代交代期」になるのか?
しかしこれだけひとつのブランドを長く維持しているのはやはり凄いことですね。


あーあ、「ざっくり」のつもりがまた長々としてしまった。
変にハードルを上げてしまったような、または短く書けないのを露わにしてしまったような。
まだまだたくさん「ざっくり」な切り口であっさりと感想を書きたい映画があるので
今後どんなふうにそれらを語ろうかと考えながら、今回の記事を終わらせていただきます。

テーマ:スタジオジブリ - ジャンル:映画

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サラリーマンNEOゴールド&総集編DVD「景気は悪いけど、たまにはgdgdな会社模様や人間関係をシニカルに観察して笑おう!」

サラリーマンNEO」は、生瀬勝久さんや沢村一樹さんなど、俳優がメインの
コント番組なもんで、「お笑い番組」と呼んでいいものか迷うところですが
一応お笑い番組として見ていました。
「いました」と過去形なのは、昨年、マンネリを理由に番組が終了したから。
加えて、不景気、採用難、震災、また働き方の多様化(起業が増えるなど)等で
あの「あるある」を笑っている気分にはなれない、リアリティ不足、といった
要因もあるのではと、昨年の最後のSeasonを苦笑しながら観て考えていました。

ところで今年に入ってから久々のスペシャル特番が、先日、ゴールデンで放映されましたね。
その名も「サラリーマンNEOゴールド」(笑)
後ろに(笑)ってつけると映画版のタイトルみたいですが。(映画観てないなぁ)
1時間強、あのNEOワールドが復活。
苦笑したりニヤッとしたりしながら久々の皆さんを味わいました。ゴールド!
スペシャルらしくゲストもお迎え。順不同ですが、ちょっと思い出してみましょう。


○NEO EXPRESS(ゲスト:立川志の輔
世界でいちばんサディスティックな女子アナ、中山ネオミさん(中田有紀さん。この人は
普段、フリーキャスターをしているのだ)と、彼女にいつも冷たく虐げられて心が折れる
報道男さん(生瀬さん)のニュース。
今回はイントロダクションの他、スポーツコーナーでも登場。
イントロダクションでは、志の輔さんが本人役で登場。そしてなんと、
「レギュラー放送が終了した事を番組を代表して視聴者の皆さんに謝ってください」
ネオミさんが無茶振り!
当然戸惑う志の輔さんに、報さんは日頃の経験から「この人に逆らう事は出来ないので
お願いします」とボソリと懇願、謝罪が見事実現。
スポーツコーナーでは、原史奈さん演ずるアナウンサーのスカートの丈の短さが
とっても面白くないネオミさん。散々クレームを言ってます。
この番組に出てくる中田さん、大概の役がキツい女性。こわいこわいこわい。

○「戦国サラリーマン・ヒデヨシ」(ゲスト:稲垣吾郎
多分今回のメインコント。「超大河ドラマ」と銘打った壮大なプロジェクトが
今、始まる。主人公は豊臣秀吉で、主演は稲垣吾郎さん(役名もそのまま)で、
超大河だから3年間放送、超大河だから1回3時間放送にしちゃいましょう!
あれ、草なぎ君が秀吉やってた大河なかったっけ・・・?
そして撮影が始まると監督(女性)のその場の思いつきで演出も台詞も衣装も変更。
スタッフ皆イエスマン。結果、3時間×3年分のそれなりの量、撮影したのに、
全ー部撮り直し!ゴローちゃんもタジタジ、我々もタジタジ。
そうしていざ放送されたのは、屋敷の女性たち全員を恭しく褒めまくるヒデヨシ、
時代的におかしい華美な衣装やら屋敷やら、
「サラリーマン」は「ビジネス・パーソン」に言い換え。しかもOLさん賛美付きで。
なんか最近のNHKのドラマその他は女性賛美が多すぎ。
NEOも例外ではなく、昨年は特に酷かった。
その反映と、昨年の大河「江」の自虐のジョイント。しかもよりによってすぐ次のゲストが。

○「愛娘の結婚」(ゲスト:水川あさみ
水川さん演ずる女性が結婚を考えている恋人を家に連れてくる。
生瀬さん演ずるお父さんは、愛娘の晴れ姿に今から嬉しそう。
しかし麻生祐未さん演ずるお母さんが面白くない。いや、不安・・・?
恋人への難癖から始まって、話はいつのまにかお父さんへの罵詈雑言。
「本当に好きな人がいて、諦めて、お父さんで妥協してしまった」
「あなたが産まれる前、お父さん、浮気してたのよ・・・!」
「どうしてこんな人と・・・!」
愛娘は完全にマインドコントロールされ、恋人をその場でフッて去る。
ついでにお母さんもお父さんをその場でフッて去る。
アレレってなる恋人さんとお父さん、と我々。
麻生さんがいつからか(白石夫妻のあたりからか)鬱憤爆発奥さんになって
本作はその真骨頂。
普段こんな人じゃない人(美熟女)たちがどんどん壊れていく
NEOになったのはどうしてか。美熟女ageのコントが半数を占める印象があった昨年。

○「そうだ、セクスィーで行こう。」
沢村さんが大きくぶっ壊れた+ブレイクした、おなじみ「セクスィー部長」が
はんなり京都へ。CMふうで、コントの合間に何度か挿入された。(←コレわざと)
シュールで一番良かったと思う。京都のはんなりとした風景にちょこんと佇む
セクスィー部長
。但し、最後には、その辺の女性をいつもの調子で陥れたりと暴走。

○サラリンピック
4年に1度のサラリーマンたちの祭典「サラリンピック」の中継。
今回の競技は「男子腹踊り重量挙げ」。日本代表が見事優勝を飾った。
付き人の田中要次さんがとってもそれっぽすぎた(笑)

○「博多よかばい食品物語」(ゲスト:水川あさみ)
常識に欠け、強引なテンションの高さを誇る、博多の老舗メーカー「よかばい食品」の
爆裂コンビと若社長と彼らに巻き込まれる相手先の担当者の悲哀。よかばいよかばい!!!
福岡で28位のシェアを誇る会社、看板商品は卑猥な形状をした「3Dまんじゅう」。
他にも迷商品をたくさん開発して、いざ突撃売り込み売り込み!
よかばい食品にインターンの学生(水川さん)がやってきた。しかし、あのコンビ
入江雅人さん&田口浩正さん)にはインターンなんてわからんわからん!
いつでもとりあえず笑ってる若社長(野間口徹さん)も相変わらず。
今日は大手コンビニチェーンでのプレゼンと大舞台で、部長始め担当者3名の前で
いつもの調子でよかばいよかばい、部長(生瀬さん)も社員2人もあきれ顔。
天然KY社員が強烈すぎた(そしてウザかった)中越典子さんのクール社員ぶりが美しい。
ここでインターン生が業を煮やして、コンビを押しのけ渾身のプレゼンを披露。
コンビには「でしゃばるな!」とヤジられるが、担当者達の表情が変わっていく。
部長が「決めた。君をぜひ採用したい!」インターン生が奇蹟のヘッドハント。
しかしインターン生は「変な会社だけど、まだもう少しここで働いてみたい」って。
ちょっと胸が温まるお話になりましたとさ。

○「世界の社食から」とタニタとNEO EXPRESS
今をときめく、「体脂肪計タニタ食堂」ことタニタ。書籍やデザートでお馴染み。
それは、この番組の「世界の社食から」というコーナーで取り上げられたことがきっかけ。
まぁ確かに事実のようですが、一般にはあまり知られていないのでは?
そこでネオミさんが暴走してタニタに殴り込みで関係者にインタビュー。
タニタ食堂のブレイクはNEOのおかげ」と強引に言わせてしまう展開に。
やりたい放題暴走しまくるネオミさんと、それを止められずオタオタする報さん。

○会議最前線(ゲスト:稲垣吾郎)
gdgdな、しかも実際にありそうな会議でのひとこまが繰り広げられるコントに
ゴローちゃんが挑戦。ない話ばかりして、全員から顰蹙を買う。
ちょっとこのコント自体も流れgdgdだったかな。

○一人、外れる(ゲスト:立川志の輔)
シリアスなムードの男たち。「チームから一人抜けなきゃならない」と、思い詰めた調子で
独りごちたり、誰かを糾弾したり。そのピリついたムードを作っている原因は、
これから行われる合コン。相手先のメンバーが来られなくなったので、こちら側からも
一人、外れなくてはならないのだ。
ああだこうだ議論した挙げ句に落ち着いた先は・・・年くった上司(志の輔さん)。
「何でいるのかと思った」との声、連発。「行きたかったんだもん・・・!」悲痛な叫び。
そこに一本の電話。よかった、相手先が一人を補充して、みんな行けるようになったよ!
みんなでワーイワーイ。念願叶ったよ!


うーんやはり一時期(セクスィー部長が流行っていたころ)に比べると散漫な印象。
そのなかに面白いものがぼちぼちあったかなと。
メインだったはずの「戦国サラリーマン・ヒデヨシ」が不発で、本放送では空騒ぎみたいで
あまり楽しめなかった「博多よかばい食品」が、ラストで人情ものでほっこりして、
一番さりげなーく挿入されていた「セクスィー部長」の京都行脚が一番面白かったとは。
「マンネリ」は今回の特番でも感じたのですが、一方で愛すべきキャラが沢山居る事を
思い出すことができて、そうしたら今回みたいに不定期のスペシャルで放送するのが
良いんじゃないですかね。



あの頃のNEOが蘇る!大分前に観たDVD。

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生瀬勝久、沢村一樹 他

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出演者たち(というか、名キャラたち)を描いたイラストが可愛い上に似ている。
まずはそこで見所です。
全てのコントの「初回」が収められているのは「マンネリ」を見せないためと、結構
続き物展開が多いために途中の面白い回を見せては訳が分からないためか。
個人的ツボだったコントはこのあたり。

テレビサラリーマン体操 段々、ゲストを呼んではめちゃイケの加藤みたいにぐるんぐるん
回したりして、脱線しつつあったが、やはりベーシックにバカバカしい体操を見るのが一番。
いつ見ても安定した面白さ。今回のスペシャルで見られなくてあまりにも残念。

セクスィー部長 小池栄子と宿命のライバルになる→結婚する、という時期も面白かった。
まずは基本の部長から。役柄だけでなく、実際にエロ男爵になるんだもんな、沢村さん・・・・・・
未来の世界でおばあちゃんが孫に読み聞かせる、ブラックな「セクスィー名作シリーズ
も良い。特に最後の、孫とおばあちゃんのやりとりがえげつなさすぎる。

就活一直線 相棒の「暇か?」でもお馴染みの山西惇さんが大変なことになっている。
就活をするのが生きがいの、ネオ山工業大学柔道部出身のハイカラで熱すぎる男と後輩。
腹が痛くなるほど笑える。気合いが入りすぎ(笑)。でも、なんでも後輩に取られてしまう。
後半は新卒の就職難の時期になって、「不謹慎では?」と感じていたところで終了した。

サラリーマン歌舞伎 オフィスでよくあるひとこまに、生瀬さんの神業顔芸が炸裂。
見事な歌舞伎役者の決め顔。一見の価値あり!とんちのきいた野次にも注目。

ウザいコントとかもありますが(というか、かなり好きずきだと思いますが)
あんなヤツやこんなヤツをこっそり観察するのはなかなか愉快です。
世の中がNEOを受け入れられるかどうかは、日本の経済が元気かどうかの
試金石になっているような気がちょっぴりしてしまったり。

まぁ、「マンネリ」したのはそのせいじゃないのだから、関係ないっちゃないけれど、
マンネリが無くなった高クオリティのNEOが出来たとして、それを笑う余裕がない世相では、
個人的にはまずい気がするわけです。

テーマ:お笑い番組 - ジャンル:お笑い

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Lost In Translation & Marie Antoinette(サントラ):「ケヴィン・シールズ祭りのつもりがソフィア・コッポラ祭り。V.A.ならではの出逢い」

以前「マイ・ブラッディ・バレンタインの記事」を書いたときに
その中心メンバー、ケヴィン・シールズの現在の活動を追っていて、大変気になった
サントラふたつ。
ロスト・イン・トランスレーション」と「マリー・アントワネット」への参加。
「これは」と思い、いざ手にしてみれば、よくよく考えればソフィア・コッポラ祭り。
そして、2つのサントラのプロデューサーを務めているのは
ブライアン・レイツェルなる人物。
だからこの記事は、図らずも、ソフィア・コッポラ特集かブライアン・レイツェル特集と
相成ったわけです。

ロスト・イン・トランスレーション オリジナル・サウンドトラックロスト・イン・トランスレーション オリジナル・サウンドトラック
(2003/10/16)
サントラ、ケヴィン・シールズ 他

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「マリー・アントワネット」はまだ観てないんですけど(予告編CMはさんざん観たけど)、
「ロスト・イン・トランスレーション」は大分前に観て、なんともいい余韻の残る良作だと
記憶に残っています。
日本の真ん中で迷子になった、中年のハリウッド・スターと若い人妻。
時差ボケが収まらない男と、眠れない女。
なんとなく出会ってなんとなく二人の距離が縮まって、けれどお互いの日常も待っている。
でも、迷子になって漂う時間は不思議と居心地が良くて・・・。
音楽に着目して観ては全然いなかったんですけど、この監督(ソフィア・コッポラ)の
サントラはことごとく評判が良いのだそうで。
監督処女作「ヴァージン・スーサイズ」から。(これも観てない。観たいけど怖いような)
そしてその時既に、ブライアン・レイツェルは音楽監督を務めていたんですね。

マリー・アントワネット オリジナル・サウンドトラックマリー・アントワネット オリジナル・サウンドトラック
(2006/12/13)
サントラ、ウィンザー・フォー・ザ・ダービー 他

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「ロスト・イン・トランスレーション」は浮遊感がよく出た雰囲気で、
2枚組の「「マリー・アントワネット」は、1枚目が「ちょっと虚しいお祭り騒ぎ」、
2枚目が「マリーもホントは淋しいの」という感じ
、と概要したら怒られるでしょうか(笑)
我が儘は男も女も嫌いなので「絶対観るか」と思っていた「マリー・アントワネット」、
サントラをきっかけに「観てもいいかな」に変わってきています。案外大丈夫かもしれない。


「ロスト・イン・トランスレーション」では、ブライアンなどによるインストが数曲
収録されているほかに、彼がツアー・バンドのドラマーとして活動したバンド、
AIRエール)の曲も1曲あります。AIRの楽曲は「ヴァージン・スーサイズ」のサントラに
多く収められているのだそうで、「ヴァージン・スーサイズ」のサントラも今後チェックして
みたい感じです。
「マリー・アントワネット」のほうではもう少し間接的な関わりになり、何曲か
クラシック音楽を今風にアレンジしたり、イントロのインストを作ったり。
1曲だけAIRの楽曲がありますが。
因みに2010年公開された映画「サムウェア」(今調べて存在を初めて知りました)には
ブライアンの名もAIRの名もなし。
ソフィアのパートナーが在籍するバンド、 Phoenixフェニックス)が担当している様子。
フー・ファイターズあり、ポリスあり、グウェン・ステファニーあり、T・レックスあり、
キッスあり、ブライアン・フェリーありと、もう何でもござれで、このサントラも面白そうです。


そしてきたきた、当初の目的ケヴィン・シールズ。
「ロスト・イン・トランスレーション」ではソロ曲を4曲、マイブラの曲「Sometimes」も提供し、
「ラヴレス」以来10年以上にわたった実質的沈黙を破るかたちになりました。
ケヴィンのヴォーカルが聴ける曲もあります。
曲のタイトルも「City Girl」「Goodbye」「Ikebana」「Are You Awake?」と
映画のワンシーンや雰囲気を切り取ったものになっています。それにしても「いけばな」とは。
曲が「・・・なんかマイブラっぽい」という感じがするのはこういうオーダーだったから。
らしいと感じるか物足りないと感じるかは好きずきでしょう。
でも結構、映画の浮遊感や静寂が出ているソロ楽曲が揃っていると思います。
「マリー・アントワネット」ではやや肩透かし。バウ・ワウ・ワウのリミックス
2枚のディスクで1曲ずつ手がけているのみ。原曲を知らないのも大きいんですが。
評論家筋から「ユニーク」と評されたのは寧ろこちらのほうのようです。


この2枚(正確には3枚)、もっと違う楽しみ方が出来ます。
それは、あのアーティストやこのアーティストの味見が出来ること。これが凄いんです!
「ロスト・イン・トランスレーション」ではスクエアプッシャー(マリーの方にも参加)、
そして「ジザメリ」ことジーザス・アンド・メリー・チェイン
一番の美味しいところは日本のバンド「はっぴいえんど」ですがこちらは後述して。
「マリー・アントワネット」では、スージー・アンド・ザ・バンシーズ
バウ・ワウ・ワウ(ケヴィンのリミックスだけでなく、オリジナルの形の楽曲も入ってます)、
ギャング・オブ・フォーザ・レディオ・デプトザ・キュアーエイフェックス・ツイン
そういう中にニュー・オーダー、果てはザ・ストロークスまでもがブチ込まれているのが
痛快というか目が、いや耳が点というか。
作品が進むほどやりたい放題が進むのでしょうか。次作なんてかなりのカオスですが、
そのカオスの兆候が「マリー・アントワネット」にみられたのか。

「気になるけどまだ手が出せない」「その名を聞いたことはあるけど、手を出す
勇気がない」といったハイセンスな音楽をたっぷりチャージできて満腹になれます。

寧ろここで「気になる」をたくさん見つけて、新境地への旅の道標にするのも
いい使い方だと思っています。
「全部聴いてるよ」という人はともかく。
「マリー・アントワネット」のクラシックまで込みで、全体的にまとまりがちゃんとあるので
ひとつのアルバムとして聴いてもちゃんと楽しめるのでは。

当初のコンセプト、ケヴィン・シールズ祭りはやや不発に終わったものの、それ以上に
「なるほどな、Various Artist系統は久々に聴いたけれど、こんな楽しみ方が出来るんだな」
というフレッシュな感動がありました。
今後もサントラ、色々漁ってみると思いのほか楽しめそうな気がしています。
サントラをあれこれ漁る音楽フリークの皆さんの気持ちがやっと分かったようです(笑)


最後に、「ロスト・イン・トランスレーション」サントラ収録曲で、
完全に「持っていかれてしまった」印象を受けた、はっぴいえんどの「風をあつめて」。
細野晴臣さん、大瀧詠一さん、松本隆さん、鈴木茂さんという、今でもぼちぼちその名を
耳にする超大物が勢揃いしていた、1970年代初頭のバンド。
曲とあわせて歌詞を読むと本当に持っていかれます。時代性がよく感じられる漢字遣いも
とても雰囲気がある。手書き文字入力まで使って、書くのに物凄い腐心したんですけど。

風をあつめて/はっぴいえんど

街のはずれの
背のびした路次を 散歩してたら
汚点だらけの 靄ごしに
起きぬけの露面電車が
海を渡るが見えたんです
それで ぼくも
風をあつめて 風をあつめて
蒼空を翔けたいんです
蒼空を

とても素適な
昧爽どきを 通り抜けてたら
伽籃とした 防波堤ごしに
緋色の帆を掲げた都市が
碇泊してるのが 見えたんです
それで ぼくも
風をあつめて 風をあつめて
蒼空を翔けたいんです
蒼空を

人気のない
朝の珈琲屋で 暇をつぶしてたら
ひび割れた 玻璃ごしに
摩天楼の衣擦れが
舗道をひたすのを見たんです
それで ぼくも
風をあつめて 風をあつめて
蒼空を翔けたいんです
蒼空を

70年代初頭にこんなロックがあったのは、80年代初頭生まれの私にとっては
あまりにもカルチャーショック。
洋楽を吸収していながらもフォーキーで、ひとつひとつの言葉遣いに唸らされる。
洋楽好きの日本人で良かった、いや音楽好きの日本人で良かったと
感慨に耽りながら記事を締めくくろうと思います。洋画のサントラの記事を(笑)



※多分一時的な追記:「テーマ」に「映画音楽」があったはずなんですが見つからないので
暫定的に「レンタルDVD・CD」に投稿しています。見つけ次第修正します。
テーマから検索して記事書き直せば良かったんですが、もう捨て記事が増えすぎなので。

テーマ:レンタルDVD・CD - ジャンル:映画

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The Smashing Pumpkins:その6 Zeitgeist「第二章?別物?凄まじい熱量と熟練の演奏が詰まった、大人のためのオルタナ/グランジ」

The Smashing Pumpkinsスマッシング・パンプキンズ)の解散後、
ビリー・コーガンジミー・チェンバレンは新たなバンド、Zwanズワン)を結成。
アルバムを1枚リリースするも、ツアー途中で空中分解し、解散。短命に終わります。

その後、ビリーはニュー・オーダーのレコーディングに参加し、サポート・ギタリストとして
ワールド・ツアーを共にします。
また、詩集を出版したり、ソロアルバムをリリース、それに伴うツアーを行うなどもします。
一方でジミーは結婚してパパになり、ドラム・クリニックを行って廻ったり
自身のバンド「ジミー・チェンバレン・コンプレックス」のアルバムを発表したりと、こちらも
オリジナルな活動を始めるようになります。

ジェームスのソロ作など様々な活動については「ジェームス・イハ」の記事をご覧ください。
メリッサもソロ・アルバムを発表、これにはジェームスも参加しています。
音楽だけに留まらず精力的に多方面での活動を行い、結婚してママにもなりました。
そしてダーシーはといえば、ミッキー・ローク主演の映画で念願の女優デビューを果たすも
麻薬の不法所持で逮捕。以後、めっきり音沙汰がないまま年月が過ぎ、ある日ラジオ局に
「結婚して、農場暮らしをしていて、旦那とは死別した。もう、ステージに立って
ベースを弾けるような健康状態にない」といった近況を電話で語りました。
そしていろいろあって再び逮捕・・・なんだか、やるせなくなってしまいますね。


そんな中、2005年6月21日、ビリーは新聞『シカゴ・トリビューン』の全面広告で、
スマパンの再結成と活動再開を計画していることを発表しました。
更に2006年4月20日、オフィシャルサイトにて活動を再開したことを発表。
ビリーとジミーの二人以外のメンバーは明らかにならなかったものの、
アルバムを制作中であることが伝えられました。
翌年4月、ジェームスとメリッサは再結成に参加する意思がないことを公表。
「何年も口をきいていないし、連絡もとっていない」のだそうで・・・。

2007年5月22日、ビリーとジミーに新メンバーを加えたパンプキンズは、フランス・パリにて
約7年ぶりとなるライブを行い、先行シングルとして「タランチュラ」がリリースされました。
そしていよいよ、7月には新アルバムZeitgeistツァイトガイスト)をリリース。

ツァイトガイストツァイトガイスト
(2007/07/11)
スマッシング・パンプキンズ

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ドラムはジミー、そしてその他のパート全てをビリーが受け持ち、レコーディングは
プロデューサー2名を除くと、ビリーとジミーの2人だけで行われました。
もう一人著名なプロデューサーも参加したそうですが、あまりの緊張感に耐えられず
数日で去ってしまったのだとか・・・。
そして、ビリーが本作のオーヴァーダブを行っている最中に、ギタリストとベーシストを
オーディション。ジェフ・シュローダー(Gt)とジンジャー・レイズ(Ba)が選ばれました。

ジェームスもダーシーもいない再結成」に、賛否両論、寧ろ不満の方が多勢の状況。
私も連載を決めるまで一度も聴いたことがありませんでした。連載に入れるかどうかも
最後まで悩みました。
でも聴いてみると、案外「いいな」と感じられるアルバムでした。
但し、ジェームスやダーシーのいたスマパンの続きではない、ビリーとジミーが始めた
別のバンドであるという認識を前提に。

昨今ブームになっている「バンドの再結成」の目的は、フェスやツアーで復活ライヴを
行うことが目的ですが、ビリーとジミーが目指したのは新譜をリリースすること。
ジミー曰く「バンドの正体を再確認し、過去の音楽を再言語化し、新生パンプキンズの
音を発明すること
」という壮大な挑戦が試みられました。
単に過去の楽曲の焼き直しをするのではなく、ふたりで一から創り出す。
そうして出来上がった作品は、今ふうのプロダクションが施されて、フレッシュな音。
ビリーもジミーも大人になって、ただ叫んだりぶち鳴らしたりするのではなくて
どっしり構えた演奏、それでいてただならぬ存在感を漂わせている
ものになりました。
浮き足立ってはいないけれど、ビリーとジミーのへヴィでエネルギッシュな持ち味は
過去の作品よりもしっかりと出ていて、ギターもドラムも聴き所が満載です。
とりわけ、「ドラム以外のパートを全部」=「ギターは全て」と、ギタリストとしての
責任が名実共に全てのしかかるビリーのギタープレイは素晴らしいものばかりで、
改めて、その力量の高さに唖然とさせられます。
ミュージシャンなのにお酒も煙草もしないそうで、ヴォーカルも劣化していないのも
感銘を受けた大きな点。全体的にキーが低めで殆ど叫ばないので、昔と一概に比較は
し難いですが、声が全然変わらないのに良い意味で驚きました。
聴き応えたっぷりの、凄まじいエナジーと衰えを知らない力量の演奏を堪能できる
大人になったオルタナ/グランジ・ロック・ファンのためのアルバム
といえそうです。
ぶっとくなったギターサウンドは、普段HR/HMを愛聴している人にも大いにオススメです。


しかし問題はここから。
2008年、色々思う所があったビリーは、今後スマパンとして新しいアルバムを
リリースするつもりはないことを表明。
その代わりにバンドのオフィシャル・サイトで、翌年から数年かけて、「新作」
Teargarden by Kaleidyscopeティアガーデン・バイ・カレイディスコープ
を数ヶ月ごとに1曲、または4曲入りEPごとにフリー・ダウンロード(MP3)方式で、
バンドのオフィシャル・サイトからリリースしています。その数、全44曲。相変わらずです。

しかしこれをよく思わなかったのか、あるいはそろそろ好きなことだけやりたかったのか、
2009年3月、ジミーが再び脱退することを発表。今後は自身のバンド、
ジミー・チェンバレン・コンプレックスの一員として音楽活動を続けることになりました。
表向きの理由はこの「ソロ活動の専念」ですが、「お金などでビリーと揉めた末の脱退」とも。
遂にオリジナルメンバーはビリー一人になってしまいます。
後任探しのオーディションが行われ、19歳のマイク・バーンが正式メンバーに選ばれました。
メンバー交代劇はまだまだ続き、サポートメンバー(Key)のリサ・ハリトンが2009年に、
ジンジャーが2010年に脱退。サマーソニック&ツアー前に、ベーシストとキーボーディストの
オーディションの宣伝をしていて、「おいおい大丈夫かよ?!」との声が絶えなかったのを
よく覚えています(苦笑)。結局、2つの空席は無事埋まり、ベーシストには
ニコール・フィオレンティノが選ばれました。
そして何とかサマーソニック2010出演や、来日公演を無事、行うことができました。

「思うところ」が収まったのか、2011年からは新作アルバムのレコーディングを始め、
今年6月には新作アルバムOseaniaオセアニア~海洋の彼方)をリリース。

オセアニアオセアニア
(2012/06/20)
スマッシング・パンプキンズ

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未チェックですが、ジャケットの写真は良い感じですね。

このように、現在では「お騒がせの宝庫、ビリーの迷走独裁バンド」と化しているのが
なんとも「やれやれ」。
どうにか軌道修正してもらいたいところなのですがね。人生いろいろ、バンドもいろいろ・・・。


スマパン連載、終了。洋楽だと過去最長になりました。
後半、一気に突っ走ったので、とっても疲れた・・・。
それが功を奏したのか分かりませんが、アクセスランキングは過去最高を
更新し続けています。スマパンばかりでなく、他の検索ワードでいらっしゃった方も多く
ときに拍手までいただけていて、本当に嬉しいです。ありがとうございます!
<最高順位(単純に数字だけで見た)>
日記 4035位 (昨日:4539位) / 781771人中
その他 1244位 (昨日:1387位) / 101335人中
更新日時:2012/07/01 08:27
<全体人数を含めて見た実質最高順位>
日記 4110位 (昨日:4035位) / 747267人中
その他 1277位 (昨日:1244位) / 104203人中
更新日時:2012/07/02 08:27

連載はマラソンによく似ています。42.195kmくらい走って、後半を一気にぶっ飛ばしたような
疲れ方と充実感です(笑)。
暑くなるほど部屋がどうしようもなくなる状況なので、夏が進むほどに、更新や訪問のペースが
今後、落ちる可能性もありますが、そういうことなのだと思ってください。
いっそ近所のネット喫茶ででも更新するか??



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The Smashing Pumpkins:その5 Machina/the machines of God「有終の美。メロディアスで聴きやすい、ちょいメタル風味アルバム」

前作「アドア」のセールス不振のリベンジ、そしてある決断のために、1999年、
ビリーは、The Smashing Pumpkinsスマッシング・パンプキンズ)に
あの男を再び招き入れます。そう、ジミー・チェンバレン
ドラッグ癖による逮捕劇で一旦は解雇した彼をビリーがどうしても必要な理由はふたつ。
「次はメタル・アルバムを作る」ため、
そして、バンドを有終の美で締めくくるため・・・。

前作の時点で、スマパンは解散を決めていたと言われています。
しかしその理由は解散を宣言した当時と、数年後とでは随分違っており、ビリー曰く
解散宣言当初は「ブリトニー・スピアーズみたいなアイドルがチャートを賑わせているような
最近の音楽シーンの中で戦うなんて馬鹿馬鹿しい」といった
「やり尽くした」系統の話が目立ったのですが、
後になって「アルバム制作中にメンバーからの協力を得られないことがあった」
「本当はスマパンを解散させるんじゃなくて、ジェームスを追放したかった」
「ジェームスがバンドを崩壊させた」と、最も早く出会って解散の時まで唯一在籍した
ジェームスとの確執が、解散の決定的な引き金になったととれる趣旨の発言をしています。
本当のところは我々にはわかり得ませんが、少なくとも、ビリーとジェームスとの間に
埋めがたい溝が生じて、何度となく深刻な諍いがあったことは確かでしょう。

そしてまた、完成した「有終の美」のアルバムを聴いたり、歌詞を読んだとき、
ビリー達は、スマパンでやれる限りをもう「やり尽くした」ことが納得できる作品に
なっているのも事実です。
比較的最近ファンになった人や、メタル系統好きの人に好評な、2000年リリースの
Machina/the machines of Godマシーナ/ザ・マシーンズ・オブ・ゴッド)。

マシーナ/ザ・マシーン・オブ・ゴッドマシーナ/ザ・マシーン・オブ・ゴッド
(2000/02/28)
スマッシング・パンプキンズ

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解散を決めただけあって、何か清々した、すごく割り切った印象を与える作品で、
これが爽快感と感じるか、そっけない「お仕事」と感じるかは分かれそうです。
スマパンの連載を始めるにあたって全作品を聴いてみることにするまで、私の中では
ずっと後者で、「ビリーのワンマンでバンド仲がギスギスした中で出来た作品」という
イメージが引っかかって、長い間、あまり好きになれないアルバムでした。
それを今回、久しぶりにじっくり再聴してみると、「なかなか良いアルバムじゃないか」と
感想が変わりました。
80年代NWの冷たい空気感の影響下にあるアルバムであることが本作でも大事なポイントで、
そのあたりのシーンを簡単にでも辿ったことで、本作への抵抗が随分減ったのだと思います。

放送事故?
machina1
かっこいいと思ってやっているのか?みんな壊れているんじゃないのか?
全員の正気が心配になってくる画像です。
百歩譲って前の3人はまだいいとして、後ろの人は写しちゃいけない!
元の画像が巨大+くっきり写るとショックが大きすぎるので、小さい画像で失礼します。

前作「アドア」を踏襲した、80年代NWの空気感や美しいメロディ重視の曲作りが
実は「轟音」「メタル」よりも中心になっています。

曲数も多ければ(ボーナス・トラックを除いて15曲)曲調もバラエティ豊か。
キャッチーかつへヴィな楽曲で、轟音ギター&ジミーのハードなドラムをまた楽しめる
#1「The Everlasting Gaze」、柔らかな音で凪のように軽やかな#6「Try,Try,Try」、
春風のようなサウンドに乗って躊躇いなく愛を歌う#3「Stand Inside Your Love
がベストアルバムに収録されましたが、このように、歌詞もサウンドも軽やかな曲が
目立つようになりました。メタリックな要素の多い曲は、#1と#7に#12くらいでしょうか。
悲しげな曲もあるし、10分近くの長尺のプログレ的展開の曲もみられるし、
もう10年前のムーヴメントとなったシューゲイザーを思わせるギターを聴ける曲も、
アコースティック・ギターがふわりふわりと優しく舞う曲、ジャジーなビートが
基調になっている曲もみられ、1曲のなかで大きく転調する曲も幾つかあります。
メランコリックな「泣きメロ」と、重たいものを引きずりながら何とか歩いているような
聴いていて苦しくなる曲調の、胸にずっしり堪えるような曲が後半部を引き締めます。

「メタル・アルバム」を期待して聴くと、肩透かしを喰らうかもしれません。
「次はメタル・アルバムを作るから来てくれ」とビリーに言われて復帰したのだとしたら
ジミーは「えっ?これがメタル・アルバム?本当に俺でなくては出来ない曲か?」と
疑念をもったかも。「ジミーでなくては叩けない曲」はそんなに無いように感じます。
前作の打ち込みビートをジミーの生音に変えただけ、というような曲もかなりあるので。
但しもう一つの可能性として、ジミーに「叩きたいけど思うように叩けなかった」という
事情があったことも想像できます。当時のライヴに行ったファンの人は、ジミーの様子を
「調子の良さそうなときもあれば、辛そうなときもあった」と言っていたようです。
ドラッグのリハビリは大変苛烈なものなのだそうです。ジミーがそれに苦しまされていても
不思議はありません。
machina2
スマパンあるある「その写真じゃフロントマン、ジェームスだろ」。時々みられます。
何だかこういう髪型をしてるとミッチー(及川光博)みたい。顔の系統が同じですね。
そして気になるのは眉頭をはじめ全体的に描きすぎた眉。これって、かっこいいの?
この頃のジェームスはすっかり気力を失って、内面で何かが壊れてしまったような感じ。
前作以来、(公式の写真では)にこりともしなくなっているし。
ドラッグのリハビリ中で、リアルにかなりの犯罪者面になっていて非常に怖いジミー。
そして、あんなにコワモテヴィジュアルなのに案外アイメイクも自然と似合うビリー。

ビリーは前作から、優等生症候群を抜け出して、完璧を求めるのをやめて、
「思春期の痛み、引き裂かれる自我」からも一歩抜け出して、肩の力が抜けた印象。
愛を乞うたり、「頑張ろう」と言ってみたり、叫ぶのをやめてクールな調子を保ったりと、
精神的な山場を超えて大人になった立場から、客観的に曲を作り、歌詞を書き、
歌を歌っているように感じます。
そして前作から、存在感が希薄なままのジェームスとダーシー。
前作と地続きのところに、「轟音ギター&ジミーのへヴィなドラム」を少し掛け合わせて
出来た作品ではないでしょうか。
ポップで美しいメロディを主体にして、へヴィな風味を味わうこともできる
案外聴きやすい、幅広い層の音楽ファンが楽しめるアルバム
です。


本作のレコーディング終了直後に、自らの役割を果たしたと感じたダーシー
バンドを脱退してしまいます。
曰く「女優に転身するため」。
しかしこれからライヴ・ツアーも控えており、とても困った事態に。
そこでバンドは救世主として最後の1年間だけ、メリッサ・オフ・ダ・マー
ベーシストに招聘します。
machina-mellisa
燃えるような赤い髪が自他共に認めるチャームポイントの彼女は、元ホールのベーシスト。
ソロ活動に専念するためにホールを脱退したところを、スマパン側に懇願されたのだそう。
メリッサがベースを始めたのは、ダーシーなどの女性ベーシストを見たことがきっかけ。
メリッサとしても、願ってもないオファーだったわけです。
一見やる気がないような気怠いパフォーマンスのダーシーに対し、メリッサはもっとバリバリ
弾くタイプ。同性に厳しいと評判の、元上司のコートニーお姉さんも、太鼓判を押す逸材です。

メリッサを迎えた新生スマパンでの、解散ライヴの様子。
machina-live
ワールド・ツアー。日本にも来たそうです。かなり温かな「お別れ会」ムードで、
ジェームスが変な日本語のジョークを連発したり、メリッサがノリノリで踊ったり、
最後にビリーが、会場に誰も居なくなるまで、感謝の念を込めて丁寧に頭を下げ続けたり。
「メーリッサー!」と野太い声で声援を送る男性ファン集団、ジェームスに黄色い声援を送る
女子中高生たち、あの曲をサンプリングした某バンドの皆さんなど、客層も様々だったとか。


これだけ作っておいてまだまだ曲が有り余っていた恐るべき怪物くん。
Machina II/the friends & enemies of modern musicマシーナII)」
(マシーナの続編)を、何と無償で配信!
アルバム本体とB面を数曲収録したEP3枚が、ビリー自身が立ち上げたレーベル
「Constantinople Records」からフリー・ダウンロードでリリースされました。
ベストアルバムには、その中から「リアル・ラヴ」が収録されています。


最初で最後?のベストアルバム「Rotten Applesロットン・アップルズ)」もリリース。

Rotten Apples,The Smashing Pumpkins Greatest HitsRotten Apples,The Smashing Pumpkins Greatest Hits
(2001/11/16)
スマッシング・パンプキンズ

商品詳細を見る

ブックレットを見るのが楽しくて。やんちゃでオシャレ、ポップな写真がいっぱいです。
あの曲やあの曲が入っていないのがどうしても心残りになりますが、
解散ライヴ直前にレコーディングされた曲「アンタイトルド」や、
映画のサントラに提供されたアルバム未収録曲「ドラウン」「アイ」が入っているので
まぁ良しとしましょう。


こうして、惜しまれつつ解散した・・・かに見えたスマパンですが、
この話にはまだ続きがあって・・・
史実を無視して、ここでお開きにしたほうがいいかもわかりませんが、
次回、あえて見つめていきます「新たな始まり」。



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