2017-06

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Ramones:エピローグ  Last Show We're Outta Here!「不変のラモーンズ・スタイルという普遍・・・最後は楽しいお祭り騒ぎ」

1976年にデビューしたRamonesラモーンズ)は、それからちょうど20年後に
故郷以上にホームグラウンドとなったL.A.で、解散コンサートを開きました。
この様子がCDに収録されています。

ラスト・ショウ (ウィ・アー・アウタ・ヒア)ラスト・ショウ (ウィ・アー・アウタ・ヒア)
(1997/12/03)
ラモーンズ

商品詳細を見る

微妙にグロなイラスト、にがて・・・8作目「Too Tough To Die」でヒットなんて吹っ切れて以来
やりたい放題になったといったけれど、こういう方向にいくのは勘弁・・・
まぁまぁ、これで終わりってことで。
ところで、どこまで狙ったのか、それとも只の偶然なのかもしれませんが、この青年って
どことなく当時のC.J.に似てみえるのは気のせいか・・・?
腕にタトゥーないけど。

そしてこのアルバムを聴いてみました。
ブックレットに、ジョニーの20年来使い古したモズライトの写真が掲載されていて
これはなんかグッときました。塗装なんてボロッボロで、哀愁と貫禄があって。
既に脱退していて、ゲストの一人としてライヴに参加したディー・ディーが
歌っている姿と共に、「五人目のラモーンズ」のようにメッセージが載っているのも
ちょっと胸アツ。
驚きなのは、メンバー写真などに写っているジョーイに全然歳くった感じがしないことで
うら若きシャイな乙女みたいに見える写真すらありましたよ!!
クソガキ悪ガキ丸出しのC.J.、オッサン丸出しのマーキー(ジョーイとマーキーは
髪型とグラサンのせいで時々被って見えるけど、その写真では全然被らない)、
相応に年を取ったジョニーの中で、肌の色も雪みたいに真っ白だし、びっくりしました。
ライヴではデカいダボ服を着て、声もぶっとくなったので、太ったかと思っていたのに。

さてさて、ブックレットにもある程度このライヴの雰囲気や内容が反映されていますが
聴いてみた感想~レビューを軽く書いてみましょう。


オールタイム・ベストのような選曲
1stの曲から90年代にリリースした曲まで。オリジナルからカヴァー曲まで。
バンド名義クレジットの曲、もういないメンバー(ディー・ディー、リッチー)の曲、
ジョーイやジョニーの曲、このライヴ・アルバムのプロデュースとミックスを担当した
ダニエル・レイもクレジットされている曲、などなど・・・
最後だし、幅広く選曲されている。曲順もリリース時期バラバラで、シャッフルみたい。
何が出てくるかわからないびっくり箱のようなセットリスト。
さしずめこれはオールタイム・ベスト。音質が微妙なのがちょっと惜しい、まぁライヴだし・・・

後半はゲストいっぱいのお祭り騒ぎ
アルバムにクレジットされているSpecial Guest Musiciansは以下の通り。
Dee Dee Ramone,Chris Cornell,Ben Shepard,Eddie Vedder,
Lemmy Kilmister,Tim Armstrong,Lars Frederiksen

豪華。2004年のジョニー闘病を励ますライヴ(企画当初は「ラモーンズ30周年記念ライヴ」)
「Too Tough To Die」と雰囲気が似ているし、そちらにも登場するメンバーも
ぼちぼち居る。前半でもシリアスというよりメンバーもファンもかなり吹っ切れていて、
それを更にヒートアップさせる役割を果たした面々。それぞれ個性的で楽しい。
なかでも、トリでジョーイと一緒にカヴァー曲「Anyway You Want It」を歌った
パール・ジャムのカリスマヴォーカリスト、エディ・ヴェダーがいい。
エディは後にジョニーの親友となり、ジョニーの最期を看取るほどの仲となる。
ブックレット内の写真でも、エディとジョニーが一緒に写っていて、粋な計らい。

C.J.が居てくれてよかった~バンドの若返りと活性化に成功
最初に彼を見た時、その印象はきわめて悪かった。
「何だこのチンピラみたいな、ヘラヘラした頭弱そうなガキは」
連載を8回もやるうちに、ディー・ディーのバンドへの貢献度の高さを知り、彼への思い入れが
強くなり「ディー・ディーのいないラモーンズなんてラモーンズじゃないやい」と思うに至って
いたタイミングで、メンバーの一人としてしれっとメッセージを書いているC.J.の姿があって。
(似たような「イラッと」をマーキーにも感じたかもしれないが、気のせいだろう)
しかし、このライヴ・アルバムを何度も聴いて気付いたのは、「これ、C.J.がいないと駄目だ、
老害すれすれのグダグダバンドになりかねない」ということだった。
とにかく必死でひたむきだ。89年のディー・ディー脱退を受けて後釜として加入して以来、
私が書いたようなバッシングの声もたくさんある中で、他のメンバーより一回りも二回りも
年下の彼は、メンバー達に追いつこうと奮闘した。その若さが結果的に、バンドの若返り、
テコ入れ、活性化に成功したのだと思う。ハイトーン・ヴォイスもディー・ディーと同じで、
「ワン、ツー、スリー、フォー!」に始まりよくコーラスしよく歌い、なかなか歌もうまい。
正直、他のメンバーが歳をくってダレがち(マーキーが同じ曲で何度もトチったり、
ジョーイが歌い回しを弄りすぎていたり、サビの繰り返しをサボったりしている)で、
彼らだけでは「これは肩を叩かれても仕方ないかも」と感じていたところを、うまいこと
C.J.が救っている。彼を選んだのはジョニーなのか?あまりにもナイスな人選である。
ディー・ディーもいいけれど、彼もまんざら悪くないじゃないか。そう思えるようになった。

高速、MCほぼなし、ハイテンションのスタイルは不変~激動の中、変わらないもの
ラモーンズのライヴは、2ndや4thなどのボーナス・トラックに収録されているように
原曲より速く、MCを殆ど挟まずに次々と「ワン、ツー、スリー、フォー!」と畳みかけ、
最初から最後まで全力投球、ギターやベースはずっとダウンストローク一辺倒。
そのデビュー前からのスタイルが解散ライヴに至っても殆ど変わらない(一部、キー下げ、
簡単なMC、後期あたりはジョニーもストローク数を半分に減らしたりしていた、などの
変化もあるが)のがなんとも彼ららしいし、凄い。
半数以上のメンバーの加齢に比例して、ハイテンションと力みのなさの両立が図られており
各々が無理なく演奏を続けられ、聞き手も心地良く聞ける、見られるようになっていながら
原点のスタイルは変えない。恐らくこれも、同じギターに同じ髪型というスタイルを貫いた
ジョニーの意図だと思われる(彼にしてみれば、ジョーイやマーキーはダラけているように
映ることが多かったかもしれない)。やっぱり、ラモーンズはスタイルを貫くほうがいい。
5th~7thで迷走したのはスタイルを不必要に弄ったからで、8thで元のスタイルに戻してから
また彼ららしさを取り戻すことができたと本人達も語っているではないか。
メンバーも半分は変わった(ベーシストは2人、ドラマーは4人もいる)し、言うまでもなく
時代も変わった。ジョーイも見た目や歌い方をかなりワイルドに変えて華が出たし、
ジョニーも・・・そりゃあ何かしら変化があるはずだ(笑)。
けれど基本のスタイルは不変。それはきっと「普遍」にも繋がっているのだろう。

ミスも含めてありのままを収録した潔さも、これぞラモーンズ。まだ当時(リリース時は
1997年)は、今のようにオーヴァーダヴや差し替えの技術が発達していなかったのも
あるだろうけど、そういうちょっとアンラッキーなところも彼ららしい。


お疲れ様でした、ラモーンズ。
連載では彼ら史上最も辛かった80年代初頭をどうしてもフィーチャーしなくてはならなくて
(リマスターがリリースされている都合)「辛いことばかりで報われないバンド」という
印象をつけてしまったかもしれませんが、90年代になると彼らをリスペクトするバンドや
バンドマンがたくさん表れて、状況は一気にアウェイからホームに転じています。
「ロックの殿堂」に選ばれたり、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組の
アーティスト」の第26位にランクインしたりと、今では揺らがぬ評価と根強いファンを
獲得して、マーキーは今年アンドリューW.K.と一緒にツアーをするなど、活発に活動中。
C.J.も2010年に来日。リッチーも来日すると聞いたことがありましたがどうなったのか?
あまりにも生き急ぎすぎたのか、オリジナルメンバーの3/4は天に召されてしまいましたが
空の上からメンバーやファンを見守ってくれていることでしょう。
ジョニーは、駄目出しかな?

とっつきやすい入門編としてはこのアルバムがオススメ。私もここから入りました。

ラウド&ファスト:ザ・ベスト・オブラウド&ファスト:ザ・ベスト・オブ
(2003/02/19)
ラモーンズ

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ジョニーが選曲を担当。
私情を挟まず、ファンに人気のある曲をいつでも演奏してきたジョニーならではの、
時期ごと、アルバムごとの名曲を選りすぐったセレクションで、個々のアルバムにも
入りやすいと思います。

途切れながらではありましたが、洋楽バンドでは最長連載になりました。
長いあいだ読んでくださった方々に感謝します。


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Ramones:その8 トゥー・タフ・トゥー・ダイ「俺はタ-タ-タ-タ-タ-タ-タフガイ~逆境の中にあっても、殺しても死なない屈強な奴らを見よ!」

Ramonesラモーンズ)レビューも大詰め、今回と最終回を残すのみとなりました。
8枚目のアルバムは「最強」「原点回帰」の誉れ高い名作、
その名も「Too Tough To Dieトゥー・タフ・トゥー・ダイ)」!

トゥー・タフ・トゥ・ダイトゥー・タフ・トゥ・ダイ
(2005/06/22)
ラモーンズ

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ん~見るからに強そう!映画のヒーローみたい!明らかにその辺を狙って撮ってますね。
因みに今回、1~8枚目まで、2005/6/22発売のボーナス・トラック付きのリマスター盤を
使って書かせていただいたのですが、それがこの8枚目までで止まっています。
そのような意味でも、今作で物語としては一区切り、次回の最終回を「エピローグ」という
かたちにして、レビューを展開していきます。


トミーがプロデューサーに~シンプルな、原点に返った作風に立ち返る
オリジナル・メンバーで、3枚目までドラマーを務め、4枚目ではプロデューサーを務めた
旧知の仲間、トミー・ラモーンが、久方ぶりにプロデューサーに就任!
デビュー前のラモーンズがデモテープを作っていた頃、ディー・ディー曰く
「奴は、俺たちがやっていた事をテープに録音する際に上手く翻訳することが出来たんだ」と。
ラモーンズというバンド、各メンバーの良い所、良い音を知り尽くしているトミー。
前作を最後に、売れ線プロデューサーのもとでビルボードを目指すという道から降りたとき、
彼らの頭に真っ先に浮かんだのは「原点回帰」だった。
一部の曲には80sらしい装飾が施されているが、実に2/3ほどの曲が生身のバンドサウンド、
トミーが在籍していた頃の、プロデュースを手がけていた頃のラモーンズ・サウンド。
レコーディングを始める少し前にジョニーが事故に遭い、数ヶ月の離脱を余儀なくされて
予期せぬ休暇が生まれ、メンバー各々が己を見直す時間を得たことも大きかった。

クイーンズのバカガキが大人になって~バカガキの魂のまま、大人として生きていく
今作は、何もかもが初期に戻ったわけではない。今やメンバーは30代、適当に集まって
働かないでシンナーやって、自分達の趣味とフラストレーション発散の為にやっていれば
よかった頃とはわけが違う。世界中を回ったし、挫折も経験したし、スタッフも一緒にいるし
色んな人間と出会って別れたし・・・みんな、年相応の大人になったのだ。
その成熟が音の隙間から、歌詞の節々から、感じ取ることができる。
初期と類似したプロダクションだからこそ、一層変化が引き立つ。
各々の演奏はすっかり逞しく、頼もしくなって、もう危うさはない。歌詞には政治であったり
世界情勢、貧困の問題であったり、客観的に見た自分(達)であったり、広い視野から描かれ
昔のトレードマークだった、ぶっ壊れたどんちゃん騒ぎからは少し距離をおいている。
そうは言っても、聞いた感じでは「バカガキ健在」を感じる。なんだかんだいって、まだまだ
オッサンになるのは早すぎるし、現役のうちはこのくらいやんちゃでいてくれないとね。

場末のフリーク・ショウの呼び物さ
クモの巣の張る地下室で・・・
しぶとく生き続けてるんだ
頭には後光が差してる
殺しても死なないぜ

表題曲の#3「Too tough to die」の詞を一部抜粋。
これが、彼らが手にした、強靱な決意と覚悟と打たれ強さだ。
相変わらず世の中も音楽シーンもクソだが、そんな世界の中でしぶとく生きていくという宣言。

とりわけ変化が目覚ましいディー・ディー、奮闘するジョニー、ジョーイ、リッチー
アルコール中毒治療の為に脱退したマーキーの代わりに、リッチー・ラモーンが加入。
力強いドラムを提供するだけでなく、#11「Humankind」で曲まで提供している出来る奴だ。
また、作曲者クレジットを見ると、前回培われたジョニーとディー・ディーの友情によるタッグ、
ディー・ディーとジョーイという曲作りコンビによるタッグ、今後のラモーンズの
プロデュースを手がけて曲作りにも関与するダニエル・レイとジョーイの共作、
「ジョニーが詞を書いてディー・ディーが曲を書きトミーも加わる」と思しき異色のタッグ、
そしてディー・ディーとジョーイの単独での作曲など、ヴァリエーションがとても豊富。
皆で力を合わせ、全員が意欲的になって、曲作りを行っていることがよくわかる。
そうそう、ボーナス・トラックの#14に、ストーンズの「Street fighting man」のカヴァーが
収録されていて、これも荒々しくて余りにも今作らしい。

なかでも突出しているのがディー・ディーで、アルバム収録曲全13曲中、9曲に関与している。
髪型を強面風にイメチェンし、グラサンをかけ、フルで単独ヴォーカルをとる曲が2曲、
ボーナス・トラックでは他の数曲でもヴォーカルを務めている。
さきに指摘した、歌詞の変容が著しいのも彼である。一体何があったのだろうか?
ジョーイの体調が優れないぶんをカヴァーしようという姿勢、
ジョニーと再び意気投合し連携関係が軌道に乗ってきたこと(ディー・ディーが歌う2曲とも
ジョニーの作曲で、電流のように強烈な歌声が超絶ハードで笑いさえ零れるアレンジにのって
痛烈そのもの。#5「Wart hog」に#12「Endless vacation」、特に#12の途中の
「Hey!Hey!Hey!Hey!」という全員での合いの手や忙しい転調が最高)などがあるのだろうか。

ジョーイの歌詞も今度ばかりはハードボイルド。本編ラスト、#13「No go」では
50sロカビリー調の転げ回るようなビートにのって、冴えなくてやりきれない日常を歌う。

ぶん殴られて、ボロボロになっちまって
あとはわかるだろ
頭は働いてたけど
足が悲鳴を上げそうだったんだ
さあ行こうぜ、行こうぜ

土曜の深夜に(恐らくは呑みにいく)電話が来たけど、ぶん殴られてボロボロになって行けなくて
でも「さあ行こうぜ」「飛ぼうぜ、飛ぼうぜ そうさ、お前と俺で」と皮肉を言って笑う。
こんなの、まるでラモーンズみたいだ。ジョーイの人生みたいだ。
全員の人生は不思議とリンクしている。
歌声に至っては猛々しいことこの上なし。迫力満点で、とても体調不良の時期だとは思えない。

外野に愛想を尽かされても、自分達らしく、言葉と音を鳴らしていけばいい
今作で遂にヒット路線を放棄したラモーンズ。
しかし、シーンに媚びることなく、彼ららしさを取り戻したラモーンズ。
「商売にならない」「流行らない」バンドに、多くの人間が愛想を尽かし始めた。
それでもジョーイは言う「『トゥー・タフ・トゥー・ダイ』は、俺たちを復活させ、
最高の状態に引き戻したんだ」

ディー・ディーは「回りの状況がどうであれ、俺たちはまっすぐに正直にプレイしようと
したんだよ」
と断言する。
ラモーンズにとってあまりに過酷だった1980年代初頭。バンド内外で問題が噴出した。
しかし彼らはそれらに屈しなかった。却って苦しみや怒り、逆境が団結を強めた。
「殺しても死なない」奴らは、こうして苦境をサヴァイヴし、したたかに図太く、
20年もの年月にわたり、音楽シーンに留まり、やっぱりなんだかんだありながらも
いつしかレジェンドと呼ばれ、キッズと同業者を初めとする、揺るがぬ支持を集めた・・・


1枚目から追ってきたからこそ余計に、このアルバムの境地はグッときます。
大人になったぶん、ちょっと地味に聞こえるかもしれないけれど、渋くてカッコイイ!
今作で「いいものが出来た」という手応えがかなりあったからこそ、ジョニーは
結果的に最期の想い出となるトリビュート・ライヴに「Too Tough To Die」と
銘打ったのかもしれないな、とも(単に皮肉と響きの良さからとったのかもしれないが)。

そして年月が経ち、ラモーンズが長い長い旅を終える時がやってきます。
解散ライヴは賑やかに。屈強な男たちが荷物を下ろす瞬間を、次回もしくは次々回
描くので、追体験して皆で見送ってあげましょう。


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Ramones:その7 サブタレイニアン・ジャングル「I'm an outsider~逆風の中でひとりぼっちでも、少しずつ己らしさと絆を取り戻す」

7thアルバム、メンバーの中で最も年長のジョニーが30歳になった頃。
我らがRamonesラモーンズ)は、キャリア中最も苦しい節目に立っていました。
売れない、メンバー間で方向性が合わない、皆の仲が悪い、そしてダメ押しに
「またしてもメンバーチェンジが発生」。
レコーディング中にこっそりウォッカのボトルを隠し持っているほどの重症のアル中に
陥ってしまったマーキーは、それをディー・ディーに曝され、もはやこれまで。
セッション終了を待たずに、ラモーンズを去り、アル中治療施設に入る憂き目に。
まぁ、また戻ってくるのですがね。
この時期に制作、そしてリリースされたのが、今回レビューする
Subterranean Jungleサブタレイニアン・ジャングル)」です。
とりたててジャングルなんかの曲は出てこないのにどうしてこんなタイトルなのか謎ですが
なにせラモーンズだし(苦笑)・・・

サブタレイニアン・ジャングル+7サブタレイニアン・ジャングル+7
(2005/06/22)
ラモーンズ

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あぁ、ジャケからして駄目臭が漂っている。デザイナー全くやる気ないんだろうな・・・
そして少々残酷な仕打ちとして、このジャケ撮りにマーキーは呼ばれもせず、
右側にいる3人と離れた端っこに、薄い色合いの写真が嵌め込まれているという。
「あーあーあ・・・」という感じがしてきますが、それでも耐えて続きのレビューを
読んでやってください。彼らは、この状況からこそ大事なものを掴んだのだから・・・


ここにも80年代売れ線の香り、しかし、それを打開したい
本作のプロデューサーは、5th以降続いている「大物売れっ子プロデューサー」の流れを
引き続き汲んで、リッチー・コーデル(この人も60年代からの重要プロデューサーで、
バブルガム・ポップを得意とした)とグレン・コロトキン(この人も一山あてている)。
#1~#2を再生するなり80sのMTVふうの香り、いかにも当時のラジオでかかってそうな
シンセ、リヴァーヴ、集団コーラス。あぁ、またか・・・
プロデューサーの基本方針は前作と変わらないといえるが、前作がスペクターと匹敵するくらい
支配的なほどの「ポップなアレンジでラモーンズ・ロックを矯正」していたとしたら
本作はもう少し自然に彼ら本来の持ち味を出した曲が多い印象。
つまり「幾分ましになった」。
メンバー全員の担当パートに「コーラス」がついていた前作だったが、それも本作で撤回された。

覇気の出てきた楽曲~「どん底だったけど、状況は上向いていた」
このアルバムを振り返って「当時の俺たちはどん底だった。だけど、状況は上向いてたんだ」
とジョニーは語る。どん底だけど状況は上向く?どういう状況?
そのあたりはアルバムを聴いてみると何となく飲み込めてくる。
アレンジに殺されず、いきいきとした「いい曲」がまたぼちぼち増えてきた。
後述する#7「サイコ・セラピー」を筆頭に、#3「アウトサイダー」、
#5「ハイエスト・トレイルズ」、ディー・ディーが歌う#11「タイム・ボム」など。
本作はレコーディングが煮詰まってしまい、カヴァー曲を3曲も入れて水増ししたというが
その3曲のカヴァー曲だってそう悪くない。特に、ジョーイが原曲とは全く異なる角度から
アプローチ(喋るように歌い、あのバリトン・ヴォイスでがなり立てる)した意欲作
#8「タイム・ハズ・カム・トゥデイ」なんかは気合いを感じる。
ラモーンズは次作から、これまでの鬱憤を晴らすように大爆発するが、その前兆がみられる。

久々のラモーンズ・ソング「サイコ・セラピー」~ジョニーとディー・ディーの新たな絆
精神病院に入院していて、統合失調症で、くすり依存症のティーンの少年が大暴れする
ディー・ディーの真骨頂、イカれていて倒錯したティーンエイジャーを描いた曲が
久しぶりに登場、その名も#7「サイコ・セラピー」。
前作ではディー・ディーかジョーイ、どちらかの名前しか作曲者クレジットに登場せず
二人の能力に感嘆すると同時に、徹底した単独作業になっている状況に戦慄したものだが
ここで(カヴァー曲を除いて)初めて、二人以外のメンバーの名前が登場、しかもやっとの
共同作業だ。ジョニーが曲を書いて、ディー・ディーが詞をつけたのだ。
「メンバーは誰とも口をきかなかった」というほど、人間関係がこじれにこじれていた時期。
曲を書き上げたジョニーは、どうしても、ほかでもないディー・ディーの詞が必要になった。
バンドを再び奮い立たせるような曲を書いたから、それに値するような詞が必須だったのだ。
ディー・ディーは、ジョニーがこのような動きをみせることを何となく予想していた。彼が現状に
落ち込んでいる様子をそれとなく見て取ったからだ。流石、長い付き合いは伊達じゃない。
この曲はヒット曲となり、そしてここから、ジョニーとディー・ディーの新しい友情が始まった。

ディー・ディーの活躍、反撃、本領発揮?
本作でのクレジットは、カヴァー曲3曲を除くと、ジョーイ2曲に対し、ディー・ディーが6曲も
書いていて、ヴォーカルでも活躍。一部を歌うものが#3「アウトサイダー」、そして
フルで歌い、ライヴの定番曲となったのが#11「タイム・ボム」。
5thや6thは、届けビルボード上位!ラジオ・ヒット!が目標のスウィートで耳当たりがよい、
ジョーイが指向するポップ路線のラブソングや、時代の流れに合った軽いサウンドが優位だった。
しかしここにきて流れが逆転。ポップ派・ヒット派VSパンク派・オリジナリティ派の闘争は
本作から次作にかけてのディー・ディーの奮闘により、後者がイニシアチブをとるようになる。
「プロデュースの方向性」という風向きが変わるのは、次作を待つこととなるが。

ジョーイとディー・ディー、二人の真逆な個性を楽しむ
ロマンティックでヒット指向のラブソングを好む(本作だと#9「マイ・カインド・オブ・ガール
が顕著)ジョーイに、破天荒でパンク指向の従来型ラモーンズ・ソングを得意とする(前述)
ディー・ディー。そういえばディー・ディーはラモーンズの原型バンドではヴォーカルだった、
すぐに喉を潰してしまうために当時ドラマーだったジョーイがヴォーカルに転向したのだった。
そこの経緯を思い出すと、ディー・ディーが段々歌いたがる理由が納得できる気がしてくる。
楽曲の違いは今に始まったことではないが、本作からは「歌声の真逆な個性」も楽しめる。
艶のあるバリトン・ヴォイスで、音程は合っていて時々リズムが怪しいフシがあるジョーイに
ハスキーなハイトーン・ヴォイス、リズムはバッチリで音程が少々ファジーなディー・ディー。
「担当パートらしい(特にディー・ディー=ベーシスト)」と笑えてきて、とっても納得。
史実(=脱退)を知っていると、もしやこの辺りから、ディー・ディーがバンドの1/4で居るのに
満足できなくなっていったのか?という推理をどうしても始めてしまうし、
どうもこの辺の時期(というか、割といつも・・・)のジョーイは体調を崩していたそうだから、
フォロー目的、休憩タイムを作る目的で、歌うようになったのか?とも考えられる。
謎解きはともあれ、対照的な個性を素直に面白がるのが、この時期の作品を楽しむ秘訣だろう。

「アウトサイダー」で途方に暮れても、挫けなかった粘り強さ、本当の強さ
「I'm an outsider Outsider of everything」
いつもの強気でポップな世界観はどこへやら、すっかり弱気になって本音を吐露している
ディー・ディーのペンによる#3「アウトサイダー」の歌詞。
本作がリリースされたのは1983年と、初期のラモーンズに影響され、そして凌駕していった
パンクバンドたちは解散したり、衰退していったりして、代わりにニュー・ウェーブ全盛期へ。
ファッショナブルで線の細い、時にぎこちない、「イケメン」揃いのアイドル・バンドたち。
あるいは、これもラモーンズに影響を受けたU2のような、時代を掴んだ長く活躍するバンド。
ラモーンズははっきり言って、その存在を忘れかけられそうな瀬戸際、風前の灯火で、
時代の流れからいうと「向かい風」の真っ只中に、4(3)人ぼっちで立っていた。
他のパンクバンドたちのように、消えてしまってもおかしくなかったけれど、
ラモーンズは苦しみながらも己らしさを取り戻し始め、
あれだけ長くやり続けていけるだけの確かな信念と
ある種の開き直りまたは諦め、そしてしぶとさを獲得した。




「ビルボードやラジオ・ヒットもいいが、シーンに媚びた音楽づくりはもうやめて、
ラモーンズらしさを取り戻し、伸び伸びと自分達らしい音楽をやっていくのが、
何よりではないか」

バンドとして一番大事なことに気付いた彼ら。
実際にビルボード、MTV、ラジオの常連だったなら寧ろ、常に媚び続けなくてはならず
自分達らしさなど(飽きられるまでは)論外だったでしょう。
ある意味、売れなかったからこそ、マイペースで長く続けていけて、独自のポジションを
確立することに成功し、同業者受けも良かったという「一番オイシイ売れ方、続け方」が
できたのだと思います。
当然ながら大前提として「潰れそうになっても持ちこたえて」という条件がついており、
本作で、ラモーンズはそのシビアな条件を
見事にクリアすることに成功したといえるのではないでしょうか。

そして1年後、遂に「全部吹っ切れた!」感満点の清々しいアルバムをリリースします。
懐かしいあの人物も再登場!
遅筆で申し訳ないですが、次回(5/31を過ぎて、アーティストベスト3の集計が
先に終わった場合はそちらを優先する為、次々回)、ぶっといスピリッツの真髄をご覧あれ!


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Ramones:その6 プレザント・ドリームス「keep rock & roll music alive~言うほど悪くないけど、推すには押しが弱くって・・・」

前年に、フィル・スペクターとの偏執狂な長い長い作業に耐えて世に出した渾身の5thが
セールスはバンド史上最高でも、評価がどうも芳しくないRamonesラモーンズ)。
でも、ビルボードのチャート上位にランクインしたい、ラジオで曲をかけてほしいという念は
やはり根強くあり、翌年、売れ線路線第二弾ともいえる6th、Pleasant Dreams
プレザント・ドリームス)をリリースしました。

プレザント・ドリームス+7プレザント・ドリームス+7
(2005/06/22)
ラモーンズ

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プロデューサーのグレアム・グールドマンは、ラモーンズが出てくる少し前、70年代前半に
登場しブレイクしたイギリスのバンド・10ccの中心メンバーで、60年代から他アーティストへの
曲提供(ヤードバーズなど)も盛んに行ってきた実力者。
彼の手腕によって、ポップかつ前作よりもラモーンズの従来のサウンドと馴染みがよい
「ヒットしそうな」作品が出来上がりました。
「~しそうな」というのがミソで、実際は前作よりてんで振るわなかったのですが・・・
でも聴きやすくて楽しいアルバム、もう少し詳しくいつものように追ってみましょう。


ラジオ・ヒットへの執念
なにせ、#1から「We want the airwaves」というタイトルなのである。
しかもその曲調にも、悲壮感や非常に切羽詰まったものがヒシヒシ、はっきり言って重い。
「これがラモーンズ?これがパンク・バンドのアティテュード?!」
しかしそもそも初期の段階で彼らは売れたがっていたことを思い出して欲しい。
あの、ギラギラした、愉快で滑稽なバブルガム・ポップをやっていた頃から、
ラジオ・ヒットはずっとずっと変わらない悲願だった。
だから売れ線の音楽とプロデューサーに身を投じることを受け入れた。
それが彼らをもっと苦しめることになるとは、皮肉なのだが・・・

作詞・作曲者のクレジット明示~個の成長、エゴの増長
本作のブックレットを開くや否や、途端に強い違和感を覚えた。
曲目の下に括弧書きされている、Joey RamoneやDee Dee Ramoneの名前。
今まではこんなものは明示されていなかった。ラモーンズ全員で作詞作曲だとクレジット、
インタビュー等で「この曲はジョーイが」「この曲はディー・ディーが」と明かされて
初めてわかる程度だった。
このクレジット表記から感じ取れるのは「この曲は俺が作ったんだぞ」「あんなチンケな曲を
俺は作ったりしないぞ」「俺はこんないい曲を作れるんだ」といった競争意識、エゴの増長。
ただ、彼らをこうやってほじくり返して理解に勤しんでいる者としては、二人の路線の違いが
はっきり見えて、ありがたくもある。そして、この二人だけでここまで曲作りを担っていた事実に
驚愕し、感銘を覚える。だから後にディー・ディーが脱退した時のダメージが大きかったわけだ。

ポップで聴きやすいけど、ちょっと押しが弱い
本作からのヒット・チューンは件の(後述)KKKということになろう。しかし、それも含めて
ポップで聴きやすく、耳あたりが良いけれど、「これは!」と引っかかるような曲がない。
前作の、ウォール・オブ・サウンドとバンド・サウンドとの乖離といった残念な現象はなく
かなり自然に「ポップ」をサウンドの中に組み込んでいる手腕は巧みで流石だと唸らされるし、
聴いていて理屈抜きに単純に楽しい。人工的なバブルガム・ポップとでもいおうか、
あの頃のキッチュなノリが80年代ヴァージョンにアップデートされて、ノリノリだ。
でもここにはアクがない。売れ線ポップに不可欠なのは「アクのなさ」。売れ線ポップ路線に
転向するために、ラモーンズは「らしさ」ともいえる毒っぽさや濃さを放り出してしまった。
聴いていて楽しいけれど、ポップ音楽のファンが他の音楽を差し置いて、わざわざ本作を
手に取るような必然性もなかなか見当たらない。
昔からのラモーンズ・ファンが期待しているのはハードでシンプルで無骨なあのバンド・サウンド
だから、残念ながらまさに「誰得」といった評価になるのは致し方ないだろう。

決定的な対立~「KKK」が俺の女を奪っていった
何となく聴いていれば普通にポップチューンで、人気曲だというのも頷ける#3「The KKK took
my baby away
」。しかしながら、比較的有名なエピソードだが、この曲はジョーイが
愛していた女性・リンダをジョニーに奪われたという「あてつけ」として書かれたという。
映画「エンド・オブ・ザ・センチュリー」で、バンドのローディーとして公私ともにジョーイに
尽くしていた弟・ミッキーが語るところによると、「ジョニーとリンダが恋に落ちたのは、
恋愛としては自然な流れ」「兄貴には恋愛は無理だったんだと思う」(弟なのに随分な言いようを
するものだと驚いたが、それだけ兄に苦労をさせられ、兄の不適応な性格も見てきたからだろう)。
だから奪ったも何も、片想いしていた女が別の男と付き合い始めたという、よくある話でしかなく
実際には「俺の女を奪っていった」というのはジョーイの被害妄想だと思われる。
リンダがジョーイの「俺の女」であるという前提自体が、申し訳ないがちょっと考えにくい。
なにせ、ジョーイの被害妄想は、それはそれは酷かったというから・・・・・・
しかし、この件を境に、ジョーイとジョニーの仲は決裂。和解は一生叶わなかった。
「なんだかんだ言って、ジョニーのほうが気にしていた」と言っていたのはリンダだったか。
ジョーイの気持ちは知っていたけど、互いに自然に惹かれ合っていただけあって気持ちに抗えず、
一方で罪悪感を抱え込み、ジョーイに合わせる顔がないと考えてしまったフシもあった模様。
ラモーンズは96年まで活動を続けるのだが、最初から最後まで在籍したメンバーは因果にも
ジョーイとジョニーのふたりきり。あからさまな自分へのあてつけの曲でも、私情を一切交えず
「ファンに人気の曲は積極的に演奏する」という姿勢を最後まで崩さなかったジョニーは偉い。

そして皆の心は離れていった
本作から次作までの時期「俺たちは全く言葉を交わしていなかった」とジョニー。
ジョーイとジョニーの決定的な対立については上述の通り。
ジョーイとディー・ディーについては音楽性の対立があったから、前述したクレジットの問題が
表出したのだろう。前作はあからさまなジョーイびいき、本作でもジョーイ優位の方向性。
(クレジットで数えてみると、ジョーイ7曲:ディー・ディー5曲で拮抗しているが、
ディー・ディーの曲はもはや彼の曲らしさを破壊されてしまっているものが少なくない)
次作でこの問題は本格的に表出するが、マーキーは次第に酒浸りになっていく。
バラバラになったバンド。この状態でがっぷり4つに組んだバンド・サウンドは難しかっただろう。
寧ろ本作のような、しっかりプロデュースされ、コーラスやキーボードでさんざん加工された
殆どニューウェーブに近い「人工的なポップ・ロック」という方向性は妥当だったかもしれない。


メンバー間の最悪の関係だとか、イマイチ良くない評価だとか・・・を知っているとどうしても
前向きに聴くことが難しくなる作品にはなってしまうのですが、
例えばボーナス・トラックに収められた、スペシャル・ゲストをコーラスに大勢迎えた
賑やかで活気のある#15「Chop suey」なんかは楽しくて痛快だし、
ジョーイらしいラブソングの#7「She's a sensation」はよくまとまった軽快なポップ・チューン、
#9「You didn't mean anything to me」はハードでインパクトあるリフが効いている。
ラジオ・ヒットには力不足でも、「隠れたお気に入り」になりうる曲はぼちぼち潜んでいる
言うほど悪くない「隠れ佳作」アルバム
で、繰り返し聴いているうちに、個人的にはわりかし
お気に入りの作品になりました。

さて、次作の7thは、すっかり行き詰まってしまったラモーンズのターニング・ポイントとなる
苦しい中でも重要な作品になります。こちらもまたの機会に、腰を据えて見てみましょう。


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Ramones:その5 エンド・オブ・ザ・センチュリー「It's the end,the end of the '70s~まさかのスペクターとのタッグ、栄光と失墜」

Ramonesラモーンズ)とPhil Spectorフィル・スペクター)、
誰がこんな組み合わせを予想できたでしょうか。
しかし、これは史実で実現した組み合わせ。
運命の悪戯で実現したタッグによる、「運命」と「悪戯」の賛否両論にばっくり割れる
バンド最大のヒット作にして問題作の5thアルバム、
End Of The Centuryエンド・オブ・ザ・センチュリー)」を語るときがやってきました。

エンド・オブ・ザ・センチュリー+6エンド・オブ・ザ・センチュリー+6
(2005/06/22)
ラモーンズ

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これが、これが、パンクバンドのアルバムのジャケット写真だなんて。まるでアイドル。
「ごめん生理的に無理」と思って躊躇したのは私だけではないでしょう。
普段も、別のページの写真をカラーコピーしてジャケット扱いして保存しています・・・

バンド名の由来はビートルズのポールが一時期名乗っていた名前だというのもあるし、
ビーチ・ボーイズや、スペクターがかつて手がけていた女性コーラス・グループなど
60年代の音楽からの影響やリスペクトがとても強いメンバー達でもあるので、
ラモーンズ側が「そのうちスペクターにプロデュースしてもらえたらなあ」と
ジョーク混じりに夢として語っていても、実は不思議はそんなにありません。
問題は、スペクターの方が、ラモーンズを見つけ出したという奇跡がなぜ起こったのか?

LAで結構鳴らしていて、沢山のキッズが彼らを追随していたほどのラモーンズ。
LAの音楽シーンの多くの面々は、それを見逃さず、バトンリレーのように
ラモーンズの存在をスペクターに知らせ、デモ音源を聴かせたのでした。
するとスペクターは、ラモーンズ・・・というより、ジョーイの声をいたく気に入り、
「君を新しいバディ・ホリーにしてやろう」と言ってジョーイを口説き落とそうとし、
ジョーイのソロ・アルバムをスペクタープロデュースで作ろうとしていました。
他のメンバーは、当然いい顔をしているはずはなかったわけですが・・・
とはいえ、ラモーンズはまだこれから5枚目のアルバムを作ろうかという時期で、
ジョーイは「ソロアルバムを作るには少し早い」と断り、かくしてスペクターは
ラモーンズのアルバムをプロデュースすることになったといういきさつでした。

このアルバムは、バンド史上最高のチャート成績を収めた(ビルボード44位)と同時に
ファンの間での評価はばっくり賛否両論に割れ、徹底的に嫌う人も根強くいます。
ラモーンズは、頑固なパンクバンドだったはず。それが裏切って、メインストリームに媚び
ヒット・レコードを作ってしまうなんて、許されざることだ、というわけです。
個人的にも、前作「ロード・トゥ・ルーイン」の硬質な音作り・曲作りが大好きだっただけに
その理想的な流れがすっかり断ち切られてしまい、残念だというのが本音です。
これはこれで、ラモーンズ・パンク&スペクターのポップな味付けの化学反応が面白い1枚と
いえるのですが、せめて前々作の後に出てきたならまだ解ったかも。
緊張感や悟り、タイトさがひしひしと漂う前作の後だから納得できないところもあります。

愚痴はともかく、作品の感想~レビューにさっさと取りかかりましょう。


・スペクター無双にみんなうんざり~拳銃が登場した逸話は本当だったらしい
フィル・スペクターといえば多くのロック・ファンが思い出すのは、奇行の数々。
ジョン・レノンの「ロックンロール」を手がけた際は、マスターテープを持って
トンズラしてしまうし。酒癖が極めて悪かったり、極端なコントロールフリークだったり、
「気まぐれな行動・芝居がかったバカげた行動」(byジョーイ)で周囲を振り回したり、
ダラダラとレコーディングをしてミュージシャンをくたくたに「わざと」して、
それによってミュージシャンの彼ららしい演奏を削いで、自分色に染めやすくしたり

極めつけは、ディー・ディーに殴られた時、彼に銃口を向けた一件、
そして近年の逮捕や裁判に至ったあの事件。
(ディー・ディーに関しては、どういう流れか知らないが、ぶん殴るのもどうかというのも
あるが。スペクターは強盗に遭って以来、護身用として持っていた銃だったというし)
スペクターお気に入りのジョーイですら「果てしない長さ」と言うほどのレコーディング、
スピーディーな作業が身上のジョニーやディー・ディーはイライラしっぱなしだったという。

・「ウォール・オブ・サウンド」の"もや"が邪魔だよ、取ってくれ!
ビートルズ解散後、歴史的名盤「All Things Must Pass」をリリースし、スペクターに
プロデュースしてもらったジョージ・ハリスン
彼が00年代に入り、自ら「All Things~」をデジタルリマスターした際、真っ先にしたのは
スペクターによる「ウォール・オブ・サウンド」を除去したこと。
曰く「もやが晴れたようだ」。ビートルズ時代、「Let It Be」の仕上げを
率先してスペクターに頼んだ人間の言葉とは思えないが、実際ジョージはそうしたのだ。
「Let It Be」~「Let It Be...Nakedに関しては以前記事を書いたが
スペクターのアレンジを排することで、ポールの面目が随分上がったように感じられた。
あの洗練された後期ビートルズですらこの様相なのだから、荒っぽさが売りのラモーンズに
もやをかけたら、どうなるか・・・
「エコーとリヴァーヴのせいで、分離していないんだ。ギターとベースとドラムスが
はっきりと聴こえて欲しいんだよ。べったりしているから、聴き分けられないんだ」

サウンドに関してこう説明したのはジョニー、私も全く同じ感想を持った。
もやのせいで、スピード感やキレが損なわれ、ギターはエコーとリヴァーヴのお陰でまるでNW。
アルバムの最後に、数曲のデモ音源が収録されているが、こちらのほうがいっそ良いと
感じてしまうほど。高名な「ウォール・オブ・サウンド」、仇になったかもしれない。

・ジョーイの声とロマンティシズムが引き出される
さきに書いた通り、元々ジョーイのソロアルバムを作ろうとしていたスペクター、
そしてポップ指向が強く、ロマンティストで繊細な感性を持っているジョーイ。
流石スペクターが惚れ込んだだけあり、ジョーイの歌声はどの楽曲でも良さが引き出されて
いるように感じる。相性が良いのだろう。あるいは、ちょっと似ているのか?
ジョーイは本作以前からもメロウでロマンティックなミディアム・テンポのラブ・ソングを
アルバムで歌ってきたが、本作の曲とプロダクションは、彼の性向を一層引き出した。
バンドとして聴くと信じられない、ストリングスまで入った(!)あま~いカヴァー曲
#7「Baby,I Love You(ベイビー・アイ・ラヴ・ユー)」は非難ごうごうだったが
ジョーイのソロアルバムの収録曲なのだと頭を切り換えて聴くと一転、名曲に変わる。
#3「Danny Says(ダニー・セッズ)」は、ロマンティックに加えて、
ラモーンズのツアー暮らしの日常ネタ(よくする行動、よく観るTV番組など)が混じり
最後にはなぜかライヴが中止になり、ラジオで「シーナはパンクロッカー」がかかる。
おもしろくてロマンティックで、魅力的な詞。ジョーイってこんな人なんだろうな。
ジョーイのポップ~ヒット指向と、ジョニー&ディー・ディーのハード~パンク指向は
アルバムを重ねる毎に、次第に溝を大きくしていくが、本作はそのきっかけになったか?

・「リメンバー・ロックンロール・レイディオ?」の奇跡
#1に収録され威勢よく始まるスーパー・ポップ・チューンで、スペクターとラモーンズの
双方の持ち味が奇跡的にがっつり噛み合った瞬間、
Do You Remember Rock 'N' Roll Radio?(リメンバー・ロックンロール・レイディオ)」。
ラモーンズらしく楽しく痛快で、スペクターらしくドリーミーで画期的なアレンジ。
他の曲は何かと「ウォール・オブ・サウンドが・・・もやが・・・」と零したくなるが、
この曲に関しては一切の文句なし。
大リーグの試合で今でもよくかかるから、ロックに疎くても野球にそこそこ詳しかったら
聞き覚えがある楽曲かもしれない。本作の他の楽曲も試合でよくかかるという。
そういう理由で本作は、アメリカ人には馴染み深い作品になっている。
70年代の終わりを歌うこの曲、60年代~70年代にかけての音楽シーンを回顧し
それらからのさよならと新時代の到来を陽気に歌っているのだが、
60年代の音楽をルーツに持ち、70年代にデビューしたラモーンズにとっては
一種の自虐と自殺の歌ともとれるのが苦々しく、何とも彼ららしい。
皮肉にも、彼らがこれから辿る道を少しだけ予見してしまっている気がする。

・微妙に冴えなくなった「ロックンロール・ハイスクール」の再録音
あれ?前作に入っていたでしょう?と思うが、それはどうやらボーナス・トラックのようで、
アルバム収録曲として#10「Rock 'N' Roll High School(ロックンロール・ハイスクール)」
が正式に入っているのは本作になるようだ。
「Rock,rock,rock,rock,rock 'n' roll high school」「Fun fun」といった楽しいフレーズと
ワクワクするあのムードはそのままに、初めはキー下げ、途中から転調してキー上げ、
イントロとアウトロに妙に凝ったSEと、せっかくの名曲がどことなく台無し。
名曲なのは違いない、はずなのだが。

・案外、ストレートなロック・チューンも楽しめる~ゆえに中途半端?
後半に行くほど、ラモーンズ節がウォール・オブ・サウンドにかき消されず、
いつもの調子の彼らの姿を垣間見ることができるようになる。
「Ba-ba-banana,this ain't Havana Do you like bananas,ba-ba-bananas」
というふざけきった洒落が相変わらずの調子でおもしろおかしい
#9「This Ain't Havana(ディス・エイント・ハヴァナ)」
(1stの「ハヴァナ・アフェアー」にも掛かっている洒落なのか?)、
ラスト2曲、#11「All The Way(オール・ザ・ウェイ)」、
#12「High Risk Insurance(ハイ・リスク・インシュランス)」などは
#9と#11の間にある「ロックンロール・ハイスクール」も加勢して、一気に追い上げて
アルバムは無事、有終の美を飾る。
コントロール・フリークのスペクター、さぞかしジョニー達にもあれこれ注文をつけて
いたんだろうと思っていたら、基本的なギター/ベース/ドラムのサウンドに対しては
それほど口出しをしていないらしい。
しかし、しかしだ。もやに塞がれた前半のロック曲を含めてパンク・ロックな曲と
サポート・ミュージシャン達が参加しているような豪華プロダクションのポップな曲とが
ごちゃごちゃに混在していて、スペクターやラモーンズがどちらをやりたいのかが
いまいち判然としない。
そういう「中途半端さ」なども、本作が賛否両論である理由のひとつではないだろうか。


滅茶苦茶な指揮官=フィル・スペクターの元で、バンドの和はすっかり乱されたと思いきや
案外、メンバー達の関係に支障はさほどなかったようです。
問題は次作、遂にあの決定打が出てくる・・・(「あの女」とも言う)
「6thが見つからない」と言って先に7thを手に取ると、色々と不穏になっていて(例えば
いつの間にか、楽曲毎に作詞者のクレジットが入るようになった)驚くやら、がっかりやら。
次作に比べると、本作の狼狽はおおごとではなかったのかも?
本作はある意味、最初で最後のメイン・ストリームでの煌めきの瞬間だったかもしれません。
それが皆に大手を振って歓迎されないのが何とも彼ららしいとも言えるのですが・・・

6th鋭意捜索中です。続きはそれから。
その間は、溜まりに溜まった他のネタをコツコツ書いていきます。


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Ramones:その4 ロード・トゥ・ルーイン「I Just Want To Have Something To Do~シリアスな現実をめいっぱい音にぶつけて」

前作、3rdアルバムの段階で、いわゆる「第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン」、
つまりセックス・ピストルズなどの台頭に、ブレイクのチャンスを潰されてしまった
不運なRamonesラモーンズ)。ほんの些細なタイミングのズレだったのに・・・
とにかく彼らは時代の大きな波に乗り損ね、ヒットのチャンスを水に流し、
華々しい暮らしといったロックンロールの幻想は徒花となってしまったのです。

「俺たちは一生売れないパンクロッカー、バンで年に300日以上
世界中を回る暮らしを続けていくことになりそうだ」

ラモーンズのメンバーは、自らの命運をこの時期に何となく悟ったのだそうです。
屈辱と幻滅。うっすらと見えてきた、果てなく続く労働者のようなロック人生。
普通ならここでくじけそうになりますが、こんな怒り、理不尽さこそが彼らの原動力。
だから今回の主役・4thアルバム「Road To Ruinロード・トゥ・ルーイン)」は
ロック史に高らかにその名を轟かせた初期作3枚に負けず劣らずの傑作になりました。

ロード・トゥ・ルーイン+5ロード・トゥ・ルーイン+5
(2005/06/22)
ラモーンズ

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ラモーンズの4人がイラストに!ジョーイ、ジョニー、ディー・ディーはともかく
「奥にいるドラマー」が小さいし心許ないぞ・・・
彼はオリジナル・ラモーンではないし、新入りだから仕方がないのです。
そう、この時期は人事異動もありました。
色々なことがありすぎた4th、早速レビュー~感想といきましょう。


・トミーからマーキーへ~タイトなプレイがバンドサウンド全体を引き締める
ツアー漬けの生活に、ドラマー兼プロデューサーのトミーは「密室恐怖症」に陥ってしまい
疲れ果てた彼はバンドを脱退。プロデューサーとして本作を見守る立場のみ継続することに。
新しいドラマーが必要となったとき、ジョニーが見つけてきたのがマーキー
年齢もオリジナルメンバーとそんなに変わらないし、なかなかよいマッチング。
そして何より、マーキーのタイトなプレイは、バンドサウンドをグッと引き締めた。
トミーも駄目ではないが、とりわけ本作のマーキーのプレイが自分は大好きだ。
お馴染みのギターやベースや歌声も締まって聞こえる。
これは、バンドサウンド強化を図って、ジョニーやディー・ディーなども腕を振るった成果
でもあるが、ドラムは往々にしてバンドアンサンブルの全体を決定する楽器だから、
本作でタイトなサウンドへの飛躍に成功したのは、マーキーが来た功績が大きいと思われる。

・世界観の決定的な変容~バブルガム・ポップからシリアスな現実との闘いへ
軽快でファニーで、今にもポンポンと弾けそう、飛び跳ねそうな、まぶしく愉快な
2ndや3rdの「バブルガム・ポップ」の世界がこれまでのラモーンズの身上だった。
当時の彼らはまだ、無限の未来を無邪気に信じていた。
しかしそれは目の前で無惨にも切り刻まれ、彼らは打ちのめされた。
これからの彼らを待ち受けているのは、しんどいばかりの果てしなく続くあぜ道。
無常な現実に追い詰められ、怒りに燃え、彼らは持ち前の負けん気と打たれ強さをもって
正面から現実と対峙する道を選んだ。
おもしろおかしいジョークはほぼ影を潜め、ハードなサウンドや楽曲にのせて
決意、悔しさ、憎悪をまっすぐにぶつけている。こんな彼らもカッコイイ。
道化師達の素顔、等身大の姿。今回初めて露わになった、それらに共感することができる。
この路線でもう少し続けてみてもよかったかもしれないのだけれど・・・

・やべえええええええ編
あえて英詞のままで紹介する。#8「Go Mentalゴー・メンタル)」という曲だ。

I've killed my family
They thought I was an oddity
Life is so beautiful
I am a vegetable
Mental!Mental!
I've gone mental
I've gone mental

あーあー、ガチで病んでしまっているよ。
ドキュメンタリー映画「End Of The Century」で、バンドを始める前のジョーイ青年が
精神病とみなされて入院させられてしまい、医師から「この子は一生社会の役に立てないかも
しれない」と衝撃の宣言をされるというエピソードがあった。
もしかしたらそのとき、ジョーイは内心、こんなふうに憤慨していたのかもしれない。
家族を皆殺しにしてしまいたいくらいに。
今回のトミーのエピソードも含め、精神的に不安定なメンバーはラモーンズにはいくらでも居た。
クスリに頼ったり、お酒に溺れたり、暴力を振るったり、支配的に振る舞ったり、いろいろだ。
まともって難しい。そしてこの時期は特に、バンド全体がナーバスになっていたのだろう。

・なぜにカントリー&ウエスタン?~ディー・ディーの迷い
本作の「名盤」指数を少しばかり下げてしまっている迷曲、#3「Don't Come Close
(ドント・カム・クローズ)」や#9「Questioningly(クエスチョニングリー)」などの
唐突に挿入されるカントリー&ウエスタン調の楽曲たち。
アルバム収録曲は全体的に疾走しっぱなしで、緊張感が絶えないので、ほどよい箸休めに
なってはいると思うのだが、それゆえに完成度が下がり、まとまりを欠いてしまっている。
例えば緩やかなロックを書くなど、他に音楽性を損ねないやり方は幾らでもあるだろうに
なぜ明後日の方向の音楽性に走ったのか、その理由は不明なままである。
解説文では「ディー・ディーのプレッシャー対処法」「奇妙な実験」などなどと、
ケチョンケチョンに貶されまくっている。ここまで言わなくてもいいのに・・・

・ディー・ディーの"陰"~ファシズムへの憧れ
またしてもナチスが題材の曲が登場する。#12「It's a Long Way Back(イッツ・ア・ロング・
ウェイ・バック)」で、以前と同じく今回もディー・ディーの仕業である。
ディー・ディーがここまでかたくなにナチスにこだわるのには理由があった。
彼は、第二次世界大戦後のドイツで、瓦礫の中で育った孤独な少年だったのだ。
幼少期を廃墟で遊び、ナチスの遺品を集めて過ごし、それらを家に持ち帰ると
当然ながら父親は褒めるどころか驚愕してしまったという。
しかしながらこの曲は、たった3行の歌詞の中に、たった1回「Germany」という単語が
登場しただけ。(但しこれを3回繰り返し、「Germany」が登場する部分は更に2回繰り返すので
実際のところは計6回の連呼となるが)
米露の冷戦は未だ冷めやらず、ベルリンの壁も高く聳えていた頃には
「たったこれだけ」でも十二分だったのだろう。

・ボーナス・トラック編その1~ライヴで実感する「さらなるキレ」
1st~3rdのキラーチューンばかりを集めたライヴ音源が収録されている。
これがまた良い。タイトで無駄がなく、研ぎ澄まされてキレのある演奏。
2ndに収録されていたライヴ音源は始終全力疾走で、かなり力みが感じられて
聴いていて少々疲れてしまうフシもあったが、本作での彼らは肩の力が抜けていて
随分こなれている。その分「やっつけ」と感じられなくもないが、まだまだフレッシュ。
「ピンヘッド」の「D-U-M-B~」のくだりで、ジョーイとディー・ディーが
互いを指差し合いながら、喧嘩してるみたいにやりあうのがいつ観ても面白い。
Youtubeに当時のライヴの動画が沢山あがっているので、まだ観たことのない人は
一度観てみることをオススメ。「GABBA GABBA HEY」看板とあわせて、きっと笑えるから。

・ボーナス・トラック編その2~「ロックンロール・ハイスクール」の想い出
従来のバブルガム・ポップのノリ丸出しで、アルバムのカラーに合わないと判断されたのか
Rock 'N' Roll High School(ロックンロール・ハイスクール)」はボーナス・トラックとして
#14に収められた。本作のブックレットには映画出演時の4人の姿も収められている。
このおもしろおかしい映画「ロックンロール・ハイスクール」については、blog開設初期に
大変稚拙な文章で感想を綴っている。興味をもった方はそちらも参照していただきたい。
映画に出てくるおバカな連中からは、今回綴ったようなシリアスな実情などチラリとも
感じられなかったので、実態を知っていくにつれ驚くことしきりであった。
とにかく、リアルがどうあれ、「ロックンロール・ハイスクール」に出てくる4人は
ただただパンクで、ロックで、クレティンでピンヘッドで図々しいバンドマン共である。
(主役の女の子に恋されるジョーイは、紳士然、ヒーロー然として描かれるが)
ほろ苦い実態を一旦頭から取り出して、是非一度、マンガみたいな4人を観て笑ってほしい。

・あわせて観て、聴いてほしい~レッチリ、ガービッジなどによるカヴァー
実は私は、本作に収録されている楽曲、特に「I Just Want To Have Something To Do
(サムシング・トゥ・ドゥ)」で初めてラモーンズというバンドを知った。
最初に知ったのは、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」をプロデュースしたことでも
お馴染みのブッチ・ヴィグが在籍するユニット・Garbage(ガービッジ)が
アルバム「Bleed Like Me」でカヴァーしていた時で、この時はあまりにも自然に
ハマっていたためにカヴァー曲だとは夢にも思わなかった。とても格好良い!

ブリード・ライク・ミーブリード・ライク・ミー
(2005/04/13)
ガービッジ

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メンバー4人全員がギターを持って製作した、ギターサウンドの洪水みたいな痛烈な作品で
女性ヴォーカルのシャーリー・マンソンがジョーイ役をかって出て、ガツンと決めてくれる。

次に知ったのは、Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、以後レッチリ)の
動画をYoutubeでしょっちゅう漁って観るようになった2010年頃。
闘病中のジョニーを勇気づけるための企画コンサートで、本作から3~4曲選んで演奏していた。
アンソニーの歌声がやたらとジョーイにそっくりで、容姿はストゥージズのイギー・ポップを
彷彿させるものだから、「ジョーイの声とイギーの身体をもつアンソニー」などど
コメント欄に書き込まれていたものだ。ラモーンズ本人達は天でどんな目で見ていたのか?
この辺りは「Too Tough To Die」の記事に詳しく書いたので、ぜひ参照していただきたい。
レッチリは昔から、ライヴでラモーンズをカヴァーしていたので、それらをひたすら探す旅も
面白いかも。たまに裸に靴下をはきながら(局部に装着しながら)演奏していたりするが・・・

まだ聴いたことはないが(見つからないから)こんなトリビュート・アルバムがあるようだ。

ウィー・アー・ア・ハッピー・ファミリー-ラモーンズ・トリビュートウィー・アー・ア・ハッピー・ファミリー-ラモーンズ・トリビュート
(2003/02/19)
オムニバス、プリテンダーズ 他

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メンバーがみんなゾンビみたいになっている(笑)
さきに紹介したGarbageの「サムシング・トゥ・ドゥ」やレッチリの「ハヴァナ・アフェアー」
等々、あのアーティストやあのバンドが集結している超豪華トリビュート・アルバム。



「ロックンロール・ハイスクール」を大笑いしながら観ていた時は、全然そんな事感じなかった
のですが、この映画への出演は、ラモーンズの「パンク離れ計画」の序章だったそうなのです。
そして次作のアルバムでいよいよ本編に突入、あのフィル・スペクターがプロデューサー?!
平坦に済むわけがない、大波乱と賛否両論のアルバムを主役に、連載はもう少し続きます。

※どうも6thアルバムが見つかりません。正直、なくてもラモーンズの物語は十分語れるのですが
(ごめんなさい)、あるに越したことはないので、現在鋭意探し中です。
他の音楽ネタetcも溜まっているので、ここか次回で一旦休止し、6thを探しながら
別のネタを先に展開していくかもしれません。あしからず。


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Ramones:その3 ロケット・トゥ・ロシア「1-2-3-4、4-5-6-7!よりポップに、よりソリッドに、完成度の高いポップなロック~そして悲劇が・・・」

前作の方向性を一層強めて、ノリノリでポップな楽曲、チェインソーのようなギター、
ナンセンスな歌詞、時に夢見がちで時に空耳がちといった特徴はそのままに、
よりキャッチーに、そしてよりアイロニカルな作風になったのが
Ramonesラモーンズ)の3rdアルバム「Rocket To Russiaロケット・トゥ・ロシア)」。

ロケット・トゥ・ロシア+5ロケット・トゥ・ロシア+5
(2005/06/22)
ラモーンズ

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1stの時のジャケと似ていて、少し寂れたような印象でもないですが
うわばきみたいな靴を履いてるメンバーはもういないし(笑)、多少余裕が出ているかと。

ブックレットの英詩部分を開くと、アメコミ調のちょっと可笑しいイラストがついていて
彼らのテイストにぴったり。
#4「Rocket Love(ロケット・ラヴ)」という曲では、ロケット・ハートのついたネックレス、
中の写真がどす黒い男4人(しかもロケットなのに誰か1人でなく4人なのがツボ)という。
#8「Teenage Lobotomy(ティーンエイジ・ロボトミー)」の横の絵では医者が若者の頭を
カパッと開けて、中の脳みそをひとつかみ取り出したりしてますが、深く考えないように。
こんな風に、細かい所でも本作の「バブルガム・ポップ」の音楽性を強調している1枚、
早速感想~レビューにいきましょう。


・バブルガム・ポップ指向を強めて~パンク・ロックじゃなかったの?
聞き慣れない「バブルガム・ポップ」という単語。Wiki先生を参照してみる。

バブルガム・ポップ:単にバブルガムとも。
文化起源は1960年代で、最も流行したのは1967-1972年頃。
明るいサウンドのプレティーン・ティーンエイジャー向けに作られる
ポップ・ミュージック。
ポップでキャッチーなメロディー、シンプルな和音、
シンプルなハーモニーで、アップビートな曲が多い。

本作は以前よりコーラスも本格的に入っていて(uh~ってやつ)、明るい和音で徹底されて、
正に「バブルガム・ポップ」のアルバムといえる。しかし彼らは(パンク・)ロック・バンド
ではなかったのか?ポップ・ミュージックに転じるなんて日和ったのではないか?
いや、バンド・サウンドは相変わらずキリリと攻撃的なままだ。真夏の太陽がぎらつくように
ギターがジリジリと地平を焦がし、下からベースが突き上げてきて、ドラム・ビートは
休むことなく響き続け、ジョーイの歌声はヘンテコに訛っている。
そもそもはじめからラモーンズの音楽はポップなメロディーが身上だったから、
「聴きやすくなった」「楽しくなった」ぐらいしか違和感はない。
それが更に洗練されて、戦略的になって、バンドのアンサンブルがまとまっただけのこと。
因みに、この方向性を最も積極的に指向したのはジョーイ。ラジオ・ヒットや
ヒット・シングルを、喉から手が出るほど求めていた。

・笑いのテイストの変化~おバカからシニカルな風刺へ
前作でも多少はみられたが、本作では、周りをよく観察して、そのいいことや悪いことを
楽しく皮肉な方向へ解釈し直し、シニカルな笑いを誘う、といったスタイルの可笑しさ。
例えば、#2「Rockaway Beach(ロッカウェイ・ビーチ)」を聴いていると、まるでそこは
キラキラ輝く楽園みたいな素敵な海辺なんだろうなと感じられるが、現実は全く違う。
ビキニを着てハイヒールを履き、べろんべろんに酔った女どもがいっぱいいて、更には
髪を引っ張り合ったり、砂浜をハイヒールで駆け抜けたり、相手の頭をかち割るために
空き瓶を探してみたりと、およそ活気がある場所とはいえそうもない、解説文によれば
「便所のようなところ」だという。そんな場所をあそこまでロマンティックに描くことで
「人生のくだらないこと、みじめなことをすべて引き受けて、さあ、陽気にいこう!」と
解説文は愉快にまとめている。
また、#1「Cretin Hop(クレティン・ホップ)」は、ラモーンズの本拠地のクラブ、
CBGBの、クレイジーなはみ出し者たちで溢れかえっている様子を描いている。
「クレティン」とは「アホ」といった意味。アホどもが跳ね回っているせいか、
掛け声は「1-2-3-4」に続いて「4-5-6-7」、4がなぜか被っている。

・ビーチを舞台に、痛快なカヴァー曲が映える
本作はカヴァー曲が2曲。そのどちらも大いにハマっていて、オリジナル曲のようだ。
1曲目は#9の「Do You Wanna Dance(ドゥ・ユー・ウォナ・ダンス)」というロックの古典、
やいのやいのと皆で集まってバカ騒ぎするさまが目に映るようなノリノリのアレンジで。
恋のダンスというよりは、皆で集まってわいわい盛り上がるほうがこのアレンジのイメージ。
もう1曲は、#13「Surfin' Bird(サーフィン・バード)」という1964年のヒット曲。
「Bird bird bird Bird is the word」をひたすら繰り返して、転げ回るように突っ走る。
間奏では「アババババ、ニャ~~~パパ」と奇声まで披露、これは相当難しいはずだ。
ジョーイの滑稽な歌唱が壮絶なほど決まっている、聴き入ってしまうヴォーカル。

・空耳編
本作も忘れず空耳。ネタは尽きない。
まず、#1「Cretin Hop」のサビで「1-2-3-4 Cretins wanna hop some more」と
畳みかける場面、「1-2-3-4 ~はさむ!」って聞こえて「何をはさむのか?」。
折角の格好良い曲なのにサビで空耳なんだからもう困っちゃう。
否定形の歌詞ばかり書いてきた集大成#5「I Don't Care(アイ・ドント・ケアー)」
では、わかりきっているが、「Care」は「カー」としか聞こえてこない。
空耳ではないが#13「Surfin' Bird」、とりわけ間奏は阿鼻叫喚の複雑怪奇な節回し。
アドリブ?原曲に忠実?空耳とは違う意味で、一度聴いたらもう頭から離れない。

・シングル・ヒットのチャンスが遂に到来!ラモーンズ、ブレイクか?
ひときわポップで、キュート、とびきり陽気でハッピーで、目を見張るほど爽やかな
ロック・チューンが登場。それが名曲にしてラモーンズ最初のヒット・シングルになる
#6「Sheena Is A Punk Rocker(シーナはパンク・ロッカー)」である。
この曲は、ビルボード・チャート最高81位まで上昇した。
ラジオ・オンエアが期待できる順位。ラジオでヒットすれば、アルバムも数百万単位で売れて
ラモーンズにブレイクのチャンスが訪れる!
「シーナ」が果たしたことは2つある。1つは、パンク・ロックでも商業的に認められる可能性を
証明したこと。そしてもう1つは、「パンク」という言葉が一般層にも肯定的に受け取られ、
またアーティスト側でも肯定的に押し出すようになった。

・何でいつもこんなふうになるんだ~よりによって、そのタイミングで、それが来るのか
#14「Why Is It Always This Way(ホワイ・イズ・イット・オールウェイズ・ディス・ウェイ)」
の冒頭の歌詞から見出しタイトルを引用したのだが、本当、どうしてこうなってしまうのか?
図らずも、ラモーンズの近い未来、そして遠い未来をも予見してしまった曲となった。
本作は1977年11月にリリースされ、折しもそのタイミングは、在籍していたレコード会社が
ワーナー・ブラザーズとディストリビューション契約を結び、メジャーの政治力を得られた
ときだった。ラモーンズは、大いに期待され、強力な後押しを受けようとしていた。
そんなある日・・・
いつものようにライヴに勤しむラモーンズ、ジョーイはやかんを加湿器代わりにして
鼻や喉の通りを良くしていたのだが、そのやかんが仇となり、ジョーイはライヴ前に大火傷を
負ってしまい、入院。ツアーはキャンセルすることになる。
そして更なる追い打ちは、UKでライヴに来ていた観客の若者が作ったバンドだった。
ジョーイが療養している正にその間に、セックス・ピストルズが衝撃のデビュー、ブレイク。
「パンクといったらセックス・ピストルズ」という常識を作ってしまった。
パンクといったら、安全ピン、カミソリ、ツンツンヘアー、がなり立て、へどを吐く・・・と
いったものになってしまった。
こうして、本作のラジオ・オンエアの機会はことごとく忘れ去られてしまった。
そしてこうして、ラモーンズは「万人には受け入れられないカルト・バンド」になった・・・


「ブレイクのきっかけを不運にも逃してしまったターニング・ポイント」
となった作品ですが、出来は実に堂々たるもの。
「ラモーンズの初期3作は傑作」とよく言われるなか、そのトリを飾るだけあって、
1曲1曲の完成度がとても高くて、隙がなくて、傑作指数の高い一枚です。
とてもポップなので、ロックやパンクが苦手な人が最初に聴くにもいいかも?

なにせ、「ブレイクのきっかけを逃した」のはこのアルバムのせいではないのだから・・・
ここには、ラモーンズの最高レベルの仕事が詰まっています。
そして、結果としてラモーンズ自身にとっても、「一区切り」となる作品となりましたが
そこからまた新しい音が生まれます。個人的にこの新しい音はお気に入りなのです!
佇まいを大きく変化させるも、それがとても格好良い、次のステージはまた次回の連載にて。


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Ramones:その2 リーヴ・ホーム「ガバ、ガバ、ヘイ!キャッチーで迫力を増したサウンド、連日の怒濤のライヴで培われていく演奏力」

76年の衝撃のデビューから僅か半年、Ramonesラモーンズ)は77年に2ndアルバム
Leave Homeリーヴ・ホーム)」をリリース。

リーヴ・ホーム+16リーヴ・ホーム+16
(2005/06/22)
ラモーンズ

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「家を出る」とはつまり「自分自身のファミリーを持つ」ということ。
本作をリリースする頃、ニューヨークを後にしたラモーンズは、世界征服を目指して
ツアーに明け暮れる20年間の幕を開けます。東ベルリンからハノイに至るまで、街から街へ。
ギョーカイの大物にはなれなかったけれど、彼らは世界中に知られ、コアなファンを
キッズから同業者まで幅広く獲得することになるのです。

1stをリリースした頃から、ラモーンズのライヴ修行~伝道は始まっていました。
ニューヨーク・バウリーにあるホームグラウンドのライヴハウス「CBGB」から、
UK、LAへと、これから始まる、ラモーンズの音楽を伝える久遠の旅の片鱗をみせます。
76年7月、UKでライヴを行ったラモーンズ。ジョニー・ロットンジョー・ストラマーなど
未来のパンクを作る面々に大きな衝撃を与え、ピストルズやクラッシュ結成のきっかけを作り
彼らをはじめとするUKパンクバンドは、ラモーンズから多大すぎる影響を受けることに。
デビューして間もないアメリカのバンドが会場を2,000人の観客で埋め尽くす快挙を成します。
しかし、当時はパンクが市民権を得ていない時代。ニューヨークに帰り、ロング・アイランドの
「マイ・ファーザーズ・プレイス」というクラブで演奏した時は、バウリーからほんの20マイルしか
離れていないにも関わらず、反パンク勢力が客席を占拠、頭にビール瓶を食らったり
目にあざを作ったりする羽目に。まだまだ、パンクを忌み嫌う人が多い時代でした。
そこにきて、LA。ジョーイ曰く「バンドの人気があったUKに最も近かったのがあそこだよ」。
熱狂で迎えられたラモーンズ。彼らの影響を受けて、LAでは地元パンク・シーンが誕生します。

こういったハードでタフなライヴの積み重ねのなかで制作されたのが2nd「リーヴ・ホーム」。
1stから僅か半年ですが、結構変化していることがわかります。
前置きが少々長くなりましたが、以下、感想~レビューを。


・ちょっと音質が良くなった~充実した録音環境、メンバーの演奏技術の向上
1stを録音した頃に比べて予算が増え、制作の自由が確保されて、マンハッタンにある
「リヴィング・ルームのような」居心地の良い、76年当時の最先端の技術を備えた
スタジオでベーシック・トラックをレコーディングすることができた。
だからプレイヤーを再生するなり、ひとつひとつの音が1stよりクリアに響いてきて
新鮮な驚きがある。
そして、ライヴを繰り返しているお陰で、レッスンひとつ受けていないのに
メンバーの演奏技術がめきめきと向上することとなった。

・キャッチーで、ギラギラした楽曲~ターゲット層の変化
ラモーンズのホームグラウンドのライヴハウス「CBGB」はアート系のライヴハウスで
先達にはテレヴィジョンやトーキング・ヘッズといったインテリ系ロックバンドが。
しかしバンドは前衛芸術家などアート系の客ではなく、キッズ達の支持を求めた。
アート~コンセプト指向だった1stと比べ、2ndは「楽しいポップで、アートっぽさが
薄れ、より音楽性が高まった」「よりへヴィで、よりメロディアス、そしてより
エッジが効いている」とトミーは語る。
ラモーンズ・ルックでライヴ会場に現れ、ラモーンズになりたがっていた、
ラモーンズを愛していた、影響を受けていたLAのキッズたち。
彼らに届けるために、楽曲はよりポップになった。
そして「ギラギラ」した楽曲も増えた。今回のカヴァー枠はサーフ・ミュージックの定番曲
#11「California Sun(カリフォルニア・サン)」で、この曲をはじめ、陽射しがガンガン
降りそそいでくるような、爽やかで楽しくてエネルギッシュな楽曲や演奏が大半を占める。
日本人の感覚では解りづらいが、アメリカにおけるサーフ・ミュージックの影響力は凄まじく
メンバー全員、サーフ・ミュージックが大好きだったのだという。

・不適合者の団結宣言「ガバ、ガバ、ヘイ」
ジョーイによって「武装命令」と定義された「ヘイ、ホー、レッツゴー!」に対し、
「君を受け入れるよ、俺たちの仲間だ」と呼びかける#7「Pinhead(ピンヘッド)」。
ピンヘッドとは「間抜け」「バカ」といった意味。Gabba Gabba Hey(ガバ、ガバ、ヘイ)は
「何とかなるさ」といった意味合いらしい。序盤で「Gabba Gabba we accept you~」
と出てくる時の「ガバガバ」は、日本語訳では「ペチャクチャ」と訳されている・・・
ライヴのエンディングに欠かせないこの曲、ローディがピンヘッドのマスクを被り、例のでかい
「ガバ、ガバ、ヘイ」の看板を持ってきて、それを受け取ったジョーイは「Gabba Gabba Hey」の
くだりをずっと、看板を持ったまま歌う(後半のことだからそれほどの負担ではないだろうが)。
ラモーンズのドキュメンタリー映画、とりわけ「End Of The Century」で赤裸々に曝される真実は
商業的見返りを長い長い間得られずに、孤高のバンドとして20年余りを全うする悲しみと意地が
痛々しいほど滲み出ていた。そして彼らを愛する少年少女たちも、「ジュディ・イズ・ア・パンク」
に登場するジャッキーとジュディのようなはみだし者ばかり。
「俺たちは、ファンを仲間として受け入れていた、ということさ」とジョーイ。かくして、
ロック界の不適合バンドと社会の不適合者とは団結し、時間を共有するだけでなく、仲間意識で
深く繋がる。「ピンヘッド」が徹底的にナンセンスながらどこかあたたかい理由はここにある。

・ラモーンズの名曲がU2誕生のきっかけに!!
「ラモーンズ乙女編」は本作でも健在、彼ららしからぬ叙情的でロマンティックな歌詞が
ギターロックの風にのって紡がれる#3「I Remember You(アイ・リメンバー・ユー)」。
アルバムの中では小品といった位置づけ(なにせ他が濃いから)のこの曲を当時、聴いていた
アイルランドの若者達は、23年後、泣く子も黙る超大物ミュージシャンとなって、
この曲のアコースティック・ヴァージョンをライヴで披露した。
歌い出す際に、大物ミュージシャンはMCでこのように打ち明けた・・・
「ニューヨーク・シティの詩、そしてパンク・ロックを始めよう・・・我々が15か16の時に
音楽を始めたきっかけとなったのは、他ならぬ・・・ラモーンズの音楽だったんだ」

彼の名はボノ、バンドは言うまでもなく、あのU2だった。

・空耳編~こんな譜割り無理だから!
「ピンヘッド」の序盤はこんなに長いフレーズがひとまとめに詰め込まれている。
Gabba gabba we accept you we accept you one of us.
特に「we accept you」辺りからキツキツになってきて、早口言葉の様相を呈してくる。
発音できないよ!殆ど無茶振りの領域で、これは聞き取れないわ~。
というか歌うほうが難しそうだ。
「D-U-M-B」の後も難関。「Everyone's accusing me.」と言っているのだが
「Everybody きざむ!」としか聞こえない。何を刻むのかは一切わからないが・・・
因みに、この曲は何とホラー映画からモチーフを得て全員で作った楽曲らしい。
・・・と、「ピンヘッド」は「拷問編」でもあるが、正統派「空耳編」の楽曲もある。
#10「What's Your Game(ホワッツ・ユア・ゲーム)」では、出だしからいきなり
「あの世で~」と熱唱されてつい爆笑してしまった。(正解は「I know your name」)
のどかなアレンジが台無し、失礼失礼。初期のビートルズっぽい曲。

・ムッツリスケベ編
例の如くちょっと問題のある歌詞の曲が論争を巻き起こし(#5「Carbona Not Glue
(カーボナ・ノット・グルー)」)、当時、急遽イギリス盤で「カーボナ」と差し替えられたのが
#15「Babysitter(ベイビーシッター)」。アメリカ盤では、次作に収められる
Sheena Is A Punk Rocker(シーナはパンク・ロッカー)」に差し替えられて、
ひと足はやくこの曲が話題になっている。
さて、この「ベイビーシッター」は、好きな子がベビーシッターをしていて、今夜、
主人公の青年の家にやってくると知るなり主人公が繰り広げたと思しき妄想。
しかしこの青年がまた、清純派を思わせる優しい曲調に反し、完全なムッツリスケベである。
今夜あの娘が子守りをするって
あの娘が来るんだって、やったぜ
イェー、ほら、TVもついてるよ
家族もいなくなったことだし
イェー、ほら、TVもついてるよ
家族もいなくなったことだし
(中略)
キスが始められないよ、なぜかわかるかい
キスが始められないよ、だって子供は小さなスパイなんだから

曲の終わりも「あの娘が来るんだって、やったぜ」であることから妄想と断定したわけだが
お前、想像力逞しすぎるだろう(笑)具体的なシチュエーションまで仔細に想像していやがる。
イマジンの力が強すぎるw

・潮時の恋愛のけれん味編~たった一語で「危険編」へ
陽気なメロディとサビの「go go go go goodbye」が耳に残る#1「Glad To See You Go
(グラッド・トゥ・シー・ユー・ゴー)」。ディー・ディーの移り気な元彼女について歌っており、
「さあさあ出てけよ、さよならだ お前が行けば清々するぜ、さよならだ」と吐き捨てる。
なかなか、描かれる恋愛にもけれん味が増してきたな・・・と感じられる(その分、本人達の経験が
増えたから、ともいえるが)すぐれた歌詞だが、その中のたった一語「チャールズ・マンソン」が
オンエア拒否という憂き目に遭い、せっかくのチャンスを逃してしまっている。
先程の「カーボナ」(このレビューで取りあげているヴァージョンでは収録されている)なども
そんな曲だった。
「ポップでいい曲」なのだが、放送コードや視聴者の倫理観に悪い意味で引っかかる。
パンクなバンドであることと、ラジオ・ヒットするバンドであることがうまく両立できない
不器用なバンドであった、ラモーンズというバンド、面々は。
しかしそのどちらも、彼らが追い求めたものであった。

この彼らのジレンマは、後進のオルタナティブ・バンド世代が同じ悩みにぶち当たった際に
大いに参考にされたのだが、ラモーンズには手本もなく、バランスを取る勝手がわからない。
ラモーンズはこういった不器用さゆえに後進世代のカリスマとなるが、しかし当時は
これゆえに、賛否両論を呼ぶ、中途半端な人気しか得られない結果に悩まされる。
時代のパイオニアはいつだって困難だ・・・

・ボーナストラック~こいつらどんだけタフなのか?全力疾走で走り抜ける16曲
05年リマスターのヴァージョンでは、本編の後に、ハリウッドの「ザ・ロキシー」で
76年8月に行われたライヴ・レコーディングを16曲たっぷり収録。
本編より曲数多いんじゃないのかよ!豪華すぎるボーナス・トラックが収録されている。
76年8月というと、1stがリリースされた僅か1ヶ月後。いやぁもう実に全力投球で、
腕が千切れんばかり、喉が潰れんばかりに、後先考えず爆走する、若くタフで荒々しい演奏。
パンクに理解のない時代、反パンク勢力に怪我をさせられることも頻繁だった頃。
同じアメリカに、彼らを熱狂的に求めてくれる場所があった。それがLAだった。
LAのキッズ達は熱狂をもってラモーンズを迎え、彼らは喜びを込めて素晴らしい演奏を披露した。
それが録音されたのがボーナス・トラックの16曲。1stからの曲を中心に、2ndの曲もある。
ディー・ディーとジョニーはステージ上で、決して笑顔を見せず、足を大きく開き、自分達の
楽器をとりつかれたように見つめていた。
とりわけジョニーの奏法は激しいもので、手首を暴力的に動かしてプレイし、
鮮血をネックじゅうに飛び散らして、ギターを赤く染めていた
ほどだった。
ジョーイとディー・ディーの歌声でけえ!「ワントゥースリーフォー!」が歌よりでかい
ジョーイも気合い十分なのが声でわかる。彼らの音が大きい分、ジョニーとトミーが
印象として、割を食ってしまっているかもしれない(苦笑)
疾風怒濤の16曲は、2ndのオリジナル曲と比べると粗が多いし、
4人の息が合っていない場面もみられるが、そういった細かいことを吹き飛ばす、
火を噴くような激しさと男臭さに溢れる。



独特の佇まいに加えてキャッチーさや爽やかさ、更には演奏力までつけてきた2nd
こうして世界へ向けて羽ばたきだしたラモーンズは、次作で更に疾走感を増し、
ヒット・チューンを飛ばすチャンスも遂に到来・・・!
だがしかし、なのがラモーンズ。次作、イケイケのアルバムと、因果の運命をみていきます。


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Ramones:その1 ラモーンズの激情「ヘイ、ホー、レッツゴー!初期衝動とミニマリズム、荒削りながら計算されたパンクの必聴盤」

70年代、Ramonesラモーンズ)がいなければ、セックス・ピストルズもクラッシュも
U2だっていなかったかもしれない!
革ジャン、ジーンズ、ダウンピッキング、モズライトをトレードマークに、20年以上も
ひたすらにかたくなに、ライヴ中心に突っ走ったにも関わらず、全然売れず、
オリジナル・メンバーは今や4人中3人が鬼籍に入るという、あまりに非業のバンド。
ドキュメンタリー映画などで何度か取りあげてきましたが、今回からは正攻法で、
アルバムを1枚ずつレビューします。
1曲3分余りが目印だった彼らの話をするのだから、なるべく簡潔にまとめたいところです。
今までにないくらい短く(笑)
とはいえ初めのうちは、ラモーンズってどんなバンド?どこが良いの?といった話も
盛り込みたいので、しばらくはいつも通りでしょうか。
今回は、ラモーンズの1stアルバム「Ramonesラモーンズの激情)」を!

ラモーンズの激情+8ラモーンズの激情+8
(2005/06/22)
ラモーンズ

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2005年にデジタルリマスターされてボーナス・トラックも収録されたヴァージョンに
基本、準拠してこの連載をすすめます。
左から、マッシュルーム・カットがトレードマークの偉そうなジョニー(Gt)、
なぜか腹を出している、当時のリーダー格でちょっと小柄なトミー(Dr)、
身長190cm超えのバケモノで昔風のおばさんにも見える(笑)ジョーイ(Vo)、
友達にこういう奴いません?日本人にもいそうなコケティッシュなディー・ディー(Ba)。
彼らは、ビートルズのポール・マッカートニーがデビュー前の一時期に「ポール・ラモーン」と
名乗っていたのにあやかって、全員の苗字を「ラモーン」で統一、兄弟だと公言していましたが
勿論赤の他人。このように、突飛な設定もコミカルな彼らの音楽が、面白くない訳がない!
ということで早速1stの感想~レビューを開始します。1,2,3,4!


・ミニマリズムの美学~1曲は3分間程度に短く、歌詞も簡潔に
ラモーンズの作詞担当は主にディー・ディーかジョーイだが、ディー・ディーはジョーイに比べ
やや過激指数が高めの詞を書く傾向がある。
しかしながら二人に共通している、というより二人が徹底したのがミニマリズム。
特に原詩を辿っていると、その歌詞の簡潔さ、単語の少なさに度肝を抜かれる。

「ロックンロールは3つの言葉とコーラスで十分だと思うんだ。
ただし、その3つの言葉は口に出したときに
サマにならなきゃいけないが」

一見なんにも考えてないようなディー・ディーのこの言葉は、ロックの名言のひとつだと思う。
ナンセンスで可笑しいだけでなく、耳に清々しく響くのは、爽やかな曲調とこの哲学ゆえ。

・「ヘイ・ホー、レッツ・ゴー」という武装命令
あまりにも有名な、#1「Blitzkrieg Bop(ブリッツクリーグ・バップ。電撃パップとも)」
のしょっぱなに掛けられる威勢の良い掛け声。
タイトルを付けたのがディー・ディーで詞を書いたのがトミー。
張りつめた雰囲気の中、ズラリと並んだ殺気立ったガキの集団が後部座席にドカドカ乗り込み
早速喧嘩しながら準備完了で向かう先は「お気に入りのバンドのショウ」とトミー。
ファンとバンドについての歌、ファンへ宛てたラヴ・レターであるとも。
「ヘイ・ホー、レッツ・ゴー」についてジョーイはこのような名言を遺している。

「「ヘイ・ホー、レッツ・ゴー」は革命を知らせるときの声、
パンクスたちにとって行動を起こすための武装命令なんだ」


・空耳アワー編~ジョーイの計算し尽くした独自の歌い回し
#2「Beat On The Brat(ビート・オン・ザ・ブラット)」が「ヴィトンのバッグ」に
聞こえるというのはあまりにも有名な空耳。
また、電撃バップだって「ヘイ・ホー、レッツ・ゴー」だと分かったのは歌詞を見てから。
アイ、オー、レッツゴーだと思いこんでいた。
「Blitzkrieg Bop」のくだりも「バックストリート・ボンブ」か何かと勘違いしていたし。
ラモーンズにはとかく空耳レベルで聞き取れない曲が多い(これからも多い)。
それに、「歌詞にやたらとCIAが登場するな」と思っていたが、登場するのは
#9「Havana Affair(ハヴァナ・アフェアー)」くらいで、少なくとも初期4作ではほかにない。
ジョーイは訛ってるか何かで発音が悪くて滑舌がああなってしまうのか?
解説を読むと、そうではないことがわかる。
地元のクイーンズ訛りとイギリス野郎からの影響をミックスさせ、自分の声に風変わりな
フレージングを配し、「訛っていて、聞き取れず、音程も適当に歌っているようだ」という
あの独特の歌い方を「創り出した」のだ。ラモーンズは、あれで結構コンセプチュアルな
バンドなのである。

・ラモーンズは乙女編
スピーディーで痛快で全力疾走のナンバーの合間合間に、ベタなくらいロマンティックな
曲が挟まっている、それがラモーンズのアルバムだ。
1stだと#4「I Wanna Be Your Boyfriend(アイ・ウォナ・ビー・ユア・ボーイフレンド)」
なんて、それまで少年向けギャグ漫画を読んでいたのがいきなり少女漫画の恋愛ものに
変わってしまったくらいの変貌ぶりで、いっそ笑えてしまえそう。おっと失礼・・・
バンド名の由来からも想像が付くように、ビートルズなどの60年代のメロウなポップスを
彷彿させる。クレイジーな青年達の胸の中には、花びら舞い散る乙女が棲んでいるらしい。

・危険編
#6「Now I Wanna Sniff Some Glue(スニッフ・サム・グルー)」は、
「シンナーがやりてえよ 何かやらかしてえよ」と連呼するとんでもない曲。
バンドを始める前の4人は、クイーンズの団地に住む中産階級の隣人たちで、
気のいい近所の友達で、年頃も似たり寄ったり。草野球に興じ、ハンパな仕事に就き、
つるんでは酒やシンナー、ドラッグをやる、郊外の満たされない若者たちだった。
木更津キャッツアイの70年代アメリカ版といった持て余しぶり。ジョーイが言うには
「オレたちは、ただガキどものフラストレーションについて書いただけなんだ」と。
#11「53rd & 3rd」は少女売春で有名なスポットのことを描いた曲だという。
そしてこれも有名な曲、#14「Today Your Love,Tomorrow The World
(トゥモロウ・ザ・ワールド)」はナチスを引用した比喩表現を用い、レコード会社から
お叱りを受けたり、評論家の悪評をかったりした。「響きがよいから」使ったにすぎないが…
曲の趣旨としては「祖国の為に戦うのさ」「今日は愛に、明日は世界に生きる為」であって
「ファンと俺たちについての曲だ。俺たちはバンドとファンの結束について歌っているんだ」
とジョーイは述べる。(「Today Your~」と歌いだす終盤の変調が物凄くカッコイイ曲!)
ここまで3曲、全てディー・ディー作詞。そう、彼、危険なんです(苦笑)。
しかしジョーイのほうは「よげんの詞」を書いてしまっている。#3「Judy Is A Punk
(ジュディ・イズ・ア・パンク)」これも有名なポップ・チューン。ジャッキーとジュディという
イカれたラモーンズファンの命知らずな生態を歌っているのだが、この2人、後に実際に
飛行機事故で命を落としてしまうのだ。

・映画編
#5「Chain Saw(チェイン・ソウ)」、 #7「I Don't Wanna Go Down To The Basement
(ダウン・トゥ・ザ・ベイスメント)」は、前者がジョーイ、後者がジョニーの作品。
とりわけジョニーは戦争映画やホラー映画が大好きで、それらをモチーフに作詞することが多い。
テレビ、サーフィン文化、雑誌や漫画…ラモーンズの楽曲には、それらへの親しみと愛情が
たっぷりこもっている。こういう普通っぽさが親しみやすさ、ポップさに繋がるのかもしれない。

・カヴァー曲
アルバム1枚につきほぼ1曲の割合で収録されている、ちょっと昔のアーティストのカヴァー曲。
彼らが影響を受けた音楽がわかるし、アルバム内のオリジナル曲から浮くこともなく馴染んでいる。
1stのカヴァーは、クリス・モンテスの「Let's Dance(レッツ・ダンス)」、1962年の曲。
この上なく陽気なカヴァー、すっかりラモーンズのものにしてしまっている。

・ボーナストラック~キレキレの初期デモ音源
荒々しくて、トガってて、それぞれの音がキレキレな、ボーナストラックに収録されている
初期デモ音源。いくつかのレコード会社に送ったが、どこからも反応がなかったという。
しかしジョニーは1stよりこの荒削りなデモ音源のほうが良い出来だと感じていたそうだ。
この中にあると、1stでは浮いていた「I Wanna Be Your Boyfriend」も疾走感が加わり馴染み
心なしかダレていると感じた「I Don't Care」も締まって聞こえる。(でも「アイドントケア」
ではなくやっぱり「アイドントカウ」に聞こえるのは、わざとだからしかたない)
彼らが影響を強く受けた、60年代の音楽の要素をあちこちで見つけられるのもおもしろい。
最初は「デモだしこんなものか」と感じたこのデモ集だが、2回目以降からハマってくる。
ジョニーじゃないが、こっちのほうが良いと感じる曲もぼちぼちある。
その証拠か、このデモ集の中から「Blitzkreig Bop」がイギリスでシングルリリースされた。


ポップでメロディアスでハードで荒削りでシンプル、イノセントでユーモラスでポジティブ、
初期衝動溢れる、70年代後半の音楽の歴史を変えた名作!

必聴盤だと言われる所以は説明不要、頭3曲を聴けばすぐわかる。
さて、こんなキラキラした名作をひっさげて、ラモーンズはいよいよ世界へ飛び出して、
長い長いライヴ漬けの生活へと旅立ちます。
そんな強い意志のこもった2ndには、これまたバンドの看板ナンバーが登場!
ラモーンズの初期3枚は傑作だという噂に乗っかって大正解。もう、痛快すぎる体験です。


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・音楽、映画、漫画・・・雑多な題材をとりあげ、レビューのような感想のような、「好きなものの話」をしています。音楽寄りの題材が多めかも。
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