2017-05

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【ライヴレポ】サッポロミュージックテントライヴ 山中千尋トリオplus【サッポロシティジャズ】

札幌は今、アート百花繚乱!
坂本龍一氏をゲストディレクターに迎えた「札幌国際芸術祭」は美術メインにアート全般、
「パシフィック・ミュージック・フェスティバル」はクラシックのフェス+若い演奏家への教育、
そして7月から8月の2ヶ月に渡り、ジャズで街が埋め尽くされる「サッポロ・シティ・ジャズ」、
他にも演劇やロックの祭典、更に花火大会までめじろおし。
そんななか、サッポロ・シティ・ジャズにて、またしても本格的なライヴを観る機会が訪れたので
ライヴレポというかたちで書いてみることにしました。


☆またもラッキー
・昨年のKeiko Leeに続き、今年は山中千尋トリオplusのチケットを懸賞で当てる!
昨年も今年も某レンタルCD店の懸賞をゲッツェ、いやゲットした結果である。
ついているのか、それとも千円以上も一度にCDをレンタルするような層はジャズのライヴなんか
行かないのか、あるいはジャズのライヴに行くような層はレンタルなんかしない(買う)のか。
とにかく、当たったんだから、行っちゃおう。今年は諸事情が重なり、一人での参加。

☆ややこしや!チケット
・これは山中千尋さん側が悪いのではなくて、
「サッポロミュージックテントライヴ」というイベント全体の問題である。
チケット引き替えの仕組みがとにかく分かりづらい、面倒臭い。だってこんな風だもの。
①整列集合(整理番号順に会場前に並ぶ)16:15まで
②座席指定受付開始(好きな席を選んで予約、早い者順)16:30から
③開場 17:30 ④開演 19:00
チケットの整理番号は座席を指定しているわけではない。早く並べばいい席が取れて、
開演ギリギリに到着したら、当日チケットもあるし、もしかしたら座れないかもしれない。
でも座席指定受付の時間早すぎ・・・キツイ。時間潰すのが大変。
だけど①の段階で大行列だった。かなり待った、お陰でちょっと立ちくらみ。
早く行っておいて損はしない模様。
②をすませたら④まで出入り自由。今年は一度帰ることに。
・昨年は冷房が効きすぎで、寒くて寒くて・・・
その教訓から、やや厚着で①~②に出かけたが、万全を期するため、もう一枚着込む。
昨年は長い待ち時間に同伴者と話し疲れてライヴでこっくりこっくりしてしまったので、
その教訓から、30分程度だけだったが、ひと眠りしておく。
支度にダラダラしていたら①の本来の時間に遅れてしまったので、その教訓から、
少し早めに家を再スタートして、開場ちょっと前に会場へ到着。人いっぱい!

☆予想を超える熱い演奏~gdgd
・今年から、天井に「映像投射」という演出が加わった(正確には「復活した」らしい)。
見上げるとプラネタリウムみたいでとても綺麗。ただ、皆、前を見ていたと思うが・・・
・予め、ベストアルバムを聴いて、予習をしていった。
その印象は、「なめらか、しなやか、女らしい」といったもので、
今回の演奏もそんな感じかな?と思っていたら見事に裏切られた。
トリオによる、火を噴くような熱いグルーヴ。
ときに立ち上がり、体じゅうで鍵盤を叩く、激しい演奏。

小中学生のとき弾いてみた体育館のピアノの鍵盤が予想外に硬かったのを思い出す。
凄い力、まるでアスリート。しかも昼・夜の2公演をしているのだ。いやはやタフだ。
・しかし後半、「ビッグバンド」「スペシャルゲスト」と称して、散々煽った末に出て来たのは
どこかの音楽教室の先生と生徒たち・・・・・・
しかも彼らをメインに3曲も。生徒たちのソロをほぼ全員分ピックアップしてまで。
こういう場で聴くには堪えない。勘弁して。教室の発表会でやってくれよ。
山中さんを聴きにきているのに、一気にがっかり、演奏もgdgdだ。
スポンサーに楽器店がいるから、やらざるを得なかったんだろうなあ。
・流石にラストは通常運行で、トリオで締めてくれたし、アンコールもトリオだった。
・山中さんはベストアルバムのジャケ写(2011年)と別人に見えた。3年間で何があった?
黒髪が茶髪になっていたせいか?日焼けしていたせいか?髪型が変わっていたせいか?
わりかし頻繁にMCを入れる。気負いなく、取っつきやすそうなお姉さんという印象。
・実はCD音源(ベストアルバム)の時点でかなりの速弾きを披露しているのだが、
「なめらか、しなやか、女らしい」という固定観念が邪魔をして、気付かなかった。
音源はしなやかで、ライヴはダイナミック、その振れ幅が面白い人なんだろう。
・後ろの方の席のおじさん(ライヴ後に振り返ると、おじいちゃんだった)が、
ずっとうんちくを開演前やライヴ後に喋りまくっていて、うるさくてしょうがなかったが、
あーだこーだ言って、この人は本当にスゴいと褒めていたな。

☆予習アイテム:ベストアルバム「Reminiscenceレミニセンス)」

レミニセンスレミニセンス
(2011/08/24)
山中千尋

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聴いたことがない(けど興味がある)アーティストはまずレンタルから始めることにしている。
なるべく直近の作品を聴きたかったのだが、そういうのは全部借りられていてアウト。
「やっぱそうだよねぇ・・・・・・」と心のなかで頷きながら、とりあえずビール、ならぬベストで。
デビュー10周年記念盤でもあり、このアルバムで山中さんは全米デビューも果たしている。
山中さんのオリジナル曲は冒頭の1曲のみで、後は往年の名曲をカヴァー。
ピアノの音色に透明感がある。かろやか。
その効果もあり、過剰に自己主張するのではなく、「音楽」のなかに自然となじむピアノ。

耳馴染みのよい、穏やかでキャッチーで、スウィングして聴きたくなるような曲が勢揃い。
これは名盤、ライヴが終わってからも繰り返し聴いているが飽きない。


山中千尋さんは、音源とライヴの間に素敵なギャップがあり、サービス精神にも溢れた
素敵なピアニストさんでした。
会場があれだけごった返す理由も、1~2曲聴いていたらすぐに分かったような。
色々な世代の人が集まっていたし、誰か誘えば良かったと後悔しきりでしたが、
一人でも浮くことなく楽しむことができました。
今年は冷房問題も解決されていたし、いい雰囲気の会場をつくったスタッフさんに感謝です。
楽しかったなぁ。
他のアーティストのライヴにも、他のフェスにも、行ける範囲でどんどん行ってみたいですね。


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ケイコ・リー:ヴォイセズ Ⅲ&ライヴ(フェス)の簡単なレポート「触れやすく抜け出せない・・・魔性の声に溶けてゆく」

初夏のある日、私は実家を離れて以来何かと世話になっている叔母を誘って
その時期、市をあげて1ヶ月間にも及んで行われている、大規模なジャズフェスの
目玉企画である、街の公園のど真ん中に2階建ての特設テントを設営して開かれる
日替わりライヴに初めて足を運んでみたのでした。
某レンタルショップのタイアップがついていた為、そこの店でチケットの懸賞を
見事当ててしまった事から実現した贅沢体験でした(1枚5,000円×2枚もタダでゲット!)。
そして、そのアーティストこそが、今回書く女性ジャズヴォーカリスト、
Keiko Leeケイコ・リー)なのでした。
いつもパンフを見るたびに、「大物っぽいし、歌ものだし、一度は行ってみたい・・・」と
思いながらも、テントでのライヴのチケットの高さに、諦めてしまっていました。
それが念願叶っての参加と相成ったわけです。
だからといって、音源を何一つ聴いていかなかったのは、ちょっと舐めていたからかも・・・
きっと行けばわかるだろうと。
まぁ実際行って聴けばある程度ついて行けたけれど、今回紹介するベストくらいは聴いていたら
もっとまともに楽しめていただろうに・・・と今では悔やまれます。

そんなわけで、ライヴ後になってから、あの日のライヴの要所をうまく掴んでいるだろうと
予想されたので、聴いてみたのが「ヴォイセズ Ⅲ」というベストアルバム。
以下、一旦ライヴの感想を離れ、アルバムの簡単な全曲感想を。



ヴォイセズ3ヴォイセズ3
(2011/11/09)
KEIKO LEE

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大体5年ごとにベストをリリースしていて、本作は3枚目のベストアルバムになる。
1枚目や2枚目のベスト等に収録していた人気曲も、そのまま、または2011Versionとして
収録されているので、ケイコ・リーの全体像を掴むにはうってつけの作品といえる。

1 ONE HUNDRED WAYS
クラシックギター×低く囁くケイコ節。少しエキゾチック。リゾート気分でゆったり。
柔らかいヴォーカルが、親しみやすくアルバムの世界へと誘う。

2 I CAN’T MAKE YOU LOVE ME [2011 refine version]
洗練された音に包み込まれながら、流れるように繰り広げられる、オトナジャズ。
ダイナミックなドラム、溌剌としたピアノ、間奏などではサックスが彩る。

3 I CAN’T HELP IT
ずっしり響くベースがリードする、軽やかでキャッチーな曲。
コード展開が実にJazz/Fusion。サビの「Can't Help It」が印象的で、頭に残る。

4 IN THE MORNING LIGHT(朝陽の中で微笑んで)
ユーミンの曲「朝陽の中で微笑んで」をカヴァー。何とケイコはユーミンの親友なのだ!
他の彼女の楽曲に同じく、あえて英訳し、淋しげなピアノの旋律に寄り添ってしっとりと。

5 IF I SHOULD LOSE YOU
屈強なリズム隊に組み伏されながら、いかした都会のグルーヴが展開される。
ヴァイオリンが顔を出したり、加工されたケイコの声が用いられたりと、クールなナンバー。

6 FEVER [2011 refine version]
Ba×Dr×Pfの完璧なセッションにケイコがスッと混じる。変幻自在なメロディライン。
一つのフレーズの繰り返しを基調にどんどんヒートアップ、転調も鮮やかにキマっている。

7 I DIDN’T KNOW WHAT TIME IT WAS
軽やかに跳ね回るようなピアノと、がっちりしたアンサンブルがキモになっている曲。
ジャズらしいコード展開のピアノと戯れるような、楽しいムード。

8 THAT’S ALL
ホテルで、窓から海を眺めているみたいに、ムーディーでメロディアスなナンバー。
スムースなサックスは窓辺に飾った花瓶の花か。さっぱり、でもしっとり。

9 TELL ME A BEDTIME STORY
ハービー・ハンコックのカヴァー。低音から高音まで、フリーキーに蠢くケイコの声に
高いテクニックを見せつけられる。夜更けあたりが似合う。朝靄なんかも見えそう。

10 FRAGILE [2011 refine version]
スティングのカヴァー。歌詞がずっしり重くのしかかる。ぜひネット等で訳詞を見てみて
ほしい。マイナーでシリアスな曲にのせる歌声は、淋しく、それがどこか甘美な魅力を放つ。

11 A HOUSE IS NOT A HOME
ディオンヌ・ワーウィックによるカヴァーが有名だが原曲はバート・バカラックの曲。
穏やかで温かみのあるメロディや盛り上がりの中でも、崩れない冷静さとアーバンな雰囲気。

12 THE LADY IN MY LIFE [2011 refine version]
マイケル・ジャクソンのカヴァー。わりと原曲に近い仕上がり、キーも変わらない。
しっとりした歌声や演奏の合間に朝日のような煌めきを内包しているように感じられる。

13 DON’T KNOW WHY
リリースから10年で早くもスタンダードと化している、ノラ・ジョーンズの名曲を。
ノラもケイコもスモーキーヴォイスだが、こちらは夜とお酒が似合うアダルトなノリがウリ。

14 BRIDGE OVER TROUBLED WATER
サイモン&ガーファンクルのお馴染みの名曲「明日に掛ける橋」をカヴァー。
柔らかくふくよかなタッチで涼しげに歌い上げる。スパイスとして、低音をちらりときかせて。

15 WE WILL ROCK YOU
まさかあの情熱的でハードなこの曲を、ここまで徹底的に冷たく無機質に仕上げるなんて!
憂いさえ湛えた声が重なり合う瞬間には鳥肌が立つほどゾクッとする。発想の大転換の勝利。

16 THE VERY THOUGHT OF YOU
ライヴ録音と思われる(拍手などが入っている)。凪のように静かで美しいバラード。
ケイコの声がピアノととても合うのは、彼女が元々ピアニストだったことと関係があるのか?


ただのゆるい「歌い方」だけでは、この「弛緩感」は出ないと、彼女の低音を聴いて確信した。
全身の力が抜けきっていないと出せない音域である。やっぱり世界レベルは次元が違う。
どんな曲調にも、楽器にも馴染む、溶けこんでいく柔軟さ。
また、親しみやすいけど通俗的にならず、アーバンテイストを貫いて一線を引くのも特徴。
弛緩しているが常に冷静。こんなスタンス、どこにでもあるようで、どこにもないのでは?
聴きやすいと気軽に手に取ると、その奥深さに抜けられなくなる。
この声、この人、思っていた以上にスゴイ。



さて、話は再びフェスでの特設テント下、叔母と共に訪れたライヴ会場へ。
冷房が効きすぎで、寒くて凍えそうだ・・・!とお手洗いに行くと、鍵がかからないときました。
ずらりと並んだテーブルが小さくて、席と席の間隔が狭すぎ。食事も自由に頼んで食べて
楽しめるステージなのに、一品頼んだらそれだけでもうスペースがいっぱいになってしまうし・・・
あーもう突っ込み所が多すぎる。あれこれ、あれこれ、叔母と愚痴ります。来年は改善してよ!
そのうち私の隣のおばさまと斜向かいになった叔母が意気投合、やいのやいのご歓談してました。
ケイコの大ファンで、ものすごい量の音楽を聴き、ライヴに行っているとみられる一方で
ジャニーズも聴くという、雑食でパワフルなおばさま。好奇心とエネルギーは比例するんですね。

いざ、開演。ケイコは当然のように露出高めなワンピースで登場。さ、寒くないっすか?
私達のように「初めて」「何となく」で遊びにくる層が多いことを考えて、カヴァー曲を沢山
盛り込んでくれる親切設計。「ヴォイセズⅢ」の曲の他にも、ビートルズの「Come Together」
「Across The Universe」、マイケル・ジャクソンの「Human Nature」、ベン・E・キングの
「Stand By Me」といった、老若男女お馴染みの楽曲をこれまでもカヴァーしてるようです。
私達の目の前には白人のシニアの夫婦らしきふたり。結構ノっていましたね。
通常営業のしっとりアーバンなオリジナル曲に、安らぎすぎて、あとは気疲れなどが出て
リラックスを通り越してウトウト。叔母が私を覗き込んでいるのがわかりました(苦笑)
すみません・・・寝入ってしまわないように必死で抗うのが大半に。あぁ、今となっては
「勿体ない、なさすぎる」の一言に尽きますが、久しぶりに叔母に会って気をかなり遣って
それで疲れていたのもあったのです。

全体的に「和み」タッチで進んでいったライヴですが、やはり「We Will Rock You」になると
その場の空気が一気に変わりました。皆がはっとして、演奏にくぎづけになっていた印象。
目の前の白人さんもかなり喜んでいました!

ジャズ/フュージョンはリラックスできていいんですが、今回はリラックスしすぎてしまい
大反省。でもだって、ケイコの至福の中低音や、スモーキーヴォイスには抗えまい!
今度ライヴを観る機会を得られたら、前日も当日もめちゃめちゃ寝てから行きましょう。
何で寝不足のまま行ってしまったんだろう・・・日頃の不摂生も改めて反省したライヴでした。


最後に、記憶にある方もいるかもしれませんが、「We Will Rock You」のケイコヴァージョンを
珍しく、動画でぺたりと。2001年に「日産ステージア」という車のCMソングになったそうです。
私はこの動画で改めて観て/聴いて、感極まって目から液体が・・・・・・カッコイイ!
We Will Rock You-Keiko Lee



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ナデア:ヴィーナス・ゲッツ・イーヴン「確かな実力、根底にはロックの血が?エロカッコイイけど親しみやすい、わんぱくジャズにくぎづけ」

フランスからの実力派歌姫、ストリート・ジャズ、しかもはすっぱで暴れん坊。
こんな触れ込みはどこかで聞いたことがあるけれど、聴いてみると彼女は彼女で
毛色が違うおもしろさがあるみたい。
ZAZ(ザーズ)の新作を待っている間に、ちょっと興味深いシンガー、街の片隅で
見つけちゃいました。・・・フォロワー的側面もあるのだろうか??
その名もNADEAHナデア)。
nadeah1
見返り姿がなかなか綺麗な彼女ですが、綺麗なだけじゃとてもじゃないが
収まる器じゃない、猛獣みたいな曲者でもあり。
基本的にこの記事にはある程度綺麗な画像を載せますが、検索してるとお世辞にも
べっぴんとは呼べないような、ロックではあるが歌「姫」は捨ててそうな姿も沢山発見。
こいつぁかなりのロックだぜ・・・と少々困ったものでした。

それもそのはず、彼女のルーツは母親が聴いていたLed Zeppelinやピンク・フロイド。
まず虜になったのはロックで、ギターを独学で覚えて、自ら曲を書いて
バンドを組み、イギリスで「The Love Gods」として2枚のアルバムをリリースしたのが
最初のデビューだったのだから。残念ながら、このバンドは急な解散を強いられてしまい
ナデア嬢はギター片手に単身フランスへと旅立ち、しばらくはカフェで働く毎日で
音楽から離れていたのですが、この挫折が現在に繋がる新たな出会いを生むのです。
nadeah5
ナデア嬢のアイコンは、かの有名なセックス・シンボル、マリリン・モンロー
彼女にあやかって?結構露出の多い格好でステージに立つこともよくあるようです。
アルバム中の楽曲のなかにもセクシー路線と思しきものが何曲かありますが、う~ん、
どうにも色気が足らんような。古きよきフランス映画のような雰囲気は伝わるんですが。

カフェで働くうちに、クラシック音楽の指揮者であり作曲家でもあるニコラ・タスカーリに
出会い、いたく感銘を受けたナデア嬢。再び立ち上がり、歌を歌いはじめます。
そんな彼女に目を付けたのが「ヌーヴェル・ヴァーグ」という音楽プロジェクトの一員で
プロデューサーのマーク・コリン
ナデア嬢は、このプロジェクトの正式メンバーとしてスカウトされ、3rdアルバム「3」から
参加、世界中でツアーを行ってきました。
ヌーヴェル・ヴァーグの公式HPはこちら。メンバー写真右端にナデア嬢がいます。
70年代後半〜80年代初期のパンク・ニューウェーブ音楽を、ボサノヴァ/ジャズ等60年代音楽と
ミックスさせるユニークな音楽性、ファッションデザイナーがアーティスト写真を撮るといった
ファッションとの融合など、活動は先鋭的でとても興味深いものです。
そこでの活動の合間に、ソロ・シンガーとしてもアルバムを作ってデビュー。
これが今回紹介する「Venus Gets Evenヴィーナス・ゲッツ・イーヴン)」。
nadeah3
ヌーヴェル・ヴァーグでも披露している、メスの虎のような荒々しいステージング、
わんぱくさや激しさ、その反面に不意にみせるしっとりした女らしさ。
こういった二面性をソロアルバムではたっぷり堪能し、ちょっと驚くことができます。

アルバムの帯では、「キュートで小悪魔、セクシーでブルージー。」
パリのストリート・ジャズディーヴァ、ナデアが待望の日本デビュー!」と。
ジャンルの括りとしては一応ジャズとして分類しましたが、聴いてみるとかなりたくさんの
音楽要素が混ぜ込まれて、ごった煮状態になっていて、一様な分類は難しいです。
でも基本的にポップでキャッチーなので、幅広い人が楽しめることは保証します。
ブルージーだったりモンローだったりジャジーだったりといった下味が
曲調に彼女独自のテイストを感じさせますが、それがとても旨味になっており、
合間に時折挿入されるシンプルな正統派バラードを箸休めに、最後まで楽しめます。

nadeah2
もとはロックバンドの一員だった彼女、今でもギター片手にステージに立つ模様。
ハスキーで、中低音がしっかりした歌声のナデア嬢。力強い中音からさらりと裏声の高音へと
フレーズの中で何度も行き来し、何度となく囁いたり、喋るようにしたり、獣の鳴き声を
真似るような声を出したりと、様々なアクセントも。でも基本がとても安定しているので
暴れても、淡く囁くように歌っても、まるでブレることがなく安心して聴けます。

結構「ジャジー」「ブルージー」な曲調になってもその存在を遠くに感じないのは
彼女の根底にロックの血が流れているから?

さて、彼女の歌詞はしばしば「自叙伝的」「私小説的」といわれており、全ての曲は彼女が
実際に経験した出来事をモチーフにつくられ、時には事実をそのまま詞にしてしまうことも
あるそうなのですが、そう考えながら歌詞を読むと、なかなか奔放で気まぐれですな。
淋しさだとか、淡い恋慕だとか、モロにセクシュアルな曲だとか、色々あるなかで
ひときわ異彩を放つのが#10「メルボルン空港の告白」。

メルボルン空港でカウボーイを
燃やしてやったの
超ヒマしてるから構わないって
彼が言ったから
閃光に当たりながらウイスキーの瓶を
高く掲げて
「注げ」って言ったわ
メルボルン空港でカウボーイを
燃やしてやったの


何かのメタファーかデフォルメなら良いのですが。まさかのまさか、こんなことを
本当にやっちゃったとか言わないですよね??
でも女豹みたいなパフォーマンスをしているナデア嬢の画像などを見ていると、つい
「まさか、ね・・・」とか思っちゃって・・・。まさか、ね。

あと、歌詞じゃないけど、「アー、アー、アー、アー・・・」という高音の部分が
全体の流れと併せて、エクスタシーの瞬間そのものみたいな場面になっている
#3「ホワットエヴァー・ラヴァーズ・セイ」。
全く彼女にはハラハラドキドキさせられっぱなし。肉食系女子というやつですね。
nadeah4
このアルバムを一枚で表現しているような画像。
舞台はきっと夜のキャバレーで、はすっぱでやんちゃで憎めないストリッパーが居て。
アルバムの感想もまさにそんな感じ。
本格派だけど親しみやすくて、エロいけどピュアな一面が時折覗いて、
普段はエロ格好良くて、ときどき乙女のように可愛い。
かるく聴くことができるけど気概や才気も感じられる、楽しい一枚です。



ナデア嬢のステージ衣装もそうだけど、ガガ様といい、先日の情熱大陸の
きゃりーぱみゅぱみゅといい、今のトレンドは「自由奔放」「やりたい放題」なんでしょうか。
頭のネジが十本や二十本外れたくらいでないと、このご時世、ブレイクできないのか・・・?
私が改めて「あの頃、シンガーソングライターで食べていこうと本気で目指さなくて良かったな」
と安堵した瞬間でありました@情熱大陸。いや、ただの言い訳なんですけどね。



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吉松隆:TARKUS~クラシック meets ロック「キース・エマーソンのお墨付き!プログレ魂~ロック魂が猛る、激しく力強いクラシック」

クラシック音楽といったら、静謐なもの、癒されるもの、ちょっと眠いもの(笑)
というイメージが、ロック好きなど、日頃クラシックに馴染みがない者には
ありがちですが、本作は、そんな若い世代さえ沢山呼び寄せた2010年のコンサート
新・音楽の未来遺産~ROCK & BUGAKU」で披露された4曲を収めたもので、
会場はクラシックの演奏会らしからぬ熱気に溢れていたのだそう。
なぜクラシックのコンサートが多くの客層をこれほどまでに惹きつけたのか?
その理由は、CDを聴けば、とりわけ最初の曲を聴けば、すぐにわかります。

タルカス~クラシック meets ロックタルカス~クラシック meets ロック
(2010/07/21)
吉松隆

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以前エマーソン、レイク&パーマー(以下EL&P)の記事で「聴いてみたい」と言っていた
作品を遂に発見です。
このジャケは言うまでもなく、本家EL&Pのジャケにあやかったもの。

タルカス+1(SHM-CD紙ジャケット仕様)タルカス+1(SHM-CD紙ジャケット仕様)
(2010/06/23)
レイク&パーマー エマーソン

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東京フィルハーモニー交響楽団による「新・音楽の未来遺産」コンサートのシリーズの
監修を依頼された吉松隆さんは、クラシックの作曲家として著名な方ながら、
若い頃はEL&P、フロイド、イエスなどのプログレッシヴ・ロックに夢中になった世代。
「ビートはロックそのものなのに、変拍子や構成は完全にクラシックの現代音楽」
「20世紀初頭の『現代音楽』と20世紀後半の『ロック』とを繋ぐ<ミッシング・リンク>
に当たる重要な作品」「とにかく、この作品をクラシック音楽会に知らしめたい」
そんな熱い想いから、タルカスをはじめとする4曲にとりかかるも、最初は反応が
薄かったのだそう。しかし実は業界内に隠れプログレ・ファンがちらほら居て、
「タルカスをオケでやるんだって!」と口コミで広めるなどの協力をしてくれて、
最終的にはかなりの盛り上がりをみせたのだそうです。
一説には、「クラシックファンとプログレファンは被っている」という話もあり
それゆえにこのコンサートが無事成功したのでは、と分析する向きもあるとか。
因みに、指揮者の藤岡幸夫さんは大の永ちゃん=矢沢永吉さんファン。
好きな音楽って、本業とはあさっての方向にも、以外に伸びているものですね。

しかも何と本作収録の「タルカス」は、ご本人=キース・エマーソンのお墨付き!
吉松さんがスコアをエマーソンの元に送ったところ、喜びのメッセージが届き、
自身のHPに紹介してくれたほど。
但しこの逸話には裏話があって、吉松さんがエマーソンにスコアを送ったのは
何とコンサートの1ヶ月くらい前で、更にエマーソンから返事が来たのは
実にコンサート1週間前だったとか。
スコアが仕上げの段階に入る頃になって「これでもしキース・エマーソンが
こんなアレンジの演奏は許可できない!と言い出したらどうしようか?」と
真っ青になったという吉松さん、大胆というか無茶というか(苦笑)。
また「タルカス」には公式の楽譜がなく、全て吉松さんが腐心しながらCDから耳コピ。
インタビュアーに「何がそこまで駆り立てたんでしょうか?」と聞かれて
「それはやっぱりプログレの血でしょうね(笑)」と言い切るプログレ愛。
プラス負けず嫌いが加わって、聴きごたえのある作品、コンサートが出来ました。


CDには、EL&Pの名曲で大河ドラマ「平清盛」でも一部使用されている「タルカス」
のほかに、3つの楽曲が収録されており、ほぼ全曲がプログレ繋がり。

まず、「タルカス」に続く「BUGAKU」は、黛敏郎さんによる現代音楽の古典。
吉松さん曰く「日本古来の雅楽を素材にしながら、ピンクフロイドに通じるような
斬新なサウンド」。雅楽のサウンドがオーケストラで演奏される奇妙さに加え、
日本音楽の繊細さと古代の呪術的なエネルギーをもつ、エキセントリックな曲です。
しかもバレエ音楽だというのだから、まさにジャンルレス、プログレッシヴ。
1曲当たりが長いのですが、不思議な磁力に惹かれて妙に気持ち良くなってしまい、
気がついたら最後まで聴いている曲です。

次にドヴォルザークの「アメリカ」の吉松さんRemix。
「クラシックらしからぬグルーヴ感と終楽章の疾走感が好き」と吉松さんが語るように
新大陸アメリカへの夢、来たるべき20世紀へ向かう希望、そして過去への郷愁と
一筋縄ではいかないインパクトがある、爽やかで力強い曲です。
もとはバイオリン、ビオラ、チェロによる曲だったものを、今回「リミックス」して
ピアノとオーケストラによる曲へと生まれ変わりました。

最後の小品「アトム・ハーツ・クラブ組曲第1番」は吉松さんのオリジナル。
ビートルズの「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」、EL&Pの「Tarkus」、
ピンク・フロイドの「Atom Heart Mother」といった、プログレ要素のある
ロックの名盤を、鉄腕アトムの十万馬力でシェイクしたもの、というイメージが由来だとか。
「あれっ聴いたことが?」というオマージュのフレーズ、プログレ風のパッセージやリズムを
リミックス&コラージュ。
オリジナルは弦楽四重奏で、これを吉松さんに依頼した人がまたプログレ・マニア。
「このリミックス曲を書いたことがすべての始まり」なのだそうです。


さて、肝心かなめの「タルカス」は・・・?

不穏なイントロ、迫力のメインテーマ
スーッとくるあの不穏なイントロはこちらでも健在、ゾクゾクさせられる。
そして「噴火」を中心に繰り返されるメインテーマが大迫力。
まさに怪物の闊歩。

抑制と爆発
ステレオタイプのクラシック音楽にはあるまじき、エネルギーの大爆発は
もはや本物のロック。そして、爆発するには「溜め」が必要で、
エネルギーを溜め込んでいる間の静寂は、ユーモアもありつつ不気味。
「火山の噴火の中から生まれ、世界(と偶像)を破壊」する怪物(生物兵器説も)。
それがマンティコアというまた別の怪物と大戦闘を繰り広げる物語「タルカス」。
ぴったりはまっている。

各パートがどの部分かわかりやすいぞ!
EL&Pのオリジナルでは、「タルカス」全編で1曲扱いとなっており、
どの部分が「噴火」でどこからが「ストーンズ・オブ・イヤーズ」なの?といった
初心者レベルの疑問があった。(他のプログレのCDも同様)
本作では、「噴火」から「アクアタルカス」までの7つの部分を、7曲に分けてあり、
おかげでどこがどの部分かを把握することができて、曲の理解が深まった(笑)。

レイクのヴォーカルが恋しい、そう言い出すとベースも、エマーソンのキーボードも
オーケストラが楽曲をなぞっていく。「おおぉ」と言いながら聴いている。
しかし、レイクの歌メロをなぞる部分で、個人的には物足りなさを覚える。
特に「ミサ聖祭」とか、もしかするとちょっとカラオケっぽいかも。
「なぜ弦楽器なんだよ、何であのレイクの声じゃないんだよ!」と。
そんなことを考えた後でEL&Pの原曲を聴きたくなって、ひととおり聴いてから
本作に戻ると、レイクのヴォーカルだけでなくベースや、エマーソンのキーボードまで
恋しくなってしまう、要は「やっぱ違う」と感じてしまうのが困ったところ。
違うのはあたりまえなんだから・・・
寧ろ、自分はこんなにレイクの歌声のファンだったのかと気付かされた。

クラシックを聴いているのに、ロックのような興奮やスリルを得ることができる
確かにキーボードやベースや生の歌声のような尖った音はオーケストラにはない。
しかし、代わりにオーケストラならではの凄み、重みがある。
静寂の部分では柔らかさと深みがある。
そして低音を出す楽器が荘厳さや怖さの演出に最大限の効果を発揮している。
クラシックで用いる楽器の数々によって奏でられているのに、
プログレッシヴ・ロックを聴いている時のような興奮やスリルを感じられる。
こんなクラシックがあるのか。勿論、穏やかな作品も好きだけど、
クラシックに対する印象が大きく変わった一作。



「ロックバンドと大音量や迫力で張り合って『オーケストラって凄い!』と
言わせようとも思った」

「ホント大人げないですね」と笑いながらもこう豪語してしまう吉松さん、
そのロック魂、とてもよく伝わってきましたよ!
クラシックもプログレッシヴ・ロックもまだまだ×100奥が深い、未知なる世界。
少しずつながらもっともっとその洞窟への探検を進めていきたいと意気込んでいます。



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Willie Nelson & Wynton Marsalis Featuring Norah Jones:Here We Go Again Celebrating The Genius Of Ray Charles

今月、個人的に本当にあらゆる方面で目が回るほど忙しくしっちゃかめっちゃかで、
自分のペースを見失って焦ったり、落ち込んだりする場面も多々あったのですが、
そういう下向き矢印の気分を上にあげてくれた、救世主のような音楽がありました。
とにかく楽しい。聴いていて楽しいし、演奏している側が楽しんで演奏しているのが
とってもよく伝わってくる。みんなの笑顔すら浮かんでくる。
そんなとっても素敵なアルバムを紹介します。
Jazzの棚にあったCDだけど、音楽性はカントリーやR&Bでもある一枚。
Willie Nelson & Wynton Marsalis Featuring Norah Jones
Here We Go Again Celebrating The Genius Of Ray Charles

ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン ~ライヴ・イン N.Y.ヒア・ウィ・ゴー・アゲイン ~ライヴ・イン N.Y.
(2011/04/06)
ウィントン・マルサリス,ウィリー・ネルソン ノラ・ジョーンズ、ノラ・ジョーンズ 他

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ソウル・ミュージックの巨人、亡きレイ・チャールズの音楽へのオマージュがテーマ。
そして本作の中心人物、ウィリー・ネルソンはカントリー・ミュージックの大御所。
ふたりは年も近く、何かと共演する機会があり、ウィリーはレイを「親友」と語ります。
ふたりのキャリアはしばし交錯し、ウィリーとレイの縁は浅からぬものがあります。
一見音楽ジャンルの違うふたりに見えますが、レイはゴスペルとブルースをルーツに
ビッグ・バンド・ジャズやカントリー、ポップなどへもアプローチしており、
ウィリーもカントリーだけに留まらず、ロック、フォーク、ポップ、ジャズと
ジャンルレスな音楽を展開してきました。
そこに呼ばれた、おなじみノラ・ジョーンズも、これまたよく知られているように
カントリー、ポップなど多様な音楽を取り入れ、ジャズの枠ではなく、自分らしさにこだわった
音楽づくりをしています。そして「小さい頃から、シャワーを浴びながらレイの物真似を
してうたっていた」というほどの、レイのファンでもあります。
一方、本作のもう一人の重要人物であるトランペッター、ウィントン・マルサリス
ジャズとクラシックの両分野で大きな業績をあげてきた、いわば正統派。
「アウトロー・カントリー」と呼ばれるほどの異端な吟遊詩人と、正統派で誠実な音楽家が
ある日出会って化学反応を起こし(2007年のライヴを録音したアルバム「スターダスト」)
そこから展開して今回の企画が生まれました。

レイ・チャールズの50年代と60年代のヒット曲が勢揃いのセットリストですが、
ウィントン曰く、本作の曲順には、とっても素敵なこだわりが。
「"恋に落ち、恋に迷い、恋に破れ、恋を取り戻そうとする"というストーリーに基づいて
組んだんだ」とのこと。何とロマンティック!
私はこのアルバムを通してはじめてレイ・チャールズの歌にふれたわけですが、
その世界に大いに魅了されました。悲しい歌詞の歌でもどこか陽気、嬉しい曲はもっと陽気。
日本のジャズ・シンガー、akikoのカヴァーで唯一知っていた「Come Rain Or Come Shine
も、私が聴いたカヴァーよりずっとメロをアレンジして(寧ろこちらが原曲に近いのか?)
ノラによって歌われており、ほとんど、見知らぬ曲を聴いている気分です。

普段からノラの作品はチェックしており、正直言って3rd以降は惰性で集めているところが
あって(除く「ノラ・ジョーンズの自由時間」。あれはユニークで聞き飽きない)、
そういう延長線上の感覚で「ノラの作品をコンプリート」と機械的に手にした本作、
「また最近の路線なのかなぁ」と惰性でプレイヤーに入れたところ、10秒も経たぬ内に
「これは、何もかもが決定的に違う!」と大感動。

プレイヤー陣がウィントンやウィリーの仲間達だから豪華の極みで、当然演奏の質が段違い。
そして、恐らく決定的に魅せられたのは、ウィリーのクセがあって軽妙なヴォーカル。
ノラの倍の年齢はあろうかというのに、この軽やかさ、滋味、ビターとスウィートの調和。
ファニーな魅力がすがすがしい#1「Hallelujah I Love Her So」のフレッシュさ、
ちょっとずつズレながらウィリーとノラが徐々にハモっていく#4「Cryin' Time」の甘美さ。
ウィントンも加わる軽妙な掛け合いが楽しい#12「What'd I Say」はラスト間近だけあって、
観客の盛り上がりもピークで、ヒートアップした会場の熱気まで伝わってきます。
ノラはセットリストの大体半分くらいで登場し、概ね2~3曲に1曲の割合で歌っています。
主役はウィリーなので、ウィリーの歌がやや多く、ノラの出番もデュエットが多め。
ノラ目当ての人は少々物足りないかもしれませんが、ウィリーの歌を好きになれればOKです。

どこをとっても、軽やかで、踊り出したくなるようなハネた曲が満載、
コクのあるウィリーの歌声とスモーキーなノラの歌声の相性も抜群。
品格と余裕をもってどっしり奏でられる、ウィントンを始めとするプレイヤー達の名演に
思わずうっとり。聴き所たっぷり、渋みもムードもたっぷりです。
夜が一番似合いそうだけど朝や昼でも元気をくれる音楽として楽しめそう。
ジャンルも年代も超越した、ひたすらご機嫌でとびきり上質なライヴアルバム。
気分転換に、いい気分をさらにアゲるために、いつ聴いても気持ち良くなれる一枚です。
自分へのご褒美、音楽好きの人へのプレゼントにも最適かもしれませんね。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

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村治佳織:プレリュード「初めて聴いたクラシック・ギターは、とても繊細で、とても優美だった・・・一つひとつの所作に、静謐な祈りを込めて」

エレキギターは、基本、鋭角的でラウド、攻撃的な楽器。
アコースティック~フォーク・ギターは、ざっくりとして素朴な味わい。
そして、初めて聴いたクラシック・ギターは、
一つ一つの弦が細い糸でできていて、それを縦横に織って、うすく上品な肌触りの
布が出来上がるような、とても繊細で、とても優美な響きをもっていると感じられました。

私がそのように感じたのは、演奏者である村治佳織さんの感性、奏法、選曲、アレンジ等が
そうした持ち味を有しているから、なのかもしれません。
村治佳織さんの現時点での最新作「Preludeプレリュード)」。

プレリュード(初回限定盤)(DVD付)プレリュード(初回限定盤)(DVD付)
(2011/10/05)
村治佳織

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「美人ギタリスト」ということで有名なので、クラシック音楽、ましてクラシック・ギター
という分野に全く縁のなかった私でも、その名と大まかな方向性は知っていました。
それにしても、ジャケットだけ見ると女優さんかな?と見紛うお美しさ。
「檀れいさんのようにも見えるし、夏川結衣さんのようにも見えるな」というのが
とてもおおざっぱな、村治さんの容姿に対する感想です。

ギターを手にしてこんなふう。
村治佳織1
アルバムには、アレンジャーの佐藤弘和さんによる解説が綴られている冊子のほかに
村治さんのお姿のみを収めた8ページのブックレットが付属。
解説の冊子にも、ギターを抱えた村治さんが2人、抱えていない姿が1人。
まるでアイドルのCDのようで唖然。そりゃ写真集も出るわけですよね。

そういえば昨年はスーパーでのお買い物中に、こんなものに出会った記憶があります。
村治佳織2
村治さんとヨーグルトメーカーとのタイアップ企画。
当時、村治さんのことを大まかにしか知らなかった私は正直「はぁ?」と思いました。
またくだらないタイアップ商品かと。
でも今となっては、ちょっと食べてみたい・・・
今年は店頭で見かけないので、昨年、偏見をもたずに食べておけばよかった・・・
村治さん抜きに、単なるデザート好きとしても(笑)


初回限定版にはDVDが付いていて、内容は#9の「アダージェット第4楽章」(マーラー)のPV。
どことなく、楽曲のイメージビデオというより村治さんのイメージビデオと化していた感が
やはりこちらにもありましたが、それを鑑賞していて色々と気づいたことが。
主に彼女がクラシック・ギターを奏でているシーンでのことなのですが。

左手の運指、右手のストローク、そのひとつひとつの丁寧さ。
左手では確かめるようにコードを丁寧に押さえ、右手では指のそれぞれで大切に弦をはじく。
まるでギターの6本の弦全てを慈しむかのようです。
ときに手元をじっと見つめながら、ときに旋律に酔いしれるように目を閉じて、
綺麗に整えられた指先が螺旋のように蠢いてトレモロを奏でる。
上品でしどけない色気がそこはかとなく漂う映像でした。

彼女のアルバムで初めてしっかりと聴いた「クラシック・ギター」という楽器に対して
「とても繊細で、とても優美」という印象を持った理由はここにありました。
村治さんがギターと対峙する姿勢、そして人間性が、そのまま音となって
クラシック・ギターに立ち現れている
のですね。


本作の選曲は、実に親しみやすさと神秘性の狭間を行き来しています。

親しみやすさでいえば、#11-12のP.J.チャイコフスキー
ギターのための≪くるみ割り人形≫組曲より、こんぺい糖の精の踊り、花のワルツ
は、誰もが知っていて誰もが好きな曲なのでは。可憐な演奏がとてもあたたかです。
#14ではビートルズの「フール・オン・ザ・ヒル」が登場。但し本作のヴァージョンは
それをカヴァーしてヒットした、セルジオ・メンデス&ブラジル'66のボサ・ノヴァ風を
イメージしてのアレンジで、よりクラシック・ギターにハマるように。
アルバムの締めくくり、#19はジャズのスタンダード・ナンバー「スターダスト」で
ちょっとあっけらかんと。

そして、ある曲のなかに、別の曲のフレーズを登場させて更におもしろく。
#1はビー・ジーズの往年の名曲「How Deep Is Your Love愛はきらめきの中に)」に
J.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲第1番"プレリュード"」の開始部分を取り入れて。
#10は1974年のニール・セダカのヒット曲「雨に微笑みを」で、タイトルの「雨」にちなみ
雨に唄えば」や「オーバー・ザ・レインボー」が顔を出します。

神秘性でいえば、本作は坂本龍一さん(以降「教授」)が2曲を提供しており、
#2「プレリュード」、#13「スモール・ハピネス」どちらも祈りのような静謐な曲。
本作のリリースが2011年であることと当然大きな関係があり、震災当時、村治さんが
音楽の・・・自分の・・・無力さを知って打ちひしがれるといったエピソードが
とあるドキュメンタリー番組で登場しました。
そこにきて教授は被災者支援活動にも積極的。共有できる意識、メッセージがあったのは
言うまでもありません。
「スモール・ハピネス」は映画「一命」の挿入歌にもなったそうです。
続く#3-8「コンポステラ組曲」はとてもエキゾチック。コンポステラとはスペインにある
巡礼の終着地点の街。スパニッシュというより、何かもっと中近東の響きをもって
聞こえてくるのはなぜでしょうか。
終盤の組曲、#15-18「コユンババ」はゾクッとするような雰囲気。
「コユン(羊)」「ババ(父)」は13世紀南トルコに住んでいた古い伝説の隠者の名前で
その地方にある小さな湾は、今でもコユンババと呼ばれているのだとか。
スペイン、トルコ。巡礼、隠者。教授の作曲した、内面に向かっていく曲想の2曲。
そしてDVDでPVが観られる#9「アダージェット」は映画「ヴェニスに死す」のテーマ音楽。
解説分でアレンジャーの佐藤さんも書いていますが、やはり、「祈り」が本作のテーマに
なっているのだと、耳を澄ましていても何だか伝わってきます。
だから#19の「スターダスト」がさっぱりとした明日への希望のように感じられ、
聴き終わって爽やかな感覚が残るのでしょう。

「プレリュード(前奏曲)」、それすなわち「始まり」。
祈りは希望に向けて。音楽の力は、やすらかで深いところへ、自分の内へ、外へ。
村治さんが奏でるしなやかで真摯なメッセージが、やわらかく、しかし確かに伝わる、
心地良さと共に骨もある一枚
です。


これが前半部でちらりと述べた村治さんの写真集。

dulcinea/ドゥルシネア―村治佳織写真集 (ソトコトclassics)dulcinea/ドゥルシネア―村治佳織写真集 (ソトコトclassics)
(2003/07)
村治 佳織、カイ ユーヌマン 他

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あっさりと自然な佇まいでギターを抱えて街を歩く村治さん。
表紙だけ見ると、譜面の本だと間違ってしまいそうですね。


さて、TV出演など各方面で幅広く活躍する村治さんですが、その活躍の歴史は
商売道具である手指の疾患との闘いの歴史でもあるようです。
2005年10月、右手後骨間神経麻痺橈骨神経麻痺)により演奏活動を休止、
治療・静養に入り、2006年1月に復帰、ツアー、レコーディングを再開。
そして本作リリース直後の2011年11月、再び右手後骨間神経麻痺(橈骨神経麻痺)の
治療により演奏活動を一時休止、今年2月に復帰を果たしたのだそうです。
デビュー作が1993年リリースで、そこから本作までのべ18枚のアルバムをリリースと
海千山千乗り越えて、もうすっかりベテランの域に。
それでもアイドル扱いされているって凄いですが(因みに現在、村治さん34歳)
今度、近くのコンサートホールにツアーに来る機会があったら
是非その美貌を拝みに・・・ではなくて、卓越した演奏に耳を傾けるために
足を運んでみたいと思います。

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辻井伸行:神様のカルテ~辻井伸行 作品集「滑らかで、優しくて、川のせせらぎのような風景の数々・・・『盲目』から『本物』への脱皮の証明」

何ものにも染まらない、無垢できよらかな、
川のせせらぎのように流れるやさしいピアノ。
初めて聴いたクラシックのCD、辻井伸行君の自作集は
クラシックにあまり馴染みのない私の耳にも、滑らかに響き渡ってきました。
神様のカルテ ~辻井伸行 自作集」。

神様のカルテ ~辻井伸行 自作集神様のカルテ ~辻井伸行 自作集
(2011/07/27)
辻井伸行

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嵐の櫻井翔くんと宮崎あおいちゃんが共演した映画「神様のカルテ」にテーマ曲や挿入曲、
エンディング曲を提供したことが軸となっていますが、
その他の多数の番組、CMのタイアップ曲~テーマ曲も収められ、
さしずめ辻井君のオリジナル曲のベスト・アルバムの趣も持つ本作。
ジャケットには「WORKS 2000-2011」の文字。文字通り、辻井君が11年間に及んで
作ってきた曲の数々が詰まっています。

「滑らかで、優しくて、川のせせらぎのよう」という感想を全体的に持ったのは
本作に収められている曲が少なくない割合で、自然を舞台につくられているから。
「神様のカルテ」の舞台となった信州をはじめ、スペインのマヨルカ島、
イタリアの小さな町コルトナ、ヴェネチア、冬の富良野、パリのセーヌ川、高尾山、
自宅にほど近い川沿い。
皆さんもよくご存じのとおり彼は生まれつきの全盲のはずですが、まるで景色が
はっきりと事細かく見えているかのように、聴いていると情景が浮かび上がってきます。

演奏能力はいうまでもなく、見えないはずのものを「見て」、その景色を鮮明に描き出す
という特殊な才能も、特筆すべきものではないでしょうか。
#6「風がはこんできたもの」は脚本家の倉本聰さんが4夜連続で4アーティストと対談した
TBSの同名の特別番組の第3夜に出演した時に作曲したものですが、
そこでは、倉本氏に案内され、冬の富良野独特の自然現象を観察したり、
倉本氏の劇団の公演を鑑賞したりして、それらの体験から得た心象風景をもとに
作曲を行う辻井君の姿が映し出されていました。
瑞々しく自然の不思議に「見入る」辻井君、活き活きした演劇を楽しむ辻井君。
我々とは全く違った所から、景色や風景といったものを感じ取り、見つめ、描き出す。
それはなんとも神秘的な光景でした。


#1「神様のカルテ」(同名映画テーマ曲)をはじめとする、美しく流れ出すように
自然の風景をスケッチしていく爽やかなタッチの曲が大半を占めますが、
なかには変わり種もあり、そこに思わず注意が向きます。

例えば、#4「ショパンへのオマージュ」は哀しげな曲。
辻井君が深く尊敬している作曲家、ショパン。
辻井君の2ndアルバムは「マイ・フェイバリット・ショパン」だったり、
ショパンの生家を訪ねたり、彼が苦しい時期に滞在した元修道院を訪ねたりと
深い敬愛が窺えます。
「ショパンへのオマージュ」では、その、苦しい時期に滞在した元修道院の部屋で
ショパンの弾いていたピアノに触れたら、感極まって涙が止まらなくなり、
「ショパンの魂と出逢って対話したような不思議な体験」と述べる体験をもとに
制作されたもの。ショパンの苦しみと共に慟哭しているような楽曲です。

#6「音の絵」は、ビートたけしさんが「今、一番会いたいアーティスト」に迫る
NHKBSプレミアムの番組「たけしアート☆ビート」に辻井君が出演した時、
たけしさんと辻井君が一緒にピアノで色々なことにチャレンジし、その際に
たけしさんのイメージを即興的に演奏した曲です。
番組収録の日、辻井君をイメージした絵をたけしさんがプレゼントしてくれた
お礼の気持ちをこめて「音の絵」というタイトルをつけ、たけしさんに捧げられています。
ちょっと厳粛で、ほの暗い感触。たけし映画のイメージでしょうか?
「将来、たけしさんの映画に音楽で参加できたら嬉しい」とまで語っているあたり。

#8「それでも、生きてゆく」はふたつの方向へ向けられています。
ひとつは2011年3月11日の東日本大震災で亡くなった人への追悼と、被災した人の
心の支えになりたいという願い。
そしてもうひとつは、フジテレビの同名のドラマ。4月のアメリカ・ツアー中に出来たこの曲は
全米各地で演奏されていましたが、同時期に、悲劇を乗り越え希望を見出す家族の物語である
このドラマの音楽の依頼を受け、ドラマのテーマと内容に、曲との共通性を強く感じ、
テーマ曲として提供することを決めたとのこと。
悲しげで重たい曲。「悲しみから立ち上がろうとする人に寄り添い支えるような曲」を
書いたという辻井君、その思い、狙いがよく伝わってきます。


見慣れた場所、知らない場所、自然の景観、人との出逢い、尊敬するアーティスト、
世界で起こった出来事。
お母さんの「実況」や自らの感覚を通して、自分の周りのあらゆる事物から
インスパイアを受けて、事物を「見て」、繊細な感性で次々と曲に仕上げていく。
そんな端正で丁寧な仕事=WORKSが15曲。
優しくて透明感に満ちたピアノは辻井君の人柄そのままのように感じられました。
TVなどで見聞きするあの姿やあの言葉そのものだと。
ピアノの音色は、鏡写しのように、弾く人の人柄まで反映するのでしょうか。
オリジナル楽曲ということも後押しして、なおさらそんなふうに思えてしまいます。


辻井君のショパンへの憧憬が詰まった2ndアルバムと、

マイ・フェイヴァリット・ショパンマイ・フェイヴァリット・ショパン
(2010/03/24)
辻井伸行

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エマーソン、レイク&パーマーを思い出す「展覧会の絵」を含む3rdアルバム。

展覧会の絵展覧会の絵
(2010/09/15)
辻井伸行

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どちらも興味津々です。本作にない新しい顔を垣間見ることができるはず。
どんな解釈をしているんだろう?


話題性と知名度、そして「友人のオススメで、貸してくれたから」という安易な理由で
ちょっと聴いてみた辻井君の自作集。
私にとって初めてのクラシック音楽CD体験。友人にとっても初めてだったそうです。
しかも、友人が本作をいつも聴いていたところ、友人のお母さんがファンになって
すっかりハマってしまい、ライヴのチケットを友人の分まで取ろうとしたとか。
(凄まじい倍率で、結局取れなかったそうですが)
そして私も何度もこのCDをリピートしています。
「辻井伸行」というブランド、ネームバリューだけではここまでの「奇蹟の連鎖」は
起こせないはず。
唯一無二の魅力、普遍性がある証拠です。

音楽をする上で目が見えるとか見えないとかはあまり関係ないと思うんです。僕も『盲目の天才ピアニスト』と呼ばれるよりは、ひとりでも多くの人に演奏を聴いてもらえる、"本物"のピアニストでありたいと思うだけです。


とは本作の解説ブックレットに掲載されている辻井君の言葉。
その志、しかと耳で目で受け取りました。
「盲目」という看板はもはや意味を成さず、今や、彼は正真正銘の本物のピアニストとして、
日本を、世界を駆けめぐっている真っ最中。
これからも純真なまま、どこまでもまっすぐに進んでいって欲しいと願うばかりです。

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ZAZ:その2 モンマルトルからのラブレター「フランスの伝統的な音楽を踏襲しながら、変幻自在に現在を歌う、はすっぱで自由なアーティスト」

なぜか先にライヴ盤「SANS TSU TSOUライブ!~聞かせてよ、愛の歌を~)」を
チェック→レビューしてしまったZAZザーズ)。
しかし先日、彼女の1stスタジオ・アルバム「ZAZモンマルトルからのラブレター)」を
やっとゲットしました!ので、早速レビューします。

モンマルトルからのラブレターモンマルトルからのラブレター
(2011/03/23)
ザーズ

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ライヴ盤レビューでは「スタジオ盤はまた違ったものなのだろう、そうしたら感想も
変わるかもしれない」と言及していましたが、その結果は、
多少の違いはあるけれど、高評価は変わらず。
「パンク・ロックのよう」と評したライヴ・パフォーマンスとはまた違った、
フランスの伝統的な音楽の伝道者としてのZAZの姿が浮き彫りになっていることを知りました。

まず、ライヴ盤とスタジオ盤(オリジナル)を聴いてみて、同じ点、異なる点。
<同じ点>
・歌のクオリティ。伊達にキャリアを積んでない。ライヴで劣化するということはない。
・華麗なスキャット、カズーのイミテーション、猫の鳴き真似、
コブシともヴィヴラートともつかない音程の上下などの、ユニークな楽器的アプローチ。
<異なる点>
・一部の曲(複数)でキー下げがされていた・・・ちょっと淋しい。
・ライヴはオリジナルより遙かにパンクだ!
・オリジナルには哀愁や、ストリート感がより強く出ており、「ピアフの後継者」と言われるのが
分かる気がする。

「ライヴ盤のほうがパンク」って、なかなか凄いわけですが、
「新人なのに、ライヴでも劣化ひとつしてない(キー下げを除く)」のもかなりのもの。
しかし、「パンクなZAZ」という認識から入る羽目になった者として、「おとなしい」はずの
オリジナル音源がつまらないのかというと、決してそんなことはなく。
しっとり、そしてポップに楽しめます。
そして、彼女の音楽の下敷きにフランスの伝統的な音楽、シャンソンマヌーシュ・スウィング
などがあるのをはっきりと感じ取れるのです。
ライヴでは「シャンソンなどはZAZのいち要素」と感じたのですが、スタジオ盤では
シャンソンなどのフランスに長らく伝わる音楽を、今風にアップデートしたような印象。

シャンソン、マヌーシュ(ジプシー)・スウィングについてはアルバム日本盤の解説が
詳しいのですが、噛み砕いて言うと「ZAZの歌のジャンルはシャンソンで、伴奏の形態、
とりわけギターの奏法はマヌーシュ・スウィングのそれである」そうで。
シャンソンは中世フランスの「吟遊詩人」が原型とされ、マヌーシュ・スウィングの
前身であるダンス音楽「ミュゼット」は19世紀に移民たちの流入によって生まれ。
つまりZAZの音楽はフランスの歴史を背負ったような古典的な音楽が土台にあるわけで、
日本に置き換えると、現代的に味付けをした演歌や民謡が世界的ヒットをしているようなもの。
由紀さおりさんの米でのスマッシュヒットや、元ちとせさんのミリオンセラーなどに
例えられるのでしょうか。
どちらも上手い例えではないのですが。

こう書くと、ちょっと難しそうな印象を抱くはず。
でも聴いてみるととてもキャッチーです。
ポップスやソウルの要素も入っているし、身体を揺らして一緒に口ずさめそうなノリ
(フランス語の特有の発音は難しいけれど!)もある。
ZAZのキャッチコピーとして「21世紀のエディット・ピアフ」というものがありますが
ピアフが立派に壮大に、ある種尊大に歌い上げるのに対し、ZAZはもっと身近な感じ。
(因みに#10「私の街で」はピアフのカバー。邦題「モンマルトル」のくだりもこの曲からか)
やんちゃで、ちょっとはすっぱ。でも色気は足りないかも?(笑)そして時に繊細。
あまり難しく考えずに、とりあえず耳にしてみれば、なんだか楽しくなれる音楽です。


ZAZ(作詞曲名は本名「Isabelle Geffroy」)はおよそ半数の曲で作詞や作曲を手がけています。
残りは、プロデューサーのケレディン・ソルタニや、他のミュージシャンによるもの。
歌詞を見ていくと、また色々な彼女の姿が見えて興味深いです。
(特に表記がない場合はZAZによる作詞)

<観察する眼差し>#1「通行人

人々が通り過ぎて行く
彼らを見ながら
考えごとをして時を過ごす私
足早に歩いている彼らの
傷ついた体から
その過ぎ去った日々が見えてくる
暢気な足取りなのに


<はすっぱ>#2「私の欲しいもの」(作詞:ソルタニ)

うんざりよ あなたの社交界のマナー 我慢できないわ!
私なんて 手づかみで食べてるような女よ!
大声で話すし 正直な女なのよ ごめんなさいね!
偽善をやめて 私はここからずらかるわ!
うんざりよ 紋切り型の表現なんて!
私を見て とにかく あなたを恨んじゃいないわよ 私ってこんなよ!


<愛の皮肉>#3「人生の旅路

手をつなごうよ
人生の旅路で
私たちの運命を選ぼうよ
もう何も疑わないで
私は信じるわ 耳を傾けること
問題は それよ
私たちの小さな手を思いっきり広げよう
何がなんでも
(中略)
バカよ 自分自身を隠して
バカになれる人なんて
バカよ バカになれる人なんて
相手の姿は
隠してる自分の鏡にほかならないんだから


<繊細さと精神>#5「過敏なあなた

幽霊であふれているこの世の中で
あなたは足掛けを食わされるだろう
あなたのなかにこの光を探すのよ
天使の心を持っていれば
人間性は
外見よりも美しい
無知さに騙されないように
彼らの嘘を信じないように
彼らは自分たちができることを
彼らが持っているものをあなたに与える
人があなたにたたき込んだこと以上に あなたのなかに存在しなさい


<愛と社会>#9「また好きになっちゃった

好きよ また好きになっちゃった ×2
その日ごとに 驚きがある ×2
好きよ また好きになっちゃった ×2
だからといって 甘えちゃダメよ ×2
好きよ また好きになっちゃった ×2
(中略)
分りきったことね この歌が軽い歌じゃないって
地上で諦めてるなんてあんまりなこと
(中略)
世の中の問題
世界の遊び
世界が抱える問題 私の日々は驚きよ
世界が抱える問題
世の中の遊び
世の中の問題点 だからといって甘えちゃダメよ
世の中の問題点


シャンソンは「愛、精神、社会的なテーマ等を歌い込んだ、詞を重視しながら表現した歌
という本質を持つそうで、ZAZの歌には正にそれらが歌い込まれていますね。
それにしても#2は強烈。あえてプロデューサーが第三者の立場からZAZを観察して書いたのか、
あるいはこのように色づけしたくて恣意的に書いたのか。
少なくとも、ライヴで展開されていた姿(ミニ・ドキュメント部分含め)を見るかぎり、
いかにも彼女が言いそう・しそうな言動ではありますが・・・(笑)
歌詞全体を見ると、皮肉がたっぷり効いていて、サビでは「私が欲しいのは 愛 歓び いい気分
私を幸せにしてくれる」と歌われるなど、ピアフを彷彿とさせる愛の世界もちらついています。


いまを生きるシャンソン、オールドなものに他ジャンルを掛け合わせた新種の音楽。
どちらとも形容できますが、全体を貫徹するのは、不思議な清涼感、柔軟な発想、
しなやかで強い意志。
国籍を問わず老若男女が楽しめるに違いない作品、日本でももっと知られてほしいものです。



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ZAZ:SANS TSU TSOU「エディット・ピアフの後継者と思いきや、その本質はパンクロッカー?!導火線に火をつける"アン・ドゥ・トロワ!!!"」

「21世紀のエディット・ピアフ」という壮大なキャッチコピーで登場した
フランスの歌姫、ZAZザーズ)のライヴCD&DVDのセット
SANS TSU TSOUライブ!~聞かせてよ、愛の歌を~)」を
聴いて&観てみました!

ライブ!~聞かせてよ、愛の歌を~ライブ!~聞かせてよ、愛の歌を~
(2011/12/28)
ザーズ

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彼女のことを知ったきっかけは、殆ど奇蹟のようなものでした。
藤井フミヤさんと元ちとせさんがやっていた5分番組「Amazing Voice
(地上波ver。本来の放送はBSで、もっと長い時間かけてやっていたらしい)を
地道に、かつなんとな~く毎回チェックしていたんですが、
そこに彼女が登場。一気に心惹かれてしまったんです。
出逢いは本当に、どこに転がっているかわからない。

以来何となく気になっていたところで、本作と1stアルバムを発見!
「これは!」と思って、今回のライヴCD&DVDを入手してきました。
諸事情により、1stが入手できなかったのですが、スタジオ録音を聴くとまた別の感想が
彼女とその音楽に対して湧いてくるかと思います。1stを入手した暁には、改めて書きます。

世界的にヒットしている音楽の殆どが英米産である中、日本公演までしてしまったという
フランス人歌手としては異例の大成功を遂げたZAZ。
ライヴツアーで世界中を回る日々で、なかなか新譜を作れないそうなんですが
本作に何曲か新曲も入っているので、1stを聴いた人も新たな楽しみがあるはず。


彼女、散々ピアフピアフ言われていますが、実はその要素は確かに重要ではあっても
あくまでいち要素に過ぎないことが、このライヴを観る(聴く)とわかると思います。
小さな頃から多くの音楽に触れて育ち、音楽理論まで学び、音楽学校を卒業というエリート。
ピアフの悲惨で無頼な境遇とはずいぶんかけ離れています。
しかしそこからデビューまでが時間がかかり、案外そう若くない(80年生まれ)苦労人。
不遇時代に路上で歌っていたことと、そのハスキーボイスから、ピアフに擬えられるように。
影響を受けた音楽は、ジャズやクラシック、そしてもちろんピアフのようなシャンソン、
更にはアフロ系とラテン系の音楽など。路上時代はラップやポップスも歌っていたそうで、
しかも、自ら作詞作曲までこなすシンガーソングライターでもあって。
ZAZを一つのフレーズやイメージでまとめるのは、存外に難しそうです。


CDでも十分その凄みがわかり、素晴らしいライヴCDとして鑑賞できますが
ZAZのライヴパフォーマンスと、音源ではわからないもう一つの側面を垣間見るには
DVDでその姿を映像として観るのがうってつけです。

CDの内容はDVDとほぼ同じ(DVDに挿入されているドキュメンタリー的場面がない)で
一つのライヴの音源を聴いているのだと思わされますが、
DVDを観ると、主にふたつの会場でのライヴを基にしていることが判明します。
大ホールと、野外フェス。対極的な会場。
これらがちらちら移り変わるので、初めはなんとなく落ち着かないかも?
でも次第に慣れてきます。

ZAZの大まかな音楽カテゴリは、ジャズ~シャンソンのはずですが、ライヴを観ていると
パンク・ロックのヴォーカリストと見紛うハードなパフォーマンス
の連発で、自分が何のジャンルの音楽を聴いているのかわからなくなってしまいます。
もはや「ハードコア・ジャズ」とか「エモ・シャンソン」などと呼びたくなります。
ステージを所狭しと歩き回る、ぽんぽん飛び跳ねる、煽る、叫ぶ、吠える、
ドラムスティックを持ってドラムを叩きまくる(ドラマーは思いきり顔をかばっている)、
歌い疲れたと言わんばかりにステージ上に大の字になって寝そべる(ジャケ写のように)、
そして最終兵器は、「用意はいい?」などと煽ってから獣のように大絶叫する
「アン・ドゥ・トロワ(1,2,3)!!!」で、これをやると会場中も大絶叫に包まれます。
今回のライヴではメンバー紹介(スタッフなども呼んでいる)の最後に、感謝を込めての
「アン・ドゥ・トロワ!!!」で、「トロワ」の瞬間に飛び跳ね、ドンッと着地する音まで
DVDでは聴こえます。(特典映像についている、ステージ横からのショットにて)
しかもよく見ると、ZAZ嬢、耳たぶと耳の上側、それに頬にピアスが!
このようなパンクスピリットを楽曲でも出そうとしてか、新曲の#16は完全にロック。
#13で炸裂する、声にならない所まで叫ぶシャウトは、ハードコア顔負けの壮絶なもの。
今度、新譜が出たら、ロックなZAZが楽しめるかもしれません。

スタジオ音源でも披露しているようですが、ライヴで顕著にみられるのが
右手を丸めてカズーの擬態をしたり、猫の擬態をしたりといった「イミテーション」。
そして、自由奔放な「スキャット」、コブシとヴィブラートを織り交ぜた複雑な歌唱。
これだけ楽器のようなアプローチを多く備えていれば、インプロヴィゼーションも何のその。
とにかく多様な要素を内包していることが窺えて、ユーモアにも溢れています。
CDで聴いていると「ミクスチャー・ジャズ」「ポスト・シャンソン」とでも形容したいほど。
日本人としてどうしても印象に強く残ったのは、何とあの「おリン」を鳴らすシーン(#12)。
メロディラインや歌唱法は中近東を匂わせ(日本版冊子の解説では「浄瑠璃のよう」とも)、
その幻想的なインプロから、一気にヒットシングル曲#12へとなだれ込みます。
CD版の最後では「アリガトー!」と言って幕を閉じていたりして、
日本文化から浅からぬ影響を受けているようです。

DVDだからこそわかる面白さとしては、バンドメンバーが「サポートメンバー」というより
ZAZ自身がバンドの一員、というほど、みんなが一丸となった演奏、パフォーマンスで
楽しませてくれる
ことです。
#8で突然演奏が止まって、CDで聴いていると「何事か?」と感じると思うのですが
これは何と、全員がその時点で動きをピタッと静止しているのです!
そして、また激しく演奏が再開して、ZAZのぐったり大の字パフォーマンスを経て、
ゆっくり立ち上がると今度はしっとり歌い上げるという、最大の見所の一つ。
また、「アン・ドゥ・トロワ!!!」が爆発する#15で、大声の男の声が耳につくはずですが
これはアコーディオン担当のメンバーが珍妙な格好をして歌っているのです(笑)。
ギタリスト2人、ベーシスト、ドラマー、そして珍妙なアコーディオンさんに
「給料下げるわよ」とZAZが言ったかと思うと、みんな、いじけて引っ込んでしまい、
代わりにホーン隊の3人が出てきて演奏続行。
そして「もう、みんな機嫌なおしてよ!」とZAZが言うと、引っ込んだメンバー達が演奏を再開し
やることがなくなったホーン隊は、男同士でフォークダンスをウキウキと踊ってみたり。
また、ギタリストの一人に「ブノワ」という男性がいるんですが、ZAZは何かと彼をイジって
「あなたのファンクラブはあるの?(観客の歓声はごくわずか)今日はないみたいね」
「何してるの?どうしてそんなに遠くにいるの?」などと、散々遊ばれています。
ギターソロを弾いている時すらそーっと触られたりして、完全にオモチャです。
・・・と、このように、大人げないZAZちゃんオーバー30歳を優しく見守り、どっしり支える
メンバー達が、父親やお兄さんのようにZAZの歌とパフォーマンスをサポートします。

「どうしてこんなに奔放に振る舞い、力強く時に繊細に歌えるのだろう」
「声や感情やパフォーマンスが、泉のように湧き出て、涸れることを知らないのだろう」

よく天才的な歌い手が「歌を歌うために生まれてきた人」といった表現で称えられますが
ZAZを観ているとき、「歌を生きている人」「歌の世界の住人」そんな言葉が頭に浮かびながら
彼女の圧倒的な存在感に、ただただ打ちのめされていました。


普段ジャズ、ましてシャンソンなんて聴く機会もない、という人でも
楽しんで観て聴けること請け合いです。
とりわけ本国では、ZAZのファン層は老若男女問わず幅広く、堂々たる国民的スターだとか。
ジャズ・フリークだけの音楽ではなく、流行のポップスしか聴かない層だけの音楽にも
収まらない。つまりは普遍的な魅力と通が唸る底力とを備えているということ。
まぁ、可愛いとか綺麗といった形容詞もあてはまらないので、アイドル性を求める人には
向かないだろうけど・・・(おっと失礼)
「格好良い」「ロック」「パンク」「ファンキー」、プラス「ジャズ」「シャンソン」
こういった形容詞にピンときた人には絶対オススメです。
今まで経験してきたジャンルの垣根を越えて、手を伸ばしてみてはいかがでしょうか?
幅広い要素をごった煮にした、快活ながらも奥が深いZAZの世界に・・・。

1st「Zazモンマルトルからのラブレター)」は、もう少し正統派の様子。
本国フランスでミリオンセラーを記録した名作、それはそれでやはり気になります。




参考「音」献。
20世紀のエディット・ピアフもこの機会にチェックしてみました。

エターナルエターナル
(2001/12/19)
エディット・ピアフ

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言葉は不要、その声だけでプライスレス。
ドキュメンタリー映画も沢山ありますが、そっちもまた色々観てみたくなりました。



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