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相棒 その8:Season11-1感想「期待以上の見応えがうれしい!青くて尖った"坊っちゃん"相棒の誕生と、右京さんの不気味な企み」

前Seasonみたいにgdgdだったら観るのやめようと思っていた相棒 Season11
右京さん水谷豊さん)とは親子ほども年の差がある、成宮寛貴さんの新・相棒。
「倍ほどの年齢の相棒だなんて?!設定に無理がないか?苦し紛れ??」
悪い方に想像が膨らむ一方で、成宮さんは私と同い年で、ものすごく一方的ながら
同世代として頑張って欲しいと応援したい心境もあり、なんとも複雑な気持ちで
Season11初回放送を待っていたものです。

それが蓋をあけてみればかなりの好感触!2時間があっという間でした。
アクション要素もあって画的にも見応えがありました。
新・相棒、甲斐亨=略称カイト君の人物像もオープニング10分+αで
がっつり掴めて、きっちりインパクトが残り、次回に自ずと期待が湧きます。
投げ出さないで観て良かった!
・・・といって、前Seasonみたいに初回と最終回だけ面白くて後はgdgdとかだったら
さすがにキレちゃうかも。頼みますよ、次もその次も、バトンを繋いでください・・・

昨日の初回を観て感じたことを、大きく幾つかの要点にわけながら書いてみます。


☆新しい相棒はどんな奴?
今回一番に重きをおかれ、神戸君に比べてかなり丁寧に描かれていた最重要ポイント。
最初の10分くらいを観てると別のドラマを観てるようでしたが、甲斐亨=カイト君の
人となりが魅力も弱点もはっきり描かれて、入り込みやすく感じました。
神戸君の場合、こういったキャラ付けがはっきりしないために、脚本家さんによって
キャラがブレたり深く描きにくくなり、ドラマの登場人物としては支離滅裂になったり
空気になっちゃっていたりしたので、その点をカイトではクリアできた感じ。

・え?略すの?
「甲斐亨」略して「カイト」?しかも右京さんまで「カイト君」って呼ぶの?
イマドキの若者って表現なんですかね。
どっちかというと「かおる」「たける」に続いて「とおる」の縛りのほうが気になった
ものでしたが。しかもフルネームだと、「か」で始まり「る」で終わる。
そして段々短くなっている(亀山薫7字、神戸尊6字、甲斐亨5字)。次はもうない?
ヒマ課の皆さんやカイト父関係者みたいに「坊っちゃん」のほうが絶妙でいいような。
あ、これは今後イタミン達が陰で日向で蔑称として呼ぶのか(笑)

・年上と思しき彼女がいて、普段は料理を作ったり足裏マッサージをしたりと甲斐甲斐しく
尽くす一方、事件~隠蔽に巻き込まれてテンパったら「バーカ」と八つ当たりしたり。
なんか亀山と美和子みたい。でも残念なのは、現時点ではこの彼女に美和子級の魅力を
感じられなかったこと。キャラが薄いというか、可愛げが足りないというか。
正直あまり可愛くもないし・・・まぁ好みの問題ですかね。
私が個人的に鈴木砂羽さんを好きなだけなのか。
後はいきなり「事後」の姿で二人が登場したこと。友達カップルみたいだった亀山夫妻と違い
ここはちょっぴり性愛強めの姉さん女房カップルといったところか。

・父親は警察庁次長 警視監甲斐峯秋石坂浩二さん)で、親子仲はかなり冷え切って
父親の存在はカイトの重圧。「パパの七光り」は禁句!
ヒマカたちが揶揄したり、お父さん関係の方々(今回の事件の関係者達)が親しみを込めて
呼んでいた「坊っちゃん」は言わずもがなここから。
カイトは父親のコネに頼らず、自力で所轄の刑事になった、ところで急な特命行きに。
実家が坊っちゃんなのは亀山似で、モヤモヤ屈折して育ってそうなのは神戸似の印象。
なぜあんなに不仲なのか、カイトに警察を辞めて欲しがっているのはなぜなのか、
このお父さんとの関係は何だか訳ありげで、今後の展開が気になりますね。
それにしても、「おとといきやがれ!」って、カイトはまた随分古風な捨て台詞を・・・

・絶対音感で銃声を聞き分けられたり、右京さんからの唐突な電話に混じった音声で
花の里を突き止めたり、鋭い観察眼をもっていたりと、何気にスペックが高い。
これもありあの右京さんが、「即席コンビ」結成で事件解決にあたった今回、即座に
カイトを相棒として認めた。でも、本当はお父さんの事(後述)が絡んでいるのでは?
一見、亀山的な種類の能力だけど、絶対音感は幼い頃ピアノを習わされた経験から
身についたものだったりして、天才に見える努力家。御曹司は大変ですな。

・犯人に頭突きをかまして大暴れ!右京さんが力ずくでナイスセーブ!するも、
「もうしない」とのフェイントで再びアタック!またも右京さんにセーブされて
小学生みたいに、ドアの外に立たされ、取調中に一人で立ちんぼする羽目に・・・
あれまあずいぶんと荒々しい御曹司。で、それを先生みたいに窘める右京さん。
なんか面白いもの見ました(笑)

・正義感が強くて、曲がったことが大嫌い。相手が上司でも先輩でも知り合いでも
お構いなしに噛みつき、問い詰め、ときに殴りかかる(上述)。
右京さんのような原理主義的正義とも、神戸君のような臨機応変的な正義とも違う。
亀山のそれに似ているような気がする。ただ、亀山はさすがにもう少し空気は読んだ
筈だったので、そこら辺がやっぱり坊っちゃんなのか、若さゆえか。
まあ、まだ確立していないというのが一番的確なのか。


☆警察庁とのパワーゲームの強力な切り札?
前述したように、カイトのお父さん・甲斐峯秋は警察庁次長 警視監。これは
「警察庁№2のポストで警視庁含む全国の警察組織を指揮監督する」ものだそうで。
そんなお父さんは、今回の事件で右京さんの敏腕ぶりを高くかって、突然の右京さんの
「あの子がほしい」ならぬ「貴方の子がほしい」のかごめかごめに乗っちゃった。
そこで思い出すのが、最後に大河内ラムネと右京さんとのサシ飲みの会話中のみ登場した
神戸君と、その傍にいるであろう長谷川のオッサンと、つかず離れずでいるであろう
雛子の存在。(但し雛子は、中の人=木村佳乃さんがママになり、クリーンなイメージを
つけたい印象を最近の出演作から受ける。雛子も軟化したり、卒業したりするのか・・・?)
思い返せばSeason tenの最終回で、長谷川は神戸という持ち札を右京さんから奪って
警察庁長官官房付」という長谷川に近いところに持ってきましたっけ。
そこで今度は右京さんが、警察庁No.2の持ち札を思いっきり奪ってやったように
カイトかごめかごめ劇の時に感じられたんですよね。
神戸が「腰を抜かして」驚いたのも、大河内がわざわざ右京さんを飲みに誘ったのも
その辺りに驚いたり、真意を探りたかったからなのだろうか、などとも。

最初は思いつきか、息子のような情からか、カイトに亀山の名残を見たのか、と
いうふうにも考えたんですけども。それらもありながらかもしれないけれども。
右京さん、たまきさんとの間に子どもいないようだったし。
ただ「相棒」シリーズが始まった当初の「奇人」の頃とは違って、昨今の右京さんは
ちょっとした演技や駆け引きなんて必要あらば辞さないですよね。
だから、カイトを思いつきで気に入ったように振る舞って、腹の中ではそういう
パワーゲームを有利にもっていこうという思惑で、カイトに対しても峯秋に対しても
華麗な演技をこなしてるようにちょっと思えて。
で、そうしているうちに右京さんの方に、カイトに対して本当の情が芽生える、
今までの亀山や神戸とは逆パターンで、というのはどうだろうと考えたんです。
どうでしょうか。これは深読みのしすぎ?みんなが思っている事?

この夏に来たばかりの峯秋が今のような背景を知っているかは何ともいえませんが
神戸、大河内、そして長谷川、その辺りは知らないはずもなく。
長谷川が黙っているとは思えません。きっとまた何か仕掛けてくるはず。
長谷川、いつ出るか?そこに神戸(や雛子)もいるのか?
右京さんと長谷川のチェスはまだまだこれから。ゾクゾクしますね。
ただ当のカイトは知るよしもなく、じきに右京VS長谷川の構図をカイトが知ったら
右京さんの真意とは関係なく、カイトは右京さんの意図を、今書いた推論のような
解釈や推察をしてしまいそう。
そのときにどんなぶつかり合いが繰り広げられ、そしてどうやって関係を修復するか
ここも個人的に今後のみどころとして楽しみです。


☆今回の事件
舞台は香港の日本領事館。何かあったら日本も中国も手を出せない。
事実上の「独立国」のような存在で、総領事はいわば絶対君主。
カイトにとっての兄貴分、根津に誘われて、カイトが独立国に足を踏み入れると、
銃の暴発とみられる死亡事故が。しかし、国の誰もがその事実を隠蔽しようとし、
死亡証明書に偽りを書き、根津は膝をついてカイトに隠蔽を頼み込む。
そのことで悶々としているところで右京さんと「運命の出会い」を果たす。
カイトにやたらと話しかける「野次馬根性丸出しの変な奴」、右京さんは
事件が「病死」と扱われていることに納得がいかないカイトの話を聞いて
唐突に、一緒に香港へ行かないかと誘いをかけ、思わぬ事実が白日に曝される・・・

カイトの兄貴分・根津がブラック化していたのはとても面白く、
総領事・小日向や、暴発事故で亡くなった女の夫である三井などとの
ドロドロ権力闘争で最後までやりきったほうが良かったのでは。
「小日向の奥さんと根津がデキてました」と言われた途端に、なんかちょっと
安っぽくなっちゃったような。
右京さんとカイトである種の意気投合をし、真実を、犯人を追いかける過程が
とてもスリリングでスピード感があっただけに、最後に一気に減速・・・
まぁでも、この手の事件だと「警察には手を出せません、警察は手を出しては
いけません」「どうして!法の無力と矛盾!」という結末になりやすいなかで
ちゃんと犯人が捕まってくれてスッキリとホッ。

信用していた「身内」がすっかり汚れてしまっていたことを知ったカイト。
彼の正義や倫理観にはどんな影響があるのでしょう。
お父さんとの関係がああな辺り、今更さしてショックでもないのでしょうか。
でも基本、挫折知らずの「坊っちゃん」だから、現時点で無鉄砲な性格のような。
亀山のように、時に彼女に甘えながら、概ねまっすぐ受け止めて進んでいくのか。
神戸のように、素知らぬ振りして、陰でダメージを堪えきれず煩悶するのか。
カイトは刑事としてはひよっ子で、人としてもまだまだ若く、真っ白な画用紙の状態。
人として刑事として、カイトは特命でどんなふうに育っていくんでしょうね。

ところで今回、右京さんが大の問題発言をしましたね。
「被疑者を問い詰めて、いたぶるのが好き」という趣旨の!
まさかの右京さんS宣言です。
みんな、「変人」「しつこい」とは常識レベルで分かっているけれど
それがサディズムだったとは・・・?!
まぁよくよく思い返してみれば右京さんの言動はMの人ではまずあり得ない
理屈攻撃と神経攻撃の繰り返しですから、言われてみれば「ああなるほど」なんですが
なんか事件より重篤な「事件」が起きちゃったような(笑)


☆いつもの皆さん
・カイトが来るまで、ヒマカことみんなの角田課長が、事実上の相棒というか
お手伝いをさせられていた様子で、それを大木・小松が右京さんに抗議する。
・角田課長と大小の3人で、特命に来るカイトについてコソコソ(このときに
「あいつを何と呼ぶか」「そりゃ、おめえ、坊っちゃんだろ」というやりとりが)。
大小が大活躍!大小づてに聞くヒマカの姿というものも面白い。
それだけいいように言っておいて、いざカイトが来たら、途端にカタコトに。
この小物っぷりが庶民にとってはたいへん愛おしいのです。

・開始50分、噂の男・イタミンが登場!相変わらず般若のような形相。
芹沢が小綺麗になった、これはあの彼女と結婚したフラグ?三浦さんは若返った?
そして、そこに米沢が加わり、やりとりは完全に「裏・相棒」然としたコント。
アッハッハッゆかいゆかい。
余談ですが、イタミン=伊丹のスピンオフ映画は、この「トリオ・ザ・捜一」で
作って欲しかった・・・田中圭君が嫌いな訳ではないんですが、イタミンの相棒は
三浦さんで、イタミンといえばトリオ・ザ・捜一であってほしいもので・・・
いや商業的に無理なのは重々分かっているんです。あの米沢でさえ、単独でなく
新しい相棒(相原=萩原聖人さん)が必要だったのだから。
さみしいけれど、何だかんだでスピンオフ映画「X DAY」も楽しみにしています。

内村刑事部長が上層部での話し合い(という名のたらい回し)に出ているために
またしても損な役回りを務める中園参事官
哀愁を誘うその腰巾着な仕事姿。でも、腰巾着だって続けていればいいことあるさ!
なんとなく前より、大勢の部下たちを率いる姿がキマってきた気がしましたよ?


オーケストラ調アレンジになったいつものテーマ曲をバックに、
手ぶらで豪雨に打たれるカイトと、傘をさして悠然と佇む右京さんの
ブルーを基調にしたオープニングは精悍でとっても決まっていますね。
この時点で、かなり「やった!」とガッツポーズものだったのですが、
2時間観て最後まで「いいぞいいぞ」が基本的に止まらないことに安堵しました。
期待半分懸念半分だっただけ、この新しいコンビが、思っていた以上に
絵になること、テンポも良いことに、安心するやら見入るやら。

半年つづくドラマは、作る側は当然ながら、観る側も結構骨が折れるんです。
そうまでして毎回のように時間通りにTVの前に鎮座するような、
昼間の再放送の録画まで使って全シリーズ制覇を目論むような、
ドラマにそこまで熱中したのは「相棒」シリーズがはじめて。
続くかぎりやっていただいて、その代わりいつでも質の良い作品を作る努力も
沢山していただいて・・・作り手の方々に願うのはそんなこと。
出逢えてありがとう」記事8つめにしてはじめて浮かんだ、あたりまえの言葉を
最後に綴って今回の記事をおしまいにします。
そのうち次に「相棒」の記事を書く時も、同じ気持ちを持てていたなら幸運です。
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テーマ:相棒 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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