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ざっくりドラマライフ:その2 朝ドラキター!クドカンドラマReprise(木更津キャッツアイ、池袋ウエストゲートパーク、流星の絆)+あまちゃん

先週から遂に、宮藤官九郎さん(以下クドカン)による朝ドラ「あまちゃん」キター!
第一週だからまだなんともいえませんが、主演の能年玲奈ちゃんとんでもなくかわいいし
OPテーマから明るくて楽しげで朝からいい気分。実はクドカンは朝ドラマニアとのことで
「クドカン流・理想の朝ドラ」を観られると期待しちゃってますよ!
母親の小泉今日子さんVSお祖母ちゃんの宮本信子さん(特にママ)はどうもワケアリだし、
脇のキャラも相変わらず濃くてファンキー。特に、杉本哲太さん演ずる幼なじみ・大吉さんが
がんばりやさんで空回りしててウザカワイイ(笑)
一方で、田舎の美しさの裏側にある息苦しさや、過疎、観光などによる町おこしの難しさ
といった硬派なテーマも同時に描かれ、笑うだけでなく考えさせられるドラマになりそう。
物語が2008年からスタートするのも気になりますね。今は2013年。この5年の間にどんな展開が
待っているのか、どういう狙いか?劇中の2011.3.11に震災が起こるのか?
まだまだ読めないけれど、いつも通り楽しいクドカンワールドが幕を開けました。


というわけで、ざっくりドラマライフ・クドカン編、まさかの(?)その2です。
こんな王道を見落としていたなんて信じがたいのですが、本当についこないだまで
観てなかった、書いてなかったので・・・


木更津キャッツアイ

木更津キャッツアイ 5巻BOX [DVD]木更津キャッツアイ 5巻BOX [DVD]
(2002/06/28)
金子文紀、片山修 他

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若い男5人が野球のユニフォーム姿で円陣組んで「木更津!ニャー!」ってやってる姿が
あまりにも有名な、おバカで痛快な青春活劇。
舞台は千葉県木更津市、東京から近いような遠いような、お世辞にも都会とはいえないまち。
このまちの高校の野球部出身で元同級生(例外もいる)の5人は、しょっちゅう集まっては
昼は草野球、夜は盗み(主に数百万単位の大金)とビールの、しょーもない青春を垂れ流す。
野球部時代のキャプテンでリーダー格のぶっさん(岡田准一君)、県大会決勝でのミスプレーや
思い人・モー子(酒井若菜さん)を巡ってぶっさんとは何かと因縁の仲のバンビ(櫻井翔君)、
学年は1つ上で謎が多く言動も挙動不審な不思議キャラすぎるうっちー(岡田義徳さん)、
夜な夜な皆が集う飲み屋のマスターを務める妻子持ちの爆弾ヘアー・マスター(佐藤隆太さん)、
優秀すぎる弟・純(成宮寛貴さん)の存在にモヤモヤ中のギャンブラー・アニ(塚本高史さん)が
飲み屋の常連客、草野球の仲間、更には憧れのヒーローや地元の星を巻き込んではっちゃける。
そんななか、ぶっさんに「悪性リンパ腫のため余命半年」との宣告が。
ぶっさんは、ビールで薬を飲みながら(苦笑)、元気いっぱい毎日を過ごしながらも、
確実に迫る死への恐怖に怯えたり、最後の半年をどう過ごすか考えたりし始める。
しかし残酷にも、半年はあっという間に過ぎていって・・・

クドカンファンを自称しておいて、社会現象にまでなった本作を全然観てないとか有り得ん!と
「あまちゃん」の勢いでDVDを一気レンタルし、一気観してしまった。
2002年の作品だけあって皆若い。かなり細眉の岡田君(V6のほう)、オレンジ髪の櫻井君。
ほかの3人はあまり変わらないかも。哀川翔さんや氣志團がフィーチャーされて(特に氣志團は
映画(日本シリーズ)でも前面に出る)、豪華かつ時代を感じる。懐かしい(笑)
密かに淡い恋心を抱く、恩師の美礼先生(薬師丸ひろ子さん)との交流も甘酸っぱい。
青春ものの王道ともいえるおバカでモラトリアムな青年たちの群像劇を溌剌と描きながら、同時に
「余命半年」「死」というシリアスなテーマとも結構、正面から向き合っている。
田舎町のどうにもならない実情を「あまちゃん」とは真逆の角度から見つめているのも興味深い。
おもいっきり笑えてところどころ泣ける、青春ドラマの金字塔といってもよい作品。
「日本シリーズ」「ワールドシリーズ」と題して映画化も2度されている。
ドラマの延長線上の世界「日本シリーズ」と、さよならぶっさんの「ワールドシリーズ」。
まだ前者しか観ていない。後者は淋しくなっちゃうらしいけど、必ず観よう。

★ここにも注目!
公助(小日向文世さん)
お父さんなのになぜかぶっさんから呼び捨てにされている。逆にぶっさんのことは
「公平"くん"」と呼ばないと怒られる。ずっと男手ひとつでぶっさんを育ててきた。
理容店を営むが腕前は壊滅的で、しかも無免許。元妻=ぶっさんの母の免許でやっていて
腕とセンスの良いぶっさんの助けを借りて何とか経営している。
ぶっさんとの仲は良好。アニづてで余命を知ってしまった時は、動揺を隠そうと
ものまね教室で教わった「あの鐘を鳴らすのはあなた」をコスプレつきで披露しちゃう。
街の看板ストリッパー・ローズ(森下愛子さん)が年齢とヘルニアのため引退すると
勢いで押し倒し、まさかの再婚(「日本シリーズ」では子どもを授かる)。
色々すっとぼけててかなりいい加減だが、息子想いでとても優しいとうちゃん、もらい泣き注意。


池袋ウエストゲートパーク

池袋ウエストゲートパーク DVD-BOX池袋ウエストゲートパーク DVD-BOX
(2000/10/25)
長瀬智也、加藤あい 他

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マコト(長瀬智也さん)は通称「池袋のトラブルシューター」。
地元・池袋の工業高校を卒業後にプータローとなり、実家の果物屋を手伝ったり
賭けボウリングで小遣いを稼ぎながら、池袋西口公園=池袋ウエストゲートパーク (IWGP) で
過ごしている。元は有名な不良だったが、性格は意志の強い正義漢。
池袋では名の知れた存在で、彼の家にはしばしば困難な依頼が持ち込まれるが、
持ち前の好奇心と人の良さから首を突っ込む羽目になり、相棒のマサ(佐藤隆太さん)や
友達のシュン(山下智久君)・森永(高橋一生さん)・電波くん(須藤公一さん)などと共に
破天荒な方法で解決する。
池袋を勢力下に置くカラーギャング集団「G-Boys」の通称「キング」・タカシ(窪塚洋介さん)
をはじめ、マコトに一目置く「その筋」の曲者も多い。
マコトの彼女・ヒカル(加藤あいさん)の親友・リカ(酒井若菜さん)が惨殺されたり、
シュンがカラーギャング抗争に巻き込まれて死亡したりと、身近な人物を失うこともある。
マコトを何かと気に掛ける東大卒のキャリアで池袋署の署長、横山(渡辺謙さん)も
頼もしいけど少し不気味だ。
のっぴきならないマコトとその仲間のトラブルシューティング、無事に遂行できるのか?!

00年代に大活躍した面子が大集合した恐るべきドラマ。
脚本をクドカンが手がけ、チーフ演出はあの堤幸彦さん。
そして原作は、のちに「4 TEEN」で直木賞を受賞する石田衣良さんのデビュー作(のシリーズ)。
これで化学反応が起きないはずもなく、本作は00年代で最高のドラマだとしばしば言われ
とりわけクドカンと堤さんは以後、八面六臂の大活躍。(衣良さんも十二分に活躍したが)
「長瀬智也さん×クドカン」という高確率はずれなしの最強タッグも本作で誕生した。
他のキャストもすごい。世界の渡辺謙さんが出ているなんて・・・!
それに加えて、窪塚洋介さん、山下智久君、妻夫木聡さん、坂口憲二さん、小雪さんときた。
木更津にも出演した佐藤隆太さん、阿部サダヲさん、酒井若菜さん、森下愛子さんは本作から
クドカン作品の常連になった。(妻夫木さんもチラリと。窪塚さんは映画中心で常連に)
原作とは大分キャラクター設定が異なり、コミカルな要素も顔を出すのは
クドカンらしさとも堤さんらしさとも感じられる。似たもの同士のコンビなんだろうか。
初めて本作を観た時、ほぼ同時に原作のシリーズ本を知人から沢山貰い受けて読み漁った。
原作はシリアスでハードボイルドな色が強め、引き込まれるように次々と読破した。
でも、こっちはこっちでまた別の面白さがある。パラレルワールドとでもいうか。
笑えるけどスリリング、この配分が絶妙にうまい。

★ここにも注目!
真島リツコ(森下愛子さん)
ドラマでマコトが呼ぶところの「ババア」で、お母さんにして「最終兵器(原作より)」。
女手ひとつで元ヤンのマコトを育て上げただけあって、ちょっとのことじゃ動じず、
寧ろ堂々と威嚇するほどで、マコトは完全に頭が上がらない様子。
ドラマオリジナルのエピソードだが、「ドリームコネクション」というネズミ講にはまって
いたことがあり、弱点といえばそのくらいか。結構テンションが高い。
因みに原作では「おふくろ」と呼ばれ、名前は登場しない。
クドカンドラマの常連中の常連だが、前クールの朝ドラに若年性認知症の母親として(!)
出演してしまったために「あまちゃん」には出(られ)ないだろうな。つくづく悔やまれる。


流星の絆

流星の絆 DVD-BOX流星の絆 DVD-BOX
(2009/04/15)
二宮和也、錦戸亮 他

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功一(二宮和也君)、泰輔(錦戸亮君)、静奈(戸田恵里香さん)の三兄妹は、
神奈川県横須賀市にある洋食店「アリアケ」の子供。
彼らが夜中に家を抜け出して流星群を観に出掛けている間に、両親は何者かにより惨殺される。
彼らは身よりが無く養護施設で幼少期を過ごした後に相次いで詐欺などに襲われ、
強く生きるため、復讐を遂げるため、いつしか彼ら自身も、裕福な男性を詐欺で騙していく。
功一が脚本と演出を手がけ、泰輔と静奈が変装や身分詐称などで実行する。
事件から14年経過した時効を迎えようとしていた時期に、洋食チェーンの御曹司である
戸神行成(要潤さん)をターゲットにした3人は、彼の父親である政行(柄本明さん)が
両親が惨殺された時間に家から出てきた人物に似ていることに気付く。
店の名物であるハヤシライスの味から、3人は政行が両親を殺害しレシピを盗んだ犯人であると
確信し、行成に接近して政行を陥れるための罠を張るり作戦は順調に進む。
一方、静奈は行成に恋心を寄せてしまい…。

今度は、今をときめく東野圭吾さんの大ヒット推理~サスペンス小説をクドカン流に味付け。
初めのうちは、サスペンス場面に無理矢理お笑いを盛り込んで茶化しているようで
いささか不謹慎に感じられて違和感・悪ノリ感を覚えたのだが、
展開が進んでいくと慣れていく。また、段々シリアスモードが多くなっていくので
違和感はかなり減る。
行成がでかいリュックをしょって毎日ハヤシライス食べ歩き行脚をしているかなり変な人
(真面目ともいう)で、カレー店で働く功一の店にいつも来てハヤシライスを頼むが
店はカレー店なので、「明らかにハヤシライスじゃない料理」をいつも出すくだりは可笑しい。
兄妹で詐欺を働く際、対象者と静奈(泰輔は知人役)が演じる「ドラマINドラマ」も
クドカンらしく、あまりにばかばかしくて笑ってしまう。
かっこつけの功一、アホの子気味の泰輔、わがままお姫様の静奈もぶっちゃけ中の人らしくて
ククク・・・となる。
バナナマン設楽が刑事役に挑戦、事件の大きな鍵を握る刑事役の三浦友和さんと共に
いい味を出している。
中島美嘉さんの挿入歌『ORION』がなかなか涙腺に響くので要注意。急に泣きたくなる。
そして、原作と大きく異なる結末(真犯人は原作と同じ)はまさにどんでん返し。
加えてこれも原作にない、独自のエピローグでは、ちょっとほっと、じわっとする。
ただ全体的に、クドカン本来の強みが生かし切れていない、むしろ邪魔になっているという
印象が最後まで拭えない。駄作ではないが、先に紹介した2作と比べるとやはり出来は落ちる。
因みに当時、ドラマのことを知らずに買った、ハウス食品のタイアップ製品のハヤシライスは
普通に美味しかった。

★ここにも注目!
高山久伸(桐谷健太さん)
静奈に嫌がらせをした元上司で、悪口を書いた紙を静奈の顔に貼り付ける。
通称「ポストイット」で、静奈の演じる女性と交際する一方、静奈にも未練が残る。
完全にネタキャラを極めており、ドラマINドラマの常連。原作からは遠く遠く離れているだろう・・・
「妄想係長 高山久伸」「妄想係長 高山久伸は二度死ぬ」「幸福の黄色いポストイット」と
堂々たる3作品の主演!!!(何もめでたくない)
「行成と惹かれ合う静奈」「静奈に惹かれてしまう泰輔(・功一)」の悲哀をうっかり
通りすぎてしまいそうな破壊力。クドカンはこういうのがいいんだよ。


今回紹介した3作は、いずれもTBSのドラマで、磯山晶プロデューサーという相棒がいて
「木更津」と「流星の絆」(「タイガー&ドラゴン」も)は同じ時間帯でした。
原作のあるものとないもの、クドカンのウェイトの高いものと低いものという大きな違いは
あるとはいえ、長いこと同じ環境をメインに作品をつくり続けてきたといえます。
しかし近年のクドカンは、「11人もいる!」はテレ朝で、「あまちゃん」はNHK。
吾輩は主婦である」で昼ドラに挑戦し、「流星の絆」で原作もの+推理~サスペンスという
原点回帰のようで全く異分野の大きな冒険をしましたが、そこからまた環境をどんどん変えて
今、さらなる冒険に出ている印象です。そのこころは?
「あまちゃん」は構想・制作7年だといいます。NHKというあまりにもアウェイな環境で
思い入れの深い朝ドラを絶対成功させるために、実験的な取り組みを繰り返して
「慣れない環境」「慣れない枠」でも、IWGPや木更津といった代表作に並ぶような、
あるいは超えるような、名作を作ろうという意気込みのようにも感じられてきます。
もしくは、面白いものを追求してきた人らしく、もっと面白い環境を求めて
マンネリを打ち破り、躊躇なくチャレンジを繰り返しているのかも。
何はともあれ、今は踏ん張りどき、正念場ですね。一層頑張れ、クドカン!!!


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