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ざっくり映画ライフ:その11 恋はいつも幻のように~ちょっと切ない初恋・青春(いちげんさん、ハルフウェイ、人のセックスを笑うな)
内容はこれまで通り。今回もまたまた映画ネタいきます。
年末年始を経るとどうしても映画が溜まってしまいます。
今回は初恋・青春ものの2回目、それもちょっと切ない後味のものをセレクトです。
タイトルはホフディランの曲から頂きました。恋はいつも幻のように~♪
①いちげんさん
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鈴木保奈美さんがとんねるず石橋貴明さんと出来婚して引退する直前に撮影した
引退前最後の作品ということで、大胆なヌードが登場。
F1オタとしては、「愛すべきピットレポーター川井ちゃんの元妻にしてNTRされた女」だが・・・
ともかく、原作の小説の存在をかなり前から知っていて、読んでみたかったけどなかなか
その機会がないうちに、つい先日、本作の存在を知って観てみた。
スイス生まれで日本在住、日本語で作家活動等をおこなうデビット・ゾペティ氏の
半自伝的ものがたり。
舞台は1989年の京都。大学で日本文学を学ぶスイス人の「僕」は
盲目の令嬢・京子の母から、京子に本の音読のボランティアを頼まれる。
異国人の「僕」と、盲目の京子。「いちげんさんお断り」の、ちょっぴり閉鎖的な京都から
足元5㎝くらいずつ浮かんで暮らしている二人は、次第に恋に落ちていく。
純文学の本を読んでいるかのような雰囲気が素晴らしい。全体に品がある。
はっきり言ってこんなに面白い映画だと思わなかった。もっと空気映画だと予想していた。
盲目だけど自己主張はっきり、結構理屈っぽく、強気で気丈で、清楚な佇まいの
ヒロイン・京子がとても魅力的。
主人公の「僕」の日本語もけっこう滑らかで、日本人のような慎ましさも
欧米人の立場からの客観性も持ち合わせる。彼の柔軟な感性がこの恋愛を可能にした。
自分を探しながら恋をして、自分を見つけて歩き出す頃、二人の道は離れてしまう。
しかしそれも互いを分かり合っての別れ。大人の恋。爽やかな切なさが後を引く。
②ハルフウェイ
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恋愛ドラマでお馴染み、北川悦吏子さんが映画監督にチャレンジ。
岩井俊二さんと小林武史さんがプロデュースという形でサポートしている。
舞台は北海道、札幌。同じ高校に通う、3年生のヒロとシュウ。
ヒロの念願叶い、シュウがヒロに告白、二人は付き合うことになる。
地元の偏差値がさほど高くない大学に進学するので、それほど勉強の必要のないヒロ。
対して、シュウは早稲田志望。シュウはヒロにそれをなかなか言い出せず、
言ったところでヒロに「一緒にいたいのに」と泣かれてしまう。
シュウもヒロと一緒にいたいけれど、大きな世界に出てみたいという夢も捨てられず
優柔不断になってますますヒロを怒らせてしまう。
すれ違いながらも、恋と受験勉強の行方は最後までもつれ込む・・・
一応、台詞を書いた台本も用意してあったけれど、岩井氏の提案によって
ほとんどのシーンが、北乃きいちゃんと岡田将生君の言葉によるアドリブに。
ポツポツした口調でシュウへの不満をダラダラと一方的に愚痴るきいちゃん、
進路を一向に決められず、ヒロを持て余していっぱいいっぱい状態の岡田君、
ディテールは確かにとてもリアル。場面ひとつひとつにこだわって作っているのが
よくわかった。でも、「場面ひとつひとつ」をただ繋ぎ合わせているだけのようにも
感じられる。どうも流れが悪い。監督の練習用かと思えてしまいそう。
あとヒロに違和感。イマドキの高校生ってこんなに幼稚なの?脚本にあった展開を
きいちゃんがアレンジして喋っているだけ?それともきいちゃん自身の感性?
シュウは「こういう奴よくいそうだし、その悩みもわかる」と共感できたのだけど
肝心のヒロに共感できない。ヒロ(きいちゃん)のPVみたいな作りの映画なのに。
映像美だって綺麗なだけに、あちこち色々と残念。ラストのきいちゃんは可愛かったけど。
昨年公開された監督の映画「新しい靴を買わなくちゃ」はもう少しマシであることを祈る。
本作はこの曲の究極のPVのようにも感じてしまう(苦笑)
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Salyuの両A面シングルの「HALFWAY」が本作の主題歌でエンディングテーマなのだが、
この曲の歌詞が、本作では描かれない二人の結末をネタばらししてしまっているのは
この曲も映画の一部、続きということなのだろうか。作詞に北川さんが参加しているし。
本作はこの曲とセットで楽しまないとどうも完結しないような。
あ、これ超名曲でっす。映画に興味をもてなかった人はこちらをどうぞ。
寧ろこっちを書きたかった(笑)
③人のセックスを笑うな
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「スマイルBEST」とはなんぞや?こちらの方が安いので張ってみたが。
DEATH NOTEでもDMCでもなく本作で私は松山ケンイチという俳優を知った。
そして気がつけば観る映画観る映画、彼が主演または出演をしていて、
結果的に役者マツケンのわりかしファンになっていった。
タイトルからハードなストーリーが連想されるが、ストーリーはうってかわって
純愛(えっちなことも、そりゃするけれど)と青春の甘酸っぱい、いい話。
原作の小説を書いた山崎ナオコーラさんうまいこと計算したな。
原作の小説はその年の文藝賞を受賞、翌年の第132回芥川龍之介賞の候補作にも
選ばれている。「面白い」という口コミコメントも当時、随所で目にした。
19歳のみるめ青年と39歳のワケアリアラフォー美女・ユリの危うい恋の行方に、
みるめの友達グループの三角関係(ユリ←みるめ←えんちゃん←堂本)と、
年頃の男女特有の、連鎖する恋模様が絡み合う。
肉体関係を持ったそばから「旦那がいる」と打ち明け、堂々と二股を楽しんでしまう
風変わりで罪な、愛嬌があってどこか憎めないビッチのユリに永作博美さんハマりすぎ。
マツケンは本作で「彼女(嫁さん)は年上にしよう」なんて思ったりしちゃったのか?
GANTZの加藤みたいな「守る男」も体格に合っていて格好いいが、
ノルウェイの森も含め、こういう「追いかける不憫な青年」がマツケンってよく似合う。
報われない友情内三角関係の、蒼井優ちゃん・忍成修吾君もおもしろく切ない。
最初から最後までユリの手のひらで踊らされっぱなしのみるめ。だけど本当はユリも
淋しかったり、我が儘というかたちでしか愛情や淋しさを表現できない節がある。
みんなが少しずつ淋しくて、みんなのキャラが立っていて、きっと誰かに共感できる。
どことなく、自分があの頃やっていたことや考えていたことに似ているから・・・・・・
このblogでは恋愛映画以外のジャンルの映画を紹介することが多いのですが、実は
私が一番観ることの多いジャンルは恋愛・青春映画なんです。
いや、「だったんです」かな?いつの間にか観る傾向が大きく変わってきたかも?
それにしたってまだまだ「恋愛(初恋)・青春映画」の嗜好は引っ張るはずです。
また色々観次第、記事にします。
初恋、青春、もう二度と戻れないキラキラしていた時間。
恋愛は何度でもできるけど、初恋は一度しかできないんだよなあ。
テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画