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BOOM BOOM SATELLITES:その8 EMBRACE「力強くしなやかに、希望のダンス・ビートを鳴らせ」

7thとそれに続くツアー、幕張での大規模なライヴを経て、やりたいことをやりきってしまい、
真っ白になってしまったBoom Boom Satellitesブンブンサテライツ)。
「このまま、解散するか」そういうムードもやぶさかではなかったようです。
同じようにやり尽くした、同じように長いキャリアの、ゆらゆら帝国は解散を選びました。
彼らの音楽に一目置いていたブンブンの二人は、ファンとして寂しさを感じると同時に、
自分達が同じ選択をすると、周囲に同じような寂しさや喪失感を体験させることに気づき、
なんとか解散は思いとどまり、まっさらなところから音楽を産みだしていく決心をします。
スタジオも引っ越して心機一転。イヴェントに出演しようと準備していると、大きな揺れが!
2011.3.11、東日本大震災です。
二人は東北出身で、親や親戚が被災してしまいました。また、他の多くのミュージシャン同様に
音楽に出来る事や、音楽の意義など、「なんのためにやっているんだ」と悩みにも駆られます。
しかし二人を救ったのもまた音楽、とりわけライヴでした。
何本かライヴをすることを通して、観客の喜ぶ顔を通して、音楽の力や意義をもう一度実感し、
そこで得た想いが新しいアルバムへと繋がっていきました。
現時点での最新作「EMBRACE」。

EMBRACEEMBRACE
(2013/01/09)
ブンブンサテライツ

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初回限定盤はCD+DVD+「USB」って・・・。そろそろ、音楽を持ち運ぶ形態も変わっていますから。

EMBRACE(初回生産限定盤)(CD+DVD+USB)EMBRACE(初回生産限定盤)(CD+DVD+USB)
(2013/01/09)
ブンブンサテライツ

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最近のブンブンは、ニコニコ動画と手を組んだ企画も多くなっています。
ニコニコ生放送に出演したり、先日の東京ドーム公演は360°ぐるりと回るカメラによる
生中継をしたり。地上波のTVに出演してキャラの安売りをするといったベクトルでないのが
いかにも彼ららしいし、彼らのファン層~ファン層候補をよく理解しています。

2012年に発表された「BROKEN MIRROR」の段階では、アルバムの構想は全くの白紙。
しかし、ある楽曲を作ったことがきっかけで、一気に全体の構想が出来上がっていきます。
そうして、前作の流れを汲みながら、これまでには無かった作品が完成しました。
以下、さっと感想~レビューをしてみます。


攻撃性が減り、ゆったり、優しさ、温かさ、ついには楽しさまでも
今作で最も著しく感じられる変化。
半分は前作の進化系といえるクールで所々ハードな楽曲だが、残る半分にこういった傾向が
はっきりとみられる。中野さん曰く「やっと青春が終わった」と(苦笑)。
いままでは世の中に中指を立てて、ここが悪いあそこが間違ってる、だから世界は忌々しい、と
噛みつくばかりだったが、今作では、受容し、許し、包みこむ彼らの姿がある。
「許し」は今作の大きなテーマとなっており、今やアラフォーの二人が、大人として
若い世代にアピール、メッセージを伝える作品となった。

近年の作品の中では、ダンスビートの要素が強い
4thから「ロック化」「キャッチー化」が始まり、アルバムを追う毎にその傾向は強まって
いって、6thや7thからはひしひしと、激しい「怒り」が伝わってきて、7thはとても踊れる
アルバムではなかった。アレンジもNine Inch NailsやMy Bloody Valentineなどのロックを
彷彿させ(インダストリアルだったりシューゲイザーだったりして、エレクトロニックな
傾向の強いロックではあるものの)、例えば初期から比べてまるで別のバンドの音楽だった。
そこを少し原点回帰したかもしれない。相変わらず退廃的なロックを下地にはしているが
ビートは1stの頃の、音を出すのが楽しくてたまらないといった軽快さを思い出させる。
「ワクワク」「ドキドキ」するビート、楽曲が増えている。

柔らかく、冷たい、スペイシーな質感でロックする
それを一番顕著に示しているのは川島さんの歌声とその処理であろう。
例えば#1では、Aメロは低音で囁くように歌い出し、Bメロで徐々にテンションを上げ
サビで清々しく飛翔するように盛り上がり、しかし熱くはならない。
爽やかで少しエスニックなコード使いが印象的なこの曲は、今作のシンボリックな楽曲の1つ。
また、まさかのビートルズカヴァー、#2「Helter Skelter」は正直不安しかなかったが(笑)
先行でYoutubeで公開されたPVを観て「こんなにクールな解釈があるなんて」と驚き、痺れた。
今までのしゃくり上げ、がなり立て一辺倒なスタイルのアプローチとはかなり違っている。
1年前にリリースされた#3「BROKEN MIRROR」も、この新しいアプローチと自然に繋がる。
近年特有のねちっこさやしつこさが無くなってとても聴きやすく、入り込みやすくなった。
歌を取り囲む色とりどりのクールな、ダイナミックな、メタリックな音もたまらない。

絶望を乗り越えて辿り着いた、儚く強くしなやかな境地
#4「SNOW」の、一度終わってまた始まる展開が出来てから、この展開が今作のアレンジの
テーマとなった。実は#2でも登場するが、特に#4、#9といった、バラード調の曲で目立つ。
#4「SNOW」は絶望や死から再生し生へと向かっていくような、壮大な楽曲。
そして#9「EMBRACE」の歌詞は、どうも死者の立場から描かれているようだ。新境地。
「自分自身のカケラをすべて拾い集めてる」主人公はこのように歌う。

誰だってどこかが必要だ
誰だって泣けばいい
誰にでも どこかが必要だ
誰にでも どこかが必要なんだ
誰だって傷つけばいい
誰にだってどこかが必要なんだ

僕は世界を受け入れるように自分自身に言いきかせて
遠くへと漕ぎだして 自分の夢を終らせるんだ

このくだりを読んで私は思わず涙を禁じ得なかった。前半のあたたかさといったら、
そして後半のやるせなさといったら。
この曲にすぐ続き、アルバムのラストを飾る#10「NINE」は、#9を受けるような内容や
曲調で、今までに全く聴いたことのない、軽やかで跳ねるようなメジャーコード。
再生とその先の希望を描いている。あるいは来世かもしれない。

来いよ
オレはまたやってみるよ
高く引き上げるんだ
オマエの心を高く引き上げるんだ
(略)
オレは答えを探し続けるだろう
まるで暗闇から鳴り響く稲妻のように
今もう一度火を起こそう
もうすぐ新しい1日がふたりに巡ってくるから

「ふと目が覚めたらダンスフロアで横たわってた」男が「オレは今またゆっくりと
呼吸をし始め」、「オマエ」と共に新しい日々を始めようとする。
震災であったり、また別の個人的な危機であったり・・・さまざまな絶望や苦難を超えて
未来へと踏み出そう、かならず出来る、という二人からの力強いメッセージが感じられる。


今になって気になるのは「もしかしてこのアルバムを作った時点で、歌詞を書いた時点で
川島さんの3回目の脳腫瘍が判明していたのではないか?」という疑問です。
分かっていても、いなくても、今作が表現した温かく逞しいメッセージは不動なのですが
もし分かっていてこの世界観の楽曲を作ったのだとしたら、この詞を書いたのだとしたら
なんという残酷さと覚悟なのだろうと、身を切られるような思いで一杯になって。
あるいは、今作を作り上げて、意気揚々のところへやってきた容赦ない不意打ちだったのか。
どちらにせよ、川島さんの(そして中野さんの)脳腫瘍との闘病の事実が明らかにしたのは
彼らの打たれ強さと反骨精神、希望に向かって繰り出す力の、あまりの逞しさでした。
今後のふたりの表現形態は、これまでのようにはいかないかもしれませんが
今作を改めて聴いて、いくらでも新しい表現をみつけていくのだろうな、と確信できました。

かつて、溢れんばかりの才気で世界中を圧倒した彼ら(というか中野さん)でしたが
いま私達を惹きつけているのは、感性、頑固さ、そしてしなやかで揺らがない意志の強さ。
許されるかぎり長く、「ふたり」に希望が照りつづけることを願って、この記事を終わります。


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BOOM BOOM SATELLITES:その7.5+祝・もうすぐ復帰!EXPERIENCED「退廃的な7thの楽曲が熱くなる!圧巻のライヴ」

あぁ嬉しい。ニュースを見てしばらく涙ぐんでしまいました。
BOOM BOOM SATELLITES、5月に東京ドーム公演で復帰を果たすそうです!
公式サイトBOOM BOOM SATELLITES OFFICIAL SITE(トップページ)
http://www.bbs-net.com/
にいきなり載っていました。
脳腫瘍の手術(しかも3度目)で治療と療養に励んでいるVo/Gtの川島道行さん、
手術は無事終わって、経過観察をしながら体力回復などに取り組んでいるそうです。
良かった・・・最悪の事態が何度も脳裏をかすめただけに、ホッと胸を撫で下ろしています。
でも一番安堵したのは奥さんと、相棒でBa/Progの中野雅之さんでしょうね・・・。
本来は全国各地を行脚するツアーだったのですが、東名阪以外は中止して3箇所のみ保留し、
そして結論として東京ドーム1公演のみ行い、残る2箇所は中止ということになった模様。
療養中=まだ完治していないわけで、川島さんの病状をみて慎重に判断した結果だそうです。
月並みですが「頑張りすぎないように頑張ってほしい」ですね。
うーん、ダラダラしてないで私もその努力を見習わなければいけません。

それを記念して&多少便乗して、前回のときのツアーファイナル@幕張イヴェント・ホールを
生々しく収録したライヴアルバム「EXPERIENCED」の感想です。

EXPERIENCED(DVD付)EXPERIENCED(DVD付)
(2011/02/23)
ブンブンサテライツ

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なぜ今更なのか、長期連載時になぜ取りあげなかったのか(リリースは2011年の2月)というと、
今だから言いますが、正直この時期のブンブンにいまいち馴染めず、ましてライヴアルバム
ともなると益々期待が持てず、ちょっと距離を置いていたという事情がありました。
7th「TO THE LOVELESS」はどうも内省的な方向に向かっていく、退廃的な作品という
印象が強く、これがライヴで盛り上がる姿が想像できなかったというのもありました。

しばらくチェック漏れしているうちにブンブンはかなりアグレッシブな「武者修行再び」をこの頃、
行っていたとのこと。6thでは流動的だったサポートドラムは新たに福田洋子(yoko)さんが
固定。主要都市に限らず幅広い地域をまわるライヴ・ハウス・ツアー、フジロックなどの
フェス、初のアリーナツアー(この最終日が音源となった)、そしてアメリカでベスト盤を
リリース+アメリカツアーと、2010年頃はライヴ漬けの怒濤の日々を送っていたそうです。
新加入の福田さんを馴染ませる意向もあったということですが、これは実に怒濤・・・
しかし、最新アルバム「EMBRACE」のインタビューでは、中野さんがこんな発言を。
「この先何をするのかっていうのが全く見えなかったから。
あのアルバムを作ってその後のツアーが終わったことで、
これでもうこのバンドの役割は全部果たしたんじゃないかなって思った」

もしかしたら「EXPERIENCED」を最後にブンブンは解散していた可能性もかなりあったのです。
結局二人がそうしなかったのは、同様の過程(アルバム→ツアー)を踏んだ後、しばらくして
解散したゆらゆら帝国に対する空虚な気持ちや寂しさなどがあったのだそうです。
二人はバンドの存在意義や音楽のあり方、それぞれの価値観の変化などについて考え続け、
2年半をかけて新作を世に出すという正反対の結論を出して、現在に至るわけです。
だから「TO THE~」や「EXPERIENCED」は、かなりギリギリの時期のブンブンといえそうです。

しかしそのような境地でも、だらけないのがブンブン。
聴いてみると出来は期待以上、とてもノれるライヴアルバムに仕上がっていて
嬉しい驚きでした。6th「EXPOSED」の時期にライヴに行った感動も思い出しました。

例によって付属豪華DVDが無かったため感想が抜けてしまうのですが、
CD音源だけでもかなりの迫力とカタルシスを得られます。

曲目はこちら。

BACK ON MY FEET
MORNING AFTER
DRAIN
UNDERTAKER
TO THE LOVELESS
STAY
FOGBOUND
RISE AND FALL
KICK IT OUT
DIG THE NEW BREED

因みにDVDでは、「KICK IT OUT」の後が「DIG THE~」と入れ替えで
LOCK ME OUT」「DIVE FOR YOU」「DRESS LIKE AN ANGEL」に変わっているとか。

以下、感想のまとめを簡潔に。

<退廃的で内向きな7thが、ハードで踊れるチューンへと化けていくマジック>
あちこちで「Nine Inch Nailsっぽい」と言われていた7thアルバム、よく聴いていると
My Bloody Valentineの「Loveless」と似た匂いもかなりすることに気付いた。
ブンブンの二人はマイブラに影響を受けているし、ある程度狙ってつけたタイトルだとも
思うが、要するにノイジーで退廃的だということだ。
それが#1から、アレンジのマジックで変わる。長いイントロの間に、激しさが加わっていって
気付けばアリーナの観客をエキサイトさせるほどの楽曲に変身している。
#1~#6まで7thからの選曲だが、#2だけは6thの楽曲が紛れている。
半音上がったキーによって、巧い具合に7thメインの世界にハマっている。
イントロだけでは何の曲かなかなかわからないくらい。
#3では転がるように楽曲が燃えたぎる。川島さんが声を荒げる。
抑制と野性とがせめぎ合っているのが、ライヴでのブンブンの格好良さ。
#4は淡々としたりヒートアップしたりと緩急自在に翻弄される。そして曲が進むほどに、
雨にうたれたような涼しさが出てクールダウン。冷涼なサビが火照った会場に風をとどける。
#5はインスト、クールからノイジーへ一転。福田さんはしなやかながら力強く、出過ぎずに
それでいて熱く、うまい具合にメンバー2人をサポートするドラムを叩く。ナイスな人選。
平井さんも忘れがたいけれど・・・

<新境地「STAY」がライヴに新たな感動を加える>
#6「STAY」は7thの時点で、本人達からもファンからも「新境地」と呼ばれている初のバラード。
淡いシンセに、薄く包み込むように優しい歌い出し、それに寄りそうようにシンセがメロを辿る。
キー下げだが、他の曲との調和という点では突出しすぎず丁度良いかもしれない。
サビでの盛り上がりはシガー・ロスを多少、彷彿させるものを感じた。但し彼らほどの雪崩では
なくて、あくまでもブンブン流の「感無量」ではあるが。これまでになかった新しい感触だ。
優しさと激しさが交じり合う。川島さんはサビ後にハスキーなファルセットを使っている。
温かいメロディとノイジーなサウンドのせめぎ合い、サビの畳みかけ。そして長く熱く音が続いて
ドシーンと叩きつける福田さんのドラムで幕を閉じる。

<ブンブンのライヴの醍醐味、「テクノ」の部分を堪能できる感動もののひととき>
#7は2nd「UMBRA」収録の曲、サウンドメイキングが激変して「テクノモード」にスイッチON。
こうなったら中野さんの独壇場。そもそもブンブンは「テクノ」「ビッグ・ビート」を基盤に、
ロックやジャズをエッセンスとして取り入れていたユニットで、世界にその名が轟いたのもこの頃。
原点回帰で昔からのファンを喜ばせると同時に、テクノの持つ凄みをこれでもかと見せつけられる
圧巻のひとときで、6thツアー時にもこのような選曲があって圧倒され、その時の感動を思い出す。
シンプルだが高揚感のあるリフを奏でたり、ソロが踊ったりと、シンセが実にやりたい放題。
この手の曲で中野さんが踊ってる率は高い(笑)。パーカッションベースのリズムもいいアクセント。

<4th~5thのキラー・チューン連発でアガりまくりノンストップ>
そして終盤にかけて畳みかける。#8、4th「FULL OF ELEVATING PLEASURE」の幕開け。
イントロが流れるや会場は一気に大歓声!川島さんの「Fu!」というヴォイス、女性Voの
ソウルフルでシャウト混じりな歌声など、このライヴは声のSEがあちこちで効果的に効いている。
さぁ、こうなったらもう誰にも止められない。品格と野性が交錯して大暴れ、カオスへ。
#9でキラーチューン中のキラーチューン到来、イントロのリフが破壊力大幅アップ!!
5th「ON」から「Kick It Out」、無敵のキキラキキラが到来、ひときわ大きな歓声。
たった2音なのに、爆弾が炸裂したかのように強烈なインパクトのある、でかい音の塊。
5th発表当時語っていた「キャッチーとインパクトを両立した曲」という中野さんの構想が
叶った瞬間ではないだろうか、このリフを思いついた時って。震えるほどカッコイイ。
この曲の最後に「ありがとうございました」と本編終了、ライヴは延長戦にもつれ込む。
CDでの#10は、ライヴではお馴染みだが初の音源化となる曲をファンサービスで収録。
1st~2ndの流れを汲んだ曲で、クールなのにハイでダンサブル、更にロック。
隙無く構築してあるのにギリギリの隙間を縫って野性味が暴れだす。
インテリジェンス×ワイルド、止まない狂乱、そして惜しまれつつ終幕へ。


「通受け・内輪ノリ」の人気というデビュー当初の売れ方から、今はスタジアムで大観衆に
囲まれるようなバンドへ。デビューから15周年へ、時間が経過していくと共に
ここまでオープンマインドに進化したブンブンがいます。
初期や中期しか認めない派で離れていった人からは「劣化」なのでしょうが。
音楽を分かち合う喜びを素直に前に出していって、このような進化形態になったのでしょう。
それでいて音楽づくりは、Live含めてたっぷりのこだわりが健在、しかもスケールアップ。
一旦ファンを離れたものの、本作を聴いてしまったらもう一度戻って来ざるを得ませんでした。
5月の東京ドームではどんな公演が披露されるんでしょう?期待もやっぱり高まりますが
やはり「頑張りすぎないで頑張ってください」に尽きます。
有言実行、彼らは本当に強かった!!
その事実を改めて噛みしめながら、現実に立ち返り、
明日からの私ももっと強くなりたいなんて思わされちゃっていたりします。



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BBS,Never Give Up! ~Boom Boom Satellites 川島道行さん脳腫瘍のためライブ中止のニュースを受けて~

「そろそろブンブン(BOOM BOOM SATELLITES)のアルバムが出るらしいな」
「なんかビートルズの『Helter Skelter』のカバーを公開したらしいな」
興味を惹かれながらも、時は師走、忙しくて忙しくてどうしようもない日々でした。
手がけていた記事も沢山あったし、書き取ったり考察したり調べたりしないとならない事も
沢山あったしで、あまりこのニュースに心を動かされる暇もなく、2012年が過ぎました。

2013年になってから、ほんの昨日、アクセス解析をいじっていると、
このblogに「FC2blog tag:ブンブンサテライツ」で来てくださったかたを見つけ、
「他にはどんな人がブンブンの記事を書いているのかな?」と
軽い気持ちで該当ページをクリックしたところ、
この記事をコピペしたblog記事を見つけてしまったのでした・・・・・・

http://natalie.mu/music/news/82447
BOOM BOOM SATELLITES、川島脳腫瘍のためライブ中止

「腫瘍は初期段階のもので日常生活やライブ活動には支障がないものの、早い段階で手術を含めた治療が必要との診断が下されたため、スタッフや中野雅之(Programming, B)を交えた協議を行い、1月から3月の期間を手術を含めた治療期間に充てることとなった」

・・・・・・!!!
なにせ脳みそに関する病気、しかも手術って。全く知らなかった話、寝耳に水。
驚きと不安が募ります。

そこでもう少しググってみると、中野さんによるblogからの声明が。
http://www.newaudiogram.com/blog/bbs/
BOOM BOOM SATELLITES BLOG
posted by nakano 2012.12.31

「川島君と脳腫瘍は既に15年の付き合いで、今回で3回目の手術になります。
右脳という音楽家にとってとてもデリケートな部分にできてしまった癌を、
既に2回に渡って摘出しています。
その度に、リハビリに時間を費やし、長いリハーサルの期間を経て復活してきました。
アルバムの完成が大幅に遅れる事もあったし。」


15年って・・・今回の事が検査で見つかったというのが2012年だから、マイナス15というと
1997年。ほんとのほんとにデビュー前後じゃないですか!
しかも3回目の手術って。
腫瘍の摘出→リハビリ→長いリハーサル→復帰、というプロセスをそんなに何度も
更に一度目や二度目は人知れず行ってきただなんて・・・・・・
これまでよくプロとしての音楽活動を続けて来られたなぁと寧ろ驚嘆で一杯に。

そして中野さんの文章は更にこう続きます。

「12月28日、検査結果で3回目の癌が見つかった時はとてもショックでした。
とても怖かった。足ガクガク。
なんで川島ばかりが、こんな目に何度も遭うのか。何故、このバンドはこんなにも困難が続くのか。
でも次の日には心の整理もついて、来年また再スタートを切る覚悟を決めました。
川島も、オレも強いんです。」


読んでいるこちらが「ショック」「とても怖く、足ガクガク」になる記事で、
当然のことながら川島さん本人も隣にいる中野さんも色んな事を考えたに違いありません。
「なんで川島ばかりが」実にそうです。それなのにもう次の日には心の整理がついて
来年の再スタートに向けて覚悟を決めたというのです。

強い。二人は本当に強い。
こうした闘いに慣れているのもあるでしょうが、それにしたってやっぱり強い。
この話を初めて聞いた私は悪い方への想像がずっと湧いてきて仕方ないのですが、
彼らは今と未来だけを見て、前に進もうとしている。
なかなかそう簡単に真似できる姿勢ではありません。
だけどこのような強さ、割り切りができなければ、音楽、アーティストという職業は
務まらないのもまた事実なのでしょう。

同サイトでは、中野さんのblogの隣の欄に、川島さんによるTwitterツイートが
表示されています。
現時点(2013年1月5日0時半頃)での最後のツイートはこのようなもの。
https://twitter.com/BBS_kawashima
BOOM BOOM SATELLITES @BBS_kawashima
川島です。本人です。本当です。 This is Michi, yes I'm the vocalist of BOOM BOOM SATELLITES. This is him.

「俺が行けない代わりに、明日の2時、スペイン坂に。EMBRACE発売まであと5日。」

いつも自己紹介が笑えるのですが(笑)今回ばかりはそれどころではなく。
明日、いやもう今日から、病院からツイートをするのだそうです。
そしてニューアルバムは予定通り発売、中野さん一人でプロモーション。
ふたりはそれぞれではありながら、止まることなく動き出しています。

そして中野さんのblogの声明は、川島さんの「右横顔の」写真の後、こう締めくくられます。
「戻って来ます。」

病気に絶対はないし、「戻ってくる」と言って戻れなかった芸能人の訃報が
昨年も沢山ありました。
だからファンもこれからは忍耐だけでなく覚悟が必要とされてきます。
もう会えないかもしれない、もう聴けないかもしれない、
あと何度アルバムやライブをしてくれるかわからない、と。
そのひとつひとつを、大切にしなければ。
FULL OF ELEVATING PLEASURES」の歌詞、インタビュー等における、ふたりの
独特の死生観を思い出しました。

おれにはもう後がない
何ものも邪魔できない
うまくいくに決まってる
おれこそが悪魔

おれがカウントしているその一瞬一瞬に
ゼロにむけて指折りかぞえてるその一瞬一瞬に
最後にむけての一瞬一瞬
一瞬一瞬に


MOMENT I COUNT」の歌詞の一部ですが、こうした「ストイックすぎる」覚悟が
どこから来ていたのか、今なら誰もがはっきりわかります。
二人がずっと直面してきた「生は死と紙一重、コインの裏表」という現実との闘い。
これまでの日々がどれだけ壮絶だったか、そしてどれだけ強い意志で越えていったか
楽曲が走馬燈のように蘇ると同時に、私達の知らない所での彼らの生きざまと闘志に
想いが果てなく巡ります。

頑張って欲しい。行けるところまで。限界まで。納得できる地平まで。
私達ファンは、じっとそんな彼らを見届け、そしてそこから何かを得て
自分達の今日や明日に繋げなくてはならないのではないでしょうか。


最後に、普段は禁じ手にしているのですが、今どうしても伝えたいこの動画を。
BOOM BOOM SATELLITES 『HELTER SKELTER』
「ブンブンがビートルズ?!」「川島さんにポールのあの歌は無理があるのでは?」
そんな懸念が全部吹っ飛んだ、ブンブンらしくてゾクゾクする、クールなカバーです。

絶対にもどって来いよー!



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Boom Boom Satellites:その7 19972007+TO THE LOVELESS+新作シングル「BROKEN MIRROR」など近況

Boom Boom Satellitesブンブンサテライツ)の連載記事最終回は
ベストアルバム、同年に出た今のところ最新作のアルバム、そして
6月6日にリリースされるニューシングルなどの近況を取りあげていきます。

まずはブンブン初のベストアルバム「19972007」。

1997200719972007
(2010/01/27)
ブンブンサテライツ

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ビートルズのホワイトアルバム状態。しかも、ジャケ写の枠が見えないので
アーティスト名とアルバム名だけが宙に浮いている(笑)
宣材写真のほうがある意味、ジャケ写ぽいかも。
横を向いている中野雅之さんと、正面を向いている川島道行さん。

Boom Boom Satellites 19972007

10年分の曲を詰めるとなると、昔の曲と今の曲とで作風の違い、音質の違いがあって
続けて聴いていると違和感を覚えることが多いもの。
そこをブンブンは大幅に改善。ミックス、マスタリング、歌詞の日本語訳まで全部やり直して
初期の曲でも全く古びない、一つの作品として楽しめる、見事な「ベストアルバム」が誕生。
例えば97年のデビューシングル曲で1stアルバムに収録されていない「JOYRIDE」では
シンセをオーヴァーダブ。10年前の衝撃を、時代を超えて再現することに成功しています。
中野さん曰く「人生を表現できればいい」と思いながら構成したというこのベスト。
あがったり、おちたり、またあがったり、静まったりして、人間の一生の中で起こる起伏、
喜び悲しみが表現されていて、デジタルサウンドの中に人間くささを聴いて取ることができます。
アルバム一枚を通して人生を表現したいという思いは、アルバム制作のときに常にあるのだとか。

「19972007」は、ブックレット、例えば歌詞掲載部分ひとつとっても大変デザイン性が高く
歌詞部分を一つ一つコピーしてジャケ写のように部屋に飾っても絵になりそう。
凝り具合には本当に驚いたのですが、背景には、「アルバムとして、手にとってもらいたい
という切実な願いが。デジタル配信ばかりじゃなくて、曲単体で抜き出して聴くのでもなくて。
そのためには「手に取る」だけの価値のあるものを創ろう、という狙いで、スタッフ込みで
皆で考え抜いたデザインなのだそうです。
この姿勢、問題意識は、約4ヶ月後にリリースされたオリジナルアルバムにも投影されます。


ベストから4ヶ月、前作からは2年半ぶりと、かなりじっくりと時間をかけて制作した
7thアルバム「TO THE LOVELESS」は、4thからの流れにピリオドを打ち、新たな段階へ
踏み出した作品となりました。オリコンチャート5位と、バンドの最高順位も記録。

TO THE LOVELESS(通常盤)TO THE LOVELESS(通常盤)
(2010/05/26)
ブンブンサテライツ

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誰だこれは?!どっちだ?と面食らっていると、ブックレットの別のページに類似の格好をした
中野さんらしき人物を見つけたので、そうしたらこれは川島さん。でもわからん!
宣材写真もこんな風に変わりました。

Boom Boom Satellites TO THE LOVELESS

これを見れば「あぁ、もう思いっきり前作までと変えてきたな」と嫌でも分かります。
リーゼント風スタイルでちょい悪ニーチャンになった中野さんと、
目は据わってる、無精髭は生やしてる、本当に悪そうな(笑)川島さん。
おまけに、ジャケットも宣材写真も、ブックレットの写真等もずっとモノクロ。
何気に「19972007」からその傾向があるのですが、以前のカラフルなブンブンは
お開きにしたことが、まずヴィジュアルから窺えます。

音源はもっと荒涼としていて、聴きながら連想されるのはひたすらに灰色の世界。
歪んだ音、歪んだヴォーカル、どこか後ろ向きな歌詞、一切踊れない不穏なビート
歪みきった音が渦巻くのに、その音一つ一つにどこからか清涼感が漂うのが不思議な質感。
今回は何にカウンターを当てたのかと思っていたら、「対象になるような興味深い音楽が
何もない。だから、自分達の内面を凝視する結果になった」と。「UMBRA」期の再来?
メロディアスな部分は前作からも引き継いでいるし、前作の段階で退廃が既に顔を出していたので
それなりに地続きではあって、また新しい流れを生み出したといえるでしょう。
そして色々な所で言われていたのは「NINぽい」。(NIN=Nine Inch Nails)
私も第一印象は「NINぽい」でした…
こんな荒れ果てた作品がよくオリコン5位を獲れたものだと、未だに驚きを隠せません。
それまでの活躍で知名度もついたので、ブランドとしてのリザルトとも考えられますが。

全体的に荒涼とした一枚の中に、今まで見たことのない、暖かくて優しい光が射し込みます。
ブンブン初のバラード、しかもメジャーコードの曲、ストリングスが彩る「STAY」。
さっきまでのあれほどの砂嵐はこの曲を引き立てるために吹き荒れていたのかと思えるほど。
強がりの火花ではなく、大いなる存在から与えられる灯りでもなく、
自分の中からゆっくりと自然に沸き上がってきた柔らかな煌めき
美しい名曲です。
しかし次第に再び荒涼とした風景に立ち返り、音像は完全にカオスの様相を呈しています。

アルバムは70分超えと今までで最長、そしてカオティックで荒涼とした音像。
ブックレットを見ると二人がヴィジュアル系ふうのメイクをしていたり…
制作時間もとてもかけているし、「UMBRA」期以来の問題作ではないでしょうか。
セールスはとても良いけれど、4thからの3連作のファン、フェスバンドとしてのファンには
戸惑いや違和感が大きかったのでは。
かくいう私も4thを最高傑作だと思っているファン。本作への違和感は未だ払拭できていません。
とはいえ、この頃になるとファン層がかなり入れ替わり
(本作がきっかけなのだろうか?現在のファン層は7th中心のファンが多い様子)、
いわば、新しいブンブンスタイルが形成される過渡期にあったと思われます。
いや、6thが既に「新しいスタイル」の模索に片足踏み込んでいて、本作で完成形を見た
形容することも出来るかも。


「これからどうなるのかな」と思っていた頃に、東日本大震災が起こりました。
両親、親戚など、身内が東北にいる二人。
2011年は一年をアルバム制作に充てようと考え、スタジオの引っ越しもした矢先の出来事。
日本の多くのアーティストと同様、いやそれより恐らく深く、二人は内省の闇でもがきながら
幾つかのライヴを行い、そこで得た観客のレスポンスに力づけられ、救われます。
そうして今年、6月6日、新曲(シングル)「BROKEN MIRROR」をリリース。
アニメ「ガンダムUC(ユニコーン)」の主題歌なんだそうです。
フジロックをはじめ、今年も夏フェスにガンガン出まくりながら、アルバムもコツコツ
制作していくのだとか。
公式HPの「NEWS」欄で、新曲のPVがリンクされていたので、観てみました。
7thの流れを汲みつつ、それよりも明るく、踊れるビートが復活した印象。
私はアルバム派なので、この曲はアルバムが発売されてから本格的にチェックすることに
なると思いますが、新しいアルバムには悲しみや希望が真っ直ぐに詰まっているのではないかと
予測しています。彼らのことだから、絶望や混沌の中からこそ、とても純粋で美しい光を
見出したり、提示したりするために、あらゆる試行錯誤を繰り返し、そして実現してくれるはず。
それを耳にするのが今からとても楽しみです。




過去最長の連載記事となりました。しかもずっとぶっ続け。ストイックなブンブンの二人に
インスパイアされたのかもしれません。
ここまで付き合ってくださった方、連載記事の一つでも目にしてくださった方、
心よりお礼を申し上げます。

書き上げて一息。さぁ、次は何を書こうかな。
あくまで「ある程度知っているもの」「できる範囲」「できるタイミング」になりますが、
テーマのリクエストもひっそりと受け付けております。
「朝やけ、コレ書いてくれ!」という題材のある方は気軽に声を掛けてください。
ご期待に添えるものになるかどうかは保証できませんが、せめて一生懸命やりますので(笑)

テーマ:CDレビュー - ジャンル:音楽

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ライヴの想い出:その2 Boom Boom Satellites JAPAN TOUR 2008「初回限定盤へのサインを求めて三千里?聴き所一杯のライヴ」

08年序盤の、とある冬の日。
雪の降る街、足取りに気をつけながら、初回限定盤のアルバムを大事に抱えて
いそいそとBoom Boom Satellitesブンブンサテライツ)のライヴ会場へと向かう私。
それはそれはもう、心臓が口から飛び出しそうに、ワクワクハラハラしながら・・・。

07年11月に初回限定盤で6thアルバム「EXPOSED」を購入した特典で、
ライヴ当日、アルバムを持っていくと、ブンブンのメンバーからサインが貰えるとのことで。
あの中野さんが!川島さんが!大丈夫かなぁ、私なんぞがもらって良いのかなぁ。
楽しみと不安とが交互交互に押し寄せてきます。

そのまんま「JAPAN TOUR 2008」というタイトルで、本ツアーの様子はDVD化されており
そこからの画像がこんな感じ。私が行った時も大体同じ演出でした。
Boom Boom Satellites JAPAN TOUR 2008
向かって左側がBa/Syn/Progの中野雅之さん、右側がVo/Gtの川島道行さん。
私が観た時は、中野さんの左側にサポートドラマーさんが居ました。この画像では、奥に居る?

荷物をロッカーに預けて身軽な格好でいざホール内へ。
客層も格好も、夏フェスみたいなノリが目立ちました。思いっきり夏フェスのTシャツ着てるとか。
ワイワイ騒ぐ若いカップル、女の子同士、はなっから暴れる意気込み満載のモッシュ系男性など。
その中に時々オタク系やテクノ系の男性や、大人しそうな女性などが混じっていましたね。
チケットは完売で、人が多い多い。オールスタンディングですから、立っているだけでも
早くも酸欠になりそう。ドリンク片手に、少ししゃがんだりして、体力を蓄えます。


いよいよライヴスタート!華々しく、6thのツアーの幕開けに相応しい、「UPSIDE DOWN」で
幕開け。ブンブンの二人が登場するや大歓声!
しかし見えない。人がいっぱいに詰まっているし、私は身長が決して高くない。
これはフラストレーションだ!そーーっと、後ろから真ん中辺りまで出てみました。
そうしたら最初よりは見えるようになったけれど、人混みの合間合間にちらりという感じ。

ドラマーさんは全く見えず、ドラムソロの時は本当に残念でした。
この時期は音源自体が、平井さんだったり元SUPERCAR田沢さんだったりと不定だったのに加え、
ライヴのパンフを買っていないので、この時のドラマーが通称「第三のメンバー」平井直樹さんかは
分からずです。素晴らしいドラムソロだったので、平井さんであって欲しかった。
ドラムの見せ場沢山ありました。「CLUSTER」はやっぱり凄いし、「id」もやっていたはず。
打ち込みパートも含め、やはりこのユニットのビートはとんでもない。

「EXPOSED」がアゲアゲの作風で、前作前々作からその路線が続いているので
当然ながらアガるアガる。あっという間に蒸し暑くなりました。
何せ人が多いので、周囲に迷惑をかけない限られた範囲で、ノって踊る。
そのうち酸欠になってきて、棒立ちでなんとか凌ぐ(それすら辛い時も沢山あった)。
そしてまたノって踊り、また棒立ちになり・・・を繰り返す。観る側にはカオスだったかも(笑)

情けない観衆一名を尻目に、当のブンブン二人はしらっとした様子で奏で続ける。
シャキッと立って、あの厳しく、シャウト混じりでハイキーで、時に息つく間もない歌を、
だれることもトチることもなく、涼しい顔で、まるで機械のように繰り出す川島さん。

「やっぱすげえ・・・」感慨に浸る一方で「百戦錬磨のプロなんだから当然だろ」とツッコミ。
いやはや本当にプロでした。しなやかで強靱な歌は、音源より上手にさえ聞こえました。
ある意味、アスリートに通じるものを感じたかも。
当時、mixiに「川島さん、歌上手だった」と書いたところ、マイミクの友人に「(笑)」
みたいな反応をされたのですが、そもそも私の「上手い」ってハードル高くないですからね。
R&BやHR/HMなどの「上手くて当然」なジャンルに殆ど興味がなく、ROCK/POPS一本やりで
音楽ファンをしていた当時。今でも気づけば「ヘタウマ」って言われてる人ばかり好きです。
歌い手のみならず、ギタリストなどでも。

さきに載せた画像のようにシンセなどの機材に囲まれながら、シンセを弾いたり
ベースを弾いたりと使い分ける中野さん。

終盤に入ると、でたー、通称「中野ダンス」!!!
ベースを持ったまんまぴょんぴょん飛び跳ねて、時にそのままぐるっと一回転したり手を挙げたり。
少年期の中野さんはダンスを踊ることが好きだったそうで、それをインタビューで読んで
何だか納得。しかしいつ見ても、独特な動きで、オリジナリティ溢れるというかなんというか(笑)
観客も中野さんの煽りに釣られて、もっとヒートアップします。


PHOTON」期だと思いますが、TVで深夜にブンブンのライヴを放映していました。
他にはfra-foaなども放映していて、今思えばあまりに貴重な番組でした。
その時も中野さんは例のダンスを披露していたような。
「FULL OF ELEVATING PLEASURES」のレビューで触れましたが、この頃から意識して
ライヴでアッパーな曲を積極的に演るようになっていて、PHOTON期のダウナーなノリを
持ち込みながらも、なかなかノれるライヴでした。
しかし当時はどうも川島さんの居る意義が分からなかった・・・

時は流れて、目の前の川島さんは、ギターを持って朗々と歌う姿に超然とした存在感があって
「中野さんのオマケ」ではなくなって、主役を張るに相応しい、なくてはならないパートに。
そもそも川島さんはBa→Gt→Voなどと転々として色々なバンドをやってきた人で、
ギターを持って歌っている姿が様になるのはそりゃ当然で、これまでは役割上、ちょっと
分かりにくくなっていただけ。何せブンブンの初めの頃は「歌わない」と決めていたそうで。
「あんまり自分の声が好きじゃない、歌っちゃいけない声だと思ってた」と言う川島さんですが
そういう人に限って、いい歌うたいだったりするじゃないですか、古今東西。


6thの曲を中心にしながら、定番アンセムも欠かさず盛り込んでどんどんアゲていきます。
Kick it Out」「Dive For You」等々、前列はダイヴやモッシュの嵐だったはず。

昔の曲か完全なインプロか記憶が曖昧になってしまっているのですが、
華麗なシンセソロがかなり長回しで展開されて、それが何度かあって
「あぁ、ブンブンはロックバンドだとばかり思いそうになっていたけど、その根本は
テクノ・ユニットだったのだなぁ」
と感慨に耽るような素晴らしいものでした。
眩い光の演出と併せて、あまりにも美しい、そして圧倒される、ライヴのハイライトでした。


・・・そして!ライヴ終了!ある意味ここからが本番だ!!!
ロッカーにしまっていた荷物から初回限定盤を取り出して、いざ、サイン会場へ!
しかし。そこには、「1stや2ndからファンでした」「俺もダンス・ミュージックやってます」
みたいな雰囲気の、玄人のような雰囲気のファンがブンブンを取り囲み、楽しそうにご歓談。
(今思えば、もしかするとファンじゃなくて、音楽仲間などの関係者だったのかもしれない)
ううぅ、これは、入り込めない!「付け焼き刃のロックファンが来るな」みたいなムードが!
半泣きになりつつも、アウェイ感には勝てず、「素晴らしいライヴを体験できたんだから
良かったじゃないか」と自分を納得させながら、トボトボと家路についたのでした。
心なしか、ブンブンの二人にも近寄りがたい、プライドが高そうなムードが漂っていたし・・・

「ON」の頃のインタビューで川島さんが
「従来のブンブンは難解な印象を持たれており、彫刻で言えば触れない彫刻みたいに、
リスナーに遠目で見られがちで、ちょっと距離があった。
だからもっと触れる作品、手にとれる物にしよう」
「聴き手を巻き込もう、自分達の方からリスナーに手を差し伸べよう、ひとつのモノを皆で
触れるような姿勢を取ろうと4thで方向転換して、それを持続している」
と話していたのですが
「EXPOSED」では、また少し意識的に距離を取りだした感じ、作り込んできた印象を受けました。
そういうアオリか?それとも、一流ミュージシャンの「親しみやすい」と一般人のそれとを、
同等に考えようとした当時の私がアホだったのか?
多分後者なんですけど、今だったらそれでも無謀にも「サインください!」と飛び込んでいく
ような気がします。だって、そういう権利を持っているんですもん。
でも以前、別のバンド(もっとマイナー)のサイン会@タワレコに参加したことがあるんですが
温かく応対してくれるリズム隊とツンケンしているヴォーカル・ギターとの落差にがっかり。
「プロになって第一線に立つってこういうことなのかなあ」と複雑な気持ちになりました。
温かい応対を求めてライヴに行ってるわけじゃないけど、サインや応対も仕事のうちだろうと。
クールさの演出かもしれないけれど。
サイン(会)って何なんでしょうね。時々よく分からなくなります。


ツアー最終日にはこんな企画があって、コラボの帽子が販売されていたようです。
私が行った時は無かったはず(というか、グッズを見る余裕もなかったような)。
いいなぁ・・・どちらも好きな「ブランド」じゃないか!
Boom Boom Satellites+CA4LAコラボ


次回はいよいよブンブン最終回。ベスト盤「19972007」の簡単なレビュー、それに続く7th
「TO THE LOVELESS」のレビュー、そして新作シングルなどの近況まで何とかいけたらと
考えています。盛り込む内容が多いので、あまりダラダラ書かず簡潔にまとめねばですね。
6/6のシングル発売日までに間に合わせたいところだけど、どうか??

手元にたくさんCDがあって、それを使えばいくらでも単独レビューが書けそうだと
当初思ったんですが、何だかんだで下調べがあるから、一気に連載を終えたほうが進みそう。
でもまだまだこれからやりたいことはたくさんあるので、今後にもぜひご期待ください。

テーマ:LIVE、イベント - ジャンル:音楽

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Boom Boom Satellites:その6 EXPOSED「ロックで踊れるブンブン3部作の集大成!激しいビートの原動力は、世の中への違和感と怒り」

デビュー10周年と、いよいよベテランの域に達してきた
Boom Boom Satellitesブンブンサテライツ)。
節目の年にリリースした6thアルバム「EXPOSED」は、10周年記念アルバムの様相も
幾分呈する作品に。

EXPOSED(初回生産限定盤)(DVD付)EXPOSED(初回生産限定盤)(DVD付)
(2007/11/21)
ブンブンサテライツ

商品詳細を見る

私が購入したのは正にこの「初回生産限定版DVD付」でした。
DVDも「10th Anniversary Booklet」も豪華。過去の映像・写真から
中野雅之さんと川島道行さん、ブンブンの10年の歩みを振り返る、ある意味ベスト盤。
音源のベストが「19972007」だとしたら、映像や写真、ユニットの歩みのベストが本作と
いえそうな充実ぶりで、熱心なファンは持っておくべきでしょう。
「ユニットの歩み」は、今までの連載記事に書いた内容を、より簡潔に(笑)まとめた感じ。
本blogの引用等は、ネット上でインタビュー記事を拾ってそこから引っ張っているので
色々と冗長なのです・・・

しかしこのキャッチコピーはいただけない。

『考えるな、感じろ。 精神と身体が揺さぶられる
脳内革命のエッセンスが、42分間爆発し続ける!』


脳内革命って何?帯にでかでかとこの大仰なキャッチがあるもので、レジに持っていくのが
恥ずかしかった・・・・・・

ビジュアルもいつの間にかこんなんなってました。
Boom Boom Satellites EXPOSED
荘厳!前作の爽やかさはどこへ?B'zの画像でも見ている気になる(笑)
しかし、大仰なキャッチに大仰な画像は、やはり本作の作風をきちんと反映したものです。
それにしたって脳内革命とかホント止めてほしかった・・・

肝心の中身、アルバムは、紛う事なき傑作です。
4thから前作5thにかけて続く流れを継いで、更にそれを突き詰め、「3部作の集大成」と
いうべき位置づけにもあたる作品。
4thの「楽曲のカラフルさ」を削いだ5thから、今度は「サウンドのカラフルさ」を削いで
今までにないほどギターサウンドが前に出たロック・アルバムへ。
これ以上ないほどハイで、しかし「UMBRA」期とはまた違うどっしりした重みのある音楽。
全ての音が攻撃的で、ギターとシンセを中心に音が厚い層を成し、
絶対的な存在感と華を漂わせ、楽曲もこれでもかとばかりにアゲまくる。

10周年アニバーサリーに相応しい幕開けの#1、アガりまくりの超ハイテンションに熱くなる#5、
ガリガリと鳴るギターサウンドがウネウネに歪むまで突き上がる#8、神々しいインスト#9、
文字通り爆弾の如く暴発する#11、余韻が恋しくてついアルバムをリピートしてしまう#12。
時々本作は「ヘヴィ・ロック」の棚に並んでいたりしました、他のブンブン作品はテクノの棚に
あるのに。いよいよもって、カテゴリなどどうでも良い境地に達してきた節があります。
ブンブン本人達が壮年へと近づいていくのと裏腹に、ファン層はどんどん若くなるばかり。
ベテランならではの円熟と、若者を惹きつける扇情とが両立した、不思議な作品です。

リリース当時、ロックバンドが4つ打ちビートの曲をやってみたり、打ち込みサウンドを
フィーチャーしてみたりと「逆ブンブン」のようなバンドが巷に溢れていました。
彼らがダンス・ミュージックの要素を盛り込んだ文脈は「ENJOY」のため。
しかしある意味での彼らの先達・ブンブンは、その風潮にカウンターを打って出た格好です。
世の中への疑問、不満、怒り、違和感が原動力の激しいビート。
上記のような「個人の主張」をつまびらかにするために、そしてその主張を多くの人に
伝えるために選んだ、メロディや歌のクローズアップ。

同じように4つ打ち中心の曲が並び、ギターとシンセとが交じり合っていても
意味合いは真逆だなんて、ちょっと上っ面を聴いただけでは流石にわかりません。
何度か聴いて「この人たち何か怒ってるぞ」と感じはじめるまで。
あるいは歌詞カードを読んで「どうにも救いのない世界観が広がっているぞ」と気づくまで。

先行リリースとなったシングル曲#10「EASY ACTION」に描かれた行きずりの男。
「おれはただ気楽にいきたいだけ 螺旋を描いて真っ逆さま 制御不能で跳ね回る」
テクノの色合いが強く感じられる#3「MORNING AFTER」に登場する行き詰まったカップル。
「出口がどこにもない 何も感じない」
疾走感が冴えるナンバー#4「SHUT UP AND EXPLODE」の欲情に溺れた男。
「転落してすべてが崩れ去る おまえを知ってしまったことで堕落する おれ」
そして#6「INTERGALACTIC」では「銀河系での パーティーはもう終わりだ」。
実に、5thの#3「GIRL」での「パーティーをはじめた方がよさそうだ」というサビと
対をなすようなフレーズです。

本作でちょっと淋しいのが、前作までロック成分の少なくない割合を担っていたドラマー、
「第三のメンバー」こと平井直樹さんの活躍の場面が大幅に減ってしまっていること。
残りの部分は元SUPERCAR田沢公大さんが受け持ち、それまでの鋭利で繊細なドラムから
ドシリドシリと重く響くドラムへ。アルバムの方針ゆえか、それとも・・・?
因みにブンブンとSUPERCARは映画「ピンポン」のサントラ繋がり。
(SUPERCARは主題歌等を担当、ブンブンは「Scatterin’ Monkey」を劇中歌に提供)


当時のブンブンについて、私は個人的にもどかしい感情を抱いていました。
「中野さんは中田ヤスタカみたいに、やろうと思えばやれるんじゃないのか、
なのになぜやらないのか」

中田ヤスタカさんといえば、Perfume、鈴木亜美、MEG、自らのユニットcapsule、
そして最近ではきゃりーぱみゅぱみゅのプロデュース、映画「LIAR GAME」のサントラなど
八面六臂の大活躍。とりわけ00年代後半は、あの娘もこの娘もヤスタカプロデュースと、
飛ぶ鳥を落とす勢いで、毎日のようにその名を耳にするほどでした。
それなら、世界でその名を知らしめたブンブンサテライツの頭脳だって、同等かそれ以上の
活躍が出来るはずじゃないのだろうか?
ヤスタカプロデュースの音楽や女の子たちにいまいち共鳴できないのもあり、
「どうにかならないものだろうか」と、悶々とした思いをくすぶらせる日々が続きました。

でもある時「中野さんとヤスタカさんは、本質的にあまりにもかけ離れているんだ」
と気づき、「あぁ、中野さん(=ブンブン)はこれでいいんだ」と、ふっと納得がいき
以降は中野さんにこうした期待を抱くことはしないようになりました。
だってこの人は、世の中のあらゆる潮流にカウンターを打たないと気が済まない人。
自分の感受性に率直すぎて、ヤスタカさんのような必殺仕事人が務まるはずがない。
それになんと言っても、中野さんの作りたい音楽、したいことは、川島さんと共に
ブンブンサテライツをやり続けていくことのようだから。

ヤスタカさんをこき下ろしているわけでも、中野さんを見限ったわけでもありません。
真逆のものを同等のように扱って比較しようとしたのがそもそも間違っていたということ。

まわりに流されない、寧ろ疑ってかかるのがブンブンの在り方、やり方。
そんな彼らを他人と比べてしまった、私としたことが何たる愚か。
ブンブンをサウンドやイメージだけでなくそのスピリットまで応援しようと思うなら、
ファンにも相応の覚悟が要るのだなぁ、と気づかされた出来事でした。

さて次回ですが、本作の時期に彼らのライヴを観に行ったので、そのライヴレポをするか
ブンブンばかりぶっ続けすぎるので他のアーティストのCDレビュー、またはその他をします。


<おまけ:「EASY ACTION」が劇中歌となった映画「ベクシル」について>
「ベクシル-2077日本鎖国-」通常版 [DVD]「ベクシル-2077日本鎖国-」通常版 [DVD]
(2008/01/25)
谷原章介、黒木メイサ 他

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ブンブンにつられて観た映画2本目。(「ピンポン」は普通に映画を観たくて観た上に
SUPERCARのイメージが強い)
黒木メイサ!谷原章介!松雪泰子!あまりにも豪華すぎる声優陣。
気づかなかったか、忘れてました(笑)
そして先程公式サイトを見たら、何気に「ピンポン」の監督でした。
「3Dライブアニメ」と、またもや最先端の映像技法を駆使した作品。
流石に映像美は凄かったです。「APPLESEED」も凄かったけど。
「APPLESEED」は正直言ってよくわからないまま始まって終わってしまったのですが
(ジブリでもないアニメ映画を観るという行為自体に、まだまだかなりの抵抗があった)
この作品は話の流れもよく分かったし、登場人物に共感したり、ストーリーに感動したり
自然にできましたね。

テーマ:CDレビュー - ジャンル:音楽

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Boom Boom Satellites:その5 ON「アンセム連発!シンプルで爆発力のあるロック・ナンバーが詰まったキャッチーなアルバム」

前作が大きなターニングポイントとなったBoom Boom Satellitesブンブンサテライツ)。
引き続き積極的にライヴに出演してはオーディエンスから大反響が返って来て、
中野雅之さんと川島道行さんの二人は、前作から進めているロック路線を踏襲して
更にキャッチーかつタイトな楽曲を選りすぐり、新作アルバムを制作。
もっと多くの人と共有できて、もっと踊れる、一本芯の通った作品が完成しました。
その名も「ON」って、これ以上ないぐらいに簡潔!
ONON
(2006/05/17)
ブンブンサテライツ

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本作は何と、オリコンチャートで8位と、当時の自身最高リザルトを記録。
#3「Girl」がデスノートのイメージ曲に抜擢されるなど、華麗なタイアップでも話題になりました。

色違いでDVD付きの限定版もカッコイイ。期間限定発売ということで、現在は販売終了。
ON-limited edition-(DVD付)ON-limited edition-(DVD付)
(2006/11/22)
ブンブンサテライツ

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さて、このアルバムから、ブンブンの二人が雑誌などの宣材写真で、積極的に
顔出しをしていくようになります。今までもしなかったわけではないけれど。
「ON」の宣伝でよく見かけたのは、この写真。
Boom Boom Satellites ON宣材写真1
何となく二人とも顔つきが似てて、未だに区別がつきにくいことがあるんですが・・・
右側で大写しになっているのが川島さん、左側で全体が写っているのが中野さん。
Vo/Gtの川島さんをフィーチャーしていこうという姿勢がかなりはっきり出ています。

これもよく見ましたね。
Boom Boom Satellites ON宣材写真2
本作だったか次作だったかちょっと記憶が曖昧ですが、次作の頃ってもっと荒々しい
髪型や服装をしてたような記憶があるので、本作か?上の写真と同じ服装のように見えるし。
今までなぜこのような写真を紹介してこなかったのかというと、見つからなかったのではなく
あんまり絵にならなかったからです(笑)
でも本当に本作以降、「魅せる」意識の強い写真が沢山、宣伝などで登場するように
なっていきます。それに伴って二人も段々オシャレになっていくのが面白い。
初めからこんなに絵になる二人じゃなかった(デビュー時インタビューに載っていた二人は
その辺のぼんずかヲタみたいだった・・・)のが、ここまで格好良くなってなんだかびっくり。
そして心なしか、本作以降、段々女性ファンが増えていったのは気のせいでしょうか・・・?
単に聴く層が広がったというのもあるけれど、いずれにせよ功を奏したという結論で。


TVを付けていたら、ガム「キスミント」のCMでこんな歌を耳にしませんでしたか?

Well!Kick out the king of rock
Well!Kick out the band
Well!Kick out the king of night
Well!Kick out the night
Yeah!
Yeah!
Yeah!
Yeah!
Kick it Out
Kick it Out
Yeah!
Yeah!
Yeah!
Yeah!


バカな友人が「献血献血嫌ァ!」に聴こえると言っていましたが
「イェイイェイェイイェ、キキラウキキラウ」「キキキキキキキキキキキキアウッアウッルルルル」
って言ってるあれです。もう大分前のCMだから皆さんの記憶に薄いかもわかりませんが。
これがブンブンのアンセム第二弾、#1「Kick it Out」で、ガムのCMのほか
車のCM曲(次作でもみられる)、爆笑問題の番組やサッカー番組のOPテーマなど
現時点で合計4つと、最もタイアップがついた楽曲です。
前作の「Dive for You」と並ぶ、今でもライヴで欠かせない定番のナンバーでもあります。
この、非常にキャッチーで痛快なロックチューンが、アルバム収録曲で最初に生まれた曲で、
後は一気に「Kick it Out」のような分かり易くて破壊力のある楽曲を作り続ける。
こうして本作は、テンションの高い、シンプルでハイな楽曲が、止まることなくコンスタントに
繰り出される会心作
に仕上がりました。
初期のような、四六時中機材にかじりついてあーだこーだの制作方法はおしまい。
川島さんは歌詞を書く際、時間をかけないのをモットーに取り組んだのだとか。
簡潔な言葉で、響きが良くて、英詞を読んでいても楽しいくらいですが
なにより曲に乗せてシャウト混じりに歌った時、「格好良い」と感じられる流れになっているのが
素晴らしい。

「メナードジュピエル」という化粧品のCM曲になったこの曲も結構知られているのでは。

Take me anyway you want me baby
Take me I'm gonna drive you crazy
Take me anyway you want me baby
Baby
Baby
Baby
Anyway you want me baby
Take me I'm gonna drive you crazy
Anyway you want me baby
Baby
Baby
Baby
Baby…


#7の「Pill」という曲で、Bメロからサビにかけての部分です。
Aメロ前半は淡々と始まって、次第に変化が付いて、Bメロで一気に煽って
サビで更に畳みかけられる。
ご覧の通り、あからさまなSEXの歌で、ここまで包み隠さず押し倒している楽曲は初かも。
本作リリースから半年後、川島さんは女優の須藤理彩さんと結婚→第一子誕生で
しかも出来婚だったため、当時「こんな勢いで毎晩種を仕込みまくったのかぁ?」と
週刊誌レベルの邪推が頭をはびこったものでした。
楽曲もこれ以上ないと言うほどエロティック。歌を含む他の楽器がどんどん煽る横で
サビ部分、爆発したいのをこらえにこらえたようなギターが低空を渦巻き、
それがまぁ性欲の疼きにそっくりで。何度も聴きたくなる名曲です。

「Kick it Out」の「Well!」「Kick」「Yeah!」、「Pill」の「Take」「Baby」「Crazy」など
要所要所でピタリと決まるシャウトが最高。
かなり勢いのある、荒々しいヴォーカルに本作でも魅せられます。

そして、これまで紹介の機会を逃してきましたが、「第三のメンバー」との異名もある
デビュー時からずっとブンブンをサポートしてきたドラマー、平井直樹さんの活躍も
前作に引き続き聞き逃せません。ドラム好きなら「全アルバムで格好良い!」となるかも。
本作では#4「id」の叩きまくりが聴き所。もう、ロックしまくっています!
ダイナミックさに加え、打ち込みドラムに負けないくらい精緻なドラミングもおまかせ。
川島さんの歌声と平井さんのドラム、どちらも激しくて野性的だけどしっかり品があって、
前作と本作の「ロック」成分を増幅させる、欠かせない存在です。


本作はメロディがポップで、しかも歌もの要素が更に増しているので、
「ブンブンは安易な売れ線路線へとチェンジしてしまった」と、離れていった
コアなファンがいるかもしれません。違和感や抵抗を感じた人も少なくないはず。
かくいう私も戸惑った人間の一人で、本作でブンブン離れをしていった知人もいました。
中野さんは本作を制作するにあたって、1stで達成できたような理想や高評価、具体的には
「トータルな流れも楽曲のキャッチーさやビートの破壊力も含めて理想的なアルバム」
「1回スタートボタンを押したら最後まで自然と聴いてしまうアルバム」
の再現を
目標に掲げていたのですが、完成後の自己評価は「で、二度それを作れたかというと、
なかなかそうもいかなくて悔しいなと思ってた」と苦々しいもの。
「歌ものに対しての意識が変わってきていて」メロディアスな楽曲やサウンドが増えたのが
皮肉にも足を引っ張っているのではないか
と個人的には感じます。
「Pill」のようにメロディアスでも破壊力があるナンバーは良いけれど、楽曲に「ロック」が
足らず、「ポップ」「歌もの」の範疇を超えていないものが悪目立ちして聞こえたりして。
1stと同様に、少なめの音数で音選びのセンスを見せつける作り方がされているのですが
その「一つ一つの音」が1stのような攻撃性がなくて甘い、要するに「メロディアス」なため
キャッチーさは達成できても、ビートの破壊力という点で一歩及ばなかったのではないかと。
ゆえにキャッチーさが一人歩きした印象になって、今までのコアなファンに安物のイメージを
与えてしまったのではないのだろうかと思うのです。

しかし本作をきっかけにファン層が変わり、ブンブン自体の音楽観も変容したのを考えると
ある程度長く続けているユニットやバンドには必然の、進化、変化なのだと捉え、
それがブンブンにも訪れた事実を受け入れ、支持するかしないかは自身で判断するのが
賢明な態度なのかなぁという結論に至り、
私は「とりあえずこれはこれでよしとして、次作でファンを続けるか否かを決めよう」と
様子見のスタンスをとることにしました。


そうして、デビュー10周年記念作ともなる次作は、
個人的には「よし!まだ応援するぞ。判断を急がなくて良かった」と大きく頷けた作品。
4thから続く流れを更に加速した、踊れるのに凄みもある6thアルバムを、次回取りあげます。
ただ、今まであまりにもぶっ続け過ぎる流れなので、どこかで他の題材を挟むかも(笑)

テーマ:CDレビュー - ジャンル:音楽

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Boom Boom Satellites:その4 FULL OF ELEVATING PLEASURES「メンバーも認める最高傑作!誇り高き覚醒」

今回の長期連載の前半戦ハイライトがやって参りました。
メンバー自らが「最高傑作」と言って憚らない、
Boom Boom Satellitesブンブンサテライツ)のベストワーク、
4thアルバム「FULL OF ELEVATING PLEASURES」のレビューです!

FULL OF ELEVATING PLEASURESFULL OF ELEVATING PLEASURES
(2005/03/24)
BOOM BOOM SATELLITES

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前作「PHOTON」から2年8ヶ月ぶりの、全米でもリリースされたアルバム。
この長い期間、ブンブンには従来の作風にドラスティックな変化をもたらすだけの
エポック・メーキングな出来事を経験したり、積極的にアクションを起こしていました。

「そろそろ、自らを変えていこう」と考えていた
ブンブンの二人、中野雅之さんと川島道行さんは、
まず、ロンドンのスタジオを引き払い、日本・東京に本拠地を戻して
地に足が付いた環境で制作に臨めるように。
海外を拠点にしたスリリングでハードな武者修行の体験は、結果的に二人の精神を強く鍛え、
同時に日本人というアイデンティティをはっきりさせるものでした。
次に、着実にライヴ・バンドとしての底力を海外で培っていた彼らは
曲目に、皆でハイになれるようなアッパーなナンバーを増やしていきました。
そこで得た、今までになかった好感触、観客との一体感が
自閉がちだった二人の、音楽に向かうスタンスを大きく揺さぶります。
そのなかで彼らは、あるプロジェクトを持ち掛けられます。
SFアニメ映画「アップルシード」の、メインテーマを含む音楽提供です。
この映画は、「フル3Dライブアニメ」という画期的かつ高度なテクノロジーを駆使して
制作されたアニメで、ブンブンは正にぴったり。
これまで後付けのタイアップは幾つか付いたことはありましたが、アニメスタッフと共に
物語の軸となるメインテーマを手がけるのは全く初めての経験。
今までの音楽性を保ちながらも、より多くの観客に届くような曲を作らないとなりません。
一年がかりで取り組んだ大プロジェクト。
そうして出来た主題歌「Dive For You」は、今に至るまでブンブンのアンセムの一つに。
初めは映画のサントラのみに収録されていた曲でしたが、大好評を博したため
痛快なビートとスピード感がやみつきになる名曲「Spine」と
ダブルA面扱いでシングルカット。両曲共に本作にも収録されました。
ライヴでお披露目してもやはり物凄い反応が観客から返ってきて、二人は心境を新たにします。
「音楽で自分を表現しながら、多くの人と繋がりたい」


冒頭からスケールの大きなアレンジ、扇情的な曲調、咆哮のような歌で始まるアルバム。
ブンブン本人達の心情だけでなく、楽曲、サウンド、そしてミキシング・マスタリングまでが
前のめりになっているかのようです。
今までが嘘みたいに、音にうっすらかかっていた歪みの霧が晴れ、
一つ一つの音像がはっきりくっきりと映ります。
1stで楽しめたような、リズムビートの快楽を取り戻しながら、
そこに明確な「主人公の意志」が加わって、ドラマティックな作品になりました。
描かれているのは主人公の覚醒の瞬間。歓び、開放感、驚き、躍動感、安堵。
聴いていると思わずハイになって、同時に心の中に熱く燃え上がるものを感じます。
聴き手も主人公と一緒になって覚醒していくというわけです。

テクノの枠は守りながら、限りなくロックに近い音とスピリッツが流れています。
力強い生ドラム、ゴリゴリと気持ち良く響き渡るベース、ギターのように暴れるシンセも
さることながら、本作を最もロックたらしめているのは川島さんのヴォーカル
これまでは、ラップしたり、囁いたり呻いたりといった「楽器のひとつ」下手したら
「ノイズのひとつ」のように登場していた「歌」が、本作ではセンターポジション。
歌ものという形態になったことが、より、テクノ→ロックへの変容を感じさせます。
その歌声はワイルドで男性としてはハイキー、激しいシャウトも頻出。
猛々しくも本質的に上品さを内包した声質は、打ち込みサウンドとの相性も良し。
本作以降、ブンブンの作品は歌ものがメインになり、川島さんのヴォーカルの役割は
どんどん比重を増していきます。
今までインスト的作品が多かったブンブンの、決定的なターニング・ポイントです。
川島さんのもうひとつの役割、リリックでも、中野さんのサウンドメイキングに
負けず劣らずの大仕事を果たしています。
中野さんが曲とサウンドで描くイメージを、川島さんがリリックと声で具現化します。
本作~次作頃が、川島さんの切れ味が最も鋭く冴え渡った時期だと思います。
そこを見抜いて、中野さんはあえて舵を大きく切って、川島さんを思い切り前へ
出していったのではないかと。
歌ものに持って行くことでキャッチーにするという狙いもあったのでしょうが。

中野さんは本作のもうひとつのテーマとして「母性」「包容感」を掲げました。
これまでの「武器みたいな音楽」をやめて。
ゴスペルの女性コーラスを複数の曲で導入したり、アコギを使ったり。
そしてゴールとして、#10で、神聖で厳粛なムード漂う、やわらかな楽曲を作り上げました。
そこに川島さんがリリックで、作品を貫徹する物語を描きます。
それは愛の物語。
#1「Rise and Fall」で「あがったりおちたりを繰り返しながら自分を保とうとしてきた、
いつでもそんなおれのためにそこにいてほしい」と愛を乞い、
終盤の#10「Anthem -reprise-」で「見つけたんだ やっと きみに」
「ぼくはいつでも きみの中にいるよ」と、愛の終着地への到達のカタルシスに包まれます。
この「愛」の相手は、主人公の恋人と捉えるのが一番わかりやすい理解の仕方ですが、
ブンブンの音楽を愛するファンや、見えざる神聖な存在に向けてともとれます。
「見えざる神聖な存在」としては#2「Let it All Come Down」が顕著で、
「さあ 来なさい すべてに身を任せて」と歌う女性ゴスペルコーラスが
「禁じられたやり方で解き放て 祝祭のあの日の熱を求めて」「むこう側へ突き抜けろ」
と自問自答する主人公を導いています。
また、終幕の#12「Stride」では、感涙にむせぶ主人公を天から祝福するように
「歩きつづけて 止まらないで」と、ここでも女性ゴスペルコーラスが呼びかけていたり。

全体的に前のめりで、覚醒や、抑制からの解放、愛を共有すること、
つまり現在を生きることへのエールや歓びが表現されている作品ですが、
単にハイでオープンマインドなアルバムにはなっていません。
それはブンブン二人の死生観から来るもの。
「死と生は隣り合わせで、だからこそ思い切り生きよう」という深い観念。
CMなどでお馴染みの#3「Moment I Count」はたまらなくスリリングな名曲ですが
そのスリルはどこから来るかというと「最後にむけての一瞬一瞬」。
そして、アンセムとなった#9「Dive For You」は、勿論映画の世界観や
SFアニメーション映画の主題歌という位置づけも影響しているのでしょうが
「きみのためにダイヴしよう」「さあ 愛しい人よ 来世で会おう」と高らかに歌われ
愛しい人のために主人公は命を落とす用意をしているわけです。
「おれでいさせてくれ おれがおれたる所以
今がおれの時 いちどきりの今 この時」

このフレーズに、ブンブンならではの「生きる意味」が集約されているように感じられます。
彼らが音楽を奏でつづける意味も。

#1で「おれがここにいる理由なんてないんだ」と、前作までの二人の姿のように
自らを凝視し、自信喪失に陥り、「自分探し」をしている途中の主人公。
曲が進むにつれて、いちどきりの今この時をおれらしく思い切り生きていこう、
きみのために思い切り生きていこう、おれはきみのためにここにいるんだ、と
少しずつ、はっきりと、答えが見つかっていきます。
物語を読む私たちは、その姿に共感を覚えたり、自分自身の姿に照らし合わせてみたり
勇気づけられたりといった感情移入を、無理なくすることができます。

言葉のチカラとサウンドのチカラが合わさって、身体だけでなく心までもが動く。
熱く燃えたぎる魂の奥に、誇り高き信念が宿っているのを目の当たりにする。
本気でつくられた作品に本気で向かい合う。
ブンブン二人のストイックな情熱が詰まった、非常にブンブンらしい作品であると同時に
リスナーも最も、音楽を通して、彼らと繋がれる作品になっているのではないでしょうか。

発売からもう10年弱が経過していますが、私が本作に今でも惹かれるのは
きっとそれ故。


本作で開拓した新機軸を、次作では更に推し進めて、
もっとキャッチーでダイレクトな作品が出来上がります。
そして新たなアンセムが!
「この曲聴いたことがある」がきっと最も多い、次作のレビューもお楽しみに!

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Boom Boom Satellites:その3 PHOTON「絶望を極めた末に行き着いた静寂。あてどない渇きの向こうには、確変前夜の煌めきが」

2001年9月11日、アメリカで起こった悲劇的なテロを皮切りに
Boom Boom Satellitesブンブンサテライツ)の二人が懸念していた
世界情勢への不安が、現実のものとなってしまいました。
イギリスで二人ぽつねんと孤立した生活を送っていた中野雅之さんと川島道行さんですが
対岸の火事とはいえ、感受性の鋭敏な(とりわけこの時期は)二人ですから
その衝撃はいかほどか。

3rdアルバム「PHOTON」には、前作に詰まっていた「怒り、混乱、嘆き」は直接的には
描かれず、かわりに、それらを突き抜けた「虚無」という静の世界が展開されています。
ジャズを大きく取り入れたのもあって、ある種の心地良さを感じられるのですが
根底にあるのは絶望とその果ての闇。
よく「好きの反対は無関心」なんて言いますが
この場合は「怒りの反対は無感覚」とでも言うべきか。

その内容の少なくない部分は、アルバム・ジャケットに結実されています。

PHOTONPHOTON
(2002/07/24)
BOOM BOOM SATELLITES

商品詳細を見る

見事なジャケなので、普段より大きく表示しています(笑)。
このジャケは、「機動戦士ガンダム」や「風の谷のナウシカ」の美術監督にして
日本アニメーション界の巨匠、今は亡き中村光毅氏の描き下ろしなんです。
宇宙船が惑星を目指す姿。月に着陸して、地球への帰還を目論んでいるように見えますが
舞台は月と地球とは限らない、光っている星が太陽とも限らない。
それに、仮に地球に行くとして、機体の目指す向きが微妙にズレているような気もする。
答えのない謎掛けのされたイラストレーションですね。
そして、宇宙船が今立っている不毛の地から、目指す惑星までは、あまりに遠い。
惑星を背後から照らす恒星のまばゆい輝きを自らも享受するけれど、周りには誰もいない。
宇宙空間の静けさに耳を澄ませながら、気が遠くなるほどの寂寞と孤独に苛まれる、遙かな旅。

本作も前作に引き続き、答えのない問いをリスナーに投げかけるアルバムです。
「起」「承」が延々と繰り返され、「転」「結」へと一切転がらないまま終わってしまいます。
答えを一瞬出したかと思ったら、また消しゴムで全部消してしまい、空欄の解答部分と
とりとめのない落書きだらけのテスト用紙を提出されたような。
そしてジャケのイラストがなくても、イメージできる光景は、やはり宇宙空間
静かで、荒涼としていて、吸い込まれるような暗黒があって、少しの光があって。
「ポッポッ」と記号的に鳴り響く電子音が余計、宇宙空間やスペースコロニーを
想起させます。
ジャケの制作というのは、作品より普通は後ですが、稀に同時か前に制作するケースも
あるそうで(例えば、YESの「リレイヤー」は、アルバムタイトルを画家に伝えただけで
ジャケが出来てきた)、何せ描いた方が超大物なので後者か?と勘ぐったのですが
どちらにしてもアルバムの内容にフィットしすぎ。
超一流の仕事は違うというやつでしょうか。

タイトル「PHOTON(フォトン)」とは「光子」「光の粒子」などといった意味。
曲によっては相変わらずピリピリとした緊張感を露わにしていますが、基本的に本作は
そういった緊張感や、今まで真っ直ぐに突きつけていた怒り、混乱、嘆きといった鋭利な感情を
光の粒子で包んで、やわらかに包容している作品のように感じます。
不協和音がもたらす不快なインパクトで激しく攻めてきた前作とは違い、本作は
うっとりするような冷ややかな静寂、密に調和したひとかたまりの音の流れ、
囁くような(歌)声。
だけど、それでいて包んではくれなくて、いつも突き放している印象もやはりあって、
例えば#2「LIGHT MY FIRE」は、あどけなさを孕む女性ヴォーカルが大変映える曲なんですが
「あっちへ行って」「わたしたちは絶対にひとつにはなれないの」「やってみなさいよ さあ!」
と、心を閉ざし、男に対し容赦ない言葉ではっきりと「拒否」を突きつけています。
男のほうはどんな様子かというと、「かつては愛があったが、今では失われてしまった」心情を
描いた#6「40-FORTY」のように、孤独で打ちひしがれ、ギリギリの所まで追い詰められている
心の渇きや悲鳴が抑制された言葉で描かれ、そのタッチはハードボイルド小説を思わせます。
渇ききって弱り果てた男の姿は正しく当時のブンブンの二人そのもの。
二人はこんなに精神的に追い詰められた状況にあったのだなぁと、壮絶さに身震いが出ます。

このアルバムが憤怒や混沌を超え、祈りや悟りの境地まで飛んでいってしまった要因は、
世界情勢へのショックに加え、当時ブンブンの二人が通っていた
「インド人が多く集まるレイヴのパーティー」の影響もあったのではないかと推察できます。
きっとそこでは密教的な、少なくともロンドンでのお祭り騒ぎに比べて遙かに内省的な
音楽体験ができたはずだから。
外側の喧噪にもう我慢がならなくて、瞑想のようにひたすら内側に向かい続けてみたら
感情の果ての果て、世界の果ての果て、宇宙空間まで出てしまったような。
遠く、遠く。
ロンドンでは、音楽で生計を立てたいアマチュアが日本とは比較にならない数、存在して
だから貪欲さも日本のそれとは全く違い、「コマーシャルなものを作る」「本当に好きな
ものは別のところへ取っておく」という発言が多くみられ、二人はそんな同業者達にも
強い違和感を覚えたのだそう。
もはや攻撃する気力もなく、出来るのはただただ祈り、自らの内面を凝視するのみ。
しかしながら、僧侶の修行さながら、ここまでして自分を追い詰め(られ)たからこそ
こんな美しい作品が生まれ落ちたのか
と考えると、少々複雑です。

本作では同じフレーズが違う曲で登場し(最たる例が「stay away」)
音のタッチと相まって、アルバムを徹底的にひとつの世界で貫徹しようという狙いが
よく見えます。時計の針のように規則的で繊細なリズムも手伝って、
この「一体感」「反復性」が、聴いていて不思議な快感をもたらします。


実は私、本作が初めて聴いたブンブンの作品でした(音楽通の知人に勧めてもらった)。
だけど「暗いアルバム、アーティスト」といった感想は当時全然湧かなくて。
明るくもないけれど、「UMBRA~PHOTONの暗黒期」と称するような「暗さの極み」とも
感じられず。ブンブンの他作品と比較して内向的だというのはあると思うんですけど。
普段は外に向かっているエネルギーのベクトルが、全部内に向かっている音楽だという。
なにせ本作が±0の状態で、他の作品へと進んでいったのだから。

前作~本作くらいのブンブンには「孤高の格好良さ」があって、そこに惹かれます。
だって、世界のどこを見渡してもこんな内向的でシリアスなダンス・ミュージックなんてない。
重たい音を集めてみました、センスあるでしょ、と言いたがるアーティストはいるけれど、
よりにもよって自己探求のプロセスを音にするなんて。ましてテクノでそれをやるなんて。
そうして、誰が何と言おうとも、頑固にここまでオリジナルな作品作りをやり抜いたなんて。

内面をひたすら凝視したシリアスな音源制作と並行して、ライヴ活動も精力的に行って
ライヴバンド」としての力を虎視眈々とつけていた時期でもありました。
私は、本作は次作4thへの布石、あるいは伏線だと見ています。
次作で顕著になる「包容感」「母性」への希求、#7「BLINK」のような、暗闇から一歩出た
躍動感をはらんだ曲の出現など。
確変一歩手前。
そんなすれすれの時期に、いつでも一番ワクワクします。

テーマ:CDレビュー - ジャンル:音楽

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Boom Boom Satellites:その2 UMBRA「ダンス・ミュージックのアンチテーゼを鳴らすダンス・ミュージック。怒り嘆くテクノ、シリアスなビート」

ヨーロッパを中心に、テクノ、その中のジャンルで括ると「ビッグ・ビート」にあたる
驚異的な新人として、シングル~1stアルバムで高評価をほしいままにしてきた
Boom Boom Satellitesブンブンサテライツ)。
しかし、2ndアルバム「UMBRA」は、1stの方向性から大きく逸れ、いやそれどころか
当時のテクノ、ダンス・ミュージックの潮流からも著しく逸脱した問題作。
これまで日本のレーベル以上にブンブンの音楽に理解を示してきた海外レーベルが
「これは重すぎる」と引いてしまったほど。
テクノ界のエリート天才児から転落、一気に問題児扱いへ。
どうした?ブンブン!?

UMBRAUMBRA
(2001/02/07)
BOOM BOOM SATELLITES、Michiyuki Kawashima 他

商品詳細を見る

実を言うと、ブンブンの二人、中野雅之さんと川島道行さん、とりわけ中野さんは
かなりのひねくれ者で頑固者、そして強い感受性ゆえに深く考え込んでしまう性質。
ヨーロッパでのシングルデビューの際には既に、レコード会社が売るために嵌め込んだ
当時のテクノの流行潮流「ブレイク・ビート」「ビッグ・ビート」に
カウンターを当てる」曲としてシングル曲を拵えたというのだから、
ひねくれ度合いと度胸は折り紙つき。
中野さんは当時を振り返り、「反抗期の子どもみたいだった」と述懐していました。
「悪態ついてる子どもほど、実は愛されたかったりする」「自虐的だった」
3rdまでのブンブンは音楽シーンにおいて、そんな振る舞いをしてきたのだとも。

1stアルバム制作時に日本とヨーロッパを行ったり来たりの生活だったこともあって、
ブンブンの二人は活動拠点をロンドンに移し、移住。
そこで「ガイジン」として過ごして、二人には沢山のものが見えてきて
とりわけ強く感じられたのが「違和感」「反発」でした。
イギリスで「ガイジン」として暮らすことは、日本で同様に暮らすのとは段違いに
辛いこと、厳しいことの連続で、第一段階としてそこで二人が多感になりました。
また、音楽が労働者階級の救いだった一昔前と違い、当時のイギリスは空前の好景気、
ダンス・ミュージックの世界でもお祭り騒ぎのような音楽で溢れかえっていました。
中身のないお祭り騒ぎムードにまず違和感を抱き、次に、好景気で人々が満たされたのか
観察してみると、そんなことはなくて、二人の中には危機感が芽生えていきました。
本作制作時はまだ9.11テロは起こっておらず、戦争もひと段落した平和な時期でしたが
「これで大丈夫なのかな?」という警戒感を抱き、中野さん曰く
政治的って言ったら大袈裟だけど、思想的なものが色濃く出てくるようになって
1stとはまるで様変わりした、混沌・怒り・嘆きを鳴らすダンス・ミュージックが
生まれました。

しかし、1stから聴いてきたリスナーや、レコード会社の期待を裏切ったり、迷惑をかけて
しまう結果になったために、中野さんは自責の念に囚われ、ベストアルバム制作のために
本作を聴き直すまで、長らく「辛くて聴けない」作品になっていました。
年月を経て聴き直してみると「その場で鳴ってる音に対してものすごく楽しみながら作ってた
との再評価に至り、ベストにも沢山の曲が収録されています。


アルバムを再生するなり、1曲目からずっしり重い、号砲のようなベースが響き渡り、
1stとは空気がガラリと変わったことが瞬時に感じ取れます。
ただ事じゃない切羽詰まったムードが全体に漂い、他人事ながら心配になってきてしまいます。
もはや1stにあったような客観性や遊びといった余裕、三人称の目線はなく、
ひりついて殺伐とした世界の当事者として、サウンドは激しく荒ぶります。
1stに比べて一つ一つの音の押しが強く、とりわけリズムセクションはしばしば
轟音のよう。ギターやヴォーカルもかなり歪められ、退廃的な世界観と併せて
グランジを彷彿とさせます。こんな荒技がテクノ~ダンス・ミュージックの手法で
繰り広げられているのです。
対照的に、相変わらず冷めた視点として、シンセサイザーによる浮遊感のある電子音が
多くの曲で漂っており、1stの頃から根本は変わっていないことも覗えます。

跳ね回る激しいリズムセクションは、踊り出したい衝動を誘うも、あまりにシリアスな
ムードから、「ノってもいいのかな?」「踊ったら場違いじゃないか?」と逡巡が生まれそう。
ラッパーのChuck D氏をフィーチャーした「Your Reality's a Fantasy But Your
Fantasy Is Killing Me
」(長っ)にそれが顕著で、大変躍動感のあるラップとリズムに
重たいテーマ、何かを引きずるような曲調がのしかかり、踊りたいけど踊れない。
「ノりたいけどノれない」曲調、「届きたいけど届かない」テーマの歌詞が積み重なり、
当時のブンブンが抱えていたフラストレーションが刻み込まれています。
呪術的な展開も目立ちます。同じフレーズを行ったり来たり。
曲の求心力を引き出すと同時に、自らの混乱や不安をなだめるような呪文にも聞こえます。

歪んで、潰れた音、踊りたいけど踊れないビート、辛辣なテーマ、漂う不安や混乱、
その奥底に流れている激しい怒り。
およそテクノ~ダンス・ミュージックのジャンルや手法の音楽とは思えない本作は、
寧ろグランジやヘヴィ・ロックを普段から聴いている人に勧めると、すんなりとハマりそう。
正直、聴いていて楽しくなったり心地良くなれたりはしませんが、
愚直なまでに自身(と世界)に向き合う姿勢や、人間の喜怒哀楽全ての感情をテクノ~
ダンス・ミュージックで表現してしまう手腕は、全ての作品に貫徹しているものながら
素晴らしいし、凄いです。

大概のダンス・ミュージックは喜怒哀楽の「喜」と「楽」に特化し、「怒」や「哀」は
殆ど取りあげず、自分の中にも周りにもないかのように狂喜乱舞しがちなものだから。
ブンブンがやりたいことは、ジャンルのセオリーに則ったヒット曲を量産するのではなく
ジャンルに囚われず、音楽を通して、自身の、世界の、人間の、真を追求すること。

頑固者な上に哲学者のようですが、それがブンブン。
だからこそ共感したり、応援したくなったりする魅力があると思うのです。


次回は「ダークなブンブン」前後編の後編といえるような作品。
音楽もさることながら、思わずジャケ買いをしたくなる、
あの大物が手がけたクールなジャケット写真にも注目!の一枚です。

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プロフィール

燃える朝やけ

Author:燃える朝やけ
・音楽、映画、漫画・・・雑多な題材をとりあげ、レビューのような感想のような、「好きなものの話」をしています。音楽寄りの題材が多めかも。
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でも荒らさないでね?
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