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【CDレビュー・感想】BUGY CRAXONE:ナポリタン・レモネード・ウィー アー ハッピー【ライヴレポ】

今回の記事の主人公は、札幌出身で90年代末にデビューして今もしぶとく活動している
BUGY CRAXONEブージークラクション)というバンドです。
私は2002年頃に彼らの存在を音源で知り、翌年、ライヴに参戦、
以来、このバンドを10年以上にわたり応援しています。
最近は少し距離を置いていたのですが、先日、久しぶりにライヴに行ってきて、
それが素晴らしかったので、初めて記事にしてみます。


<ライヴレポ>
ブージーのライヴは、要所要所で音源以上のものを語っている部分があるので、
あえて今回の記事はライヴレポから始めたい。

現在のDr、ヤマダヨウイチ氏が加入する前、前任のドラマーが脱退してからの
作品から、急に音も歌詞もスカスカになり、「空っぽ?思考停止?」と戸惑った。
「もう、私の好きだったあの『魂に突き刺さる詞と音』を鳴らすブージーはいないのかも」
と幻滅。しばらく音源は集めず、ライヴにも行かず、静観していた。

2014年11月21日、私は気が変わって、久しぶりに
ブージーのライヴに行ってみようと思い立った。
会場は札幌COLONY。ここは、10年近く前、私が初めて彼らのライヴに足を運び、
鮮烈な洗礼を受けた場所である。
その日は冬で、Vo/Gtの鈴木由紀子氏(以下由紀子さん)が酸欠でぶっ倒れるという
とんでもないアクシデントが起きるという、インパクトのありすぎる出会いだった。
激情の演奏、叫びながらも正確で巧い歌、Gt/Choの笈川司氏のグレッチが鳴らす
豊かな響きのギター・・・・・・私は一発で虜になってしまった。
由紀子さん――あの頃は「ゆっこちゃん」――は、一種の聖域というか、女神というか、
我々の一段上に立っている存在だった。
彼女はそういうカリスマ性を備えたヴォーカリストなのだ。

あれから10年余りが経った。期待外れになる覚悟をかなりしながら、
この倦んだ日々のなかに何か刺激が得られないかと、「賭け」にも近い気持ちで
チケットを買い、何年かぶりにライヴハウス「COLONY」に足を運んだ。

そこには、あの頃と変わらない熱気があった。
10年前の曲を2曲演ったとき、あの尖っていた頃と寸分違わぬ激情と真摯さとが
剥き出しになって表れてきて、私は心底ほっとした。
でも、聞き慣れないポップで楽しい曲調の新譜たちをメインにした演奏にも、
違和感は不思議となかった。寧ろ、「丁度良いな」と感じた。
観る側(聴く側)も、演る側も、歳をとったということなのだろう。
そして、ブージーというバンドは、無理なく自然に歳を重ねて、音を奏で続けている。
10年が経ち、私も歳を取ったし、周りの観客は若い子からシニア層までいた。
ステージ上のメンバーも歳を重ね、変わらないようで、少し落ち着いた感があった。
Ba/Choの旭司氏は、相変わらず黒ずくめで、ニコニコで、「変わってないなぁ」と
可笑しくなってしまったけれども。(ちょっと体型が豊かになったかな?)
でも、それが、「自然に楽しく、でも熱量は変わらない」時間を過ごせた理由だと思う。
楽しかった。メンバー4人と一緒に私(たち)もたくさん笑い、頭を振って踊った。

ただ、少し淋しいのは、私も含め長年のファンは、どこかで昔の面影を求め、期待して
今の彼らを受け入れている、受け入れようとしているということだ。
昔の曲のイントロが流れると、会場の雰囲気が一気に変わる。
待ち望んでいたというように。
「あの頃のブージー」がやっと表れた。そんな本音が、率直な身体の反応で露わになる。
だから、以前なら絶対になかった、由紀子さん自ら物販でグッズを捌く姿は、
ありがたさと同時に、何かやるせなかった。
大袈裟に言うなら、女神が地上に降りて同じ人間として息を吸って、目の前にいるのだ。
普段はバイトでもして生計を立ててるんだろうな、何してるんだろうな、
そんなかつてはタブーだった想像を、容易にしてしまう自分に戸惑った。
身近なのはいいけど、幻想が壊れるようで少し興ざめ、というやつなのだ。
今でもファンの多くは、由紀子さんに対して、一種の夢を見続けているのだと思う。
その夢や幻想ゆえに足を運んでいるファンは決して少なくないはずだ。
そして、それが、今でも変わらず、ブージーの大きな魅力のひとつなのである。


<CDレビュー・感想>
さて、やっと音源の話をする。

ナポリタン・レモネード・ウィーアーハッピーナポリタン・レモネード・ウィーアーハッピー
(2014/06/18)
BUGY CRAXONE

商品詳細を見る

6月にリリースされた音源だが、対バンのMCによると、今回参戦したライヴは
本作のレコ発ライヴだというので、ライヴ後に思わずその場で買ってしまった1枚。
タワレコででも買えばポイントも貯まるのに、ライヴの勢いで、今すぐ買わずにいられず、
つい衝動買いをしたのだ。
けれど今は11月・・・・・・レコ発って本当なのか?勘違いして買っちゃったんだろうか?
家でリリース日を確かめて以来、ずっとモヤモヤしている。
でも、2,700円はたくだけの価値はある良作だったから、モトは取れたので、よしとする。

軽快だけど思考停止じゃない
近作に対して「ユルすぎない?」と感じていたとは序盤にも書いたが、
本作「ナポリタン・レモネード・ウィー アー ハッピー」は、
軽快なタッチな中にも、ほどよい重厚感、密度が戻っているように感じられた。
80sのガールポップを思わせる、ちょっと懐かしいテイストを纏いながら、
子どもか頭の足りない人(失礼)が書いたかのように見せかけた歌詞を綴りながら、
決してそれは思考停止にはなっていないと。
以前の彼らは、「世知辛い」「生きにくい」と正面から歌い、奏でていて、
我々ファンはその姿に、信仰に近い愛情を抱いていたのだけれど、
時間が経ってメンバー4人(メンバーチェンジ含め)が大人になったことで、
「そこまで根を詰めて考えたってしょうがないでしょ」
「生きにくいけど、世知辛いけど、楽しくやっていこう?」と
シンプルな生き方に辿り着いたように感じられる。
また新しいかたちで、自分の今いる大地を見据えて、
そのうえで軽快にダンスしていることがわかる音楽になった。

音楽的アプローチも変えていく
音も詞も客観的になり、ゆとりが生まれた。
魂がどうとか、なぜ生きる・どう生きるとか、そういった感情の追求ばかりでなく、
音自体を「楽しむ」要素が増えている。
シリアスな曲調のパンクロックから、メジャーコードを多用したロック/ポップスへ。
以前にはなかった、80sシティ派ポップスみたいなジャジーな#4
「のー ふらすとれーしょん」といった楽曲もみられて、耳でも楽しい。
また、由紀子さんの歌に対するアプローチも変わった。
以前は刺すような少年性で勝負していて、多くの曲の一人称は「僕」「ボク」だった。
それが何年か前から少しずつ変わっていって、ロックをがっしり歌い上げるよりも
コケティッシュな少女性を前面に出し、結果、角砂糖みたいに甘くサラサラ透き通る、
ヴォーカリストとしての新しい魅力を引き出すことに成功している。

少年少女の感受性をもったまま大人になるということ
哲学的ですらあった初期~中期から変化して、近年の歌詞は「あえて軽快」だ。
考えていないわけじゃない。
例えば#5「わかってきたよ」では、こう歌っている。

ひとりひとりちがうってことを
やっとわかってきたとおもうの
どんなこともやるってきめて
ジャンプしたらむげんのせかい

Live いきてるってこと
Life たのしむってこと


若いバンドがこんなことを歌っていたら、「世間知らずのスカスカなバンド」だと
苦笑混じりで通り過ぎられてしまうだろう。
これは、それまで気を張った表現をしてきた、真っ正面から対峙しすぎてきた
ベテランのバンドが今ようやくこう歌うから説得力があるのだ。
ひらがな、というのも、これまた肝要だと、音源で聴くとわかる仕掛けである。
「Live 生きてるってこと」じゃ、この声やこの曲には重たすぎるし、説教くさくなってしまう。

彼らの現在のスタンスがよりわかるのが、#7「GO GO シリアス」という緩やかな曲。

なんかおかしいし なんかくるっている
そんなことくらい さぁ こえてすすめ

GO GO シリアス
これがせかいさ

花のようにじぶんのように
せかいをみてられたら
あとは上出来だと笑っちゃうの


世界はおかしいとも狂っているともよくわかっていて、
そのうえで奏でる「ウィー アー ハッピー」な音楽なのだ。
これは新たなる立ち向かい方、少年少女の感受性を持った大人のやり方。
心地よく、でもずっと、転がり続けていく。ライク ア ローリング ストーンってやつだ。
このバンドらしい、新たな地平が広がっている。

実は今が一番売れてる
Wikipediaを見ると、驚くことに、近年~現在の方向性が、過去のどの時期よりも
オリコンチャートの順位が良いのである。
メジャーレーベルに属していた90年代後半~00年代前半、
北海道の大規模なロックフェス「ライジングサン・ロックフェスティバル」の出場を果たしたり
怒髪天主催のレーベル「「Northern Blossom Records」に所属になった00年代中盤よりも。
このバンドは本当に山あり谷ありだと思う。
メンバーチェンジも多いし、音楽性もよく変わるし、安定するということがない。
そんな彼らが、15年近くやり続けた今、セールス的に最盛期にあるなんて。
思えば先日のライヴで観客の層が広かったのはそういうことかもしれない。
観客も60人くらいびっしりと埋まっていて、「もしかして客、増えてない?」と驚いた。
こんなことがあるものなのか。
てっきり斜陽の道を辿っているものとばかり思っていたから(自分のアンテナに
引っかからない、変化を受け入れられないという理由だけで)、未だに信じられない。
確かに、より、万人が入っていける音楽になった。
10年前くらいの時期の作風に思い入れが強い私はまだ戸惑いを隠せないけれども、
これが彼らの現在なのである。
長くやっていくというのはそういうこと。
柔軟で、変わり続けていきながら、
変わらずもあり続けるということなのであろう。



こんなに長く活動していられて、愛され続けていられるなんて凄いなぁと、
あの日出会った場所で、私は感無量になっていました。
その理由こそ、「空っぽ」だと思っていた近年の作品に、
めっきり足が遠のいていたライヴにあったのは、
まさに「百聞は一見にしかず」でした。
たった一夜のライヴ、たった1枚のCDに、
私はあまりにも多くのことを教わったのです。
一人でも多くの人に、彼らの音源やライヴに触れてほしいと
今でも、今こそ、強く願ってやみません。

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【ライヴレポ】サッポロミュージックテントライヴ 山中千尋トリオplus【サッポロシティジャズ】

札幌は今、アート百花繚乱!
坂本龍一氏をゲストディレクターに迎えた「札幌国際芸術祭」は美術メインにアート全般、
「パシフィック・ミュージック・フェスティバル」はクラシックのフェス+若い演奏家への教育、
そして7月から8月の2ヶ月に渡り、ジャズで街が埋め尽くされる「サッポロ・シティ・ジャズ」、
他にも演劇やロックの祭典、更に花火大会までめじろおし。
そんななか、サッポロ・シティ・ジャズにて、またしても本格的なライヴを観る機会が訪れたので
ライヴレポというかたちで書いてみることにしました。


☆またもラッキー
・昨年のKeiko Leeに続き、今年は山中千尋トリオplusのチケットを懸賞で当てる!
昨年も今年も某レンタルCD店の懸賞をゲッツェ、いやゲットした結果である。
ついているのか、それとも千円以上も一度にCDをレンタルするような層はジャズのライヴなんか
行かないのか、あるいはジャズのライヴに行くような層はレンタルなんかしない(買う)のか。
とにかく、当たったんだから、行っちゃおう。今年は諸事情が重なり、一人での参加。

☆ややこしや!チケット
・これは山中千尋さん側が悪いのではなくて、
「サッポロミュージックテントライヴ」というイベント全体の問題である。
チケット引き替えの仕組みがとにかく分かりづらい、面倒臭い。だってこんな風だもの。
①整列集合(整理番号順に会場前に並ぶ)16:15まで
②座席指定受付開始(好きな席を選んで予約、早い者順)16:30から
③開場 17:30 ④開演 19:00
チケットの整理番号は座席を指定しているわけではない。早く並べばいい席が取れて、
開演ギリギリに到着したら、当日チケットもあるし、もしかしたら座れないかもしれない。
でも座席指定受付の時間早すぎ・・・キツイ。時間潰すのが大変。
だけど①の段階で大行列だった。かなり待った、お陰でちょっと立ちくらみ。
早く行っておいて損はしない模様。
②をすませたら④まで出入り自由。今年は一度帰ることに。
・昨年は冷房が効きすぎで、寒くて寒くて・・・
その教訓から、やや厚着で①~②に出かけたが、万全を期するため、もう一枚着込む。
昨年は長い待ち時間に同伴者と話し疲れてライヴでこっくりこっくりしてしまったので、
その教訓から、30分程度だけだったが、ひと眠りしておく。
支度にダラダラしていたら①の本来の時間に遅れてしまったので、その教訓から、
少し早めに家を再スタートして、開場ちょっと前に会場へ到着。人いっぱい!

☆予想を超える熱い演奏~gdgd
・今年から、天井に「映像投射」という演出が加わった(正確には「復活した」らしい)。
見上げるとプラネタリウムみたいでとても綺麗。ただ、皆、前を見ていたと思うが・・・
・予め、ベストアルバムを聴いて、予習をしていった。
その印象は、「なめらか、しなやか、女らしい」といったもので、
今回の演奏もそんな感じかな?と思っていたら見事に裏切られた。
トリオによる、火を噴くような熱いグルーヴ。
ときに立ち上がり、体じゅうで鍵盤を叩く、激しい演奏。

小中学生のとき弾いてみた体育館のピアノの鍵盤が予想外に硬かったのを思い出す。
凄い力、まるでアスリート。しかも昼・夜の2公演をしているのだ。いやはやタフだ。
・しかし後半、「ビッグバンド」「スペシャルゲスト」と称して、散々煽った末に出て来たのは
どこかの音楽教室の先生と生徒たち・・・・・・
しかも彼らをメインに3曲も。生徒たちのソロをほぼ全員分ピックアップしてまで。
こういう場で聴くには堪えない。勘弁して。教室の発表会でやってくれよ。
山中さんを聴きにきているのに、一気にがっかり、演奏もgdgdだ。
スポンサーに楽器店がいるから、やらざるを得なかったんだろうなあ。
・流石にラストは通常運行で、トリオで締めてくれたし、アンコールもトリオだった。
・山中さんはベストアルバムのジャケ写(2011年)と別人に見えた。3年間で何があった?
黒髪が茶髪になっていたせいか?日焼けしていたせいか?髪型が変わっていたせいか?
わりかし頻繁にMCを入れる。気負いなく、取っつきやすそうなお姉さんという印象。
・実はCD音源(ベストアルバム)の時点でかなりの速弾きを披露しているのだが、
「なめらか、しなやか、女らしい」という固定観念が邪魔をして、気付かなかった。
音源はしなやかで、ライヴはダイナミック、その振れ幅が面白い人なんだろう。
・後ろの方の席のおじさん(ライヴ後に振り返ると、おじいちゃんだった)が、
ずっとうんちくを開演前やライヴ後に喋りまくっていて、うるさくてしょうがなかったが、
あーだこーだ言って、この人は本当にスゴいと褒めていたな。

☆予習アイテム:ベストアルバム「Reminiscenceレミニセンス)」

レミニセンスレミニセンス
(2011/08/24)
山中千尋

商品詳細を見る

聴いたことがない(けど興味がある)アーティストはまずレンタルから始めることにしている。
なるべく直近の作品を聴きたかったのだが、そういうのは全部借りられていてアウト。
「やっぱそうだよねぇ・・・・・・」と心のなかで頷きながら、とりあえずビール、ならぬベストで。
デビュー10周年記念盤でもあり、このアルバムで山中さんは全米デビューも果たしている。
山中さんのオリジナル曲は冒頭の1曲のみで、後は往年の名曲をカヴァー。
ピアノの音色に透明感がある。かろやか。
その効果もあり、過剰に自己主張するのではなく、「音楽」のなかに自然となじむピアノ。

耳馴染みのよい、穏やかでキャッチーで、スウィングして聴きたくなるような曲が勢揃い。
これは名盤、ライヴが終わってからも繰り返し聴いているが飽きない。


山中千尋さんは、音源とライヴの間に素敵なギャップがあり、サービス精神にも溢れた
素敵なピアニストさんでした。
会場があれだけごった返す理由も、1~2曲聴いていたらすぐに分かったような。
色々な世代の人が集まっていたし、誰か誘えば良かったと後悔しきりでしたが、
一人でも浮くことなく楽しむことができました。
今年は冷房問題も解決されていたし、いい雰囲気の会場をつくったスタッフさんに感謝です。
楽しかったなぁ。
他のアーティストのライヴにも、他のフェスにも、行ける範囲でどんどん行ってみたいですね。


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【ライヴレポ】access TOUR 2014 S@札幌PENNY LANE 24【だいぶ辛口】

久々のライヴレポは、某T2N氏と約束した通り、先月行ったaccessのライヴです。
先月って・・・おっせーよ!って言わないでください。色々忙しかったもので。
だからその、細かなところ(セットリストとか)は覚えていないんですが、
もともとオールスタンディングの最後列でひっそり佇んでいたので、
メンバー2人の姿かたちだとか、動きだとか、そういうのは全然見えなかったし、
予習不足で強行して行ったので(後述)、元々曲目わかんないってのもあります。

え?まだaccessってやってたのかって?90年代で解散したんじゃなかったのかって?
いえいえ、私も去年ぐらいに初めて知ったんですが、2002年に再始動したんです。
そして、インディーズレーベルになっちゃってますが、現在でも新曲をリリースしたり、
こうやってライヴをしたり、してるんです。
浅倉大介さん(以下、公式の渾名の「大ちゃん」で)はしょっちゅうTVで観ますが、
相方の貴水博之さん(以下、同上「ヒロ」で)もバリバリ活動中ですよ!

去年あたりにようやく音源を集めたり動画を観たりするようになったという新参者、
大変おっかなびっくりながら、初めてライヴに行ってきました。
そんなわけでレポです。最初のライヴレポ(Salyu)から約5回目になるのかな。

最初に言っときますが、私はこのユニットを割と外側から観ているライトなリスナーです。
ドライなこと、外側から見えた客観的な景色について、結構書いちゃってます。
コアなファンの方々のお怒りを買うかも・・・・・・




○ええっ、アイドルみたいなノリなの?どうしよう?
大きな掲示板のスレを見ながら、彼らについて色々と基本知識や予備知識は得ていた。
「ここに来る!ライヴ行ってみようかな?」そう思い立ったはいいが、逡巡が半端なかった。
だって・・・
・振り付けがあるの?みんなでやるの? 
・ペンライト?タオル?黄色い歓声?みんなで歌うの?
・えっそれってまるでアイドルのコンサート・・・そんなディープなファン、ディープな空間に
ついていける自信、全然ない・・・つか引くわ・・・どうしよう・・・ついていける?
・全国津々浦々で行なわれるライヴをいくつも参加する強者ばかりなの?それ無理・・・
・90年代(いわゆる、みんなが知ってるあの頃)なら音源全部持ってるし曲もかなり覚えてる。
でも再始動後は、アルバム3~4枚+オールタイムベストで止まってる=10年代ノーチェック。
いいの、そんなライトファンが行っちゃって?

しかしここは勇気と賭けで、行ってきちゃった。チケットは7000円近くしたので本当に賭け。
ところが始まる前から、思わぬつまずきを・・・

○10円も100円も500円もある、でも200円だけがない!
ロッカーの鍵である。
昨今は、友人達の小規模な会場で行なわれるライヴしか行っておらず、荷物をロッカーに
預けるんだから小銭は持ってるのが常識!という常識をすっかり忘れていた。
でもギリギリで行ったから(ぼっち参加で、待ち時間が苦痛だったため)もう5分もない!
そばにあるジュースの自動販売機に500円を入れるが、なぜか返ってきやがる。
千円入れるという手があると今になって気付いたが、勿論後の祭り。
完全にテンパって、鍵をかけられないままロッカーを離れ、貴重品持って会場へ。
皆さんは気をつけましょう。って、常識か。

○初心者・ぼっち・予習不足・振りわからない、超アウェイですが大丈夫でしょうか
オールスタンディング、最後尾にちょこんと佇む。ワンドリンク、水のペットボトル。
ものすごく緊張しながら最初の曲を迎えた。何と1stアルバム収録曲「BE NUDE」。
PAがうまくいってなくて、「かつてアリーナでやってたユニットがこんな音響でorz」っていう
瞬間があり、余計に不安になったが、周りに合わせて振りをしてたら段々ほぐれてきた。
前方に、accessのライヴに来慣れてるっぽい女子二人組がいて、ノリノリで踊ってたので
彼女達をガン見しながら、見よう見まねでそれっぽく振る舞ってみる。
お、何とかなりそうかも! あ、結構楽しいかも!
MOONSHINE DANCE(accessで一番好きな曲)とかもう完璧!
次来たときは、皆と一緒に歌っちゃってもいいかな?(でも多分うるさいと苦情くるな)
結構何とかなるもんだった!
どちらかというと、体力がきつかった。。酸欠にもなりかけたし、最後尾で正解だった。
前~中列で最初から最後まで歌いまくっていた皆さん、物凄い体力と情熱だよ・・・

○暑い
札幌、4月末、なのにお昼の気温は20度超えというありえない天気。
ステージ上のふたりは当然、下で観ている我々も暑い。
脱水気味でもあった。ペットボトルで頻繁に水を飲むが、あたまいたい、きつい。

○実は同じ会場で私もライヴしたことがあるけど、プロとの差はやっぱり大きいわ
そう、大学時代、サークルの定期演奏会で、バンドのヴォーカリストとして
今回観に行った会場の、全く同じステージに立ったのである!
でもやっぱこのおふたりは全然違う、あたりまえだけども。
それを何より実感したのが、ステージの使い方。
上手へ下手へとにかく動け。「お立ち台」らしきスペースが上手・下手両方にあったけれど
そういうのをフル活用して魅せろ。
衣装、アクション、それらもパフォーマンスのうち、恥ずかしがらないで鮮やかに。
後ろの席までも煽っていこう!
うーん、あの頃出来なかったことばかりで、一瞬だけ苦々しい思い出と向き合うも、
プロになれて、続けていけるのってこういう人たちなんだな、と納得、あとは楽しく鑑賞。

○ついBoom Boom Satellitesと比べてみてしまう悪い癖――音楽的魅力を探れ!
この会場に最後に来たのは丁度、ブンブンサテライツの6thアルバムのツアーだった!
いや、sleepy.abか?
ともかく両方の兼ファンとしては、ついつい比べて観てしまうんだな。
そこから図らずも、accessというユニットの音楽性について、凝視することと相成った。

<サウンド>
これは名勝負だった。中野さんVS大ちゃんの直接対決を観てみたい気がした。
もはやイントロ当てクイズと化した超アレンジ、歌い出しまで曲が全然わからない。
時々いきなりピタッ!と静止して、何事もなく続いたりするのには驚かされた。
それに合わせられるヒロもぱねえ。グルーヴというより、シンセVS歌のバトル。
一個一個の音の密度がすげえ。歌もないのに、間奏やアウトロで踊っていたのは
きっと私だけではなかったはず。
大ちゃんすげえ。完全に圧倒された。
このツアーでのアレンジは例年以上に気合いが入っていたという。いいもん観た!

<歌>
えーと、ブンブンの場合、川島さんに歌唱力ってあまり求めていないから・・・
声質は川島さんのほうが好きで、ギター持ってちょっと退廃的な佇まいしてるのが
クールでかっこいいと思って「鑑賞」してるわけで・・・楽しみ方が全然違うんです。
accessは歌ものである以上、やはりヒロには歌唱力を期待して聴くし、観る。
音源から、ヒロ=ビブラートを使わないヴォーカリスト、という図式があったのだが
今回は随所で揺らしていた。ターザンの雄叫びのような、どこかエスニックな
(但し音程がちょっと不安定だったかも)フェイクもところどころ。
体の奥から物凄い声量が出ていて、マイクいらないんじゃないかと思う場面も。
ただ、リズムがあやしい?息が切れてる?という節もところどころ。
まあとにかく、90年代の音源と比べても経年劣化は少ないほうではないだろうか。
これからまた歌い手をする予定のある私にとって、学ぶものは余りに多かった。

<「テクノ×ロック」と「テクノ×ポップス」>
近年のブンブンは、テクノユニットの体裁をとったロックバンドだと自分は捉えている。
ただ彼らの根本はあまりにもテクノで、歌メロが弱く、ロックになりきれておらず、
そこに私は「押しの弱さ」を感じてしまい、こうして軽微な浮気をしている(苦笑)。
一方でaccessは、ポップユニットの体裁をとったテクノユニットなのかもしれない。
一般には逆だと思われているだろうし、私も「シンセを多用したポップス」と捉えているが
今回のライヴに関しては「テクノ」「EDM」が歌とバトルするほど前面に出ていて、
それがとても格好良かった。
accessには私の好物である「ロック」はあまりない。にもかかわらず、魅せられたのは、
「シンセサウンドのおもしろさ」そして「ベテランの底力」が素晴らしかったからだろう。
ギターサウンドと反骨精神だけが「刺激的で面白い音楽」じゃないよ、と、
このところ、ふたり(をはじめとする多くのミュージシャン)に教えられている気がする。

○帰り道――これがマジもんのaccessファン(ヲタ?)だ
鍵を閉めてないロッカーのために、一番に飛び出して、ロッカーに向かう羽目に。
特に何も買わず会場を去る。会場のスタッフだかaccess側のスタッフだか不明だが、
スタッフさん達、愛想とか言葉遣いとか、態度悪いよ。やる気ある?
ふと見ると、外に人だかり。逆側を見ると、灰色のバンが停めてある。
・・・これって、ひょっとして「出待ち」!?アイドルかヴィジュアル系バンドみたい。
引いてしまい、逃げるように地下鉄駅へと歩を進める。
駅のホーム、車内、ライヴ帰りの年季が入ってそうなファン(ヲタ)さんでいっぱい。
2~3人くらいの女の子の集団が多く、感想をダベり合っている。
女の子1人の場合、凄い速さでスマホに何か打ち込んでいる。セトリだろうか?
普段街中ではあまり見ないような、服装にそんなに構わない感じの女性が多め。
そういえばカップルも歩いてた、やたらとおしゃれさんのぼっち女性もいたなー。

○アイドル商売っ気を抜いてくれないと、楽しくても友だちを誘えないよ
このユニットがいまいち「地上」に再浮上できないのは(例えば彼らの先輩にあたる
TM NETWORKは、ばかでかいホールを何日も連続でいっぱいにしているのだが)、
やはり、音楽そのものに特化せず、いわゆる「ヲタ商売」、アイドル商売のノリや
馴れ合いを引きずってしまっているが故だろう・・・。
40過ぎたら(いや、本来なら30過ぎたら)、アーティストに移行・進化してくれないと、
見てる側がキツイんです。
かつてのaccessは、「アイドルに間違えられながら」、革新的な音楽を打ち出して、
それは後続のアーティストに小さくない影響を与えた。
つまりふたりはあくまで「アーティスト」のつもりで音楽を作っていたということ。
それがいつから「停止」あるいは「退行」してしまったのか?
本人達もファンも、時代に取り残されてしまった者同士、だから今でも辛うじて
成り立っているんです、なんてちょっと哀しすぎる。
せめてかつての気概だけでも取り戻してくれないだろうか。
その兆しが、今回の意欲的な取り組みだったなら、願ってもないのだが。
だって現状では、友だちに堂々と好きと言えないし、ライヴにも誘えない。
「色々と残念なユニット」としか言いようがない。あれこれ瀬戸際なのだろうけど。
厳しい言い方をしたが、冷静にこのユニットを見た印象は、どうしてもこうなる。




にわか気味なのに偉そうですみませんでした。
「ライヴはとても楽しかった。思っていた以上の音楽性を見せつけられて
感動した、圧倒された」

一言でまとめるならこれが感想なのですが、
現状、「accessが好き」と言うと、周りに引かれるか失笑されます。
女性ファンだけでなく、男性ファンも少しずつ増えているいま、
もうちょっと彼らを取り巻く環境が良くなったらなぁと思うのです。
難しいかもしれないけれど・・・



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Akiko Yano×Hiromi:Get Together -LIVE IN TOKYO-「ものまねしたくなる?!ファンキーな歌とピアノVS元気が出るピアノ」

ジャズやフュージョンの理屈はわからないけれど、聴いていて元気が出るから
友人に紹介されて以来、好きなように楽しく聴いているピアニスト、上原ひろみ
そして、彼女と同じくアメリカに本拠地を置き、「近所づきあい」感覚でかるーく
世代をも超えて意気投合してしまったベテランシンガーソングライター、矢野顕子
二人ともかなりトんでるプレイヤーだというのは、特に矢野さんはものまねでお馴染み(笑)。
そんな二人がタッグを組んでライヴを行ってみたら・・・??
という豪華な夢が、東京で大々的に実現したひとときを、記録したアルバムです。

Get Together  ~LIVE IN TOKYO~Get Together  ~LIVE IN TOKYO~
(2011/11/23)
矢野顕子X上原ひろみ

商品詳細を見る


今作より前、上原ひろみ嬢のソロアルバム「PLACE TO BE」にて、彼女のオリジナル曲
「GREEN TEA FARM」を、ひろみ嬢の「ぜひ矢野さんに歌って欲しい!」という切望を受けて
矢野さん×ひろみ嬢のコラボが音源化、という出来事があったのですが、
二人の仲良しぶりはそれからも続き、NHK総合の音楽番組「SONGS」では二人で並んで
ラーメンズルズル(ラーメンの曰くは後述)という楽しすぎる登場!
そのときに、今回紹介するアルバムからの曲を二人で披露してくれたのでした。
もう、少し前になってしまいますが。

Place to BePlace to Be
(2010/01/28)
Hiromi

商品詳細を見る

↑これが二人の共演曲が収録された、ひろみ嬢のソロアルバム

「ひろみ嬢の作品のコンプリート欲」というだけで手を出した今作、
実を言うと、矢野さんの歌って、しっかり聴いたことがなかったんです。
ものまね番組でよくネタにされてるなーとか、教授の元奥さんなんだなぁとか、
それぐらいしか知らなくて、どれだけ破壊力があるか想定しておらず・・・・・・
楽しいカルチャー・ショックもといアキコ・ショックにぶっちぎれてしまいながら
聴いている内に陽気になってきちゃった、仲良しコラボの感想をぽつぽつ書きましょう。


編曲は#2,#5以外全てひろみ嬢。

#1 「CHILDREN IN THE SUMMER」
糸井重里さんが作詞、矢野さんが作曲した、夏休みをイメージさせる曲。
歌や演奏、歌詞には当然清涼感があり、ひろみピアノも普段よりPOP、
「クラムボンのミトさんの演奏?」って勘違いしそうなカルいノリ。
矢野さんの歌がメロディラインを丁寧になぞり、美しい歌声を披露・・・とか
うっとりしてたらすぐにうちのめされてしまう。
独特の、素っ頓狂なあの個性。よくものまねされている、あの節回し。
純朴な楽曲ではやはり収まらない。アウトロ、ひろみも早くもぶっとばし出す。

#2 「あんたがたアフロ(あんたがたどこさ&AFRO BLUE)」
#2と#7は、2曲の全然違う曲をメドレーにして、行ったり来たりしながら
1曲で2度以上おいしい、彼女達らしいおもしろ企画。
静寂と優美の、ピアノ2台によるデュエットが、さらさら流れるように繰り広げられる
「AFRO BLUE」と、お馴染みのわらべうたを超個性的にアレンジした「あんたがた~」。
それにしてもものすごい「あんたがたどこさ」の矢野節。もうめちゃんこ。
メロディラインにもリズムにも、乗ってるのか壊してるのか?いっそパンキッシュ!

#3 「CAPE COD CHIPS -LIVE IN TOKYO-」
矢野さんの詞、ひろみの作曲。
気持ちがちょっと離れてるかな?という関係のパートナーに向けたメッセージを
ポテトチップスを仲介として歌いあげるという、ユニークな歌詞。
甲高くぶっ飛びまくるサビのメロディラインがかなり個性的。
特に最後は高い、高い!矢野さん、ほとんど叫びながら歌っている。
こんな超個性的なメロは矢野さんの曲だろうと思ってクレジットを見ると
ひろみの曲で驚く。ひろみ、それだけ矢野さんの超個性をわかっているということか。

#4 「LEAN ON ME」
カヴァー曲、全英詞。
ここまでの少々奇抜な矢野顕子節は一休みして、しっとりと歌いあげ、演奏する。
仲良し二人による、ピアノでのお喋り。
因みに矢野さんは、前回の記事で書いた大貫妙子さんとも仲良しなのだとか。
友達、仲間がいつもいっぱい。明るい矢野節は、ご本人の人柄をしのばせる?

#5 「学べよ」
作詞も作曲も矢野さん。
もう何もかもがぶっこわれている。
「ぶっこわれてる脳は 乾くばかり」っていう歌い出しって。
「泣くだけ泣いたら はい、次、行きます!」のくだりは特に飛びまくり。
失敗したのか、失恋したのか、とにかく超ショックな出来事にぶつかって、
怪我して、泣いて、じゃあそこから学ぼう!と這い上がろうとする詞。
この二人、ただじゃ転ばなさそうである。
低い所でさわがしく、気持ちの混乱を表現しているピアノアレンジが巧み。

#6 「月と太陽」
作詞も作曲もひろみ。
ここまでの矢野さん曲がかなりトんでいながら、しかし絶妙なバランス感覚で
どっしりと立っていたので、この曲は心なしか、頼りなく、生真面目に聞こえる
気がしないでもない。二人の性格の違いが出ているような感じもある。
この曲に関しては、矢野さんが、ひろみの表現したい歌を伝えることに専念している。
全く奇をてらわず、優しく包み込むように、純真でまっすぐなひろみの世界観に
命を吹き込む。
アルバム(ライヴ)中で異端な曲のようで、すんなり馴染んでいるMagic。

#7 「りんご祭り(DON'T SIT UNDER THE APPLE TREE&リンゴの唄)」
楽しいメドレー再び。ライヴ録音らしく、大歓声からスタート。
ファンキーでハネててノリノリ、グルーヴィーな「~APPLE TREE」。
ピアノ2台+歌だけで、ここまででっかいグルーヴが生まれている。
そこに驚いているといつの間に、「赤いリンゴに口びるよせて~」と
レトロな、お馴染みのあの歌へとなだれ込む。
ハネたまんまで憂いている。悲しげなのに、全然悲しくない。
くせになる新解釈。こちらも、両曲を行ったり来たり、フリーダム。

#8 「ラーメンたべたい」
「何のこっちゃ?ふざけてるのか?」と度肝を抜かれるタイトル、
「SONGS」冒頭で二人がラーメンをかっこんでいるのはこの曲に因んで。
ひろみの大食い・早食いが凄かった(笑)。流石、世界を一人で放浪してるだけある。
ところでこの曲が歌っているのは、どうやら、失った恋(愛)について。
気丈にしてるけど本当はこたえるものがあって、ヤケでラーメンを一人で
たべたい(たべる)という、ちょっと切ない矢野顕子ワールド。
強がりだけど弱くって、弱音を吐いてても強くって、大人の女は一筋縄ではいかない、
けれど何だかんだいってやっぱり強い!そんな矢野さんの姿が見えてくるようだ。
「今度くるときゃ みんなでくるわ ばあちゃんもつれてくる」って、
心許ない時こそユーモアセンスを発揮できるのがカッコイイ大人の証拠。
アレンジは、はっきりした形を保っていないような、どことなくファジーな旋律。
複雑で、完全にどこかに着地できない、ムズカシイ感情の機微をうまく表している。
そして、大喝采と「どうもありがとう!」の声で、賑やかに幕を閉じる!


フツーの人に比べてテンションがとっても高い、パワフルでハイな感性を
持って生まれた「特殊」なふたりが、偶々近くに住んでいるという縁も手伝って
出逢い、年の差も超えて、おそろしくストレンジなタッグが誕生した。
元気が出るピアニストと、元気が炸裂する歌うたいの組み合わせ。
エネルギッシュでファンキーな演奏が、楽しさをわけてくれるはず。

ひろみの個性も相変わらず強いけれど、それを遙かに凌駕する(ひろみが矢野さんに
合わせている部分も多いというのもあるが)、矢野顕子のぶっとんだ個性は圧倒的。
こりゃものまねして笑かしたくもなる。カルチャーショックものの超個性、すごいや。



個人的な話ですが、実は明日からの3連休で、3年ぶりに実家に帰るのです。
祖母の容体が余り良くないと知らされて。
で、ぶっちゃけ、私、両親との関係に問題大アリで、凄く緊張していて・・・。
体調を崩すほどに緊張していたのですが、このCDをかけたり、記事を書いていたら
何だか元気になってきた!!
この二人がくれるエネルギー、パワー、言葉のアヤどころでなくホンモノのようです。
何度聴いてもぶっとんだアルバムですが、今日ばかりは、二人に頭を下げたい勢い。


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ケイコ・リー:ヴォイセズ Ⅲ&ライヴ(フェス)の簡単なレポート「触れやすく抜け出せない・・・魔性の声に溶けてゆく」

初夏のある日、私は実家を離れて以来何かと世話になっている叔母を誘って
その時期、市をあげて1ヶ月間にも及んで行われている、大規模なジャズフェスの
目玉企画である、街の公園のど真ん中に2階建ての特設テントを設営して開かれる
日替わりライヴに初めて足を運んでみたのでした。
某レンタルショップのタイアップがついていた為、そこの店でチケットの懸賞を
見事当ててしまった事から実現した贅沢体験でした(1枚5,000円×2枚もタダでゲット!)。
そして、そのアーティストこそが、今回書く女性ジャズヴォーカリスト、
Keiko Leeケイコ・リー)なのでした。
いつもパンフを見るたびに、「大物っぽいし、歌ものだし、一度は行ってみたい・・・」と
思いながらも、テントでのライヴのチケットの高さに、諦めてしまっていました。
それが念願叶っての参加と相成ったわけです。
だからといって、音源を何一つ聴いていかなかったのは、ちょっと舐めていたからかも・・・
きっと行けばわかるだろうと。
まぁ実際行って聴けばある程度ついて行けたけれど、今回紹介するベストくらいは聴いていたら
もっとまともに楽しめていただろうに・・・と今では悔やまれます。

そんなわけで、ライヴ後になってから、あの日のライヴの要所をうまく掴んでいるだろうと
予想されたので、聴いてみたのが「ヴォイセズ Ⅲ」というベストアルバム。
以下、一旦ライヴの感想を離れ、アルバムの簡単な全曲感想を。



ヴォイセズ3ヴォイセズ3
(2011/11/09)
KEIKO LEE

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大体5年ごとにベストをリリースしていて、本作は3枚目のベストアルバムになる。
1枚目や2枚目のベスト等に収録していた人気曲も、そのまま、または2011Versionとして
収録されているので、ケイコ・リーの全体像を掴むにはうってつけの作品といえる。

1 ONE HUNDRED WAYS
クラシックギター×低く囁くケイコ節。少しエキゾチック。リゾート気分でゆったり。
柔らかいヴォーカルが、親しみやすくアルバムの世界へと誘う。

2 I CAN’T MAKE YOU LOVE ME [2011 refine version]
洗練された音に包み込まれながら、流れるように繰り広げられる、オトナジャズ。
ダイナミックなドラム、溌剌としたピアノ、間奏などではサックスが彩る。

3 I CAN’T HELP IT
ずっしり響くベースがリードする、軽やかでキャッチーな曲。
コード展開が実にJazz/Fusion。サビの「Can't Help It」が印象的で、頭に残る。

4 IN THE MORNING LIGHT(朝陽の中で微笑んで)
ユーミンの曲「朝陽の中で微笑んで」をカヴァー。何とケイコはユーミンの親友なのだ!
他の彼女の楽曲に同じく、あえて英訳し、淋しげなピアノの旋律に寄り添ってしっとりと。

5 IF I SHOULD LOSE YOU
屈強なリズム隊に組み伏されながら、いかした都会のグルーヴが展開される。
ヴァイオリンが顔を出したり、加工されたケイコの声が用いられたりと、クールなナンバー。

6 FEVER [2011 refine version]
Ba×Dr×Pfの完璧なセッションにケイコがスッと混じる。変幻自在なメロディライン。
一つのフレーズの繰り返しを基調にどんどんヒートアップ、転調も鮮やかにキマっている。

7 I DIDN’T KNOW WHAT TIME IT WAS
軽やかに跳ね回るようなピアノと、がっちりしたアンサンブルがキモになっている曲。
ジャズらしいコード展開のピアノと戯れるような、楽しいムード。

8 THAT’S ALL
ホテルで、窓から海を眺めているみたいに、ムーディーでメロディアスなナンバー。
スムースなサックスは窓辺に飾った花瓶の花か。さっぱり、でもしっとり。

9 TELL ME A BEDTIME STORY
ハービー・ハンコックのカヴァー。低音から高音まで、フリーキーに蠢くケイコの声に
高いテクニックを見せつけられる。夜更けあたりが似合う。朝靄なんかも見えそう。

10 FRAGILE [2011 refine version]
スティングのカヴァー。歌詞がずっしり重くのしかかる。ぜひネット等で訳詞を見てみて
ほしい。マイナーでシリアスな曲にのせる歌声は、淋しく、それがどこか甘美な魅力を放つ。

11 A HOUSE IS NOT A HOME
ディオンヌ・ワーウィックによるカヴァーが有名だが原曲はバート・バカラックの曲。
穏やかで温かみのあるメロディや盛り上がりの中でも、崩れない冷静さとアーバンな雰囲気。

12 THE LADY IN MY LIFE [2011 refine version]
マイケル・ジャクソンのカヴァー。わりと原曲に近い仕上がり、キーも変わらない。
しっとりした歌声や演奏の合間に朝日のような煌めきを内包しているように感じられる。

13 DON’T KNOW WHY
リリースから10年で早くもスタンダードと化している、ノラ・ジョーンズの名曲を。
ノラもケイコもスモーキーヴォイスだが、こちらは夜とお酒が似合うアダルトなノリがウリ。

14 BRIDGE OVER TROUBLED WATER
サイモン&ガーファンクルのお馴染みの名曲「明日に掛ける橋」をカヴァー。
柔らかくふくよかなタッチで涼しげに歌い上げる。スパイスとして、低音をちらりときかせて。

15 WE WILL ROCK YOU
まさかあの情熱的でハードなこの曲を、ここまで徹底的に冷たく無機質に仕上げるなんて!
憂いさえ湛えた声が重なり合う瞬間には鳥肌が立つほどゾクッとする。発想の大転換の勝利。

16 THE VERY THOUGHT OF YOU
ライヴ録音と思われる(拍手などが入っている)。凪のように静かで美しいバラード。
ケイコの声がピアノととても合うのは、彼女が元々ピアニストだったことと関係があるのか?


ただのゆるい「歌い方」だけでは、この「弛緩感」は出ないと、彼女の低音を聴いて確信した。
全身の力が抜けきっていないと出せない音域である。やっぱり世界レベルは次元が違う。
どんな曲調にも、楽器にも馴染む、溶けこんでいく柔軟さ。
また、親しみやすいけど通俗的にならず、アーバンテイストを貫いて一線を引くのも特徴。
弛緩しているが常に冷静。こんなスタンス、どこにでもあるようで、どこにもないのでは?
聴きやすいと気軽に手に取ると、その奥深さに抜けられなくなる。
この声、この人、思っていた以上にスゴイ。



さて、話は再びフェスでの特設テント下、叔母と共に訪れたライヴ会場へ。
冷房が効きすぎで、寒くて凍えそうだ・・・!とお手洗いに行くと、鍵がかからないときました。
ずらりと並んだテーブルが小さくて、席と席の間隔が狭すぎ。食事も自由に頼んで食べて
楽しめるステージなのに、一品頼んだらそれだけでもうスペースがいっぱいになってしまうし・・・
あーもう突っ込み所が多すぎる。あれこれ、あれこれ、叔母と愚痴ります。来年は改善してよ!
そのうち私の隣のおばさまと斜向かいになった叔母が意気投合、やいのやいのご歓談してました。
ケイコの大ファンで、ものすごい量の音楽を聴き、ライヴに行っているとみられる一方で
ジャニーズも聴くという、雑食でパワフルなおばさま。好奇心とエネルギーは比例するんですね。

いざ、開演。ケイコは当然のように露出高めなワンピースで登場。さ、寒くないっすか?
私達のように「初めて」「何となく」で遊びにくる層が多いことを考えて、カヴァー曲を沢山
盛り込んでくれる親切設計。「ヴォイセズⅢ」の曲の他にも、ビートルズの「Come Together」
「Across The Universe」、マイケル・ジャクソンの「Human Nature」、ベン・E・キングの
「Stand By Me」といった、老若男女お馴染みの楽曲をこれまでもカヴァーしてるようです。
私達の目の前には白人のシニアの夫婦らしきふたり。結構ノっていましたね。
通常営業のしっとりアーバンなオリジナル曲に、安らぎすぎて、あとは気疲れなどが出て
リラックスを通り越してウトウト。叔母が私を覗き込んでいるのがわかりました(苦笑)
すみません・・・寝入ってしまわないように必死で抗うのが大半に。あぁ、今となっては
「勿体ない、なさすぎる」の一言に尽きますが、久しぶりに叔母に会って気をかなり遣って
それで疲れていたのもあったのです。

全体的に「和み」タッチで進んでいったライヴですが、やはり「We Will Rock You」になると
その場の空気が一気に変わりました。皆がはっとして、演奏にくぎづけになっていた印象。
目の前の白人さんもかなり喜んでいました!

ジャズ/フュージョンはリラックスできていいんですが、今回はリラックスしすぎてしまい
大反省。でもだって、ケイコの至福の中低音や、スモーキーヴォイスには抗えまい!
今度ライヴを観る機会を得られたら、前日も当日もめちゃめちゃ寝てから行きましょう。
何で寝不足のまま行ってしまったんだろう・・・日頃の不摂生も改めて反省したライヴでした。


最後に、記憶にある方もいるかもしれませんが、「We Will Rock You」のケイコヴァージョンを
珍しく、動画でぺたりと。2001年に「日産ステージア」という車のCMソングになったそうです。
私はこの動画で改めて観て/聴いて、感極まって目から液体が・・・・・・カッコイイ!
We Will Rock You-Keiko Lee



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Ramones:エピローグ  Last Show We're Outta Here!「不変のラモーンズ・スタイルという普遍・・・最後は楽しいお祭り騒ぎ」

1976年にデビューしたRamonesラモーンズ)は、それからちょうど20年後に
故郷以上にホームグラウンドとなったL.A.で、解散コンサートを開きました。
この様子がCDに収録されています。

ラスト・ショウ (ウィ・アー・アウタ・ヒア)ラスト・ショウ (ウィ・アー・アウタ・ヒア)
(1997/12/03)
ラモーンズ

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微妙にグロなイラスト、にがて・・・8作目「Too Tough To Die」でヒットなんて吹っ切れて以来
やりたい放題になったといったけれど、こういう方向にいくのは勘弁・・・
まぁまぁ、これで終わりってことで。
ところで、どこまで狙ったのか、それとも只の偶然なのかもしれませんが、この青年って
どことなく当時のC.J.に似てみえるのは気のせいか・・・?
腕にタトゥーないけど。

そしてこのアルバムを聴いてみました。
ブックレットに、ジョニーの20年来使い古したモズライトの写真が掲載されていて
これはなんかグッときました。塗装なんてボロッボロで、哀愁と貫禄があって。
既に脱退していて、ゲストの一人としてライヴに参加したディー・ディーが
歌っている姿と共に、「五人目のラモーンズ」のようにメッセージが載っているのも
ちょっと胸アツ。
驚きなのは、メンバー写真などに写っているジョーイに全然歳くった感じがしないことで
うら若きシャイな乙女みたいに見える写真すらありましたよ!!
クソガキ悪ガキ丸出しのC.J.、オッサン丸出しのマーキー(ジョーイとマーキーは
髪型とグラサンのせいで時々被って見えるけど、その写真では全然被らない)、
相応に年を取ったジョニーの中で、肌の色も雪みたいに真っ白だし、びっくりしました。
ライヴではデカいダボ服を着て、声もぶっとくなったので、太ったかと思っていたのに。

さてさて、ブックレットにもある程度このライヴの雰囲気や内容が反映されていますが
聴いてみた感想~レビューを軽く書いてみましょう。


オールタイム・ベストのような選曲
1stの曲から90年代にリリースした曲まで。オリジナルからカヴァー曲まで。
バンド名義クレジットの曲、もういないメンバー(ディー・ディー、リッチー)の曲、
ジョーイやジョニーの曲、このライヴ・アルバムのプロデュースとミックスを担当した
ダニエル・レイもクレジットされている曲、などなど・・・
最後だし、幅広く選曲されている。曲順もリリース時期バラバラで、シャッフルみたい。
何が出てくるかわからないびっくり箱のようなセットリスト。
さしずめこれはオールタイム・ベスト。音質が微妙なのがちょっと惜しい、まぁライヴだし・・・

後半はゲストいっぱいのお祭り騒ぎ
アルバムにクレジットされているSpecial Guest Musiciansは以下の通り。
Dee Dee Ramone,Chris Cornell,Ben Shepard,Eddie Vedder,
Lemmy Kilmister,Tim Armstrong,Lars Frederiksen

豪華。2004年のジョニー闘病を励ますライヴ(企画当初は「ラモーンズ30周年記念ライヴ」)
「Too Tough To Die」と雰囲気が似ているし、そちらにも登場するメンバーも
ぼちぼち居る。前半でもシリアスというよりメンバーもファンもかなり吹っ切れていて、
それを更にヒートアップさせる役割を果たした面々。それぞれ個性的で楽しい。
なかでも、トリでジョーイと一緒にカヴァー曲「Anyway You Want It」を歌った
パール・ジャムのカリスマヴォーカリスト、エディ・ヴェダーがいい。
エディは後にジョニーの親友となり、ジョニーの最期を看取るほどの仲となる。
ブックレット内の写真でも、エディとジョニーが一緒に写っていて、粋な計らい。

C.J.が居てくれてよかった~バンドの若返りと活性化に成功
最初に彼を見た時、その印象はきわめて悪かった。
「何だこのチンピラみたいな、ヘラヘラした頭弱そうなガキは」
連載を8回もやるうちに、ディー・ディーのバンドへの貢献度の高さを知り、彼への思い入れが
強くなり「ディー・ディーのいないラモーンズなんてラモーンズじゃないやい」と思うに至って
いたタイミングで、メンバーの一人としてしれっとメッセージを書いているC.J.の姿があって。
(似たような「イラッと」をマーキーにも感じたかもしれないが、気のせいだろう)
しかし、このライヴ・アルバムを何度も聴いて気付いたのは、「これ、C.J.がいないと駄目だ、
老害すれすれのグダグダバンドになりかねない」ということだった。
とにかく必死でひたむきだ。89年のディー・ディー脱退を受けて後釜として加入して以来、
私が書いたようなバッシングの声もたくさんある中で、他のメンバーより一回りも二回りも
年下の彼は、メンバー達に追いつこうと奮闘した。その若さが結果的に、バンドの若返り、
テコ入れ、活性化に成功したのだと思う。ハイトーン・ヴォイスもディー・ディーと同じで、
「ワン、ツー、スリー、フォー!」に始まりよくコーラスしよく歌い、なかなか歌もうまい。
正直、他のメンバーが歳をくってダレがち(マーキーが同じ曲で何度もトチったり、
ジョーイが歌い回しを弄りすぎていたり、サビの繰り返しをサボったりしている)で、
彼らだけでは「これは肩を叩かれても仕方ないかも」と感じていたところを、うまいこと
C.J.が救っている。彼を選んだのはジョニーなのか?あまりにもナイスな人選である。
ディー・ディーもいいけれど、彼もまんざら悪くないじゃないか。そう思えるようになった。

高速、MCほぼなし、ハイテンションのスタイルは不変~激動の中、変わらないもの
ラモーンズのライヴは、2ndや4thなどのボーナス・トラックに収録されているように
原曲より速く、MCを殆ど挟まずに次々と「ワン、ツー、スリー、フォー!」と畳みかけ、
最初から最後まで全力投球、ギターやベースはずっとダウンストローク一辺倒。
そのデビュー前からのスタイルが解散ライヴに至っても殆ど変わらない(一部、キー下げ、
簡単なMC、後期あたりはジョニーもストローク数を半分に減らしたりしていた、などの
変化もあるが)のがなんとも彼ららしいし、凄い。
半数以上のメンバーの加齢に比例して、ハイテンションと力みのなさの両立が図られており
各々が無理なく演奏を続けられ、聞き手も心地良く聞ける、見られるようになっていながら
原点のスタイルは変えない。恐らくこれも、同じギターに同じ髪型というスタイルを貫いた
ジョニーの意図だと思われる(彼にしてみれば、ジョーイやマーキーはダラけているように
映ることが多かったかもしれない)。やっぱり、ラモーンズはスタイルを貫くほうがいい。
5th~7thで迷走したのはスタイルを不必要に弄ったからで、8thで元のスタイルに戻してから
また彼ららしさを取り戻すことができたと本人達も語っているではないか。
メンバーも半分は変わった(ベーシストは2人、ドラマーは4人もいる)し、言うまでもなく
時代も変わった。ジョーイも見た目や歌い方をかなりワイルドに変えて華が出たし、
ジョニーも・・・そりゃあ何かしら変化があるはずだ(笑)。
けれど基本のスタイルは不変。それはきっと「普遍」にも繋がっているのだろう。

ミスも含めてありのままを収録した潔さも、これぞラモーンズ。まだ当時(リリース時は
1997年)は、今のようにオーヴァーダヴや差し替えの技術が発達していなかったのも
あるだろうけど、そういうちょっとアンラッキーなところも彼ららしい。


お疲れ様でした、ラモーンズ。
連載では彼ら史上最も辛かった80年代初頭をどうしてもフィーチャーしなくてはならなくて
(リマスターがリリースされている都合)「辛いことばかりで報われないバンド」という
印象をつけてしまったかもしれませんが、90年代になると彼らをリスペクトするバンドや
バンドマンがたくさん表れて、状況は一気にアウェイからホームに転じています。
「ロックの殿堂」に選ばれたり、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組の
アーティスト」の第26位にランクインしたりと、今では揺らがぬ評価と根強いファンを
獲得して、マーキーは今年アンドリューW.K.と一緒にツアーをするなど、活発に活動中。
C.J.も2010年に来日。リッチーも来日すると聞いたことがありましたがどうなったのか?
あまりにも生き急ぎすぎたのか、オリジナルメンバーの3/4は天に召されてしまいましたが
空の上からメンバーやファンを見守ってくれていることでしょう。
ジョニーは、駄目出しかな?

とっつきやすい入門編としてはこのアルバムがオススメ。私もここから入りました。

ラウド&ファスト:ザ・ベスト・オブラウド&ファスト:ザ・ベスト・オブ
(2003/02/19)
ラモーンズ

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ジョニーが選曲を担当。
私情を挟まず、ファンに人気のある曲をいつでも演奏してきたジョニーならではの、
時期ごと、アルバムごとの名曲を選りすぐったセレクションで、個々のアルバムにも
入りやすいと思います。

途切れながらではありましたが、洋楽バンドでは最長連載になりました。
長いあいだ読んでくださった方々に感謝します。


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Ramones:その4 ロード・トゥ・ルーイン「I Just Want To Have Something To Do~シリアスな現実をめいっぱい音にぶつけて」

前作、3rdアルバムの段階で、いわゆる「第二次ブリティッシュ・インヴェイジョン」、
つまりセックス・ピストルズなどの台頭に、ブレイクのチャンスを潰されてしまった
不運なRamonesラモーンズ)。ほんの些細なタイミングのズレだったのに・・・
とにかく彼らは時代の大きな波に乗り損ね、ヒットのチャンスを水に流し、
華々しい暮らしといったロックンロールの幻想は徒花となってしまったのです。

「俺たちは一生売れないパンクロッカー、バンで年に300日以上
世界中を回る暮らしを続けていくことになりそうだ」

ラモーンズのメンバーは、自らの命運をこの時期に何となく悟ったのだそうです。
屈辱と幻滅。うっすらと見えてきた、果てなく続く労働者のようなロック人生。
普通ならここでくじけそうになりますが、こんな怒り、理不尽さこそが彼らの原動力。
だから今回の主役・4thアルバム「Road To Ruinロード・トゥ・ルーイン)」は
ロック史に高らかにその名を轟かせた初期作3枚に負けず劣らずの傑作になりました。

ロード・トゥ・ルーイン+5ロード・トゥ・ルーイン+5
(2005/06/22)
ラモーンズ

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ラモーンズの4人がイラストに!ジョーイ、ジョニー、ディー・ディーはともかく
「奥にいるドラマー」が小さいし心許ないぞ・・・
彼はオリジナル・ラモーンではないし、新入りだから仕方がないのです。
そう、この時期は人事異動もありました。
色々なことがありすぎた4th、早速レビュー~感想といきましょう。


・トミーからマーキーへ~タイトなプレイがバンドサウンド全体を引き締める
ツアー漬けの生活に、ドラマー兼プロデューサーのトミーは「密室恐怖症」に陥ってしまい
疲れ果てた彼はバンドを脱退。プロデューサーとして本作を見守る立場のみ継続することに。
新しいドラマーが必要となったとき、ジョニーが見つけてきたのがマーキー
年齢もオリジナルメンバーとそんなに変わらないし、なかなかよいマッチング。
そして何より、マーキーのタイトなプレイは、バンドサウンドをグッと引き締めた。
トミーも駄目ではないが、とりわけ本作のマーキーのプレイが自分は大好きだ。
お馴染みのギターやベースや歌声も締まって聞こえる。
これは、バンドサウンド強化を図って、ジョニーやディー・ディーなども腕を振るった成果
でもあるが、ドラムは往々にしてバンドアンサンブルの全体を決定する楽器だから、
本作でタイトなサウンドへの飛躍に成功したのは、マーキーが来た功績が大きいと思われる。

・世界観の決定的な変容~バブルガム・ポップからシリアスな現実との闘いへ
軽快でファニーで、今にもポンポンと弾けそう、飛び跳ねそうな、まぶしく愉快な
2ndや3rdの「バブルガム・ポップ」の世界がこれまでのラモーンズの身上だった。
当時の彼らはまだ、無限の未来を無邪気に信じていた。
しかしそれは目の前で無惨にも切り刻まれ、彼らは打ちのめされた。
これからの彼らを待ち受けているのは、しんどいばかりの果てしなく続くあぜ道。
無常な現実に追い詰められ、怒りに燃え、彼らは持ち前の負けん気と打たれ強さをもって
正面から現実と対峙する道を選んだ。
おもしろおかしいジョークはほぼ影を潜め、ハードなサウンドや楽曲にのせて
決意、悔しさ、憎悪をまっすぐにぶつけている。こんな彼らもカッコイイ。
道化師達の素顔、等身大の姿。今回初めて露わになった、それらに共感することができる。
この路線でもう少し続けてみてもよかったかもしれないのだけれど・・・

・やべえええええええ編
あえて英詞のままで紹介する。#8「Go Mentalゴー・メンタル)」という曲だ。

I've killed my family
They thought I was an oddity
Life is so beautiful
I am a vegetable
Mental!Mental!
I've gone mental
I've gone mental

あーあー、ガチで病んでしまっているよ。
ドキュメンタリー映画「End Of The Century」で、バンドを始める前のジョーイ青年が
精神病とみなされて入院させられてしまい、医師から「この子は一生社会の役に立てないかも
しれない」と衝撃の宣言をされるというエピソードがあった。
もしかしたらそのとき、ジョーイは内心、こんなふうに憤慨していたのかもしれない。
家族を皆殺しにしてしまいたいくらいに。
今回のトミーのエピソードも含め、精神的に不安定なメンバーはラモーンズにはいくらでも居た。
クスリに頼ったり、お酒に溺れたり、暴力を振るったり、支配的に振る舞ったり、いろいろだ。
まともって難しい。そしてこの時期は特に、バンド全体がナーバスになっていたのだろう。

・なぜにカントリー&ウエスタン?~ディー・ディーの迷い
本作の「名盤」指数を少しばかり下げてしまっている迷曲、#3「Don't Come Close
(ドント・カム・クローズ)」や#9「Questioningly(クエスチョニングリー)」などの
唐突に挿入されるカントリー&ウエスタン調の楽曲たち。
アルバム収録曲は全体的に疾走しっぱなしで、緊張感が絶えないので、ほどよい箸休めに
なってはいると思うのだが、それゆえに完成度が下がり、まとまりを欠いてしまっている。
例えば緩やかなロックを書くなど、他に音楽性を損ねないやり方は幾らでもあるだろうに
なぜ明後日の方向の音楽性に走ったのか、その理由は不明なままである。
解説文では「ディー・ディーのプレッシャー対処法」「奇妙な実験」などなどと、
ケチョンケチョンに貶されまくっている。ここまで言わなくてもいいのに・・・

・ディー・ディーの"陰"~ファシズムへの憧れ
またしてもナチスが題材の曲が登場する。#12「It's a Long Way Back(イッツ・ア・ロング・
ウェイ・バック)」で、以前と同じく今回もディー・ディーの仕業である。
ディー・ディーがここまでかたくなにナチスにこだわるのには理由があった。
彼は、第二次世界大戦後のドイツで、瓦礫の中で育った孤独な少年だったのだ。
幼少期を廃墟で遊び、ナチスの遺品を集めて過ごし、それらを家に持ち帰ると
当然ながら父親は褒めるどころか驚愕してしまったという。
しかしながらこの曲は、たった3行の歌詞の中に、たった1回「Germany」という単語が
登場しただけ。(但しこれを3回繰り返し、「Germany」が登場する部分は更に2回繰り返すので
実際のところは計6回の連呼となるが)
米露の冷戦は未だ冷めやらず、ベルリンの壁も高く聳えていた頃には
「たったこれだけ」でも十二分だったのだろう。

・ボーナス・トラック編その1~ライヴで実感する「さらなるキレ」
1st~3rdのキラーチューンばかりを集めたライヴ音源が収録されている。
これがまた良い。タイトで無駄がなく、研ぎ澄まされてキレのある演奏。
2ndに収録されていたライヴ音源は始終全力疾走で、かなり力みが感じられて
聴いていて少々疲れてしまうフシもあったが、本作での彼らは肩の力が抜けていて
随分こなれている。その分「やっつけ」と感じられなくもないが、まだまだフレッシュ。
「ピンヘッド」の「D-U-M-B~」のくだりで、ジョーイとディー・ディーが
互いを指差し合いながら、喧嘩してるみたいにやりあうのがいつ観ても面白い。
Youtubeに当時のライヴの動画が沢山あがっているので、まだ観たことのない人は
一度観てみることをオススメ。「GABBA GABBA HEY」看板とあわせて、きっと笑えるから。

・ボーナス・トラック編その2~「ロックンロール・ハイスクール」の想い出
従来のバブルガム・ポップのノリ丸出しで、アルバムのカラーに合わないと判断されたのか
Rock 'N' Roll High School(ロックンロール・ハイスクール)」はボーナス・トラックとして
#14に収められた。本作のブックレットには映画出演時の4人の姿も収められている。
このおもしろおかしい映画「ロックンロール・ハイスクール」については、blog開設初期に
大変稚拙な文章で感想を綴っている。興味をもった方はそちらも参照していただきたい。
映画に出てくるおバカな連中からは、今回綴ったようなシリアスな実情などチラリとも
感じられなかったので、実態を知っていくにつれ驚くことしきりであった。
とにかく、リアルがどうあれ、「ロックンロール・ハイスクール」に出てくる4人は
ただただパンクで、ロックで、クレティンでピンヘッドで図々しいバンドマン共である。
(主役の女の子に恋されるジョーイは、紳士然、ヒーロー然として描かれるが)
ほろ苦い実態を一旦頭から取り出して、是非一度、マンガみたいな4人を観て笑ってほしい。

・あわせて観て、聴いてほしい~レッチリ、ガービッジなどによるカヴァー
実は私は、本作に収録されている楽曲、特に「I Just Want To Have Something To Do
(サムシング・トゥ・ドゥ)」で初めてラモーンズというバンドを知った。
最初に知ったのは、ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」をプロデュースしたことでも
お馴染みのブッチ・ヴィグが在籍するユニット・Garbage(ガービッジ)が
アルバム「Bleed Like Me」でカヴァーしていた時で、この時はあまりにも自然に
ハマっていたためにカヴァー曲だとは夢にも思わなかった。とても格好良い!

ブリード・ライク・ミーブリード・ライク・ミー
(2005/04/13)
ガービッジ

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メンバー4人全員がギターを持って製作した、ギターサウンドの洪水みたいな痛烈な作品で
女性ヴォーカルのシャーリー・マンソンがジョーイ役をかって出て、ガツンと決めてくれる。

次に知ったのは、Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ、以後レッチリ)の
動画をYoutubeでしょっちゅう漁って観るようになった2010年頃。
闘病中のジョニーを勇気づけるための企画コンサートで、本作から3~4曲選んで演奏していた。
アンソニーの歌声がやたらとジョーイにそっくりで、容姿はストゥージズのイギー・ポップを
彷彿させるものだから、「ジョーイの声とイギーの身体をもつアンソニー」などど
コメント欄に書き込まれていたものだ。ラモーンズ本人達は天でどんな目で見ていたのか?
この辺りは「Too Tough To Die」の記事に詳しく書いたので、ぜひ参照していただきたい。
レッチリは昔から、ライヴでラモーンズをカヴァーしていたので、それらをひたすら探す旅も
面白いかも。たまに裸に靴下をはきながら(局部に装着しながら)演奏していたりするが・・・

まだ聴いたことはないが(見つからないから)こんなトリビュート・アルバムがあるようだ。

ウィー・アー・ア・ハッピー・ファミリー-ラモーンズ・トリビュートウィー・アー・ア・ハッピー・ファミリー-ラモーンズ・トリビュート
(2003/02/19)
オムニバス、プリテンダーズ 他

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メンバーがみんなゾンビみたいになっている(笑)
さきに紹介したGarbageの「サムシング・トゥ・ドゥ」やレッチリの「ハヴァナ・アフェアー」
等々、あのアーティストやあのバンドが集結している超豪華トリビュート・アルバム。



「ロックンロール・ハイスクール」を大笑いしながら観ていた時は、全然そんな事感じなかった
のですが、この映画への出演は、ラモーンズの「パンク離れ計画」の序章だったそうなのです。
そして次作のアルバムでいよいよ本編に突入、あのフィル・スペクターがプロデューサー?!
平坦に済むわけがない、大波乱と賛否両論のアルバムを主役に、連載はもう少し続きます。

※どうも6thアルバムが見つかりません。正直、なくてもラモーンズの物語は十分語れるのですが
(ごめんなさい)、あるに越したことはないので、現在鋭意探し中です。
他の音楽ネタetcも溜まっているので、ここか次回で一旦休止し、6thを探しながら
別のネタを先に展開していくかもしれません。あしからず。


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Ramones:その2 リーヴ・ホーム「ガバ、ガバ、ヘイ!キャッチーで迫力を増したサウンド、連日の怒濤のライヴで培われていく演奏力」

76年の衝撃のデビューから僅か半年、Ramonesラモーンズ)は77年に2ndアルバム
Leave Homeリーヴ・ホーム)」をリリース。

リーヴ・ホーム+16リーヴ・ホーム+16
(2005/06/22)
ラモーンズ

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「家を出る」とはつまり「自分自身のファミリーを持つ」ということ。
本作をリリースする頃、ニューヨークを後にしたラモーンズは、世界征服を目指して
ツアーに明け暮れる20年間の幕を開けます。東ベルリンからハノイに至るまで、街から街へ。
ギョーカイの大物にはなれなかったけれど、彼らは世界中に知られ、コアなファンを
キッズから同業者まで幅広く獲得することになるのです。

1stをリリースした頃から、ラモーンズのライヴ修行~伝道は始まっていました。
ニューヨーク・バウリーにあるホームグラウンドのライヴハウス「CBGB」から、
UK、LAへと、これから始まる、ラモーンズの音楽を伝える久遠の旅の片鱗をみせます。
76年7月、UKでライヴを行ったラモーンズ。ジョニー・ロットンジョー・ストラマーなど
未来のパンクを作る面々に大きな衝撃を与え、ピストルズやクラッシュ結成のきっかけを作り
彼らをはじめとするUKパンクバンドは、ラモーンズから多大すぎる影響を受けることに。
デビューして間もないアメリカのバンドが会場を2,000人の観客で埋め尽くす快挙を成します。
しかし、当時はパンクが市民権を得ていない時代。ニューヨークに帰り、ロング・アイランドの
「マイ・ファーザーズ・プレイス」というクラブで演奏した時は、バウリーからほんの20マイルしか
離れていないにも関わらず、反パンク勢力が客席を占拠、頭にビール瓶を食らったり
目にあざを作ったりする羽目に。まだまだ、パンクを忌み嫌う人が多い時代でした。
そこにきて、LA。ジョーイ曰く「バンドの人気があったUKに最も近かったのがあそこだよ」。
熱狂で迎えられたラモーンズ。彼らの影響を受けて、LAでは地元パンク・シーンが誕生します。

こういったハードでタフなライヴの積み重ねのなかで制作されたのが2nd「リーヴ・ホーム」。
1stから僅か半年ですが、結構変化していることがわかります。
前置きが少々長くなりましたが、以下、感想~レビューを。


・ちょっと音質が良くなった~充実した録音環境、メンバーの演奏技術の向上
1stを録音した頃に比べて予算が増え、制作の自由が確保されて、マンハッタンにある
「リヴィング・ルームのような」居心地の良い、76年当時の最先端の技術を備えた
スタジオでベーシック・トラックをレコーディングすることができた。
だからプレイヤーを再生するなり、ひとつひとつの音が1stよりクリアに響いてきて
新鮮な驚きがある。
そして、ライヴを繰り返しているお陰で、レッスンひとつ受けていないのに
メンバーの演奏技術がめきめきと向上することとなった。

・キャッチーで、ギラギラした楽曲~ターゲット層の変化
ラモーンズのホームグラウンドのライヴハウス「CBGB」はアート系のライヴハウスで
先達にはテレヴィジョンやトーキング・ヘッズといったインテリ系ロックバンドが。
しかしバンドは前衛芸術家などアート系の客ではなく、キッズ達の支持を求めた。
アート~コンセプト指向だった1stと比べ、2ndは「楽しいポップで、アートっぽさが
薄れ、より音楽性が高まった」「よりへヴィで、よりメロディアス、そしてより
エッジが効いている」とトミーは語る。
ラモーンズ・ルックでライヴ会場に現れ、ラモーンズになりたがっていた、
ラモーンズを愛していた、影響を受けていたLAのキッズたち。
彼らに届けるために、楽曲はよりポップになった。
そして「ギラギラ」した楽曲も増えた。今回のカヴァー枠はサーフ・ミュージックの定番曲
#11「California Sun(カリフォルニア・サン)」で、この曲をはじめ、陽射しがガンガン
降りそそいでくるような、爽やかで楽しくてエネルギッシュな楽曲や演奏が大半を占める。
日本人の感覚では解りづらいが、アメリカにおけるサーフ・ミュージックの影響力は凄まじく
メンバー全員、サーフ・ミュージックが大好きだったのだという。

・不適合者の団結宣言「ガバ、ガバ、ヘイ」
ジョーイによって「武装命令」と定義された「ヘイ、ホー、レッツゴー!」に対し、
「君を受け入れるよ、俺たちの仲間だ」と呼びかける#7「Pinhead(ピンヘッド)」。
ピンヘッドとは「間抜け」「バカ」といった意味。Gabba Gabba Hey(ガバ、ガバ、ヘイ)は
「何とかなるさ」といった意味合いらしい。序盤で「Gabba Gabba we accept you~」
と出てくる時の「ガバガバ」は、日本語訳では「ペチャクチャ」と訳されている・・・
ライヴのエンディングに欠かせないこの曲、ローディがピンヘッドのマスクを被り、例のでかい
「ガバ、ガバ、ヘイ」の看板を持ってきて、それを受け取ったジョーイは「Gabba Gabba Hey」の
くだりをずっと、看板を持ったまま歌う(後半のことだからそれほどの負担ではないだろうが)。
ラモーンズのドキュメンタリー映画、とりわけ「End Of The Century」で赤裸々に曝される真実は
商業的見返りを長い長い間得られずに、孤高のバンドとして20年余りを全うする悲しみと意地が
痛々しいほど滲み出ていた。そして彼らを愛する少年少女たちも、「ジュディ・イズ・ア・パンク」
に登場するジャッキーとジュディのようなはみだし者ばかり。
「俺たちは、ファンを仲間として受け入れていた、ということさ」とジョーイ。かくして、
ロック界の不適合バンドと社会の不適合者とは団結し、時間を共有するだけでなく、仲間意識で
深く繋がる。「ピンヘッド」が徹底的にナンセンスながらどこかあたたかい理由はここにある。

・ラモーンズの名曲がU2誕生のきっかけに!!
「ラモーンズ乙女編」は本作でも健在、彼ららしからぬ叙情的でロマンティックな歌詞が
ギターロックの風にのって紡がれる#3「I Remember You(アイ・リメンバー・ユー)」。
アルバムの中では小品といった位置づけ(なにせ他が濃いから)のこの曲を当時、聴いていた
アイルランドの若者達は、23年後、泣く子も黙る超大物ミュージシャンとなって、
この曲のアコースティック・ヴァージョンをライヴで披露した。
歌い出す際に、大物ミュージシャンはMCでこのように打ち明けた・・・
「ニューヨーク・シティの詩、そしてパンク・ロックを始めよう・・・我々が15か16の時に
音楽を始めたきっかけとなったのは、他ならぬ・・・ラモーンズの音楽だったんだ」

彼の名はボノ、バンドは言うまでもなく、あのU2だった。

・空耳編~こんな譜割り無理だから!
「ピンヘッド」の序盤はこんなに長いフレーズがひとまとめに詰め込まれている。
Gabba gabba we accept you we accept you one of us.
特に「we accept you」辺りからキツキツになってきて、早口言葉の様相を呈してくる。
発音できないよ!殆ど無茶振りの領域で、これは聞き取れないわ~。
というか歌うほうが難しそうだ。
「D-U-M-B」の後も難関。「Everyone's accusing me.」と言っているのだが
「Everybody きざむ!」としか聞こえない。何を刻むのかは一切わからないが・・・
因みに、この曲は何とホラー映画からモチーフを得て全員で作った楽曲らしい。
・・・と、「ピンヘッド」は「拷問編」でもあるが、正統派「空耳編」の楽曲もある。
#10「What's Your Game(ホワッツ・ユア・ゲーム)」では、出だしからいきなり
「あの世で~」と熱唱されてつい爆笑してしまった。(正解は「I know your name」)
のどかなアレンジが台無し、失礼失礼。初期のビートルズっぽい曲。

・ムッツリスケベ編
例の如くちょっと問題のある歌詞の曲が論争を巻き起こし(#5「Carbona Not Glue
(カーボナ・ノット・グルー)」)、当時、急遽イギリス盤で「カーボナ」と差し替えられたのが
#15「Babysitter(ベイビーシッター)」。アメリカ盤では、次作に収められる
Sheena Is A Punk Rocker(シーナはパンク・ロッカー)」に差し替えられて、
ひと足はやくこの曲が話題になっている。
さて、この「ベイビーシッター」は、好きな子がベビーシッターをしていて、今夜、
主人公の青年の家にやってくると知るなり主人公が繰り広げたと思しき妄想。
しかしこの青年がまた、清純派を思わせる優しい曲調に反し、完全なムッツリスケベである。
今夜あの娘が子守りをするって
あの娘が来るんだって、やったぜ
イェー、ほら、TVもついてるよ
家族もいなくなったことだし
イェー、ほら、TVもついてるよ
家族もいなくなったことだし
(中略)
キスが始められないよ、なぜかわかるかい
キスが始められないよ、だって子供は小さなスパイなんだから

曲の終わりも「あの娘が来るんだって、やったぜ」であることから妄想と断定したわけだが
お前、想像力逞しすぎるだろう(笑)具体的なシチュエーションまで仔細に想像していやがる。
イマジンの力が強すぎるw

・潮時の恋愛のけれん味編~たった一語で「危険編」へ
陽気なメロディとサビの「go go go go goodbye」が耳に残る#1「Glad To See You Go
(グラッド・トゥ・シー・ユー・ゴー)」。ディー・ディーの移り気な元彼女について歌っており、
「さあさあ出てけよ、さよならだ お前が行けば清々するぜ、さよならだ」と吐き捨てる。
なかなか、描かれる恋愛にもけれん味が増してきたな・・・と感じられる(その分、本人達の経験が
増えたから、ともいえるが)すぐれた歌詞だが、その中のたった一語「チャールズ・マンソン」が
オンエア拒否という憂き目に遭い、せっかくのチャンスを逃してしまっている。
先程の「カーボナ」(このレビューで取りあげているヴァージョンでは収録されている)なども
そんな曲だった。
「ポップでいい曲」なのだが、放送コードや視聴者の倫理観に悪い意味で引っかかる。
パンクなバンドであることと、ラジオ・ヒットするバンドであることがうまく両立できない
不器用なバンドであった、ラモーンズというバンド、面々は。
しかしそのどちらも、彼らが追い求めたものであった。

この彼らのジレンマは、後進のオルタナティブ・バンド世代が同じ悩みにぶち当たった際に
大いに参考にされたのだが、ラモーンズには手本もなく、バランスを取る勝手がわからない。
ラモーンズはこういった不器用さゆえに後進世代のカリスマとなるが、しかし当時は
これゆえに、賛否両論を呼ぶ、中途半端な人気しか得られない結果に悩まされる。
時代のパイオニアはいつだって困難だ・・・

・ボーナストラック~こいつらどんだけタフなのか?全力疾走で走り抜ける16曲
05年リマスターのヴァージョンでは、本編の後に、ハリウッドの「ザ・ロキシー」で
76年8月に行われたライヴ・レコーディングを16曲たっぷり収録。
本編より曲数多いんじゃないのかよ!豪華すぎるボーナス・トラックが収録されている。
76年8月というと、1stがリリースされた僅か1ヶ月後。いやぁもう実に全力投球で、
腕が千切れんばかり、喉が潰れんばかりに、後先考えず爆走する、若くタフで荒々しい演奏。
パンクに理解のない時代、反パンク勢力に怪我をさせられることも頻繁だった頃。
同じアメリカに、彼らを熱狂的に求めてくれる場所があった。それがLAだった。
LAのキッズ達は熱狂をもってラモーンズを迎え、彼らは喜びを込めて素晴らしい演奏を披露した。
それが録音されたのがボーナス・トラックの16曲。1stからの曲を中心に、2ndの曲もある。
ディー・ディーとジョニーはステージ上で、決して笑顔を見せず、足を大きく開き、自分達の
楽器をとりつかれたように見つめていた。
とりわけジョニーの奏法は激しいもので、手首を暴力的に動かしてプレイし、
鮮血をネックじゅうに飛び散らして、ギターを赤く染めていた
ほどだった。
ジョーイとディー・ディーの歌声でけえ!「ワントゥースリーフォー!」が歌よりでかい
ジョーイも気合い十分なのが声でわかる。彼らの音が大きい分、ジョニーとトミーが
印象として、割を食ってしまっているかもしれない(苦笑)
疾風怒濤の16曲は、2ndのオリジナル曲と比べると粗が多いし、
4人の息が合っていない場面もみられるが、そういった細かいことを吹き飛ばす、
火を噴くような激しさと男臭さに溢れる。



独特の佇まいに加えてキャッチーさや爽やかさ、更には演奏力までつけてきた2nd
こうして世界へ向けて羽ばたきだしたラモーンズは、次作で更に疾走感を増し、
ヒット・チューンを飛ばすチャンスも遂に到来・・・!
だがしかし、なのがラモーンズ。次作、イケイケのアルバムと、因果の運命をみていきます。


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BOOM BOOM SATELLITES:その7.5+祝・もうすぐ復帰!EXPERIENCED「退廃的な7thの楽曲が熱くなる!圧巻のライヴ」

あぁ嬉しい。ニュースを見てしばらく涙ぐんでしまいました。
BOOM BOOM SATELLITES、5月に東京ドーム公演で復帰を果たすそうです!
公式サイトBOOM BOOM SATELLITES OFFICIAL SITE(トップページ)
http://www.bbs-net.com/
にいきなり載っていました。
脳腫瘍の手術(しかも3度目)で治療と療養に励んでいるVo/Gtの川島道行さん、
手術は無事終わって、経過観察をしながら体力回復などに取り組んでいるそうです。
良かった・・・最悪の事態が何度も脳裏をかすめただけに、ホッと胸を撫で下ろしています。
でも一番安堵したのは奥さんと、相棒でBa/Progの中野雅之さんでしょうね・・・。
本来は全国各地を行脚するツアーだったのですが、東名阪以外は中止して3箇所のみ保留し、
そして結論として東京ドーム1公演のみ行い、残る2箇所は中止ということになった模様。
療養中=まだ完治していないわけで、川島さんの病状をみて慎重に判断した結果だそうです。
月並みですが「頑張りすぎないように頑張ってほしい」ですね。
うーん、ダラダラしてないで私もその努力を見習わなければいけません。

それを記念して&多少便乗して、前回のときのツアーファイナル@幕張イヴェント・ホールを
生々しく収録したライヴアルバム「EXPERIENCED」の感想です。

EXPERIENCED(DVD付)EXPERIENCED(DVD付)
(2011/02/23)
ブンブンサテライツ

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なぜ今更なのか、長期連載時になぜ取りあげなかったのか(リリースは2011年の2月)というと、
今だから言いますが、正直この時期のブンブンにいまいち馴染めず、ましてライヴアルバム
ともなると益々期待が持てず、ちょっと距離を置いていたという事情がありました。
7th「TO THE LOVELESS」はどうも内省的な方向に向かっていく、退廃的な作品という
印象が強く、これがライヴで盛り上がる姿が想像できなかったというのもありました。

しばらくチェック漏れしているうちにブンブンはかなりアグレッシブな「武者修行再び」をこの頃、
行っていたとのこと。6thでは流動的だったサポートドラムは新たに福田洋子(yoko)さんが
固定。主要都市に限らず幅広い地域をまわるライヴ・ハウス・ツアー、フジロックなどの
フェス、初のアリーナツアー(この最終日が音源となった)、そしてアメリカでベスト盤を
リリース+アメリカツアーと、2010年頃はライヴ漬けの怒濤の日々を送っていたそうです。
新加入の福田さんを馴染ませる意向もあったということですが、これは実に怒濤・・・
しかし、最新アルバム「EMBRACE」のインタビューでは、中野さんがこんな発言を。
「この先何をするのかっていうのが全く見えなかったから。
あのアルバムを作ってその後のツアーが終わったことで、
これでもうこのバンドの役割は全部果たしたんじゃないかなって思った」

もしかしたら「EXPERIENCED」を最後にブンブンは解散していた可能性もかなりあったのです。
結局二人がそうしなかったのは、同様の過程(アルバム→ツアー)を踏んだ後、しばらくして
解散したゆらゆら帝国に対する空虚な気持ちや寂しさなどがあったのだそうです。
二人はバンドの存在意義や音楽のあり方、それぞれの価値観の変化などについて考え続け、
2年半をかけて新作を世に出すという正反対の結論を出して、現在に至るわけです。
だから「TO THE~」や「EXPERIENCED」は、かなりギリギリの時期のブンブンといえそうです。

しかしそのような境地でも、だらけないのがブンブン。
聴いてみると出来は期待以上、とてもノれるライヴアルバムに仕上がっていて
嬉しい驚きでした。6th「EXPOSED」の時期にライヴに行った感動も思い出しました。

例によって付属豪華DVDが無かったため感想が抜けてしまうのですが、
CD音源だけでもかなりの迫力とカタルシスを得られます。

曲目はこちら。

BACK ON MY FEET
MORNING AFTER
DRAIN
UNDERTAKER
TO THE LOVELESS
STAY
FOGBOUND
RISE AND FALL
KICK IT OUT
DIG THE NEW BREED

因みにDVDでは、「KICK IT OUT」の後が「DIG THE~」と入れ替えで
LOCK ME OUT」「DIVE FOR YOU」「DRESS LIKE AN ANGEL」に変わっているとか。

以下、感想のまとめを簡潔に。

<退廃的で内向きな7thが、ハードで踊れるチューンへと化けていくマジック>
あちこちで「Nine Inch Nailsっぽい」と言われていた7thアルバム、よく聴いていると
My Bloody Valentineの「Loveless」と似た匂いもかなりすることに気付いた。
ブンブンの二人はマイブラに影響を受けているし、ある程度狙ってつけたタイトルだとも
思うが、要するにノイジーで退廃的だということだ。
それが#1から、アレンジのマジックで変わる。長いイントロの間に、激しさが加わっていって
気付けばアリーナの観客をエキサイトさせるほどの楽曲に変身している。
#1~#6まで7thからの選曲だが、#2だけは6thの楽曲が紛れている。
半音上がったキーによって、巧い具合に7thメインの世界にハマっている。
イントロだけでは何の曲かなかなかわからないくらい。
#3では転がるように楽曲が燃えたぎる。川島さんが声を荒げる。
抑制と野性とがせめぎ合っているのが、ライヴでのブンブンの格好良さ。
#4は淡々としたりヒートアップしたりと緩急自在に翻弄される。そして曲が進むほどに、
雨にうたれたような涼しさが出てクールダウン。冷涼なサビが火照った会場に風をとどける。
#5はインスト、クールからノイジーへ一転。福田さんはしなやかながら力強く、出過ぎずに
それでいて熱く、うまい具合にメンバー2人をサポートするドラムを叩く。ナイスな人選。
平井さんも忘れがたいけれど・・・

<新境地「STAY」がライヴに新たな感動を加える>
#6「STAY」は7thの時点で、本人達からもファンからも「新境地」と呼ばれている初のバラード。
淡いシンセに、薄く包み込むように優しい歌い出し、それに寄りそうようにシンセがメロを辿る。
キー下げだが、他の曲との調和という点では突出しすぎず丁度良いかもしれない。
サビでの盛り上がりはシガー・ロスを多少、彷彿させるものを感じた。但し彼らほどの雪崩では
なくて、あくまでもブンブン流の「感無量」ではあるが。これまでになかった新しい感触だ。
優しさと激しさが交じり合う。川島さんはサビ後にハスキーなファルセットを使っている。
温かいメロディとノイジーなサウンドのせめぎ合い、サビの畳みかけ。そして長く熱く音が続いて
ドシーンと叩きつける福田さんのドラムで幕を閉じる。

<ブンブンのライヴの醍醐味、「テクノ」の部分を堪能できる感動もののひととき>
#7は2nd「UMBRA」収録の曲、サウンドメイキングが激変して「テクノモード」にスイッチON。
こうなったら中野さんの独壇場。そもそもブンブンは「テクノ」「ビッグ・ビート」を基盤に、
ロックやジャズをエッセンスとして取り入れていたユニットで、世界にその名が轟いたのもこの頃。
原点回帰で昔からのファンを喜ばせると同時に、テクノの持つ凄みをこれでもかと見せつけられる
圧巻のひとときで、6thツアー時にもこのような選曲があって圧倒され、その時の感動を思い出す。
シンプルだが高揚感のあるリフを奏でたり、ソロが踊ったりと、シンセが実にやりたい放題。
この手の曲で中野さんが踊ってる率は高い(笑)。パーカッションベースのリズムもいいアクセント。

<4th~5thのキラー・チューン連発でアガりまくりノンストップ>
そして終盤にかけて畳みかける。#8、4th「FULL OF ELEVATING PLEASURE」の幕開け。
イントロが流れるや会場は一気に大歓声!川島さんの「Fu!」というヴォイス、女性Voの
ソウルフルでシャウト混じりな歌声など、このライヴは声のSEがあちこちで効果的に効いている。
さぁ、こうなったらもう誰にも止められない。品格と野性が交錯して大暴れ、カオスへ。
#9でキラーチューン中のキラーチューン到来、イントロのリフが破壊力大幅アップ!!
5th「ON」から「Kick It Out」、無敵のキキラキキラが到来、ひときわ大きな歓声。
たった2音なのに、爆弾が炸裂したかのように強烈なインパクトのある、でかい音の塊。
5th発表当時語っていた「キャッチーとインパクトを両立した曲」という中野さんの構想が
叶った瞬間ではないだろうか、このリフを思いついた時って。震えるほどカッコイイ。
この曲の最後に「ありがとうございました」と本編終了、ライヴは延長戦にもつれ込む。
CDでの#10は、ライヴではお馴染みだが初の音源化となる曲をファンサービスで収録。
1st~2ndの流れを汲んだ曲で、クールなのにハイでダンサブル、更にロック。
隙無く構築してあるのにギリギリの隙間を縫って野性味が暴れだす。
インテリジェンス×ワイルド、止まない狂乱、そして惜しまれつつ終幕へ。


「通受け・内輪ノリ」の人気というデビュー当初の売れ方から、今はスタジアムで大観衆に
囲まれるようなバンドへ。デビューから15周年へ、時間が経過していくと共に
ここまでオープンマインドに進化したブンブンがいます。
初期や中期しか認めない派で離れていった人からは「劣化」なのでしょうが。
音楽を分かち合う喜びを素直に前に出していって、このような進化形態になったのでしょう。
それでいて音楽づくりは、Live含めてたっぷりのこだわりが健在、しかもスケールアップ。
一旦ファンを離れたものの、本作を聴いてしまったらもう一度戻って来ざるを得ませんでした。
5月の東京ドームではどんな公演が披露されるんでしょう?期待もやっぱり高まりますが
やはり「頑張りすぎないで頑張ってください」に尽きます。
有言実行、彼らは本当に強かった!!
その事実を改めて噛みしめながら、現実に立ち返り、
明日からの私ももっと強くなりたいなんて思わされちゃっていたりします。



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シガー・ロス:その4.4 inni「親しみやすくて気高くて、圧倒的な音像が広がる・・・ベスト・アルバムとしても必携盤の完全ライヴ・アルバム!」

出世作となった1999年の「Ágætis byrjun(アゲイテスト・ビリュン)」から
当時の最新作、2008年作「Með Suð Í Eyrum Við Spilum Endalaust(残響)」
までの音像を一望できる、Sigur Rósシガー・ロス)のライヴ・アルバム+DVD
inniインニイ)を聴きました。
アルバムは2枚組で、驚くことに、1時間45分・全15曲あったライヴを
まるごとそのまま曲順も同じでパッケージしてあるので、臨場感が半端ない!
時期は丁度、4年間の活動休止期間に入る前の、最後の「残響」ツアーです。

インニイ(DVD付)インニイ(DVD付)
(2011/11/02)
シガー・ロス

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「残響」を作った時点で、もう彼らの未来は「ここから先」であって、
「アゲイテスト・ビリュン」や「()」のような、かつてシガー・ロスの音とされた
ローファイな幻影世界の住人となることはないのだろうか、それらの時代は
過ぎ去った黒歴史になるのだろうか・・・と、あの世界が(も)好きな者としては
寂しさと共に諦めがあったのですが、ものの見事にその懸念は打ち砕かれて、
希望~安定への境地へと入りかける「Takk...」「残響」からの選曲が中心ながら
要所要所でかつてのローファイでアンビエントな闇に引きずり込まれる。
どの時期も幅広く好きな私にはセットリストそのものが宝物のようです。
演奏は言うまでもなく素晴らしいし、ベスト・アルバムとして聴いても全く遜色ない作品
だと感じます。「()」や「Takk...」はCCCDだったので、私はこれを保存盤にすることに。

DISC1の#2「glósóli」のあのあふれ出るような多幸感、一転して#3「ný batterí」の
多感で絶望的な響き、そのどちらもが同じだけ胸一杯にカタルシスをもたらし、
聴いていて感動のあまり涙を禁じ得ず…
もともとオリジナル音源で親しんでいる楽曲達なのに、新しく出会ったばかりのような
フレッシュさと衝撃をこのアルバムで得ることができます。
それで且つ、イントロが流れてくると一発で曲がわかる、更に収録アルバムまでも。
この「親しみやすさと気高さの両立」はなかなかすごいですよ。
inni.jpg
本来ならセットだった、「ライヴ?PVでは?」と見紛うほどの芸術的なライヴ映像を収めた
というDVDを今回観られなくて残念!
彼ら、今年は武道館にも来るといいますね。ああ、東名阪に住んでたら・・・・・・

そうして、何度も耳を傾けていると、今まで見えてこなかったバンドやオリジナル音源の
いろいろな側面が浮き彫りになってきます。

一般認識としては、ボウイング奏法で奏でるディストーション・ギターと
ファルセット・ヴォイスの両方がバンドのシグネイチャー・サウンドになっている
名実共にバンドの顔のヴォーカリスト、ヨンシー・バーギッソンが中心で
あとは+α、っていう印象のあるバンド。
でもこのライヴを聴いていると、「アゲイテスト・ビリュン」から加入したキーボーディスト、
キャータン・スヴィーンソンの存在が、実は対となるほど大きいのでは?と感じます。
普段のアルバムだとヨンシーの声やギターにどうしても耳がいくのですが、本作では
KeyやSynが(音量含め)思いの外目立って聴こえたためです。
なにもこのライヴだけ特別なアレンジをしているわけではない(アレンジを楽しむ後半の
DISC2収録曲はまた別ですが)ということは、これまでもKeyやSynが大きな役割を果たしてる。
ということは、キャータンって「音作りにおける影のリーダー」ぐらいのイニシアチブを
これまで、とってきたのかも。
「残響」ではピアノやオルガン(のような音のシンセ)がアレンジで目立つし、
それ以前では、ヨンシーのディストーション・ギターが空気中に突き刺さるように響くのを
取り囲む霧のような「もや」で、あの幻想的なサウンドスケープに貢献しているし。
こうやって聴いていると彼らの音楽ってクラシカルにも感じられるけれど、そういえば
キャータンはそういった本格的な音楽教育を受けてきた人だったものなぁ、と。

Polarlicht_2.jpg
こちらは、以前Wikipediaのトップページを開いたらいきなり掲載されていた
(最近「きょうの一枚」というコーナーができたようです)オーロラの写真。
シガー・ロスの面々が生まれ育った、アイスランドでは日常的にみられる光景で、
私が彼らの音楽からいつも感じ取ってきたのは、そして魅了されてきたのは
こんなふうな、自然と幻想が交錯してできる、美しくて圧倒的な眺めなんです。

表の主役がヨンシー、裏の主役がキャータンなら、
彼らをアシストしながら巧みに自己主張している二人も忘れてはなりません。
DISC2の#5、つまりライヴの締めを圧巻の演奏で飾る「()」からの「popplagið」は
いわゆる「音の雪崩」が大爆発、「バンド」ならではの骨太さがたまりませんが、
このような起伏の激しい楽曲では、オーリー・レイソンの力強いドラムが
「俺はここだ!」と言わんばかりに炸裂、曲がガッと盛り上がっていきます。
「ポストロック」「シューゲイザー」のバンドということで頭脳派なイメージの
シガー・ロスにあって、「脳筋」(失礼)的なストレートなアプローチ。
彼のドラム・ヒーローにはありゃ間違いなくボンゾがいそうです。
そして、主張の強い3人をまとめる控えめなベーシストのゲオルグ・ホルム
DISC1の#3、寒風のSE、ヨンシーのディストーション・ギターの嵐が過ぎたあとから
曲の本編が始まりますが、はじめ「ギター?」と聴き紛うような音色で、丁寧に繊細な
調べを奏でており、物語の始まりにふさわしい「静寂」がとても引き立ちます。
DISC2の#3「Hafsol」でひたすら、今度は力強い音色をかき鳴らし続ける「はじまり」も
縁の下の力持ちによるとても美しい仕事のひとつ。他の音に埋もれても問題じゃありません。
90~00年代のバンドにしてはベースが目立たない気もしますが、それは普段私が、Baの大きな
音楽ばっかり聴いているせいでしょう(笑)
inni2.jpg
ヨンシーはもはや書くに及ばず、CDと遜色ない名演を、歌うほうでも弾くほうでも
惜しみなく披露しています。しかしそれまでの曲と「残響」でのヨンシーの声って
全然違いますね。声が嗄れながらあえて叫んだりもしているし。
中低音が中心の曲も多いので、印象まで変わる。本当、「残響」とそれ以前って
別物だと感じていたので、今回のライヴで(DISC2の#2など)「残響」の楽曲のなかに
それ以前の曲にあった、風土と攻撃性を感じさせるあのシグネイチャー・サウンドを
盛り込んでくれたのは個人的に感無量でした。


・・・と、こんな風にメンバー一人一人の個性まで色濃く感じられるところまで
聴きこんで、調べたりもして理解を深めていたところへ、残念なお知らせが。
http://www.emimusic.jp/intl/sigurros/news/
キャータン脱退&新作ティーザーVIDEO!!! (2013.01.25)

バンド側から正式にメンバーのキャータン(key)が脱退し、現在3人で活動していることが発表されました。
そのことについてはバンド側のコメントは
「キャータンはバンドから脱退した。キャータン曰く、人生の半分をシガー・ロスと過ごした。そろそろ違うことをする時だ」と語っています。
また、この脱退は喧嘩別れではなく、平和的だった」とのこと。
別のコメントでは彼は‘しばらくの間’バンドからいなくなる、とまた彼が戻ってくる可能性もあることを示唆しています。
キャータンが去ったことでサウンドの変化はあるが、それは彼がいなくなったことというだけではなく、シガー・ロスは常に進化し、面白いものを作っていこうとしているから」と語っています。
キャータン自身もソロ・プロジェクトを開始しているそうです。

中盤で書いたようにキャータンのバンド内のポジションがポジションだけに、
キャータンが加入してから音楽性が向上して売れたという功績もあるだけに、
心配なのはやはり今後の方向性ですが、今はメンバーそれぞれ(ヨンシー以外の二人も)
ソロ活動も経験していたりと、逞しくなっているはず。
次作までまたブランクが空きそうですが・・・でも、また、魅力的なものを
作ってくれるでしょう。それまで我々ファンは、のんびりと待っていますよ。




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