2017-05

Latest Entries

web拍手 by FC2

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

【CDレビュー・感想】John Frusciante:ENCLOSURE

もはや恒例の(笑)ジョン・フルシアンテのレビューです。
新作・・・といってももう2ヶ月も経ってしまったけど、最新作「ENCLOSURE」。
こんなに遅くなったのは、ここしばらくの集大成的作品ということで、
こちらも、頭を整理整頓するのにそれなりに時間がかかったからです。
でも、いざまとめてみると、理解が深まって、耳にする面白みも増すから不思議です。
それではどうぞ。


「プログレッシブ・シンセ・ポップ」という概念を掲げ、ギターをシンセサイザーに持ち替え
(ギターも弾いているが、ジョンの関心の中心は専らシンセだったように思うので)
これまでの彼の音楽と似つかない、しかし萌芽はずっと前からあった、
遙かなる理想郷への冒険の旅に出たジョン。
まだ概念も何も打ち出していなかった「Letur-Lefr」から繋がる長い道の、
目的地がひとまずこの作品だと捉えることにして、振り返りながらまとめていく。

Letur-Lefr

Letur - Lefr【高音質SHM-CD/解説/歌詞対訳/ポスター付】Letur - Lefr【高音質SHM-CD/解説/歌詞対訳/ポスター付】
(2012/07/04)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

・実験のはじまり、プロジェクトの予告
・前作「The Empyrean」の音響志向から更に進み、エレクトロニクス、ヒップホップへの傾倒
・どことなく80年代っぽい ・まだ音がこなれておらず、耳障りが少々悪いきらいも

PBX Funicular Intaglio Zone

PBX Funicular Intaglio Zone【高音質SHM-CD/ボーナストラック2曲/解説/歌詞対訳/ポスター付】PBX Funicular Intaglio Zone【高音質SHM-CD/ボーナストラック2曲/解説/歌詞対訳/ポスター付】
(2012/09/12)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

・「プログレッシブ・シンセ・ポップ」を初めて掲げた作品
・前作の違和感が減り、ポップで聴きやすくなった 個人的には4枚のなかで最も聴いている
・ギターや歌からできるだけ遠くに行こうと拘っている印象。弾いているし歌っているけれど、
それらをあえてねじ曲げたサウンド、主役はシンセサウンドとリズム
・①②とも、ジョン自身によるペインティングによるジャケット、インタビューなし

OUTSIDES 

Outsides【ボーナストラック+1、高音質Blu-spec CD2、30,000文字ロングインタビュー、解説、歌詞対訳付】Outsides【ボーナストラック+1、高音質Blu-spec CD2、30,000文字ロングインタビュー、解説、歌詞対訳付】
(2013/08/14)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

・ギターの手癖を抑えぬいているとはいえ、再びギターに焦点が移る
ギターらしからぬギターサウンドの誕生
・サウンドも、アートワークも、スタイリッシュに変身
・10分超えの曲など、曲のかたちもフリーフォーム
・自身のHPで、RHCP時代のツアースタッフで急逝した人物に捧げた「Wayne」発表
この曲で、故人のためにギターを弾き倒したことが影響したか?
・ウータン・クラン所属のグループ「ブラック・ナイツ」のプロデュースを始める

ENCLOSURE

Enclosure【ボーナストラック+2、高音質Blu-spec CD2、超ロングインタビュー、歌詞対訳付】Enclosure【ボーナストラック+2、高音質Blu-spec CD2、超ロングインタビュー、歌詞対訳付】
(2014/04/08)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

・「集大成」というテーマのせいで、後ろの帯で浅田真央ちゃんみたいな扱いにされてしまう
書いた奴ソチの見過ぎだっただろ「!!!!!!!」
・遂に歌も戻ってきた、「ギター×歌」という従来の基本フォーマットにある程度立ち返った。
そこに「プログレッシブ・シンセ・ポップ」が完全な融合を果たした。
歌ものを基軸に置いてリズムで遊ぶというスタイルなので、従来よりメロディアスになり
圧倒的に聴きやすくなった。予備知識などの構え抜きで「ロック」としても聴けるかもしれない
・これまでは自分のなかで完結させて満足させていたような印象があった、音にしても、
アーティストとしての姿勢としても。しかし本作は、明らかに「外」を向いていて、風通しが良い。
過去作と比べても、「聴かれる」ことを強く意識してつくられているように感じる。
・ジョンといえば「もの悲しい曲」だった。いままではそうだった。しかし本作はひと味違う。
最初の曲からボーナス・トラックまで「格好いい曲」がずらりと並んでいる
もの悲しいメロディであっても、アレンジで格好良く加工されていたり。
・あちこちで、まるでRHCPの「Stadium Arcadium」の頃に戻ったかのような、
アグレッシブなギター演奏が沢山登場する。スタンスはずばり「ロック」だろう。
付随するうんちくは山ほどあれど、本作は、何も考えずかっこよさに身を委ねるのがいい。
・ブラック・ナイツのプロデュース、奥さんのプロジェクトにちらっと参加(オマーも)、
デュラン・デュランのレコーディングへの参加など、外部の人間との絡み仕事が多い時期で、
こうした仕事が、ジョンの意識を外へと向けさせたのでは。
但しジョンのソロ作品はしばらく出す予定はないのだとか・・・
・「Outsides」から、超長いインタビューが付くようになった。音源はおまけでこちらがメインかと
疑うほどに(苦笑)。それが発展して(?)、音楽に関する自身の考えをまとめた本を発表しようと
作業中とのこと。何やかやと忙しく、さしずめ今は「何でもやってみよう」期?

これまでの作品が情報誌や音楽雑誌のレビューで冷たい扱いを受けていたのに対し
本作は軒並み好評でほっとした。
なにせGuitar Magazine 5月号にも表紙で出ているんだから。

Guitar magazine (ギター・マガジン) 2014年 05月号 [雑誌]Guitar magazine (ギター・マガジン) 2014年 05月号 [雑誌]
(2014/04/12)
ギター・マガジン編集部

商品詳細を見る

しかし、インタビューは大半がアルバムに付いているものと被り、写真は「PBX」の時と
同じ格好をしているような・・・使い回しか?
買う価値はどれだけあったのか、ちょっと疑問である。
それでも、ようやっと表に出て来たという感じがして、素直に嬉しかった。

さて、直近の予定はジョン自身がアルバム付属のインタビューで語っているが
それから先の予想や要望、その他諸々を勝手に書いてしまおう!

●かってに予想&要望
・次にジョンが自身の音楽作品をリリースするとき、それは再び「ギター×歌」に
戻っている可能性が結構高いように思う。
ソロ3rdくらいから少しずつ萌芽がみられ、着実に育ってここまで大きくなった
「プログレッシブ・シンセ・ポップ」の流れが、今回のアルバムで、ひとまわりして
戻ってきたように感じられたため。
カヴァー曲集を出してみて欲しいのだが。ジョン的にRHCPを連想させそうでダメ?
それこそ、ソロ3rdのライヴ~RHCPのライヴで披露していた曲を新録したり、
いま現在興味のある曲をまとめてくれたら絶対発売当日買いにいく。
・急死したルー・リードが、生前ジョンについてちらりとツイートしていたようだが、
一緒に何かやる計画があったのか?ルーはジョンにオファーくらいはしていたのか?
今後、その幻の音源の発表があるかな? と、淡ーい期待をかけてみる。
RHCPに再々復活する可能性もあるのかなーと思ってインタビューを読んでいた。
ただそれは、実際にやったとしたら、もう「大ヒンシュク」にしかならないだろうが。

●ちょっと気になった
・インタビュー中で、RHCP脱退の時期や理由が脱退当初と全然違うのはどういうこと?
(当初:The Empyreanが出来た後で「ソロに専念したい」と気づき、辞める決意。
現在:Stadium Arcadiumツアー後にフリーがやめたいと言いだし、「それなら俺も」と
ジョンも脱退。その後、フリーは脱退撤回(フリーにはよくあること)、ジョンのみが
抜けることに・・・)
すぐに真相を話すとフリーがジョンヲタにフルボッコにあいそうだったから?
何だかRHCPのイメージがますます悪くなってしまう。どうなるのRHCP??

●一世を風靡したアーティストの宿命
・ジョンがここ数年打ち込んでいる試みは、音楽誌のレビューなどを見るかぎり、
世間の音楽リスナーや、評論家、以前からのファンに十分理解されているとは
言いがたいだろう。
ジョンは「他人なんて」と言いながら、「他人に媚びない姿勢込みで評価してほしい」
とも願っているから、「リリース」をして、インタビューを受けているのだろうけれども。
自身がヘビーな音楽リスナー、音楽信者であるなら、「栄枯盛衰」の定めの前例を
よく知っているだろうし見てもいるだろう。
00年代を中心とした絶頂期を過ぎ、10年代は、「前時代のもの」として、敵扱いされ、
理解されないことも多いかもしれない。
だが、時代の流れは繰り返す。人だって流行って廃って、また盛り返す。
それは、どん底から蘇ったジョンがいちばん知っていること。
私たちファンは、5年、10年単位で、かなり気長に見守っていくのが、
今~これからのジョンとの、ベストな付き合い方なのかなと思っている。


かつての隆盛が嘘のように、RHCPの株が大暴落していて、
いま「好きなバンドはRHCPです!」と公言するのは、かなり勇気が要りますね。
時代の荒波というやつでありましょう。
そこから抜けて全く違う動きをしているジョンは、まだ少し暴落は堪えているけど
かつてほどの神通力はなくなっているように思います。
私も「ついていけないな」と感じることが増えてきていたし・・・。
正直「ENCLOSURE」がなかったらファンを脱落していたと思います。
しかし、これは、長くやっているミュージシャン、アーティストの定め。
ここから更に第一線でやっていけるか、やっていくのか?
ジョン・フルシアンテ、10年代が正念場でしょう。
賽は投げられて、どの目に転ぶ?


FC2 Blog Ranking参加中。クリックで応援お願いします!


スポンサーサイト

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

ジョン・フルシアンテ:その5 Outsides「ギタリストとしての新たな地平を目指して・・・崇高な理想を少し聴き手にも向けてくれ」

うちのblogで、最多で何かしら言及している、元レッチリ(Red Hot Chili Peppers)の
ギタリスト、ジョン・フルシアンテJohn Frusciante)。
彼が「ギタリスト」から「シンセヤロウ」へと転向して、5年あまりの歳月が経ちました。
その転向の意外性には私を含む本当に多くのリスナーがぶったまげたはずですが、
今や彼の中では、「自分はエレクトロニック・ミュージックの作り手だ」という意識が
「自分はギタリストだ」という意識を上回っているかも?という、複雑な状況・・・。
そんななか、昨年の「PBX Funicular Intaglio Zone(以下PBX)」から1年弱で
新しいEPがリリースされました。フルアルバムも視野に入れたリリースのようです。

Outsides【ボーナストラック+1、高音質Blu-spec CD2、30,000文字ロングインタビュー、解説、歌詞対訳付】Outsides【ボーナストラック+1、高音質Blu-spec CD2、30,000文字ロングインタビュー、解説、歌詞対訳付】
(2013/08/14)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

このジャケ好きです。タワレコで買ったら5センチ四方くらいのステッカーがついてきました。
何に使えばいい?といいつつ、ちょっと置いておくには飾りやすい。
気になるのが「30,000文字ロングインタビュー」。どうせジョンが喋り倒しまくっているだろう、
質問が1としたら回答は10くらいだろうと予想していたら、20くらいでした(笑)。
フォント細かくて読めねー。読破に2日くらいかかっちゃいました・・・
その中には看過できない、ちょっと「考えさせられる」回答もあったりして。
このEP、ある意味、インタビューがメインディッシュでは?

エレクトロニック・ミュージックには明るくないし、ライナーノーツにあるような専門用語も
ちんぷんかんぷんなので、「書ける範囲」「分かる範囲」でのレビューになります。
以下、音源、そしてロングインタビューについて。


<音源について>

・まずはざっと全曲を概括
#1
話題の「10分超えギターソロ曲」。レッチリ時代のStadium Arcadium(以下SA)なども
彷彿とさせながら、PBXでちらつかせた「手元が全然想像できない、ギタリストらしからぬ
ギタープレイ」をこれでもかと披露。しかしその存在感、強い自己主張は、SA時代からの
俺様プレイ・パフォーマンスと何ら変わらない。ギタリスト魂健在、というべきか。
この新しいギタープレイを強調させるためか、バッキングはとてもシンプルにまとめている。
前作と比べて圧倒的に聴きやすくなった、流れるようなバッキングを楽しむのも乙。

#2
あらゆる音やリズムをコラージュした、実験色のやや強い、2分半の曲。
コードは転調しまくり、リズムはぐるんぐるんに振り回しまくりで、目が回りそう。
ちょっとホラーっぽい音色、弦楽器と思しき音色などが登場。

#3
本作で唯一(コラージュした声を除いて)ジョンの歌「らしきもの」が登場する曲。
但し、最後のほうで、コラージュ材料として→ポエトリー・リーディングのように
出てくるだけ。淋しげなシンセの主旋律が印象的、こちらもコラージュが中心。

ボーナス・トラックの#4も似た路線で、こちらにもホラーっぽい音色が登場する。
展開がぐるぐるせわしなく移り変わるのも同じ。

・現在のジョンにとってのギターとは?
本作は、前作の流れを汲みつつ、よりスムースに、かつ、よりカオティックに進化した。
ギタリストとして、音楽家として、更なる高みを目指す、野心家のジョンの姿が垣間見える。
ジミ・ヘンドリックスやフランク・ザッパなどの、奇抜なアプローチ、チャレンジを続けた
先達に肩を並べようという狙いはもはや明白。
しかし、ギターが全面的に登場するのが#1だけであることが象徴するように、「現時点では」
シンセサイザーを毎日のように修練して、エレクトロニック・ミュージックを極めるほうが
やりたいこと、目指していること、やっていて楽しいことなのかもしれない。
そうは言うものの、何だかんだ言って、彼はギターを手放せないだろうし、ギターの名手として
後世に名を残したいという壮大な野望が消えることはないだろう。
どれだけ、「ギターなんてどうでもいいんです」という素振りをしていても。

・「ジョンのエレクトロニック・ミュージック」、ニーズは?専門筋からの評価は?
基本的にジョンは、ロックの世界からエレクトロニック・ミュージックへとやって来た人間だ。
彼の現在の音楽は、エレクトロニック・ミュージックをメインとして創る人間、聴く人間には
どのように響いているのかとても気になる。
なにせ彼が好きなのは「80年代、90年代のエレクトロニック・ミュージック」で、現在のそれは
余り好きじゃないし、知っているけど余り聴かないというし。
制作プロセスにおいても、旧いアナログの機材と最新の機材とが混在しているという。
ロックの側にずっと立っている自分は、「向こう側の見え方、評価」を想像することは難しい。
「あぁ、やっぱニュー・オーダー好きなんだな、今作も彼らの匂いがするよ」くらい。
しかし、以前からのジョン・フルシアンテのファン側の見え方ならばよくわかる。
新しいことにチャレンジするのは素晴らしいし、そこに並々ならぬ野心が伴っているために
その情熱につられて、ひかれて、また新作を購入したりダウンロードしたりしているのだが、
レッチリ時代や、90~00年代ソロ時代に思い入れがあればあるほど、戸惑いも大きくなる。
早い話が、期待しているものからどんどん遠のいてしまう。
そのような声に対して「だったら聴かなきゃいい」と、ミーハーファンの振り落としに
かかっているかのようなこのところの路線変更だが、あえて厳しいことを言うならば、
「ジョンに」魅力的なエレクトロニック・ミュージックを期待しているリスナーは
果たしてどれだけいるのか?私なら、それは本筋のミュージシャンに期待する。
ジョンに期待するのは、これまでの路線を踏襲した上で、深みと切実さが増した音楽だ。
目新しいアプローチがあったらそりゃ嬉しいが、それはあくまで「歌とギター」という
彼の本質(だと私が思いつづけていたもの)をないがしろにしない範囲でのものだった。
「期待を裏切りつづける」のは、確かに、かっこいいミュージシャンの条件ではあるが、
最近のジョンは、どうも、いきすぎているような気がする。

<インタビューについて>

・レッチリ復活は結局(やっぱり)打算だったのか
ドラッグ地獄から抜けだしてすぐ、エレクトロニック・ミュージックの道に進みたかったが
機材を揃えるお金があるはずもなく、制作ノウハウも、何も分からなかった。
どうしようもなかったので、リハビリがてら、レッチリに再加入することにした。
しかし、レッチリをやっていると、シンセサイザーの勉強に本腰を入れられず、習熟できない。
レッチリの片手間で身につくほど、シンセの道は甘くない。だから脱退して勉強に専念した。
おかげさまで現在は、シンセに精通し、思い通りの音楽を思う存分創れるようになれた。
・・・脱退関連の話をまとめるとこのような感じになる。
頭のどこかで、再加入劇には打算や妥協があるんだろうなとは思っていた。しかしそれを本人に
こうまで言われてしまうと、身も蓋もないというか、がっかりというか、物凄く腹が立った。
「お前、レッチリを何だと思ってるんだよ!レッチリはお前のオモチャじゃないぞ!!」と。
私は、アンソニーとフリーとギターの人とドラムの人、という個体認識が10年近く続いていた、
レッチリのぬるいファンを基本に、気がつけばジョン単体にも興味をもったという人間である。
正直最近のレッチリには興味が沸かないが、それでも彼らがけなされるとやっぱり面白くはない。
まして、ジョンはあのレッチリ復帰劇があったから、現在のような活動ができているのである。
(在籍時の10年余りに、バンドのために尽力したのは、勿論多大だとは思うけれども)
メンバー全員に楽器でフルボッコにされても文句言えないレベルだと思う。なんて。

ジョン・フルシアンテ、まさかのテレビ好き
「どんな映画に影響を受けましたか?」っていう質問をされたのに、「そうだね、最近テレビを
よく見るんだ」って、きいてねえよ!(苦笑。映画も色々観るとは言っているのだが)
いろんな番組名が出るわ出るわ。ビジネスマンや弁護士が活躍するドラマが好きらしい(笑)
いつの間にか「半沢直樹」を見始めて「倍返し!倍返し!」とワックワクしている自分としては
色々な意味で親近感が湧いた(苦笑)
邦楽・洋楽問わず、ミュージシャンに最近増えてるような気がする「テレビ好き」。
「意欲的なプログラムが増えている」というのが、共通の言い分である。

リスナーの存在を今一度、思い出してほしい
「レッチリでリスナーに喜んでもらうために音楽を作るのに疲れた。だからこれからは自分の為に
自分の聴きたい音楽を創る」とは、The Empyrean辺りからジョンがずっと言っていること。
当初はリリースすらせず、半引退かと危惧されていた時期で、私も絶望に暮れたものだった。
そして今、リリースは一応してくれる、インタビューも今回久しぶりに受けてくれた。
しかしそのベクトルはあくまで「自分が創りたい音楽を創ること」に常に向いていて、
少なくとも音楽を創る段階で、リスナーのことを意識しようという気はさらさら無いようだ。
聴き手に媚びないアーティストというと聞こえはいいが、そのCDは世界中でリリースされており
各国のレコード会社がわざわざ売ってくれて、熱心なファンがわざわざ買ってくれている。
そのような連鎖を続けている以上、リスナーをないがしろにすることは許されないのではないかと
思うのだが、彼の発言からは、聴き手の値踏み・軽視・見下しがそこかしこで見て取れる。
「聴き手の期待の斜め上をいく、いいものを創るから待ってろ」と思うならそう言った方がいい。
聴き手なんてどうでもいい、自分のオ●ニーだと言うなら、世界中でリリースなんてせず、
一人でシコシコやってればいい。
頼むから絶望させないでくれ。
我々リスナーがどういう気持ちでCDを手に取ってレジに持っていくか、新譜の知らせに喜ぶか、
一秒でいいから想像してみてくれないか。


今回はかなりの毒を吐いてしまいましたね。でも反省はしていません。
好きなアーティストのCDを買って、本気で嫌いになりそうになったのは初めてなのです。
しかも音源ではなくてそれ以外のところ(インタビュー)で。
流石にファンなので「元々悪意はないけど、どうしても自分の箱庭で遊びたい」人なのはよくよく
知っていたけれど、ここまで天狗・ビッグマウスになっているとどうしても幻滅してしまいます。
誰か喝を入れてくれる側近はいないものか・・・いないんだろうなあ・・・・・・
そりゃ、ファンですから、本人の狙い通り、ジミヘンやザッパに並ぶような、大胆で個性的な
偉大なミュージシャンとして大成し、長く語り継がれてほしいです。
だからこそ今回は、毒舌覚悟で、思いのたけをぶつけさせていただきました。
不快になってしまったという方、申し訳ございませんでした。


FC2 Blog Ranking参加中。クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

ジョン・フルシアンテ:その0 Niandra LaDes and Usually Just A T-shirt「メロウで美しい多面体~闇も憂いもそのままに歌って」

「ジャンキー時代の音源は絶対聴かない。あんなおぞましいもの、あり得ない」
いつぞやYoutubeで1stや2ndを視聴したとき、あまりのインパクトからこうした「決意」をし、
あんなものを崇めているコアな一部の方々は、正直、狂信者だと思っていました。
2chでオイーオイーとか言ってるキモい人達にもついていけないし、いきたくないし、
「自分のジョンソロ史は3rdから」と線引きをして最近までやってきました。
でも、レッチリ世界最強時代(笑)のライヴDVD「Off The Map」中で普通に1stの曲をやってるし
しかも最近「再発された」という噂を入手したために、2ndはともかく、1stはコレクションに
加えてみてもいいんじゃないかと考えが変わり、紆余曲折を経て先日、やっとゲット!

再発といっても日本盤があるわけではなく、輸入盤が再リリースされたということで
解説や訳詞をちょっぴり期待していた分、がっかりもあったのですが、
これを日本盤発売するというなら、まず歌詞を「聴き取る」ところから始めなくちゃ・・・
本国でも聴き取り難しいんじゃないのか??というレベルの気がちょっとします。

Niandra Lades & Usually Just a T-ShirtNiandra Lades & Usually Just a T-Shirt
(2013/05/02)
John Frusciante

商品詳細を見る

存在を知った当初はこのジャケだけで「一生無理」だったのですが(苦笑)
絵画に造詣が深いジョンだけに、とある絵画のオマージュとしてこの構図、この格好と
なったようです。で、一説にはこれを撮ったのは当時の恋人、トニ・オズワルドだったとも。
彼氏の女装姿を撮影してアルバムのジャケットにするとか、彼女の感覚もかなりキてますが
どうせ一緒にヤクやってたんでしょうねぇ・・・

中を開くと、歌詞カードや曲目メモらしき幾つかのメモが載っているのですが、
黄色くて汚くて、あちこちで消してあって、ちょっと不安になってきてしまいます。
ついていけないんじゃないかって・・・
しかし意外や意外、このアルバム、不思議な美しさがあり、
しかも復帰後~現在のジョンの作風ともしっかり地続きになっていて、
3rd以降の作品で感じられる魅力の原石がゴロゴロ転がっています。

いったい、どのあたりが?というわけで、感想~レビューを書いてみます。


あの「美メロ・泣きメロのジョン」はこの頃から既に確立されていた~ジョンの業(ごう)
一番最近の作品で、エレクトロ路線を前面に出したはずの「PBX Funicular Intaglio Zone」
ですら、最後にはギターが、そして自らの声が、美メロを奏でてしまう、深すぎるその業。
本作に収録されている楽曲はレッチリ加入前~名盤「Blood Sugar Sex Magic」制作の合間に
4トラックで作った曲(つまりジャンキー前)だというが、ということはそんな若い頃から
あの「美メロ・泣きメロ」の芸風を確立していたというのか。大変驚いてしまった。
しかしよく考えてみれば「母乳」で加入してすぐ「Knock Me Down」などのメロ曲をレッチリに
もたらしていたではないか、納得といえば納得ではある。
曲によってばらつきが激しいが、比較的安定した時期に作られたと思しき曲は、復帰後の作品とも
そんなに乖離がなく、#18などは「ジョンの最新作です」と言われても信じてしまいそうだ。
特に前半部分(Niandra)は、不安を抱いていた人ほど、入りやすさに呆気にとられるはず。

完成度の高めな「Niandra」と実験~サイケ要素高めな「Usually Just A T-shirt」
本作は、前半部「Niandra Lades」と後半部「Usually Just A T-shirt」という
二枚のアルバムをジョイントさせたかたちの作品である。
それゆえか前半部と後半部では作風が幾分違う。前半部は先程書いたように、美メロがあって
歌ものとしての完成度が高め、ややキャッチーな作品だ。(あくまで後半部と比較しての話だが)
そして後半部はタイトルのない13曲によるもので、インストものが半分以上を占めている。
ギター逆回転の多用、そしてもっと目立つのがコード進行やリズムの著しい転調の多用
(多分2曲に1曲くらいの割合で登場していると思う)、ヴォーカルやギターの早回しや遅回し、
大絶叫、フランク・ザッパの作品に出てくるようなハイテンションな騒ぎ声におしゃべり。
5分超え、10分超えの曲も多くみられる。
若気の至りともいえる、実験精神・サイケ要素がたっぷり詰め込まれた作品となっている。
・・・ん?ソロアルバムで実験するのは6連続アルバム頃のジョンだってそうだったのでは?
そうなのだ、ジョンの根本はこの頃と何一つ変わっていないのかもしれない。

流麗なギター~失ったものの大きさ
流石、あの「ブラッド・シュガー」と同時期に録音した作品だ、ソロにせよバッキングにせよ
そのギターは流麗そのもので、がっつり安定している。#12では、テクニックを完全に取り戻して
ギタリストとしての高評価をものにし、ラウドで激しいプレイが眩しい「Stadium Arcadium」や
The Mars Voltaの2nd「Frances The Mute」の客演で披露した痛烈なソロを連想させる。
ローテク・ローファイな曲でも、プロダクションがよく整っている曲でも、それは基本的に同じ。
どんなに曲や歌が不安と憂鬱に揺れて壊れそうになっていても、ギタープレイは確かなテクニックに
裏打ちされていて、安定感がある。
1992年の唐突のレッチリ脱退劇~抑うつ、引きこもり~ドラッグに依存し破滅の道を辿る数年間で
ギターに全く触らない数年間、腕が壊死しそうになっていても構わない様子の恐ろしい状態を経て
レッチリ復帰後の「Californication」のギターはかなり危ういものだった(しかし、個人的には
それがかえって好きだ)。心身の健康を取り戻し、追い風に乗っていた4thなどソロ乱発時代には
「死を恐れない」とすら豪語する一方で、「失ったもの」について嘆く姿がある。
「Stadium~」までに努力で腕前を取り戻すとはいえ、「天性の才能」というべき若い頃の才気は
どうしてももう戻ってくることはない。命よりも惜しい、失ったものの大きさ、といったところ。

若く切れのある歌声の貴重な記録
歌もの要素の高い「Niandra」部分での歌声は、「ブラッド・シュガー」やそのメイキングビデオ
「Funky Monks」で披露していたあの甲高くなかなかうまい、ちょっと外れた歌声そのまんま。
96年頃に酒場で喧嘩して(?)鼻を折り、その前にはドラッグが原因で歯茎が溶けて歯を失い、
「カリフォルニケーション」の印税が入った後は失った歯を差し歯やインプラントで補ったが、
それが不自由だったのか3rdは何だか歌いずらそうだし、以降の作品でも本作のようには
すんなりと声は響かず、どうしても鼻にこもり、アクの強い声となってしまった。
もっと単純に「声が若い!」という第一印象も個人的に大変衝撃的だった(笑)。
そして恐ろしいことに、もうこの頃から、地声とファルセットをかなりスムーズに行き来して、
かなり高いキーを出している。歌声には情感が籠もり、緩急も綺麗につける。
なんだ、ボイトレしなくてもなかなかうまいじゃないか。そんな若い頃の貴重な記録。

幅広い曲調を楽しむ~狂気だけでも、儚さだけでもない
凍り付くように冷え切った「One,Two,Three,Four」で始まる#1に代表される、痛々しい楽曲。
すっきりした景色すら思い起こさせる安定したプロダクションの#18などの、メロウな楽曲。
3rdや映画「Brown Bunny」サントラ提供曲にも通じる、#19をはじめとする、美しい憂鬱。
そして大絶叫や異様なハイテンション、酩酊感漂う歌唱など、#11にあるような、実験と狂気。
本作の作風を概括すると大体このくらいにまとまるだろう。
ほかならぬ、このレビューを書いている私自身がそうだったように、4つめのイメージが
「ジョンの1st~2nd」のパブリック・イメージとしては広まっているように思う。
しかしそれゆえに、実際に本作を購入などして手に取り、最初から最後まで聴き終わって
それだけじゃない、1つめ~3つめの楽曲も少なくなく、強い魅力も放っているという事実を
実際に知るとかなりのショックになる。ジョン本人の意図しないところでの戦略勝ち、か??
「痛々しい」「壊れそう」これもあちこちで1stの感想として言われていることだ。しかし
予想に反して、それだけでもなかった。録音時期を考えると妥当だが、憂鬱だけでもなかった。
憂鬱がちなメロウ、痛みが走るメロウ、実験的なメロウ、ジョン節ともいえるおセンチなメロウ。
あるいは、メロウの入り込む隙のないほどの、憂鬱、痛み、狂気が強い楽曲たち。
さまざまな曲調があって、それだけさまざまなジョンの心象風景が見える。
因みに、#20ではリヴァー・フェニックスのものと思われる笑い声が聞こえる。
ジョンに本作を発表するように勧めたのはリヴァーだったり、リヴァーの死にジョンが号泣した
というのは比較的有名な話。悲しいかな、ジャンキー繋がりの同世代の二人だった。

ジョンの消えない"闇"、"憂い"はどこからきたんだろうか
本作が、脱退という名のバックレ劇の後で制作されたというなら、精神がぶっ壊れていて
抑うつ状態から鬱々としていて、若くして夢破れて自分に負けて心が折れて絶望でいっぱい・・・
そりゃそうだろうなぁと合点がいく。逆にジャンキー中やリハビリ中~直後あたりというなら
それでもやっぱり絶望感や罪悪感でいっぱいになって、深い闇や憂いや痛みが発露するだろう。
(実際、レッチリ復帰後の3rdはメロディアスながらも、かなり痛々しい作品になった)
でもそうじゃない。各種インタビューを読む限りでは希望に溢れていた時期であるはずの
レッチリデビュー前~ブラッド・シュガーの制作の合間に、これだけの憂いが漂った楽曲を
こんなにもたくさん作っているのだ。
(実験精神に関しては、ジョンが聴いてきた音楽には前衛音楽が結構多いから、それに影響
されて自分も試しに作ってみました、といういきさつではないかと考えている)
子どもの頃に両親が離婚した、友達から虐めにあっていた、ミュージシャンになりたいと
学校でも宣言していたこともあって皆から変人扱いされていた、等々、闇や憂いや怒りを
抱え込むようなつらい幼少期~少年期のエピソードがたくさんある人物ではある。
過去のエピソードや現在に至るまでの言動から、発達障害があるのか?と感じたりもする。
また、そもそも10代後半~20代前半の青年、ましてミュージシャンで芸術全般に造詣の深い
感性の鋭敏な青年が、不安定や不安、センチメンタルを内包しないほうがおかしいだろう。
見ず知らずの外国のミュージシャンについて、つらい過去だとか障害のあるなし云々を
ほじくっても仕方がないし、今更それが何だっていう話だろう。
とにかく、ジョン・フルシアンテという人物は、人生のどこかで・あるいはたびたび、
深く傷ついたり、自分の殻に籠もる性質をもったりして、消えない闇や憂いを刻み込んだ。
そこに幸いにして、音楽を作る・演奏することという、感情を表現するツールを得た。
つまりはそういうことなんじゃないか。


天才肌でエキセントリックな「青年:ジョン・フルシアンテ」の心象風景。
歌とギターを手にし、類い希な演奏能力と作曲能力で天才の名をほしいままにしながらも
繊細な部分をもつ人間なら誰でもが感じうる、壊れる手前の想い、痛みや怒りや苦しみ、
自分の中にある消えない闇や憂鬱を「他人の顔色の為ではなく自分の為に」
キャッチーでない部分も含めて、包み隠さず愚直なまでに露わにしており、
人はその不器用さに共鳴したり、手を差し伸べたいという気持ちになったりして
エキセントリックだと首をかしげつつも、耳を傾けずにはいられない・・・
聴き手は少し選ぶけれど、一度ハマったらなかなか抜けられない、厄介で愛しい一枚。

魔性の女や魔性の青年を音楽に変換したら、こんな感じになるのだろうか。
気がつけばこのCDばかりを再生している日々のなか、おかしな想像が浮かびました。

レッチリを再び脱退して、自閉がちではあるけれど好きな音楽を作り、結婚し、
悠々自適に暮らしている、40過ぎのリア充になったオッサンのジョンは、
この頃ほどの尖った作品はもう作らないようだけれど、代わりに闇や憂鬱さが消えて
カラフルな作品を作り、楽しそうに奏でて歌っている姿が浮かびます(「PBX」から)。
個人的には、そういう穏やかな環境の中で、マイペースでこの先も生きていってくれれば
それが何物にも代えられない幸せだよなあと思います。


FC2 Blog Ranking参加中。クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

John Fruscianteの1stアルバムが再発されるって聞いたんだけど・・・

ネット情報で、John Fruscianteジョン・フルシアンテ)の所謂ジャンキー時代の
1stアルバムが再発されているらしい!との朗報を受けて、
タワレコにとびこんだりAmazonで検索したりしたのだけれど・・・
(因みに「所謂ジャンキー時代」と書いたのは、本人曰く、音源を作曲した当時は
ブラシュガの録音と並行していたり、デビュー前だったりと、
ジョニデの自主制作映画での酷い部屋や、Youtubeインタビューの痩せこけて目玉が飛び出して
訳の分からない話をずっとしているような、凄惨な薬漬けにまだなっていなかったから)

Niandra Lades & Usually Just a T-ShirtNiandra Lades & Usually Just a T-Shirt
(2013/05/02)
John Frusciante

商品詳細を見る

このblogからの「商品検索」でリンクできる商品は、確かに2013年5月2日発売だけど
輸入盤で、タワレコに行ったのはGW中だったのだけど影も形も専用予約用紙などもなかった。
つい最近ブックオフに行ったけどそこの中古にもあるはずはなかった。
(代わりに、P.I.L.の「フラワーズ・オブ・ロマンス」を見つけて買ってきた)

で、アーティスト名とアルバム名でググるとこんなふうになるし・・・
http://www.amazon.co.jp/Niandra-Lades-Usually-Just-T-Shirt/dp/B00009Y3L3
2003年6月24日発売と情報欄には書かれている。「新品あり」の新品は3万円強で、明らかに
普通の再発がもう出てて買えますよーの商品とは違う。

国内盤で再発されると勘違いしていた(The Empyrean以来、最近よくジョンのCDを出してる
レコード・コレクション辺りで)のだが、それ自体が勘違いで、あくまで輸入盤の再発って
ことなんだろうか。
対訳とか解説とかとても読みたいのだが・・・
PBXなんかもそうだが、ジョンが何かリリースとなったらそれなりの話題になるんじゃないかと
思うんだけども、1stの再発はまるで話題になってない。タワレコやHMVのメルマガでリリースが
宣伝されていることもなかった。再発だからかなぁ。それとも問題作だから?

数年前のある休日、夜更かししてYoutube三昧、朝6時くらいに件のジョンインタビューを観て
リバースしそうになり、以来最近まで「1stと2ndはありえん」という結論になったのだけれど
(どちらにしろ楽曲も幾つか聴いた上で、当時の理解の範疇を超えていた。あと、朝6時台に
あんなインタビュー動画を観るほうがどうかしてた)
再発するっていうから、やっと勇気出して入手してみようと決意したんだけども、
うーんどうしたものか。
結構気合い入れて待っているのですが。
気長に待て、という事ですかね。


愚痴ってばかりで埒が明かないので、以前PBXのレビューを書いた時にネット上で収集したものの
余ってしまったジョンの画像をこの機会に幾つか。
John Frusciante 1-1
暗闇の世界からレッチリへ戻ってきたばかり、そこはかとなく痛々しさが漂う。
クスリをしすぎて歯茎が溶けてしまい、歯なし状態なので口元が大変なことになっている。
カリフォルニケーションの印税が入ってからようやく、総インプラントで歯が入ったとか・・・
音楽少年漫画「BECK」にこの頃のジョンがパクられまくってて(模写みたいな絵もあった)
笑えばいいのかキレればいいのかわからなかったのが懐かしい。

John Frusciante 1-2
これは見事なペインティング!(海外の作品のようです)
青い空、下から照りつける赤い夕焼け、雲の向こうに虹。色遣いが素晴らしい。
オフィスワーク用のパンツみたいなのをしょっちゅう穿いてた時期、ありましたよね。

John Frusciante 1-3
ずっと写真だと勘違いしていたけど、ギターのネックやペグなんかを見ていてついさっき
ペインティングだと気付いた作品。(これも多分海外の作品)
ジョンの顔の表情がリアルなもんで、絵と思えなかった!
背景がとんでもなくアートでオシャレ、ジョン抜きで壁紙にしてもいいかもしれない?

John Frusciante 1-4
まるい。面長のジョンだがこの画像だともれなくまあるい。
表情、髪型や髭の塩梅、格好、背景、画像処理など相まって凄くジーザス。
と言うと不謹慎ならば、古代のローマ帝国やギリシャ、中近東っぽい雰囲気がある。
「聖☆おにいさん」に出てくるいえっさことイエスは、作者がジョンファンなだけあって
少なくない頻度でジョンをモデルに描いているだろーという画が出てくる(一時期に比べ、
最近は少し落ち着いたけど)のが気になる。仕事と「萌え」は区別してくれませんかな。


気まぐれでマイペースたまにハイペースなアーティスト、それがジョン・フルシアンテ・・・
「高い中古」を落札するくらいなら輸入盤でも新作が欲しいような気がするので
今はじっくり待ちますかー。


FC2 Blog Ranking参加中。クリックで応援お願いします!

テーマ:90年代洋楽 - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

Ramones:Too Tough to Die「ラモーンズの軽やかで明るい側面、鬼軍曹の素顔・・・"友人や人生に恵まれて、俺は幸せだ"」

前回の「End of the Century」は「ラモーンズの重くて暗い側面」が
フィーチャーされた映画でしたが、一転して今回とりあげる「Too Tough to Die」は
ラモーンズの、とりわけジョニー・ラモーンの、軽やかで明るい側面、救い、希望、
そういったものが前面に出た、楽しく、最後は心洗われる、ハッピーな作品に。
基本的には同名のトリビュート・チャリティ・ライヴのダイジェスト。
そこに出演者のインタビュー、ライブの後日談などが混じってくる展開です。

TOO TOUGH TO DIE [DVD]TOO TOUGH TO DIE [DVD]
(2008/03/12)
RAMONES、ブレット・ガーヴィッツ(BAD RELIGION) 他

商品詳細を見る

2004年9月、ジョニーが前立腺癌で死去するほんの数日前に開催されたこのライヴは
元々ジョニーが友人のロブ・ゾンビに「ラモーンズ結成30周年ライヴをやるぞ」と
突然言い出したことから始まった企画。しかしジョニーの病状が深刻になるにつれて
趣旨は「闘病中のジョニーを励ますライヴ」へ。
そしてライヴを観に行くこともできないほどになり、死の床についたジョニーへ
会場のファンからの「ヘイ!ホー!レッツゴー!」の大声援のエールと
彼を、ラモーンズをリスペクトする出演者たちによる全力投球の演奏が捧げられるのです。
ライヴを「見届けて」僅か数日後にジョニーは旅立ってしまうのですが
ライヴの後日談として最後に、ジョニーの葬儀と友人達のスピーチ、そして
巨大ジョニー銅像の付いた記念碑に埋葬されるまでが収められています。
ライヴの収益は「前立腺癌研究とリンパ腺研究基金」に寄付されたり、
「ジョーイ、ディー・ディー、そしてジョニー・ラモーンに捧ぐ」と締めくくられたり、
出演者インタビューでもジョーイディー・ディーマーキーの話をする人がいたりと、
ジョニー一人だけでなく、ラモーンズ全体や、他のメンバーが好きな人にも
十分楽しめる内容になっています。

この映画のキーマン、立役者となる何人かの人物を鍵に
本作、そしてジョニーを介したラモーンズに、もっと踏み入ってみましょう。


ジョニーの妻・リンダ
リンダは元々、ラモーンズのホームグラウンドといえるライヴハウス「CBGB」の常連で
ラモーンズ以外にも同時期のパンク音楽シーンに造詣が深かった。
だから、ジョーイ、ディー・ディー、加えてジョー・ストラマーと訃報が続くなかで
これ以上パンク音楽シーンに悲しいニュース、悲しいムードを持ち込みたくなかった
また、ジョーイの闘病の姿を見て、病気のことを公開することによって、ジョニーが何かと
病気のことばかり聞かれるのではないか、そんなの嫌なのではないか
、とも考えた。
そのような考えから、リンダはジョニーの病気をなるべく公表しなかった。
時が来て、いざ公表すると、ジョニーはすっきりした様子だったという。
これまで彼女には「派手好きで良く喋る勘違いオバさん」というイメージがあったが
この良妻エピソードで随分印象が変わった。
ジョン・レノンにおけるオノ・ヨーコのような立ち位置なのだろう。まぁ彼女には
好き嫌い・諸説あるようだが・・・

リンダが明かすジョニーの素顔としては、映画(特にホラー)好き、収集癖、
日記(記録)の習慣
(ラモーンズ結成時以来、20冊にわたる)、野球観戦好きなど。
特に映画は、生き字引のような存在。友達が、映画でわからないことがあると
みんなジョニーに聞きに電話をしてくる。それでわざわざ調べて、教えてあげる。
個人的にも、わからないことを常に調べながら映画を観ていたらしい。
また、趣味によって(映画友達、野球友達など)友達がそれぞれ居た。
ジョニーの友達になる条件は「何か一つ仕事以外に、熱心な趣味がある」こと。
趣味を媒介として、たくさんの、さまざまな友達が出来て、
ラモーンズ解散後はとりたてて音楽活動をせず、趣味や友達との交流に勤しんでいた。

インタビュアーに「ジョニーの面白いところは?」と聞かれたリンダ、「全部よ」。
やることなすこと面白くて、毎日一緒にいても飽きないのだという。
色々聞かれていっぱい喋るリンダはいつも元気があって、何だか楽しそうだ。
こういうリンダと一緒にいたから鬼軍曹ジョニーも気を抜けて、「面白い」側面を
臆面もなくポロリポロリと出してしまえたのかもしれない。


マンディ・スライン監督
マンディ監督は両親ともがラモーンズの仕事をしていて、監督とお姉さんは
幼少期の夜をしょっちゅうCBGBで過ごしたのだそう。
「子どもが来る場所じゃない!」「託児所じゃねえ!」と言われていたとのこと
(そりゃそうだ、これは親が悪い)。
一般の子どもにとっての童謡が、彼女達姉妹にとってはラモーンズだったわけだ。
監督はシャイで、幼少期にしても大人になっても、なかなかメンバーには
自分から声を掛けたり、親しくなったりはできづらかった。
関係者の娘ということでメンバー達は優しく接してくれたけれどどこか他人行儀で
よそよそしく、距離があったとのこと。不器用な彼ららしい(笑)
やがてドキュメンタリー映画に興味を持ち、作品を作るようになる監督。
そんななかで今回の話と出会った。

「コンサートの様子を撮影させてください」という監督の申し出に
ジョニーは反対。監督が推測するに、ジョニーは友達をカメラの前に曝したく
なかったのだろう、友達を守りたかったのだろう
、という。
また、撮影するということはジョニーが会場に居られないことも意味する。
病状悪化で会場での鑑賞が絶望的になり、監督はリンダに密かに依頼、快諾を得る。
しかしジョニーはお見通しで、「何話してるんだ?」とからかわれてしまった。
そして、いざ当日、いざ撮影。リンダの存在にも助けられ、インタビューも無事完了。
ジョニーを元気づける為にと、無理なスケジュールを強行して編集に勤しむが、
散歩から帰るとジョニーの訃報が流れ、監督はへなへなと座り込んでしまった・・・

音楽を引き立たせたかった。ラモーンズの音楽の素晴らしさを伝えたかった
これが監督の願い、想い。
なかなかその意図、よく伝わってくる映画だったと思う。


レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
エンドロールにて、スペシャル・サンクス欄で、個人名でなくバンド名が
記されていて、「End of~」、トリビュート・アルバム「We're Happy Family」にも
参加と、皆勤賞状態のレッチリ。普段のライヴでもよくカヴァーしている。

ウィー・アー・ア・ハッピー・ファミリー-ラモーンズ・トリビュートウィー・アー・ア・ハッピー・ファミリー-ラモーンズ・トリビュート
(2003/02/19)
オムニバス、プリテンダーズ 他

商品詳細を見る

バンド単独で最も劇中にフルで流れる曲が多いのは貢献度かそれとも知名度か。
皆、いつも以上に気合いが入っており、フロント三人がガンガン動く。
それも当然、フロント三人はラモーンズが大好きで、影響を受けまくりだから。
ジョンフリーの手元に違和感が・・・と思ったら、ジョニーやディー・ディーにあやかり
ずっとダウン・ストロークで弾いている。特にフリーの違和感半端ない(笑)
Youtubeのコメント欄で「ジョーイそっくり!」「声はジョーイ、姿はイギー・ポップ
と大反響だったアンソニーは、キャラや当時の髪型と相まって寧ろジョニーみたい。
フリーのあのコケティッシュなキャラ作りにディー・ディーの影響が強いのも窺えた。

それにしても意外だったのは、いかにもラモーンズの影響を受けてます!な
アンソニーとフリーよりも、ジョンが一番ラモーンズと面識があること。
ジョニーとはかなり仲が良くて葬儀にも呼ばれているし、ジョーイやC.Jと遊んだことまで
あるという。レッチリ脱退後の近年、リンダと写っている画像なども目にする。
「憧れすぎて、ラモーンズのメンバーはアニメのキャラクターみたいだ」と言うジョン。
インタビューで、ラモーンズやジョニーについて目をキラキラさせながら喋るジョン。
葬儀のスピーチで今にもわあああんと泣きじゃくらんばかりなのを堪えて話すジョン。
巨大ジョニー銅像を間近にして、目をまん丸にしてお口ポカーンしてるジョン。
感慨深いというかお前面白すぎるだろというか、見どころの一つだと思う(笑)
アンソニーとフリーは、ヒレルジャック時代にチンソックスでライヴに乱入して
ジョニーに大目玉食らった
エピソードがあり、それが尾を引いてるのか・・・?
(本作には当然出てこないが、アンソニーの自伝に載っているエピソード)
唯一メタラーでラモーンズと縁が薄いと思われるチャドだが、ライヴ後?楽屋裏?で
マーキーと一緒に写真撮影なんかして、ちょっと仲良くなったようで良かった良かった。

個性の強いフロント三人と少し距離をおいたドラマー。レッチリって、どうも構造が
ちょっぴりラモーンズに似ているのではないか
と感じている。
ジョンをヒレルに、チャドをジャックに置き換えても同じことがいえると思う。
でもジョンをジョシュに置き換えた今のレッチリでは似てないなぁ。


たくさんの友達
「ラモーンズ30周年ライヴをやるぞ」と言い出したのはジョニーだったけれど
具体的な企画、出演者集め、出演、そして映画の監督まで全て彼の友人知人による
「手作りのライヴ」。
MCを務めたロブ・ゾンビ(ジョニーの提案時はソロで「バンドがない」と言ったら
「じゃあMCやれ」となった)曰く「仲間は自然と集まった。出たいというバンドも
沢山名乗り出てくれた。多すぎて断ったくらいだ」というほど。
ジョニーの危篤から死まで、エディ・ヴェダーはつきっきりだったというし
前述のジョン@レッチリやリサ・マリー・プレスリーなども見舞いに足を運び、
これまた多くの友達に看取られて臨終のときを迎えたのだそう。
件の巨大ジョニー銅像にはヴィンセント・ギャロなども友人としてメッセージを刻んだ。
葬儀のスピーチで、メンバーのC.Jは号泣しながら、ジョニーとの友情に感謝した。

ジョニーが友達と一緒に写っている写真も作中でどっと登場する。そこにはあの
ジョー・ストラマーの姿もある。
「End of~」では「フォロワー、寧ろコピーバンドがあんなに売れて俺たちは」
という険悪で皮肉なエピソードとして出てきた印象だが、あの作品の時点で
ジョーはラモーンズへの敬愛を語っている。それに時間も過ぎた。
ラモーンズには色々なことがあったが、もはや全てのわだかまりから解放されて
ジョニーは自由な気持ちで短い余生を謳歌した
ことがここからもわかる。

最も印象に残った友達は、やはりロブ・ゾンビ。
温かいけれどメソメソしない、つかず離れずの距離感のある優しさがいい。
巨大ジョニー銅像を造ったのはロブの友人で、造ったきっかけもまた、
ジョニーとロブとの何気ないいつものやりとりにあった。
「リンダに幸運だと自覚させること」「リンダ、リンダ、俺は伝説の男だ」
「お前がいい暮らしを謳歌できるのは、この俺のお陰なんだぞ」
葬儀のスピーチで、ジョニーの物真似混じりに銅像に込めた想いを語るロブ。
見た目はちょっと怖いけど、気の良い奥さんのようにジョニーを理解している。
ロブとジョニーの本名、苗字が同じだけど、兄弟ではないよね?


マーキー、C.J、プロデューサーのダニエル・レイによる3ピース+ゲストの数曲、
熊の着ぐるみやゴリラ?のお面などが楽しいディッキーズ
ヴォーカルの女性が視覚的にも聴覚的にも強烈すぎるX
シュワちゃんを彷彿とさせるド迫力のヘンリー・ロリンズ@ブラック・フラッグ、
深く響き渡り存在感のある声がすばらしいエディ・ヴェダー@パール・ジャムなど
見どころ聴きどころが書ききれないほど沢山あるライヴ、映画でした。
そりゃ本家のラモーンズとは違うけれど、温かくてアツイスピリットが伝わる。
そして現代にアップデートされている。
今や、若い子がイカす音楽としてラモーンズを聴き、Tシャツを着るまでに。
観ていて楽しくハッピーな気持ちになる映画であると同時に、「End of~」を思い出して
「ラモーンズ、こんなに愛されているんだな。凄いな、本当に良かったな」
という感慨が沸き起こってきたのは、一介のファンである私どころでなく
当のラモーンズのオリジナルメンバーたちこそ天で噛みしめていることでしょう。
友達や人生に恵まれて、俺は幸せだ
ジョニーがロブに託した手紙に綴ったこの言葉こそが、全てを語っています。



このブログをもっと広めてゆきたく、FC2 Blog Ranking参加中。
今回の記事を面白いと感じていただけたなら、クリックで応援お願いします!

テーマ:CD・DVD - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

ジョン・フルシアンテ その4:PBX Funicular Intaglio Zone「新たな境地のギター、更なる進化を遂げたプログレッシブ・シンセ・ポップ」

5曲入りEP「Letur-Lefr」から2ヶ月、遂にJohn Fruscianteジョン・フルシアンテ)の
フルアルバムがご開帳!
その名も「PBX Funicular Intaglio Zone」。

PBX Funicular Intaglio Zone【高音質SHM-CD/ボーナストラック2曲/解説/歌詞対訳/ポスター付】PBX Funicular Intaglio Zone【高音質SHM-CD/ボーナストラック2曲/解説/歌詞対訳/ポスター付】
(2012/09/12)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

ビルの頂上から人が不安定な体勢で立っている、もしくは落ちかけている、
「アメトーーク!」で絵へた芸人が書いたら速攻「怖い怖い怖い!」と突っ込まれそうな
ジョンによるホラーなペインティングがジャケットを飾り、付属のポスターではこの絵の
フルヴァージョンが。
私はタワレコで購入したので、それの縮小ヴァージョンのステッカー(大体ハガキサイズ)
がもらえて、こうして縮小してみれば置きやすいし、細かいことは気にならないし(苦笑)
ポップなアクセントとして部屋に飾ってあります。
タワレコ店頭では、このジャケットもあれば、よく雑誌やネットの特集に登場する、
ブックレットにも最終ページに登場する本人近影が販促POPにどがっと姿を現して、
何かその・・・凄く足を運びにくかったというか、忍びのようにサッと急いで1枚取って、
別の棚まで避難したというか・・・タワレコの冊子の間に挟みながらレジまで持って行って
エロ本買うんじゃないんだから!って足取りになってしまったというか・・・。

やたら「天才」「奇才」「問題作」って煽っているのも居心地が悪く、
戸惑いがちな雑誌やネットでのレビュー、一方では過度に崇めるような過剰なレビュー、
「どうしてこの人に対峙するアティテュードには中庸がないのだろう」と甚だ疑問に思い。
こういう「腫れ物扱い」「神様扱い」こそ、ジョンが厭っているものではないか?
それが嫌でわざわざRed Hot Chili Peppersレッド・ホット・チリ・ペッパーズ
以下レッチリ)を辞めたのでは?リスナーはアーティスト自身のことを考えなくてよいと?
それなりに熱心なファン(だけど、他にも好きなものは山ほどある)としては違和感を
禁じ得ない状況、まだしばらくは続きそうですね。それもまた、ジョンが手にした自由と
引き替えの試練なのでしょうが。

John Frusciante 1
ライトなレッチリファンがジョンというメンバーに着目するきっかけになった
2003年のスレイン・キャッスルでのライヴ(DVD化もされている)でのひとこま。
この頃で、既に足元にはエフェクターがこれだけたくさん。
当時は留守電の使い方も分からず、せっかく褒め言葉を入れておいたアンソニーを
しょんぼりさせたという、アナログ人間なエピソードにかなり笑わせてもらったけれど
作品ごとにデジタル人間化が著しく進んで、遂に現在の、エレクトロニック中心の
ソロ作品をリリースするまでの境地に。いやはや人間、何があるか分からないものですね。

あえてこの記事では「Letur-Lefr」を「前作」と表現させて頂きますが、
前作を経ずにいきなり「The Empyrean」から本作へと飛んできたなら
驚き、戸惑いはそりゃもうとんでもないものに違いないだろうと断言できます。
しかし、前作を経た人であれば、かなりすんなり聴けるはず。
それどころか、もっとハマるのでは。前作を聴いてダメだった人でも、
本作なら大丈夫な可能性が結構高いのではないかと思います。

前作からの「プログレッシブ・シンセ・ポップ」路線を踏襲しながら、
前作から何段階も進化して、「プログレッシブ」は伊達じゃない感じ。
従来からあったジョンのメロや歌声と「シンセ・ポップ」との間に、前作では少々
隔たりを感じましたが、本作ではその距離がほぼ無くなったのではないでしょうか。
だから違和感が少なく、かなり聴きやすくなりました。
ライナーノーツでもあるように、エイフェックス・ツインスクエアプッシャー
といったアーティストの作風をかなり彷彿させる曲調やアレンジに。
この二人の熱心なファンの方が本作を聴いたら、彼らの贋作に聴こえるのか、
それともちゃんとオリジナルだと感じられるのかがちょっと気になるところです。
そういったエレクトロニック・ミュージックの先達の、自然さ、滑らかさを取り入れ
聴いていて「気持ち良い」「心地良い」と感じられる音楽へと到達。
前作だと、エレクトロニックなリズムと「ジョン節」なメロや歌、双方の主張が強くて
ちょっと喧嘩しちゃっている感があり、それが「戸惑い」に繋がったのですが
本作ではそれが克服され、双方が控えめに自己主張しながらも巧みに協調し、
エレクトロニックなソロ作品のなかでは今まで無かった、心地良さに繋がっています。
そのような意味でいえば、各方面で煽られているような「驚愕の」「衝撃の」といった
形容詞は少し違うように感じられてきます。
(今までのジョンを知らなければ)とても自然でフレッシュで心地良い音楽
だといえるでしょう。

Jimi Hendrix-John Frusciante
何と!ジミヘンとジョンがほぼ鏡写しに。
ジョンのファンにはジミヘンファンも少なくないと思いますが、その逆はどうなのか。
ちょっと誰かに尋ねるのも畏れ多い気がしないでもないですが怖いもの訊きたさもあり・・・。
当のジョンは「白いジミヘン」と擬えられ讃えられることをどう感じていたのでしょうか。

「前作がダメだった人でも本作なら大丈夫では?」と表現した一番の理由、それはやはり
ジョンのギターが聴けること。
前作でも聴けることは聴けるのですが、もっと正面から「新しいギターのアプローチ」として。
本作をプレイヤーに入れて初めて気がついたことでしたが、「ギター中心の音楽でなくても
それはそれで」と思っていた筈の自分ですら、「ジョン・フルシアンテはギターを弾いて
いてくれたほうが嬉しい、ジョンのギターを聴きたかった」という渇望があったことが
本作におけるジョンのギタープレーを聴いて実感し、そして何か安心しました。
もうこの人は当分、下手すると一生、ギタリストとして振る舞わないのではないかと
危惧していたので。(奥さんのユニットでの演奏等、細々とした活動は除いて)
但しこれはレッチリ~従来のソロで聴けていたような「ギタリストらしいギター」とは
かなり趣を異にし、「プログレッシブ・シンセ・ポップ」のためのギターです。
エレクトロニック・サウンドとギター・サウンドとの調和のため、それまでしていた
ギタリストの発想でのギター・プレイをやめ、まるで電子音のようだったり、
「一体全体それはどうやってプレイしているのか?」と手元が全く想像できないような
まったく新しい発想でのギター・プレイを発見、披露しています。
これは、レッチリのキャリア最高傑作と名高い「Blood Sugar Sex Magik」にて
フリーのあのブリブリバキバキなベースとアンソニーのラップの合間を自在に泳ぐ、
人を舐めているかのようなユニークなギター・プレイと、同程度かそれ以上の価値を
有する発明なのではないでしょうか。

ほかに、前作に顕著だった新しい要素「ヒップホップ」は、前作ほどの頻度では
ないとはいえ本作にも登場。R&Bの要素もミックスされています。
様々な音楽的要素を組み合わせる中で、R&Bとヒップホップが特にジョンの音楽と
ブレンドしやすかったとのこと。さも料理を作るかのように、音楽をも作るのでしょうか。

John Frusciante 2
ア~~ア~ア~~♪(笑)
なぜゴミ箱に入っているのかとか、なぜ3人いるのかとか、なぜ一人(3人?)でそんなに
楽しそうなのかとか、色々なはてなが浮かんでは消えますが楽しそうだから良いとしますか。
そういや、もうこのぐらいの時期から、「たまに、ドラムンベースにのって踊りにも行く」
と言ったり、レディオヘッドオウテカエイフェックス・ツインスクエアプッシャー
の名を何かに付け口にしたり(レディオヘッドの場合は、トムがジョンのファンになって
熱心にライヴに通ったり、ジョンをモチーフに「Reckoner」を作曲したりと、何と両思い)
していたりして、今思い返すと本作の路線はかなり前からの既定路線といえるのかも
しれませんね。予想外・衝撃どころか、寧ろまったくブレずにここまで来たのかも?

本作でジョンはやたらとご機嫌。よく「Yeah!」って叫んでいます。
本作のような境地まで到達できたことが、また、自分の思い描いた世界と戯れられるのが
楽しくて仕方ないのでしょうね。
いわゆる「天然さん」のパブリック・イメージがあり、そういうエピソードにも事欠かず、
感情や感性の赴くままに生きているかのように見える人ではありますが、
10年前からの興味関心が現在まで、まっすぐレールを描くように継続し、発展し、そして
成就するのは、一体どこまでが成り行きでどこからが計画通りだったのでしょうか。
アルバムタイトルの説明などに顕著なように、考えが極めて独創的であると同時に、
知識やテクニックの話が多いなど、とても冷静な理系人間の側面も際立ってきました。
感性の人?理性の人?正反対の性質を同時に持ち合わせたアーティスト、そして人間。
その理性の側面で構築されているのがエレクトロニック・サウンドやギター・プレイで、
対して感性の側面を表現しているのが、ジョンの歌声やメロディ
なのかもしれません。
両面を有しているから、無機質にも収まらないし、有機質にも終始しない。
この「とりとめのなさ」を受け入れられるかどうかが、ジョン・フルシアンテという
アーティストやその作品を、好きになれるか否かを大きく左右するように思います。

John Frusciante 3
ご結婚おめでとうございます、からもう1年ですか。
各種メディアの取材を一切受けない、ライヴ・ツアーにも出ないとなり、
昨年音楽サイトで報道されていた、ストーカー騒動がその後どうなったか、
無事解決したのか、分からずじまいです。
もしかするとそのストーカーを避けるために取材もライヴもしないのかもしれませんが・・・
なにせ名前が名前だけに、当時本当に不安になったものです。
ビートルズ好きでもある人ですが、そっちの「ジョン」と同じ事態にならないことを
祈ってやみません・・・
因みにあちこちでいわれている「最近のジョンは、目を見開いた写真が多くて、こりゃ
クスリやってるんじゃないのか?ヤバいんじゃないのか?」疑惑についてですが、
個人的見解としては「レッチリ時代の反動、区切り」ではないかと考えています。
目ぇ開かないの?的な写真があまりにも多すぎたレッチリ時代。そこからの脱却を
音楽面だけでなく写真に写る時も図っているのでは?と。そう信じています(苦笑)
本作の音楽面から垣間見える姿があまりに冷静で乗り気、そして何より正気な姿なので。
「またドラッグに溺れちゃった」とか正直、もう格好悪いので、お願いだから勘弁して。


鳴っている音こそ大きく違えど、いま述べてきた点において、本作は
あまりにもジョンらしすぎるアルバム」と呼ぶことができるような気がしています。
雑誌やネットや本人の言葉@blogで何やら小難しい言葉を沢山並べて論じられていますが
頭で難しく考えすぎず、とりあえずお店の視聴機などで聴いてみてはいかがでしょうか?
そうして聴いてみて、何を感じるか、それが本作の全てなのではないかと思います。



このブログをもっと広めてゆきたく、FC2 Blog Ranking参加中。
今回の記事を面白いと感じていただけたなら、クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

John Frusciante:その3 Letur-Lefr「エレクトロニカでヒップホップな新境地にびっくり、でもきちんとポップでメロディアスなプロローグ」

あの問題作「The Empyreanジ・エンピリアン)」から3年余り。
John Fruscianteジョン・フルシアンテ)が9月に新作アルバムをリリース、
そしてそれに先駆けて今月4日、EP「Letur-Lefrレター・レファー)」が登場!

Letur - Lefr【高音質SHM-CD/解説/歌詞対訳/ポスター付】Letur - Lefr【高音質SHM-CD/解説/歌詞対訳/ポスター付】
(2012/07/04)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

あなた隠居したんじゃなかったんですか?!
いや、実を言うとこの展開、かなーり予想済みでした。他の世界中のリスナーも少なからず(笑)
リリースせずにいられるジョンじゃないだろうなーと。
但し、本作に関するプロモーション(含むインタビュー)は一切なしで、この点が所謂「浮世」と
一線を引いているところなんでしょうね。

海外のファンサイトなどで初めてこのジャケを見た時、正直、凄く不安になりました。
だってペインティング。ペインティングのジャケといったら2nd・・・

スマイル・フロム・ザ・ストリーツ・ユー・ホールドスマイル・フロム・ザ・ストリーツ・ユー・ホールド
(1997/11/15)
ジョン・フルシアンテ

商品詳細を見る

一番ヤバイ時期、ヘロイン漬けになって画ばかり描いていた時期の、これがどうやっても
頭に浮かんで、またドラッグ中毒の阿鼻叫喚地獄絵図が繰り広げられていると思って・・・
というかAmazonによくこの商品が載ってると思いますよ。タワレコとか行っても一向に
1stや2ndなんざ見あたらない。載せるだけならいいのか。

話は戻って本作。ニュースサイト等で視聴してみたら中々よかった、というかまともで安心したので
タワレコポイント3倍の日を利用してあっさり買ってきました。
でも、もれなく付いてくるこのポスターはどうすればいいの?
Letur-Lefr poster(mini)
ド下手な写真で申し訳ないです、自宅でケータイから撮った粗末なものです。
ブックレット×6のサイズを、折って封入してあって。(折り目はそのため)
もれなく部屋に張れって??
因みにタワレコの特典で付いてきた、ハガキくらいのサイズのステッカー
(このポスターの縮小版)は、扱いやすさもあって、部屋に飾ってあります。
そっちのが使えると思うんだけど・・・

更に限定販売でこんなTシャツまで売っているらしい。
Letur-Lefr T-shirt
S、M、L、LLまであるらしいんですが、こんなパステル調の色合い、女性向けでなくて?
女性向けが紫で男性向けがグレーなんでしょうか。
興味がないこともないけれど、1枚4,200円って、それだったら9月のCD代に充てます。

ブックレットを覗いてみると、前作と同じフォントながら色がカラフルになっていて、
歌詞のない曲のタイトル文字はジョンのこれまたペインティングだったりします。
大分ポップ。前作の地を這うような重苦しさはない作風がここからも窺えます。


しかし前作やそれまでのソロ作、さらにはレッチリ時代の作品とかなりの乖離をした
サウンドなので、びっくりする人、受け入れがたい人は多いかも・・・
ポップでメロディアスな泣きのジョン節を根底に据えるも、かなりのエレクトロニカ、
そしてヒップホップ
だから。
今までのジョン(のソロ)からは想像も付かないんじゃないかと。
でも今までのソロ作をある程度聴いてきた人なら、軽くリピートしたらすぐ慣れると思います。
慣れた後、気に入るかどうかは、リスナー次第だとして。

ただ、このような方向への興味や、人脈は前作リリース頃には既に固まっていて、
ある意味「伏線回収」みたいになったような流れなので、本作の路線は割と予想通りかも。
例えば、「Stadium Arcadium」にヒップホップのノリを混ぜ込もうとしていたというし
(本来「Dani California」はそういうアレンジの予定だったが、チャドがどっしりした
ビートを持ってきたためにあのようなどっしりアレンジになったらしい)、
ウータン・クランダーニ・ハリスン(ジョージ・ハリスンの息子さん)と共演して
ウータン・クランのプロデューサー/ラッパーのRZAと親交が出来たと報じられていたし、
前作のインタビューでは「最近はテクノやエレクトロニカしか聴いていない」と
思い切り本作のフラグを立てていたし。
遡ってレッチリ復帰後のソロの頃には、既にAphex TwinSpuarepusher
Radiohead等へのリスペクトをしょっちゅう口にしていたし。
(Radiohead経由でこの系統に興味をもった印象も受ける)
後はジョンの性格上、数々の受賞(@雑誌等)でバンドサウンド離れはまず確定だろうと。
いよいよもってメディアが期待する「ギターヒーロー」像から離れ、
フレキシブルな立ち位置で伸び伸びと音楽作りに励めるようになったのは、
可能性を広げる意味でも良かった
と思います。

全5曲、トータル15:54と、あっという間に終わっちゃう一枚。
「あっという間」に感じるのは収録時間だけでなく、曲の展開がめまぐるしく変わって
余計にそういう印象を与えるためでしょうね。
大きく区分して、#1と#5がジョンのヴォーカルがメインな曲で、残り3曲がラッパー
(RZAとその仲間たち)をフィーチャーしたもの。インスト的な曲ともいえます。
#2では半々といったところか。
この人の作品にラップが出てきてまず驚かない人はいないと思いますが、印象としては
ラップを効果的なSE、または楽器のひとつとして「使って」いる感じ。
#4などはかなりモロのヒップホップでほぼ全編にラップが入っていて異色ですが
曲名が「FM」といって、ラジオから流れてくるヒップホップというところか?

冒頭「よれよれっ」とした歌声から始まるので「また狂っちゃいましたか?」との不安が
一瞬よぎりますが、すぐにこれは加工&意図的な歌い方とわかるので大丈夫。
ゆるやかな打ち込みビートはジョンのソロ作では3rdやジョシュ・クリングホッファーとの
共作をも思い起こさせつつ、もう少し推し進めてエレクトロニカの森へ本格的に
分け入った印象。そこに、あの湿度が高くて野太い声、ときにシャウトが混じります。
1曲内での展開の移り変わりの激しさは特にジョンヴォーカル曲に顕著です。
それらがないと、いつもの哀愁メロ曲とそんなに大きく変わらない、というのもあるのか。
転調したり、突如高速のリズム・ビートが舞い込んできたり、ドラムンベースのリズムまで
登場したりと、かなり慌ただしい。
そして時々ちゃんとギターソロも聴けます。#1なんかはかなりの高速で弾きまくっていて
「ギタリストのジョン・フルシアンテ」に拘りがある人も、その腕の健在(どころか、もっと
うまくなった?)にうれしい笑みが出そう。案外#4にもソロが登場します。
よく聴いているとギターは完全放棄したわけではなく、隠し味に効果的に利用されています。
「エレクトロニカ・サウンドの中でのギター」という聴き所があるかもしれません。
その一方、#5でのシンセの使い方は鮮やかで、高揚感があり、本作のハイライトといえる曲。
逆にラッパーをフィーチャーしたりインストに近い曲だったりするものでは
展開は比較的シンプルに。けれどリズムにやっぱり多様な音楽の要素を包括していたりします。


実験作なんだけどポップ。いつものジョン節のようでいつもとは全く異質なサウンド。
不思議な作品で、「15分と言わず、もっと」聴きたくなってしまいます。

それでまたリピートしてもくどくなくて。

ただ一つ言うなら、ジョンのヴォーカル、もっと言うなら歌メロや歌唱法について。
「またこの哀愁メロですか」「またその裏声やシャウトですか」と、これまでのパターンから
殆ど変わっていないので、サウンドが変わっても目新しさがわかりづらい気がします。
もっとも、それがあるからこそ違和感を最小限に抑えられているという面もあるけれど。
コード進行なども、基本のいつものパターンとほぼ一緒だし、
アレンジの目新しさより、寧ろ楽曲そのものに変化や幅があって欲しい
ほぼ全てのジョンのソロ作品を集めてきた自分としては思ってしまうんですよね。
ジョンのヴォーカルも他の楽器と同じかそれ以上強烈なアイテムなので、そちらの使い方も
歌い上げるか「がなる」か、ばかりでなくて、もっと多様なアプローチが欲しいと感じます。
これは間違っても昔のような奇特な声を出して欲しいと言っているのではなくて、
この手の無機質な音に合う歌い方、声のエフェクトを開発するなどの要望です。
アレンジで新機軸をこれだけ打ち出したぶん、そのあたりの「変わらなさ」が
悪目立ちしている印象を少しだけ抱いてしまったり。

本作は5曲入りの、アルバム先行のEPだから実験的で粗も多いのだと信じて
いま述べたような不調和を解決した、「The Empyrean」に匹敵するような名作が
届くことを期待して、9月まで待とうと思います。


最後に、おまけというかフォロー。
John Frusciante 1
「わう」とか言いそうな表情のジョン。唇を噛んでいるからなおのことそんな感じ。
この画像がもう10年近く前なのか・・・
今回、プロモーション活動が出来ないのは、ヴィジュアル的におっさんになっちゃって
レッチリ在籍時のような神秘性で売り出すことが出来なくなったという側面もあったりして。
(少し前、ググったら軽く絶望しました。皆さんにはあんまり勧めません)
・・・イジめて(偉そうにダメ出しして)ゴメンね?
私も昔のジョンソロ記事、リマスターしなくちゃと言いながらなかなか出来ていません。
昔のままがいいのか今のような切り口で書き直すべきか、仮に書き直すならどのように直すべきか
悩んでいるところ。




このブログをもっと広めてゆきたく、FC2 Blog Ranking参加中。
今回の記事を面白いと感じていただけたなら、クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

Omar Rodriguez Lopez:Telesterion「日本限定ソロ・ベスト・アルバム。メキシカンビョークあり、ATDI風味あり、お父さんの歌ありの濃すぎる25作品をぎゅうつめ!」

The Mars Voltaマーズ・ヴォルタ)の頭脳にしてバンマス、
音楽だけでなく映画制作や、その主演にも挑むという多才ぶり、
そして本作までにリリースしたソロアルバム全25作、曲数換算だと200曲超えという
超絶仕事人、いやワーカホリックの極み!1年に8作も作った年さえ(2010年)。
追いつけ追い越せフランク・ザッパ!?そのギターもどことなく彼のエッセンス漂う
現代の奇才、Omar Rodriguez Lopezオマー・ロドリゲス・ロペス)の
多作すぎるソロを、何と日本限定でコンパイルし、ベスト・アルバムをリリース!
その名も「Telesterionテレステリオン)」。

TELESTERION (テレステリオン)TELESTERION (テレステリオン)
(2011/03/09)
OMAR RODRIGUEZ LOPEZ (オマー・ロドリゲス・ロペス)

商品詳細を見る

オマーは日本大好きで、太宰治の小説にインスパイアされた曲を書いたり(②#12)、
どういたしまして(邦題じゃないんです、これが原題!)」や「MANTRA HIROSHIMA
といった日本をモチーフにしたアルバムを出したり、
果ては日本にてレコーディングを敢行したり(去年の出来事のようです)と
日本と縁の深いアーティスト。それがゆえに実現したアルバムです。
全25作を追いかけるって本当大変だから、他の国でもリリースしてあげて・・・

日本限定発売なので、日本版しか基本的にないはずですが、その帯に騙されないよう注意!
帯を勢いまかせでなんとなく見ていると、「親友ジョン・フルシアンテとの共作が結構あるよ、
他にもダモ鈴木(元CAN)、リディア・ランチ、ヘラとのコラボ曲も入っているよ」
という印象を
受けてしまうんですが、ジョン参加曲は僅か1曲きりのうえ、他のアーティストは登場せず!
よく読むと「本作に参加してます」でなくて、「オマーはこういう活動もしてます」なんですけど
この書き方ちょっとズルい。完全に期待して買っちゃったじゃないかーーー!
でも、聴いてみると、これがなかなかおもしろくて、「ちょっと高くついた買い物だったけど
(2枚組¥3,360)良かったじゃん」という感想をすぐに持ちました。

5thの記事で予告した「オマーとジョンの相互リンク」を予定通り、説明しよう!
この二人が親友で、かつギタースタイルが真逆であることは何度も書いてきましたが
二人は良くも悪くも互いにインスパイアされて、相手の真似っこをする傾向があります。
例えばジョンは、オマーの感情的なギターに触発され、「Stadium Arcadium」では
今までの抑制や計算はどこへやら、ほぼ全曲即興のギターソロを大爆発。
そしてオマーはジョンの理論的なギターに触発され、本作②#2などで、およそオマーとは
思えないような、一音一音丁寧で美しいギターを聴かせてくれます。
最近の曲になるほど、オマーのギターが心なしか滑らかになってきたような・・・?
密な相互リンクはこれで終わらず、本作の半分近くでヴォーカルをとる、メキシコ人歌手の
ヒメナ・サリニャーナはオマーの恋人(奥さん?)。
このようにパートナーで一丸となってソロ活動を展開するのは現在のジョンも同じで、
レッチリ脱退後の音楽活動は奥さんとのユニット(というか、奥さんのサポート)が中心。
おまえら・・・
オマーがジョンにまた触発されて「やりたい音楽はもうメジャーでやらない」とか言って
隠遁宣言しないか心配です。その逆でジョンがレッチリに今更戻るのも、何だかねぇ。
本作でジョンが参加している1曲というのは②#11で、ジョンのギターだとすぐに分かるはず。
共作「Omar Rodriguez Lopez & John Frusciante」や、マーズ・ヴォルタの1st#7の
ギターに通じるテイストです。


何と、マーズ・ヴォルタの1stと2ndの間くらいにはもう既に
ソロアルバムのリリースを始めていたオマー。
本作にまとめられている、オマーのソロのテイストは大きく分けて3つ。
①パートナー、ヒメナをフィーチャリングした、メキシカンビョークふうラテン風味
②セドリックが歌い、他のメンバーもほぼ一緒の、いわば裏マーズ・ヴォルタ
③その他


3rdの記事などに書きましたが、3rdのセールス不振などもあって、オマーのやりたい音楽は
本作に収録されているようなソロ作品へと次第に注がれていって、
マーズ・ヴォルタ初期の頃のような勢いあるインパクト勝負の楽曲や、
At The Drive-Inを彷彿とさせるセドリックのラップ調キレキレ歌唱が味わえる曲

宝物を宝箱に隠しておくかのように、本作をはじめとするソロ作品に詰まっています。
だから、ATDIや、初期マーズ・ヴォルタが恋しい人にはうってつけの作品ともいえます。

同じような曲でも、おなじみセドリックが歌うのと、ヒメナ姫が歌うのとで
大きく雰囲気が変わって、そこも大きな聴き所です。
セドリックが歌うと、切れ味鋭く、攻撃的な曲に。
そして、メキシコのサルサ歌手・ヒメナが歌うと、メキシカン独特のリズム感で
ラテン風味が強調され、更に曲がなんだかポップになります。

セドリックはちょっぴり繊細、ヒメナはどっしり構えていて包容力すら感じさせる、
といった双方のヴォーカルの持ち味・隠し味までわかってきて、なかなか興味深いです。
ヒメナの歌声は、セドリックと比べて音程が若干アバウトだけど、声量が凄くって、
はじめ「なんだこれ」と感じるも、聴き重ねているうちに段々クセになっていく
個性的な芸風は、「メキシカン・ビョーク」と例えられることも。
個人的には、母音なしの「ン」でよくこれだけ声が伸びるなぁと感心する限り。(①#9など)

セドリックが歌ってもヒメナが歌っても、
ベースのホアンと、実弟でシンセやパーカッションを担当するマルセルはほぼ出ずっぱり。
重宝されているのか、酷使されているのか・・・?
マルセルがドラムを担当することも多く、また、アルバムによっては、オマー&マルセルの
ロドリゲス兄弟ふたりだけで制作してしまうこともあります(本作では①#14)。

また、面白いところでは、サルサ歌手の、オマーのお父さんが歌っている曲も。(①#7)
ラジオから流れてくるようなレトロ加工がユニークな、サルサテイストが強い、楽しげな曲。
家族の繋がりがかなり強いお家のようですね。
そして、オマー自らがヴォーカルを担当している曲も結構あります。
実は、かつてオマーはバンドでヴォーカリストだった経験もあるそうです。
自分の声があまり好きじゃないのか、常にエフェクトガンガンかけまくりですが、
セドリックほどではないとはいえ、なかなかのハイキーを出しています。
ちょっと野太い歌声で、セドリックやヒメナとはまた違った味があります。

ヒメナヴォーカルで面白い曲は①#1の、オマーテイストとヒメナテイストのぶつかり合い、
②#10のPerfumeさえ彷彿させる可愛いエレクトロニカナンバーなど。
裏マーズ・ヴォルタで面白い曲は、①#8に4thの「Goliath」のスローテンポな原型が登場!
ドラマーは違うけど②#14はスピード感があってとっても格好良い。
また、「ヘラ」というバンドとのコラボレーションの①#10はATDI風味なシャープさ。
オマーヴォーカルで面白い曲は、なんといっても②#16の、オマー、ホアン、セオドアの
3ピースでの熱い未発表曲。ホアンのうねりまくりのベース!そしてセオドアのドラムが!
全てのパートに凄みがあって、たまりません。

①19+②18=全37曲、2時間半超えの超大作なので、聴き所は書ききれません。
CDの収録時間ギリギリまで詰め込まれているのに、ダレないのが驚き。
長時間収録CDなので、扱いには注意を。


奔放さとストイックさが奇妙に同居する不思議すぎる男、オマー・ロドリゲス・ロペス。
やりたいことは今すぐに実行する。創作のモチベーションが尽きない。
一貫してオマーのソロアルバムのジャケット写真を担当してきた、旧友サニー・ケイが
アルバムに寄稿している文章を見ると、彼は若い頃からこのような少年だったとか。
17歳にしてバンドを10以上経験し、一人でアメリカ中を旅してまわって。
そんな大胆不敵さと裏腹の、物静かで思慮深い誠実な素顔。
彼を読み解くのは、ときに理解するのも、いささか難解だけれど、
「こんなユニークな生き方、方法論があっても、いいじゃないか」
そう受け止めるのはいかがでしょう。
勇気とアイデアがありすぎる男の、自叙伝のようなCDアルバム。
アルバムの音を全部聴いて、サニーのオマー論を読んで、
「なんだ、私もこうしちゃいられねえ!」無性にそんな気がしたのを思い出します。
オマーのオリジナリティ溢れるスタイル、あなたには、どんなふうに響くのでしょうか。




このブログをもっと広めてゆきたく、FC2 Blog Ranking参加中。
今回の記事を面白いと感じていただけたなら、クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

The Mars Volta:その5 八面体「荒涼とした世界で、漆黒の空を彩る星々のように儚く煌めく、哀しいほど綺麗なモニュメント」

これまでずっと、既存の枠にはまる音楽とはおよそ遠い作品を発表し続けてきた
The Mars Voltaマーズ・ヴォルタ)でしたが、
セドリックとオマー曰く、5thアルバムのテーマは「ポップ」「メロウ」そして「アコースティック」!
CD収録時間ギリギリいっぱいまで詰め込まれていた前作に比して、8曲50分と、
このバンドらしくないコンパクトな仕上がりになりました。まぁ、やっぱり一癖あるけどね。
そんなアルバム「Octahedron八面体)」の登場です。

八面体八面体
(2009/06/17)
マーズ・ヴォルタ

商品詳細を見る

何とAメロ→Bメロ→サビという、ポップ・ソングの基本枠で大半の曲が作られている!
あのマーズ・ヴォルタが?!
今までにはほぼ絶対にあり得なかったことで、これだけでもかなりの驚きです。
実際には他のアルバムの曲もある程度そういう枠にはめられるような気もしますが、
なにせ展開がめまぐるしくて鳴っている音も突飛で、メロがメインになるはずがなく(笑)
そして二人の意図通り、美しい歌メロが光り、他のパートは基本的に歌伴に徹し
セドリックの繊細なヴォーカルを引き立たせるという、ポップでメロウな作風に着地。
音数も今までなかったほど少なく、アコギも一応2曲でフィーチャーされるなど
確かに「マーズ・ヴォルタ流」アコースティック・アルバムと呼んでも
間違いはなさそうです。一般リスナーがどう解釈するかは置いておいて(苦笑)
音数だけでなくメンバー数も削減を始め、サックス担当のエイドリアンと
「Scabdates」から参加したギター・サウンドマニュピレーション担当で
かつてAt The Drive-In(アット・ザ・ドライヴイン)でベースを担当していた
ポールに、リストラを宣告するなど、なかなかに手厳しい人事も敢行しました。

本作から、レコード会社とマネージメント会社を移籍し、レッチリと同じ会社へ。
(アルバム日本版は以前の会社のままで、新作から移籍先ワーナーに)
そしてたまげたのが、日本版で参加アーティストのクレジットを見ると、
オマー、セドリック、そしてその次にジョン・フルシアンテが!
このダブルの流れで、「ええっ遂にあなた、レッチリのみならず、マーズ・ヴォルタまで
乗っ取っちゃったんですか」と驚くやら呆れるやら。
本作リリース年の年末に、あの「1年前から脱退してました」宣言があったので、
当時は「これは遂に、マーズ・ヴォルタに正式加入か」とぬか喜びしたものでした。
でもそれどころか、本作が最後の参加で、メジャー音楽シーン自体から隠遁しちゃうとは・・・
やけにメロディアスで泣きな作風になったものだから、この人の支配下に
いよいよ置かれちゃったアルバムなのか?と訝っていたので、
英文Wikiにて、アフロコンビの明確な意図が反映された方向性であることがわかって
かなりホッとしたのでした。
まぁオマーとジョンって、方向性が相互リンクしちゃう傾向がかなり強いので
(詳細は今後書くオマーのソロのレビュー記事にて)影響や貢献度が高かったために
名義をフィーチャーしたのかな、とも。

ポップ・ソングの枠を意識して作られただけあって、曲単位でのまとまりは完璧
アルバム単位でももちろん・・・と中盤まで思っていたら、
唐突に従来タイプの曲「Cotopaxi」(シングル曲)が#5にねじ込まれ、
次曲#6まで流れ回収に巻き込まれる為に、せっかくのまとまりが台無し。
#7からまた前半部に引き続く流れに戻るので、アルバム単位での統一感は
「Cotopaxiさえなければ・・・」の一言に尽きるというしかなく。
確かに格好良い曲だし、前半までを「どうしたの?物足りないよ~」と感じるライト層リスナーは
「オッ!やっとノリのいい曲が来た」と引っ張れるんでしょうが、
そうやって大衆を「釣ろう」という意図がまるわかりなのは
このバンドのCDを買ったり、ライヴに足を運んだりするコアなファンにとっては
かえってマイナスに働いたのでは。
大衆受けメジャーバンドならともかく、彼らのようなこだわり系のバンドだからこそ。
「マーズ・ヴォルタは大衆向け、ソロはコアなファン向け」という区別が
一層あからさまに出たかたちに。ここまで足元をモロに見られて、ファンはどう思うか?
それが昨今の、とりわけ本国の、人気低迷に繋がった小さくない一因だと思います。
逆に言うと、ちょっと世渡り下手なバンドなのかも。

マーズ・ヴォルタはよく、キング・クリムゾンピンク・フロイドを引き合いに出して
語られますが、本作はそういった「王道プログレバンド」が作りそうな曲の多い
いわば正統派プログレ。それまでが「プログレッシヴなプログレ」「個性派プログレ」
だったのに対し、プログレという音楽的な一つのルーツに回帰した格好でもあります。
ここで、ただオールド路線に回帰するだけでなく、オマーの持ち味、近未来テイスト
ギターやシンセサイザーなどによるアレンジで加えるのが、現代でも古臭くなく聴ける所以で
相変わらず解釈が素晴らしいなぁと感服する限りです。

今まで聴いたことがほとんどなかった、セドリックの儚く透明で情感豊かな歌声
真っ暗な夜の闇に包まれて、星空を見上げる情景が想起される曲調やタイトル(#4,#7)。
冷え切った質感、静寂の中でそっと紡がれる哀しい歌、虚空を見つめるような無力感は
マーズ・ヴォルタ流「Wish You Were Here炎~あなたがここにいてほしい~)」。
しかし、「Wish You Were Here」が具体的に葬る対象(シド・バレット)に向けて
歌われていたのに対し、彼らが葬ろうとしていたのは何だったのか?
英文Wikiを読んでいると、本作制作直後に、オマーは何とマーズ・ヴォルタを
これでお開きにしようと考えていたのだそうです。
そしてセドリックは本作の方向性をこのようなものにした理由を、「今まで自分たちが
作ってきた作品と、全く違うことをしたい」
と語っていました。

今までの自分たちと、さよなら。
それはセドリックの中では「新しい方向性へ」のためのものでしたが、オマーの中では
「マーズ・ヴォルタを畳んで、ソロへ」と、いつしか二人の考えが大きくズレて、
まさかの十数年ぶりの大喧嘩へと発展し、なぜかセドリックの方が「やめてやる!」と
言い出したり。

また、静かで哀しい曲調は、どうにも、バンドの衰退をイメージさせてしまいます。
日本ではある程度まだ人気がある彼らですが、向こうではいわゆる「オワコン」バンドだと
みなされているそうで、そんなこともあってのATDI再結成という見方を
する向きもあるようです。

それでも、美しいものはやっぱり掛け値なしに美しい。
普段乱暴で不器用な彼らが丁寧に丁寧に拵えた、哀しいほど綺麗なモニュメント。
色々難癖をつけてしまったとはいえ、なんだかんだでお気に入り度合いの高いアルバムです。
セドリックの素晴らしいヴォーカルに思わず胸を掴まれる一枚
メジャーな音楽をいつも聴いている人は、本作が一番馴染みやすいと思います。


さて、その後の彼らは?
ドラムのトーマスはクビ、そしてまたしてもドラマー・ジプシーを経た後に、
以前セオドア→トーマスに決まる合間にもサポート参加をした
ディーントニ・パークスが加入。キーボーディストもこれまでのアイキーから
ラーズ・スタルフォースに入れ替わり。
ホアンとマルセルは残留で、現在は6人編成に。
そして、最近こんな新譜が出ています。

ノクターニキットノクターニキット
(2012/03/28)
ザ・マーズ・ヴォルタ

商品詳細を見る

もんのすごく好みのジャケ!(笑)
ジャケット担当者も代わって、オマーのソロアルバムのジャケを
いつも手がけている、サニー・ケイに。
・・・と、何だかんだで新譜は作ったとはいえ、この作品をもって、マーズ・ヴォルタは
活動休止することに。セドリックとオマーは前述した通りATDI再結成へ、
残りのメンバーも各々のソロ活動等へと進むそうです。

The Mars Voltaの連載記事はひとまずこれにて一区切り。
次回かその次あたりに、オマーのワーカホリック過ぎるソロワークスをひとつにまとめた
日本限定発売ソロ・ベスト・アルバムのレビューをします。



このブログをもっと広めてゆきたく、FC2 Blog Ranking参加中。
今回の記事を面白いと感じていただけたなら、クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

web拍手 by FC2

The Mars Volta:その3 Amputechture+OMAR RODRIGUEZ LOPEZ & JOHN FRUSCIANTE 「じっとり哀愁プログレに打って出た、はいいが・・・+夜明けのギターテイスティング」

これまで、刺激と奇抜さを身上としてきたThe Mars Voltaマーズ・ヴォルタ)。
3作目は少し意匠を変えて、しっとり、いやむしろ熱帯の夜のようにじっとりとして、
哀愁たっぷりで、かつ構築美を目指したどっぷりプログレ路線へとシフトしてみました。
バンドにとって色々な点でターニングポイントとなった問題作、
Amputechtureアンピュテクチャー)をリリース。

アンピュテクチャーアンピュテクチャー
(2006/08/30)
マーズ・ヴォルタ

商品詳細を見る

ファンの間では、前作と本作とでイチ押しが割れることが多い作品。
私も前作を聴きたい時期と本作を聴きたい時期とで随分割れます。
前作が、インパクトは物凄いけれど繰り返し聴くと頭がぐるぐるしてくるのに対し、
本作は、地味だけどリピートが苦にならなくて、じわじわハマる作品です。
何より、ホアンの鬼ソロが聴けるー!!!(#7のイントロ)それだけでもう胸がいっぱいだァァァ!

しかし大衆がこのバンドに求めていたのは、今までのような刺激、インパクト、激しさ。
ゆえにセールスが振るわず、アフロコンビのやる気メーターだだ下がり、
オマーは本当にやりたい音楽をつくる場を、(ますます)ソロ活動に求めるようになっていきます。

このアルバムは、ふたりの「ジョン」が最初で最後の全面的なシンクロを果たすのですが、
二人して本作に「何か足りない感」をもたらすことに・・・。

ひとりめのジョン、ジョン・セオドア(こちらのジョンはJon。綴りは違うのです)は
何と、本作を最後にバンドを脱退、という名の、まさかのクビ!!!どうして!?
オマー曰く、やる気が全然なくて、自分からこうしたいという提案もなく、
話しかけてもずーっとゲームやっていたりして、バンドに馴染もうとせず、
「上手でも、バンドに愛情を持てない奴はダメ」という理由で去ってもらったんだそう。
確かにそれはごもっとも。しかし、前作でオマーが行った絶対的俺様主義が、セオドアの
やる気やプライドを削いでしまったような気も、どうにもしてならないのです。

色々なバンドを見ていて感じるのですが、「キーマン」というか、「こいつが抜けたら
絶対ダメ」なメンバーっていますよね。いなくなった途端、勢いがガタ落ちするような。
セオドアって、正にそういうメンバーだったんじゃないかと。
他に沢山の要因が重なっているとはいえ、セオドアが抜けて以降、バンドの人気や勢いが
急降下してしまったような印象は拭えず

もちろん以後のドラマー「達」(←ここがミソ)も頑張っているんですが。
本作で、セオドアが手抜きしていると言う人もいるようです。
言われてみると確かに、今までならもっと緩急つけていたような。
本作は何だかその辺、平面的なんですよね。そこが「何か足りない感」の一因では。

で、ふたりめのジョンは、オマーのマブダチでお馴染み、ジョン・フルシアンテ
「なるべくプロデュースに専念したい」オマーに代わって、リズム・ギターを中心に
1stのフリー状態で全面参加(これは5thまで続く)なんですが、よりによってあの
2枚組大作Stadium Arcadium(以下SA)のレコーディングの「息抜き」にやっちゃった!
ったく、ワーカホリックの元にはワーカホリックが寄ってくるってか?!
でもフルシアンテにとってSAは、葛藤と妥協とプレッシャーの嵐で、結構辛い作品だったのでは。
SA以降、商業主義に猛ダッシュし続ける最近のレッチリは、私もちょっと思う所が多々・・・。
そんなわけで、本作での気心知れた親友たちとの仕事が、良い息抜きになったのはごもっとも。

しかしこれが第二の「何か足りない感」を招くとは。
(ギタリストとして)理論や調和や抑制が強みのフルシアンテが、それと真逆のタイプの
オマーのギターフレーズを「代奏」しちゃいけない
のですよ・・・
同じようなフレーズが鳴っているのに、何かキレやパンチが足りないのはそのせい。
そりゃ、とてもお上手ですよ?だけどそのスムーズさが、「まろやか」テイストという
隠し味になっちゃっている。聴きやすいのもそのおかげ、ともいえるのですが・・・

加えて、ATDI~オマーのソロ作まで全部を辿った上で言うなら、
本作は「オマーらしくない」気がしてしまいました。
オマーの強みは、インパクト、アイデア、引き出しの多さ、突飛さ、不調和、コラージュセンス。
そんなオマーが「構築美」を目指したのが、そもそもの「あれっ?」なような。
それこそ構築美が得意なフルシアンテ(例:The Empyrean)にでも任せておけば、と。
まぁ、チャレンジスピリットという意味では、確かにオマーらしいのですが。
そして、構築美を創るための演出として、自らの強みが「破壊美」だとわきまえたうえで
構築美スタイルのギタリスト、フルシアンテを呼んだのだとしたら、合点がいきます。
4th5thにも呼んでいるあたり、そういう意図は全然なさそうですが・・・

それでも、ファンの中で人気No.1を二分するような作品にしちゃうのはやはり流石。
2ndとは違った意味で、「目先の刺激的なものにばかり飛びつかず、本物を見抜けよ」という
メッセージ、期待を込めてリリースされたであろう本作。
その期待を大きく裏切られ、アフロコンビはさぞかし心折れたかと思いますが、
大丈夫、ファンはちゃんと見ています。というか今までがうまくいきすぎなんだよ!(笑)


さて、ふたりのギターの聴き分けの参考になるかどうか?
オマー&フルシアンテ(面倒なので、以下ジョン)の共作が、割と最近CD化されましたよね。
日本大好きのオマー、CDというパッケージでこの音源をリリースしているのは日本だけだとか。
CD(や、それを焼いたCD-R)を棚にどっさり集めて飾りたい私には、本当感謝感激。
タイトルはまんま直球、「OMAR RODRIGUEZ LOPEZ & JOHN FRUSCIANTE」。

OMAR RODRIGUEZ LOPEZ & JOHN FRUSCIANTE (オマー・ロドリゲス・ロペス &ジョン・フルシアンテ)OMAR RODRIGUEZ LOPEZ & JOHN FRUSCIANTE (オマー・ロドリゲス・ロペス &ジョン・フルシアンテ)
(2010/12/15)
OMAR RODRIGUEZ LOPEZ & JOHN FRUSCIANTE (オマー・ロドリゲス・ロペス &ジョン・フルシアンテ)

商品詳細を見る

ジャケ買いしたと言っても過言ではないこのアルバム(笑)
「何だこりゃ?」と呆気にとられる不思議なジャケ、90度時計回りに回転すると正体が判明。
ジョンがギターを弾いている姿を、オマーが撮影したものなんだとか。なるほどね。
この作品、実は03年の春に、オマーの部屋でなんとな~く二人でセッションしたのを録音して
後にオマーがオーヴァーダブを施し、当初はオマーのサイトでチャリティ目的で発表され、
価格は買い手が自由に決めて、ダウンロード可能だったもの。

「4:17am」で始まって「5:45am」で終わる、7曲入りのミニアルバム。
曲目も「0」「0=2」とか、「LOE」「ZIM」「VTA」とか、記号めいていて正体不明。
きっと夜明けのセッションだったのでしょう。憶測しかできませんが。

「二人Scabdates featuring John、オーヴァーダブ:たっぷり。」という趣。
オーヴァーダブの仕方などはいかにもオマーの仕事ですが、
曲の流れはかなりジョン寄り。というか、あの「単音つまびき」などを奏でた途端に
曲世界がジョンの方へと吸い寄せられていくようで。
その音は、03年前後にジョンがしていた仕事、かなりまんまです。
この頃のジョン~レッチリが好きな人なら気に入って、ダメな人ならイマイチという
感想になるのでは。私は、この頃がどストライクゾーンなので、当たり。
オマー寄りの世界の曲もあって、こういった曲は「格好いい」という印象に。
ところで最後の「5:45am」で、「グーグー、スースー・・・ウーン・・・」という
寝息とおぼしきSEが入ってるんですが、これまさかジョンの寝息じゃないよね?!
いかにも鼻が悪そうな人のそれなんですが・・・(ジョンは昔、鼻を骨折し、以来鼻曲がりに)
オマー!友だちで遊ぶな!!!(笑)

競演を聴いていて、改めてわかる二人の違い。
ジョンのギターは、ギターを借りた「歌」。常に歌と共にあり、自分やアンソニーなどの歌を
引き立たせてきたものです。歌心溢れるメロディを、はっきりと感じ取ることができます。
一方、オマーのギターは、ギターを借りた「SE」または「武器」。ギターをギターらしくなく
扱う面は、レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドにも通じるものがあります。
そういや、ジョンはレディオヘッドの熱狂的なファン(機材を一式揃えちゃうほど!)でもあり、
ジョンってそのあたり、結構徹頭徹尾しているのかも。

繊細でどこか淋しげなジョンの旋律に、ユラユラ、フワフワしたオマーのオーヴァーダブが
相まって、さりげないながら妙に心地良くなる一枚
です。
夜更けや夜明けに、「あぁ夜更かししちまった」なんて思いながら、だらだらゆったりと
眠る支度をしながらこれを流していると格別でした。
こんな気楽な楽しみ方が、よく合っていると思います。


セオドアが脱退して、アフロコンビが初めての「思い切り心が折れた」を経験して、
どうなる新ドラマー?どうなるこれからのマーズ・ヴォルタ?
てんやわんやの状況で生み出されたてんやわんやの4thアルバムが、次回のメインです。




このブログをもっと広めてゆきたく、FC2 Blog Ranking参加中。
今回の記事を面白いと感じていただけたなら、クリックで応援お願いします!

テーマ:洋楽CDレビュー - ジャンル:音楽

«  | ホーム |  »

プロフィール

燃える朝やけ

Author:燃える朝やけ
・音楽、映画、漫画・・・雑多な題材をとりあげ、レビューのような感想のような、「好きなものの話」をしています。音楽寄りの題材が多めかも。
・コメント・トラックバック・拍手・
リンクなど、お気軽にどうぞ。
でも荒らさないでね?
・なぜかFC2拍手ボタンが各記事の上部に表示されているなど、変な箇所もぼちぼちありますが、お気になさらずご利用ください。

 

カテゴリ

ごあいさつ・雑談用 (1)
blog振り返り&好評だった記事 (4)
音楽(洋楽) (76)
At The Drive-In (1)
The Beatles (1)
Yes (1)
Carpenters (1)
Chickenfoot (2)
Deep Purple&Rainbow (1)
Elliott Smith (1)
Emerson, Lake & Palmer (2)
James Iha (2)
Jeff Buckley (3)
John Frusciante (8)
Jonsi (1)
Led Zeppelin (2)
Lou Reed (2)
The Mars Volta (7)
My Bloody Valentine (2)
NICO (3)
Omar Rodriguez Lopez (1)
A Perfect Circle (1)
Ramones (9)
RIDE (1)
Sigur Ros (5)
The Smashing Pumpkins (8)
Sparta (1)
Tim Buckley (1)
Warpaint (2)
ZWAN (1)
洋楽雑記 (6)
音楽(邦楽) (39)
access (1)
Boom Boom Satellites (11)
BUGY CRAXONE (1)
FLiP (3)
LUNA SEA (1)
Salyu (7)
SPEEDWAY (1)
Syrup16g (4)
TM NETWORK (1)
ウルフルズ (1)
大貫妙子&坂本龍一 (1)
古明地洋哉 (2)
ゴンチチ (1)
橘いずみ (1)
はっぴいえんど (1)
松崎ナオ (1)
矢野顕子&上原ひろみ (1)
音楽(ジャズ、クラシック、etc) (9)
Nadeah (1)
Willie Nelson & Wynton Marsalis Feat. Norah Jones (1)
ZAZ (2)
Keiko Lee (1)
辻井伸行 (1)
村治佳織 (1)
山中千尋 (1)
吉松隆 (1)
音楽雑記 (5)
映画音楽 (3)
Jonny Greenwood (1)
Vincent Gallo/John Frusciante (1)
V.A. (1)
音楽映画 (11)
The Beatles(Movies) (2)
John Lennon (2)
Ramones(Movies) (3)
The Rolling Stones (2)
Cocco (1)
山崎まさよし (1)
映画 (28)
小説×映画 (5)
映画雑記 (1)
書籍(小説その他) (9)
読書雑記 (1)
漫画&アニメ (11)
小説×漫画 (1)
リラクゼーション (15)
ネイチャー&教養系 (8)
TVドラマ (25)
お笑い&バラエティ (13)
世界は言葉でできている (2)
IPPONグランプリ (3)
F1 (12)
フィギュアスケート (4)
雑記 (8)
詩を書いてみた (2)
未分類 (0)

 

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

リンク

ブロとも一覧

ブロとも申請フォーム

検索フォーム

 

 

検索用ユーザータグ

 よく取りあげるテーマやキーワードからの簡単検索をどうぞ。

感想 レビュー CD 洋楽 映画 邦楽 TVドラマ 邦画 ライヴ DVD ジョン・フルシアンテ リラクゼーション 相棒 ラモーンズ F1 ブンブンサテライツ スマッシング・パンプキンズ 中野雅之 書籍 川島道行 FC2動画 ジェームス・イハ 漫画 お笑い番組 ビリー・コーガン 水谷豊 マーズ・ヴォルタ 雑記 セドリック・ビクスラー・ザヴァラ オマー・ロドリゲス・ロペス ビートルズ ジミー・チェンバレン Salyu 杉下右京 洋画 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ アニメ ダーシー・レッキー シガー・ロス 及川光博 ウィリアムズ ホアン・アルデレッテ リカルド・パトレーゼ ドキュメンタリー ジョン・レノン アイルトン・セナ 八重の桜 小林武史 神戸尊 又吉直樹 あまちゃん blogまとめ Eテレ 若林正恭 アット・ザ・ドライヴイン 寺脇康文 Syrup16g 亀山薫 フィギュアスケート ナイジェル・マンセル アンケート ミハエル・シューマッハー キース・エマーソン 歴史にドキリ ミック・ジャガー バカリズム 深夜食堂 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド ジョージ・ハリスン 宮藤官九郎 坂本龍一 夏目漱石 NICO クラシック IPPONグランプリ キタダマキ 中畑大樹 世界は言葉でできている エマーソン、レイク&パーマー FLiP トラックバックテーマ チャド・スミス 五十嵐隆 ケヴィン・シールズ ジェフ・バックリィ 教養番組 孤独のグルメ ジョン・セオドア 香川照之 宮崎駿 加瀬亮 自作詩 生瀬勝久 ビートたけし 岡田准一 二宮和也 安藤サクラ カール・パーマー 木南晴夏 平清盛 いしわたり淳治 松雪泰子 阿部寛 ポール・マッカートニー グレッグ・レイク 藤井哲夫 かわぐちかいじ 僕はビートルズ 成宮寛貴 長瀬智也 小泉今日子 田辺誠一 サウンドトラック 小説 谷中敦 キース・リチャーズ ローリング・ストーンズ アラン・プロスト ゲルハルト・ベルガー ロン・ウッド チャーリー・ワッツ サミー・ヘイガー マイケル・アンソニー ジョー・サトリアーニ チキンフット THE世界遺産 インド ジョン・ポール・ジョーンズ ジミー・ペイジ ロバート・プラント レッド・ツェッペリン ジョン・ボーナム ロッキー 集中力アップ サブリミナル効果シリーズ シルヴェスター・スタローン Warpaint 深津絵里 オードリー ZAZ F1総集編 ジャン・アレジ オノ・ヨーコ 南海キャンディーズ カーペンターズ 山里亮太 山崎静代 F1中継 川井一仁 設楽統 エヴァンゲリオン スパルタ ジム・ワード 秋山竜次 サンマリノGP 鈴鹿GP マクラーレン ドイツGP 蒼井優 松山ケンイチ ルー・リード 安倍夜郎 木根尚登 Cocco まほろ駅前番外地 小林薫 満島ひかり 小室哲哉 メイドインジャパン SPEC デヴィッド・ボウイ 信長のシェフ 古明地洋哉 妻は、くの一 ラジオ ブライアン・ケスラー スティーブン・ジョーンズ 堺雅人 ミュージカル 宇都宮隆 NHK 中村獅童 ハワイ ケルト音楽 ベネトン 木更津キャッツアイ ヨーロッパGP 今宮純 沖縄 三宅正治 ブラジルGP フラ・ジャズ メキシコGP ニキ・ラウダ 阿川佐和子 川島明 B'z 柳楽優弥 樹木希林 浅越ゴエ 福田充徳 チュートリアル ハリセンボン 徳井義実 千原ジュニア 夏川結衣 ムロツヨシ 南国少年パプワくん 流星の絆 ロン・デニス 羽生善治 有吉弘行 ヒメナ・サリニャーナ 是枝裕和 池袋ウエストゲートパーク エリオット・スミス 裏・相棒 山崎まさよし 長谷川宗男 後藤久美子 RAILWAYS 三浦貴大 中井貴一 高島礼子 本仮屋ユイカ フェラーリ ティレル  アンヴィル ミッキー・ローク アテルイ伝 ジャック・ヴィルヌーヴ デイモン・ヒル ふしぎの海のナディア エルヴィス・コステロ フィール・ザ・ネイチャー・シリーズ 久米島 エディット・ピアフ 狗飼恭子 リラックス ストロベリーナイト 田口ランディ 城達也 モナコGP 絶対に抜けないモナコモンテカルロ 塚本晋也 春日俊彰 オードリー春日のカスカスTV ネイチャー・サウンド・ギャラリー 屋久島 慶良間 パワーアップ アナウンサー 森山春香 さわやか自然百景 あなたに会いたい マンちゃん 女の子ものがたり シンジ 芥川賞 柴崎友香 ジャズ 大島渚 SPEEDWAY バリ アジア 世界ふれあい街歩き グランプリ天国 鉄人 モーツァルト アンビエント 貴水博之 トベタ・バジュン 松本大洋 サドレーゼ 教授 山中千尋 ワールドミュージック 久保田麻琴 谷口ジロー 久住昌之 LUNASEA ブージークラクション ゴンチチ オペラ座の怪人 アイスショー MOZU 浅田真央 お笑い 高橋大輔 イエス TM-NETWORK プラス思考 サントラ ヴィンセント・ギャロ 綾野剛 瀬戸内寂聴 熊切和嘉 リリィ・シュシュ 浅倉大介 ヨンシー ジョン・アンダーソン バカリズム辞典 フットンダ スティーヴ・ハウ クリス・スクワイア ケイコ・リー アラン・ホワイト リック・ウェイクマン 読書雑記 ビブリオバトル ディーントニ・パークス JIN-仁- 猿飛三世 ボスニアン・レインボウズ ノンフィクション 西原理恵子 フランソワーズ・サガン 小西真奈美 大貫妙子 上原ひろみ 居酒屋もへじ ヤンキー君とメガネちゃん 松坂慶子 リーガル・ハイ 小山田圭吾 access 西島秀俊 新選組! 実験刑事トトリ 太陽の罠 夫婦善哉 半沢直樹 矢野顕子 ナイツの言い間違いで覚える科学の法則 マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン 堤幸彦 戸田恵梨香 マーティン・スコセッシ フリー 斉藤和義 松崎ナオ 辻井伸行 ウルフルズ トータス松本 リンゴ・スター ヒャダイン ア・パーフェクト・サークル トゥール メイナード・ジェームス・キーナン ウルフルケイスケ ジョン・B・チョッパー 玉山鉄二 マイコ 宮崎あおい イ・ジュンギ 溝端淳平 村治佳織 サンコンJr. 橘いずみ 教育番組 リッチー・ブラックモア レインボー クリント・イーストウッド 唐沢寿明 木村拓哉 渡辺謙 桜井和寿 鈴木おさむ 中田有紀 笑福亭鶴瓶 バラエティ番組 振付稼業air:man 中居正広 宮崎美子 山下和美 ディープ・パープル ヤン・ヨンヒ 井浦新 仲間由紀恵 ウォーキング 前山田健一 北野武 ブライアン・ジョーンズ 小出恵介 快眠 斉藤由貴 竹下景子 西村賢太 タナダユキ 森山未來 豊川悦司 富司純子 たりないふたり 広末涼子 東野圭吾 吉松隆 ローラ 堀内健 吉田修一 松本清張 中谷美紀 妻夫木聡 寺尾聰 佐藤元章 園子温 ウィリー・ネルソン ノラ・ジョーンズ ウィントン・マルサリス レイ・チャールズ 樋口可南子 國村隼 三浦友和 久米田康治 椎名桔平 チャールズ・ブコウスキー マット・ディロン 甲斐亨 ゆらゆら帝国 西島隆弘 さよなら絶望先生 腹式呼吸 ヨガ BGM ストレッチ 大東駿介 加藤浩次 ポール・ヒノジョス メリッサ・オフ・ダ・マー ニュース ソフィア・コッポラ トニー・ハジャー ナデア マイ・ブラッディ・バレンタイン エミネム ZWAN ブライアン・レイツェル はっぴいえんど 立川志の輔 ティム・バックリィ 山崎ナオコーラ 永作博美 水川あさみ 稲垣吾郎 サラリーマンNEO セクスィー部長 沢村一樹 ビーディ・アイ オアシス 中村光毅 アップルシード 須藤理彩 平井直樹 もう中学生 伊坂幸太郎 黒谷友香 高良健吾 伊藤淳史 中田ヤスタカ ベクシル ライド アンディ・ベル マーク・ガードナー リチャード・ギア ジュリア・ロバーツ 村上龍 コメントスペース ヨンシー&アレックス 榎本ナリコ 岡田将生 松本隆 細野晴臣 大瀧詠一 鈴木茂 ガス・ヴァン・サント ロビン・ウィリアムス ハーレイ・ジョエル・オスメント マット・デイモン ベン・アフレック 西田敏行 市川猿翁 イチロー 日テレ 本郷奏多 重松清 ジェームス・ハント 若杉公徳 佐田大陸 TSUKEMEN プロフェッショナル仕事の流儀 ブルース・ウィリス ディズニー・ピクサー Radiohead 村上春樹 CAN 絲山秋子 ジョニー・グリーンウッド RZA 北乃きい 鈴木保奈美 ウータン・クラン セシル・コルベル 内田有紀 浅野忠信 松岡昌宏 中村靖日 神木龍之介 塚本高史 金子修介 フラ 宮崎吾朗 金城武 

 

月別アーカイブ

RSSリンクの表示

メールフォーム

 

名前:
メール:
件名:
本文:

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。